ペット保険の市場規模は拡大中!今後の動向や将来性について解説!のサムネイル画像

内容をまとめると

  1. 日本のペット保険の市場規模は毎年拡大している
  2. コロナによるペット需要の高まりなど、今後の拡大も期待できる
  3. ペット保険に加入しようと考えている方は、ペット保険のかんたんお見積もりが可能

本記事はペット保険の市場規模について徹底解説しています。内容はペット保険の市場規模の動向や拡大している理由、日本のペット保険会社、ペットビジネスの将来性や新規参入の可能性、海外のペット保険の普及率です。本記事を見れば、ペット保険の市場規模を確実に把握できます。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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ペット保険業界の市場規模は?今後の動向や将来性について


記事モデル:コロン


こんにちは、MOFFME編集部です。


本記事のテーマは「ペット保険の市場規模」についてです。


ペット保険というのは、犬や猫にかける医療保険のようなものです。


実は日本ではこの業界が、毎年10〜20%という勢いで拡大しているのです。なぜこれほどに急成長しているのでしょうか?


今回「MOFFME」では、

  • ペット保険の市場規模の動向
  • 市場規模が拡大している理由
  • 主要なペット保険の最新情報
  • 日本や海外での加入率(普及率)
  • ペット保険の将来性や今後の動向

について詳しくご説明します。


ペットを飼っている方はもとより、ペットビジネスに興味のある方や新規事業の市場規模に興味のある方にとって、参考になる情報をまとめておりますので、是非最後までご覧ください。


また、MOFFMEでは「ペット保険のランキング」についても紹介しています。気になる方は一緒にお読みください。

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ペット保険の市場規模の現状や拡大している理由


ペット保険は最近になってようやく名前が知られてきました。しかし実は、日本で開始されたのはもう20年以上も前なのです。


ではなぜ今になって拡大してきているのでしょうか?


ここでは、

  • ペット保険の市場規模がどのように推移してきたか
  • 拡大している理由
  • 主要な会社の規模

について紹介します。

ペット保険歴史のサムネイル画像

ペット保険の起源と歴史に迫る!日本の歴史と現在の加入率は?

ペット保険の市場規模の動向

近年の動向について以下の表でまとめました。


年度別ペット保険の市場規模(単位:億円)

年度収入保険料
2014年度369
2015年度445
2016年度521
2017年度605
2018年度706
2019年度824

参考:株式会社富士経済「2020年ペット関連市場マーケティング総覧」


これを見て分かる通り、2014年から2019年までの5年間で、ペット保険の市場規模は223%も拡大しているのです。


毎年右肩上がりに約15%ずつ成長しているのですが、実は今後も伸びていく可能性は十分にあるのです。


まず、現在これほどまでに成長している理由を考察してから、将来の動向について考えていきましょう。

ペット保険の市場規模が拡大している理由

2014年度から5年間で倍以上拡大しているペット保険の市場規模ですが、その理由は何なのでしょうか。


大きく分けて以下の4つの理由が考えられます。

  1. ペット数の増加
  2. ペットに対する意識の変化
  3. ペット診察は自由診察(医療費が高額)
  4. ペットの長寿命化

1.ペット数の増加

実は現在、犬の飼育数は減少してきているのですが、2020年度時点で約1,813万頭の犬や猫が飼育されています

2003年にはペットの犬と猫の飼育数が、人間の15歳未満の子どもの人口を抜き少し話題になりました。


2019年時点でも、15歳未満の子どもは1521万人であり、大きくペットの数を下回っています。


また、コロナウイルスによる外出自粛の影響で、「初めてペットを飼う人」が増えました。


2020年、2021年度のペット保険新規契約者には、こういった方々の影響が少なからずあるはずです。市場規模拡大の後押しとなるでしょう。


参考:一般社団法人ペットフード協会令和2年全国犬猫飼育実態調査結果総務省統計局2019年人口統計


2.ペットに対する意識の変化

ペットを家族として考える飼い主が増えています。


風邪をひけば病院に連れていくという、当たり前のことをペットに対しても行うようになり、保険の重要性が徐々に浸透していったのではないでしょうか?


