猫は寒がりなので、寒いと感じる温度は平熱より10度ほど低いです。寒さに強い猫は長毛種で、メインクーンやスコティッシュフォールドなどです。猫が寒いと感じる温度の時は、寝床を温めてあげましょう。猫はストーブに乗ることもあるので、やけどに注意しましょう。
この記事の目次
目次を閉じる猫が寒いと感じる温度はどれくらい?何度まで耐えられるか解説
昔から「猫はこたつで丸くなる」と歌われるほど、猫は寒がりのイメージがありますよね。
では、実際に猫が寒いと感じる温度はどれぐらいなのでしょうか?
また、何度まで耐えられるかも念の為知っておきたいですよね。
その温度を把握していれば、愛猫が寒いと感じる前に温度管理でき、快適に過ごすことができます。
そこで、今回の「MOFFME」では猫が寒いと感じる温度はどれぐらいなのかをご紹介。
- 猫が寒いと感じる温度
- 猫が寒いと感じる時、どんなサインをする?
- 寒さに弱いねこ向け、防寒対策
- 猫が寒い時の対策として気を付けるべきこと
- 猫が寒いと感じる温度の時に、留守番をさせるコツ
- 自分の猫の平熱は何度?常日頃から平熱を把握しておこう
- 猫が寒いことが原因で、なりやすい病気はある?
猫が寒いと感じる温度
冬の寒い日になると、こたつの中に潜り込んだり、ホットカーペットやヒーター前を陣取ったり、さらには普段は別々に寝ている猫でも、布団にやってきてくれたりと、寒がりなイメージがある猫ですが、実際に猫が寒いと感じる温度はどれぐらいなのでしょうか?
成猫の適温は25℃前後だと言われていて、18℃ぐらいまでなら快適に過ごせるといいます。
ですが、これは成猫の話。子猫や老猫はもう少し温度についてシビアになったほうがいいそうです。
この項目では、猫が寒いと感じる温度について
- 子猫は室温30℃が適正な温度
- 老猫は室温28℃が快適な温度
子猫は室温30℃が適正な温度
生まれたばかりの子猫は体温調節がうまくできません。
そのため30℃前後が適正な温度とされています。
子猫の頃は母親やきょうだいたちと一緒にくっついて暮らしているので、自然とそれぐらいの温度に囲まれていますが、もし一頭だけの場合はきちんと保温をしてあげましょう。
室温を30℃に常に保ってしまうと、人間は熱中症になってしまうおそれがありますので、ダンボールなどにブランケットや毛布などと一緒に、ペットボトルにお湯を入れた湯たんぽなどを入れて、子猫の生活スペースを30℃ぐらいに保温してあげましょう。
子猫も成長するにつれて自分で体温調節が可能になってきますので、生後1週ごろは30℃前後、1~4週ごろまでは27℃前後、4~6週ごろまでは24℃前後を目安に保温してあげるようにしてあげましょう。
老猫は室温28℃が快適な温度
シニア期に入った猫は、成猫より筋肉量も落ち、活動量も徐々に減ってきます。
そのため、自身で発熱することが成猫よりも減ってきますので、少し暖かめの温度に設定してあげましょう。
具体的な温度でいうと老猫は室温28℃前後に設定してあげるといいでしょう。
とはいえ、シニア期に入ってもまだ元気な猫や、元々あまり動かない猫などさまざま。
猫によって寒いと感じる温度は異なってきますので、寒いと感じた時に出すサインを見たら、28℃に関わらず保温してあげるようにしてあげてください。
次の項目では、そんな猫が寒いと感じた時にするサインがどんなものなのかをご紹介します。
猫が寒いと感じる時、どんなサインをする?