それによってペット保険について知る人が増えてきたことも理由の1つかもしれません。


3.ペットの治療費は全て飼い主が負担

ペットにかかる治療費は全額自己負担であり、手術では20万円以上の出費が必要なケースもあります。


犬や猫を飼っている方でも、手術費用にこれだけかかると知らない人は多いです。


実際にペットが手術を受けなければいけない病気にかかってしまい、そのとき初めて保険に入っておけばよかったと後悔方は少なくありません。


4.ペットの長寿化

ペットの長寿命化が進んだことも原因でしょう。


一般社団法人ペットフード協会による「令和2年全国犬猫飼育実態調査」によると、犬の平均寿命は14.48年、猫は15.45年と10年前と比較してそれぞれ0.5年、1年と伸びているのです。


伸びた理由としては、

  • 医療技術の発達や動物病院の普及
  • 室内での快適な飼育環境
  • ペットフードの高品質化
  • 飼い主の飼育知識向上
などが挙げられます。

これらの状況に鑑みて、ペット保険業界に参入する企業が増えたことで市場が拡大しているのです。

ペット保険の普及率や加入率から見えてくる将来性

ペット保険の将来性はどうなのでしょうか?


まずは、保険に限らず、ペットフードなども含めたペット関連市場全体で確認していきましょう。


結論から言うと、ペットビジネスの成長は今後も続くと思われます。以下にその理由を記載しますが、キーワードはペットの「家族化」です。


日本の1世帯あたりのペット関連支出はここ10年で約1.4倍に膨らんでいます。この背景には少子化・核家族化・未婚率の上昇に伴う、「ペットの家族化」にあります。今後、この社会的背景が劇的に変わる様子はありません。


また、2010年以降の新築マンションの9割がペットの飼育を条件付きで認めているとするデータもあります。


ペットを家族として認識することで、今後人間と同様に、保険の加入や見守りサービスの利用、食事を中心とした日々の生活の質の向上が見込まれています。


ペット不可のマンションが多かった中で、今後は2010年以降のマンションが安価な中古物件として出回ることで、住居環境のハードルも低くなります。


また、ペット保険に加えて

  • ペット住宅
  • ペットメディア(マーケティング、雑誌など)
  • 老犬ホーム
  • ペット葬儀
などの新規参入も盛んになってきていることから、今後さらに市場は伸びていく可能性が高いのではないでしょうか。

そしてもう1つ注目したいのが、現在のペット保険の普及率です。

日本で犬と猫を飼っている人が、どれだけペット保険に入っているかを示す加入率ですが、実は約16%ほどしかないのです。

加入率が上がることで、市場規模はさらに拡大していくので、加入していない9割の方の動きにも注目です。

以下の記事で加入率について詳しく解説しています。気になる方はぜひお読みください。

ペット保険加入率のサムネイル画像

ペット保険の日本や海外の加入率は?今後の推移なども考察!

補足:ペット保険を生かした事業の可能性

2021年2月、アニコム損保のグループ会社が、ある発表を行いました。


それは、これまで実施してきた、動物の便から健康診断をするサービスのデータを利用して、ペットそれぞれにあったフードを開発する事業です。つまり、オーダーメイド型のペットフードを作ろうとしているのです。


このように、ペット保険業界で培ったノウハウや、収集したデータを他の事業にも利用できる可能性があります。今後もこのような事業がどんどん生まれてくるかもしれません。

日本のペット保険業界のシェアについて



ここで日本のペット保険会社をご紹介します。


他のサイトに最新情報は見当たりませんでしたので、2019年度の最新情報をこちらでまとめました。この記事でしか確認できませんので、是非ご覧ください。


各ペット保険会社における正味収入保険料(2019年度)


保険会社名正味収入保険料
アニコム損保
約391億円
アイペット損保
約181億円
ペット&ファミリー損保
約58億円
SBIプリズム少額短期保険
(旧:日本アニマル倶楽部)
約27億円
楽天損保
約20.9億円

参考:各社IR資料


これら5社の収入保険料合計は2015年度時点では、約400億円でしたが、2019年度では約680億円にまで市場規模が拡大しています。このことからもペット保険の普及や市場規模の拡大は急速に進んできたことがわかりますね。


ここでは、

  • au損保やイーペット少短などその他の会社の動向について
  • 海外のペット保険の普及率とは?
  • ペットフードの国内シェア率もご紹介!
  • 補足:ペット保険に加入しない理由とは?

について詳しく解説していきます。


また、日本でのシェアについて、以下の記事でより詳しく解説しています。気になる方はぜひ参考にしてください。

au損保やイーペット少短などその他の会社の動向について

上記項目で取り上げた保険会社以外にも、ペット保険を取り扱っている保険会社は数多くあります。

特徴的なのがau損保、ソフトバックペット保険、ドコモのペット保険と、日本の携帯電話キャリア大手3社がペット保険業界に参入したことです。


au損保のペット保険は、KDDIとあいおいニッセイ同和損保の 共同出資により2014年に設立された損害保険会社です。

auユーザー以外の方も加入が可能で、お客様満足度97.5%を記録しており、今後も成長が見込まれます。


ソフトバンクペット保険はアニコム損害保険株式会社と提携した、ソフトバンクユーザー向けのペット保険です。こちらは2017年12月をもって新規受付を終了しています。


ドコモのペット保険はアイペット損害保険株式会社と提携したペット保険です。

こちらはドコモユーザー以外も加入が可能なペット保険ですが、2018年3月をもって新規受付を終了しました。


その他、2012年に日本ペット少短(旧日本ペットプラス少短)、2014年3月にイオン少短、2014年7月にイーペット少短など、さまざまな会社がペット保険に参入し、市場規模が拡大。

近年のペットブームの影響もあり、今後も加入者の増加や、ペット保険の成長が見込まれています。

海外のペット保険の普及率とは?


日本から世界に目を向けてみましょう。海外のペット保険の普及率はどうなのでしょうか。


ペット保険発祥の地であるスウェーデンやイギリスでの普及率が高いことが分かります。


スウェーデンでは、犬に限るとなんと加入率が70〜80%にもなるのです。


アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、中国でもペット保険が普及しており、ペットを家族として捉えている層が多いことがわかります。

ペットフードの国内シェア率もご紹介!

日本のペットフードの市場をみてみると、シェア上位は外資系の企業が占めていることが特徴的です。


なかでも、ペットフードシェアNO.1の世界最大手のペットフードメーカー、マースグループは2014年にP&Gからペットフード事業の大半を買収し、さらにシェアを拡大。

日本でのペットフードのシェアはNO.1を誇り、日本でのペットフード事業の売上は500億円ほどといわれています。


その他、外資系の企業では日本ヒルズ・コルゲート、ネスレピュリナペットケアのシェアが目立っています。


国内企業ではユニ・チャームを筆頭に、日清ペットフード、はごろもフーズ、ドギーマンハヤシ、日本ペットフードなどがシェア上位に名を連ねています。

補足:ペット保険に加入しない理由とは?

大きな怪我や病気、普段の通院の際、心強い存在のペット保険ですが、加入を踏みとどまっている人が多いのも事実です。


ペット保険に加入しない人の多くが

  • ペットがずっと健康な場合、保険料が無駄になる
  • 補償対象外の病気が意外と多い
  • まだペット若いので必要ないと思っている
などの声が聞こえてきます。

確かに、ペット保険は基本的に掛け捨てのため、ずっと健康な場合は保険料が無駄になってくると感じますが、ご自身のペットがずっと健康である補償はありません。

また、誤飲などは最悪の場合開腹手術が必要になってきますが、誤飲のような事故はペットが若い時期に高い確率で起きています。

下記の記事では、ペット保険がいらないと言われる理由や後悔した体験談を紹介していますので、ぜひご覧ください。

ペット保険必要性のサムネイル画像

ペット保険はいらない?いらないと言われる理由や後悔した体験談も紹介!

年齢が高くなると保険料が値上げするので注意!