愛猫にはできるだけ快適な温度で、あまり寒い思いをさせたくない、と思う飼い主さんがほとんどだと思います。
人間は快適な温度だと思っていても、猫にとっては寒いと感じる場合も。
そのため、猫が寒いと感じる温度の時にどんなサインを出すのかを事前に知っておくことで、猫の体感している温度を理解し、部屋を暖めるなどの対処をすることができます。
猫は寒いと感じる温度になると
- 体を丸くする
- あまり動かなくなる
- 暖かい場所に潜り込む
- あまり水を飲まなくなる
- 毛を逆立てる
体を丸くする
猫は寒いと感じる温度になると体を丸くします。
冒頭でもご紹介した「猫はこたつで丸くなる」のあの歌の状態ですね。
丸くなることで、お腹の部分から体温が逃げるのを防ぎ、自信の体温で保温しています。
さらに寒くなると、前足も後ろ足も、さらに顔までも内側に隠し、きれいな丸の状態になります。
そうすることで、自信の呼吸で体を温めることができるため、さらに暖をとることができます。
猫好きの間ではこれをアンモナイトに似ているので「ニャンモナイト」と言われています。
とても可愛い姿ではありますが、寒いと感じる温度のサインになりますので、室温を見直してあげてくださいね。
あまり動かなくなる
猫は寒いと感じる温度になると、少しでも暖かく快適な場所を探します。
そして、周りより暖かい場所を発見すると、そこからあまり動かなくなる猫が多いです。
寒い時に猫があまり動かないところを観察すると、カーペットや毛布など、温かいものの上だったり、日光が当たる窓際っだったりしたことはありませんか?
そのような快適な場所を見つけると、あまり動かなくなる猫が多くなるようです。
暖かい場所に潜り込む
上の項目の「あまり動かなくなる」とも通じますが、猫は寒いと感じる温度になると、より快適な場所にいようとします。
そのため、温かいこたつの中や、飼い主が寝ているベッドの中など、温かい場所に潜り込むことが多くなります。
こたつがないご家庭の場合、ヒーターの前に陣取る猫もいますよね。
布団の中などでしたら心配は無いですが、こたつなどのヒーターがあるものは、ずっとヒーターの下で同じ体勢で寝ていると低温やけどになってしまうおそれもありますので、こまめに様子を観察するようにしてあげましょう。
あまり水を飲まなくなる
猫は寒いと感じる温度になるとあまり水を飲まなくなります。
前述もしましたが、猫は寒さを感じた時に、丸まっていたり、あまり動かなくなったり、暖かいところに潜り込んだりして活動量が下がります。
そのため、水を飲みに行くということも少なくなってしまうのです。
夏は熱中症の心配もあるので、猫が水を飲む量やオシッコの量を気にする飼い主さんも多いと思いますが、冬の飲水量も気をつけるようにしてあげましょう。
なぜなら、水を飲む量が減ってしまうと尿石症や膀胱炎、急性腎不全などの病気の原因に繋がってしまうことも。
寒い季節は、猫が水を飲みに行く機会を増やせるように水を置く箇所を増やしたり、寒いときでも飲みやすいように人肌ぐらいの温度の水を用意するなどの工夫をしてあげましょう。
毛を逆立てる
猫が毛を逆立てるのは怒っているときの仕草だと思われることが多いですが、寒いと感じる温度になったときにも見られる現象です。
よく、真冬にスズメなどの野鳥を見ると、羽を膨らませてまるまるとなっている姿を見ることがあると思います。
夏のスリムな姿とは別物の鳥のように見えてしまいますが、あれは、羽と羽の間に空気の層を作り保温しているのです。
猫が毛を逆立てるときも同じことが言えます。
逆立てた毛と毛の間に空気を蓄え、熱が逃げないように工夫しているのです。
寒さに弱いねこ向け、防寒対策
ここまで、猫が寒いと感じる温度になるとどのようなサインを見せるのかをご紹介してきました。
そのサインが出たら人間にとっては快適な温度でも、猫にとっては肌寒かったり寒いと感じていることになりますので、無理をさせずに防寒対策をあげましょう。
具体的な猫の防寒対策として
- エアコンや暖房で、室温を調整する
- 湯たんぽを置いてあげる
- 暖かい布団を設置する
エアコンや暖房で、室温を調整する