ペット保険は通常、ペットの年齢が上がるに連れて保険料も値上がりしていきます。


保険会社によっては、1歳の時期に比べて10歳、14歳になると2倍以上に保険料が高騰することもあります。


高齢になり病気のリスクも上がり、本当にペット保険が必要な時期に保険料が理由でペット保険の継続ができないというケースは避けたいですよね。


ペット保険会社の中には、高齢になってからの保険料の値上がりが緩やかなペット保険もありますので、複数のペット保険を比較検討して加入するペット保険を決めることをおすすめします。

ペット保険高齢のサムネイル画像

犬や猫が高齢でも入れるペット保険を紹介!持病があっても大丈夫?

ペットの寿命ランキングを紹介!

ペット保険の加入率が拡大している要因のひとつとして、昔と比べてペットの平均寿命が伸びてきているのも理由のひとつです。


ペットフードの質も上がり、医療も発達、なにより、飼い主のペットに対する飼養管理の意識の向上が、ペットの寿命が伸びている要因では無いでしょうか。


ペットの寿命が伸びると、その分ペットの生涯にかかる医療費も上がってくるので、ペット保険に加入すると安心して病院にかかることができます。


犬では、大型犬よりも小型犬が寿命が高い傾向にあります。

※アニコム ホールディングス「アニコム 家庭どうぶつ白書2021」より


ご覧のように、人気犬種ランキングで近年1位常連のトイ・プードルが平均寿命も長く、こちらも人気があるミニチュア・ダックスフンドが2位と続いています。



一方、猫は種類による体格差も犬よりは少なく、寿命の幅もそこまで開きは大きくありません。

順位猫種平均寿命
1位日本猫15.1歳
2位混血猫15.0歳
3位ラグドール14.9歳
4位ペルシャ(チンチラ)14.3歳
5位ソマリ14.0歳

※アニコム ホールディングス「アニコム 家庭どうぶつ白書2021」より


ご覧のように猫全体の平均寿命は14〜15歳程ですが、近年人気が高まってきているスコティッシュフォールドは内臓疾患などを抱えていたり、体調を崩しやすい傾向があり10〜13歳と短めです。


エキゾチックアニマルの平均寿命は、鳥9.5歳、うさぎ7.9歳、フェレット5.5歳となっていますが、鳥の場合はヨウムなどのインコは50年以上生きる種もいるため、お迎えする前に生き物の寿命はきちんと把握しておく必要があります。


エキゾチックアニマルのペット保険について詳しく知りたい方は以下の「十」マークからご確認ください。

MOFFMEのペット保険一括比較サービスを利用するのもおすすめ

近年加入者が増えていっているペット保険ですが、それでも現在の加入率はペットを飼っている方のおよそ16%程度にしかなりません。


ペットの治療費は全額自己負担となりますので、突然の病気による手術等で数十万円といった高額な費用がいきなり請求されてしまうことも珍しくありません。


しかし大切なペットには最適な治療を余裕を持って受けさせてあげたいですよね。


もしもの時、治療費の負担を少しでも軽減し飼い主やペットが治療に専念できるように、前もってペット保険に加入しておくことをおすすめします。


MOFFMEでは「どんな保険に加入すれば良いか分からない」・「入りたい保険がいくつかあるけど、どれが一番良いのか悩む」といった方のために、ペット保険の一括比較を行っています。


ペット保険への加入を検討されている方はぜひ利用してみてください!

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まとめ:ペット保険の市場規模は毎年拡大している

いかがでしたでしょうか。ここまでペット保険の市場規模を中心にご紹介いたしました。


この記事のポイントは、

  • ペット保険の市場規模は毎年10%以上成長している
  • 理由としては、ペットの「家族化」「長寿化」などが考えられる
  • ペット保険の普及率は約8%と低く、伸び代がある
  • スウェーデンなどでは日本よりも普及率が高い
  • 住居環境、核家族化などの外部環境もペットビジネスに追い風
です。

ペット保険も含めたペットビジネスの市場は、今後も拡大していくことが予想されます。

これからもペット保険業界から目が離せませんね。

MOFFMEでは他にもペット保険に関する記事を多数掲載しています。興味のある方はぜひ参考にしてください。  

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