一般的な方法としてエアコンや暖房で室温を調整する方法があります。
人間の生活スペースも一緒に温めることができるので便利ですよね。
お留守番のときにも、エアコンの場合は火を使わないので安心ですし、最近はスマート家電も普及し、出先で室温を確認し、エアコンの温度調整ができるのでとても便利です。
猫にリモコンやコードなどをいたずらされないように工夫をするようにすると、さらに安心です。
ただし、冬に暖房器具を使用するとどうしても部屋が乾燥気味になってしまいます。
猫が快適に感じる湿度は40〜60%と言われていますので、加湿器を使用するなどして快適な湿度も保ってあげるようにしましょう。
湯たんぽを置いてあげる
エアコンや暖房で室温を調整するのと併用して、湯たんぽを置いてあげるのも猫の防寒対策としておすすめです。
湯たんぽを置くことで、部屋全体の温度を人間の適温にしていても猫が防寒できるため電気代の節約にもなりますし、暖かい場所と(猫にとって)涼しい場所を用意して上げることで、猫自身も自分で体温調節ができますし、気分転換にもなります。
「湯たんぽ」とは言いつつも、今ではお湯のいらないレンジで温めるタイプのものあり、お湯を準備する手間がかからない便利なアイテムも登場しています。
また、わざわざ湯たんぽを購入しなくても、ホットドリンク用のペットボトルに50〜60℃ほどのお湯を入れ、厚手のタオルでくるむだけでも即席湯たんぽになるので便利です。
湯たんぽを使用する際に気をつけておきたいのが低温やけどです。
特に猫は人間に比べ皮膚が薄いので、さらに気をつけなければなりません。
長時間湯たんぽに触れていることが無いように気にかけてあげましょう。
暖かい布団を設置する
この記事を読んでいる方の中にも、真冬は布団と友達になってしまう方が多くいらっしゃると思います。
特に寒い朝はなかなか布団の中から出てくるのが難しいですよね。
そして、暖かい場所が好きな猫も、もちろん布団が大好きです。
そのため、猫の防寒対策のために温かい布団を設置するのもおすすめです。
猫は狭くて暗い場所に安心感を感じるため、布団はその点でもおすすめのアイテムといえます。
今では猫や小型犬用の布団も販売されていて、SNSでもその可愛さが話題に。
防寒対策もできるし、愛猫の可愛い姿も見れるし、一石二鳥のアイテムです。
その他、猫の防寒対策についてはこちらの記事にもまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
猫が寒い時の対策として気を付けるべきこと
ここまで、猫が寒いときのサインや防寒対策をご紹介してきました。
猫が寒がっていたら、部屋を暖かくしたり、防寒対策グッズを使用して、快適な空間を作ってあげたいですよね。
そのために、猫が寒い時の対策として気をつけるべきことがいくつか存在します。
具体的には
- こたつ・ホットカーペットはずっと付けない
- ストーブには気を付ける
- 複数の部屋で室温を変えてみる
- 脱水症状を引き起こさないようにする
こたつ・ホットカーペットはずっと付けない
猫が寒いときにはこたつやホットカーペット、さらに床暖房などを一日中つけっぱなしにしてしまう人も多いと思います。
この前の項目でもご紹介しましたが、これらの暖房機器に長時間あたっていることで、低温やけどの原因に繋がってしまうことも。
猫自身も心地よくてそこで寝てしまうといつの間にか低温やけどになっていた、というケースもあります。
このような暖房機器はずっとつけっぱなしにせずに、猫が長時間動かないと思ったらスイッチをオフにするなど、予防をするように気をつけましょう。
また、留守番の際はこのような暖房機器のコードなどをかじっていたずらしてしまうことも予想されます。
通電している状態でコードを噛みちぎってしまうと、感電のおそれも出てきます。
飼い主の留守中は特につけっぱなしに注意です。
ストーブには気を付ける
冬になると猫kがストーブの前に座り、暖を取る可愛い姿を見せてくれることが多くなりますよね。
SNSにも冬の風物詩としてそのような写真がたくさん上がっているのを見ることができます。
しかし、火を使うストーブは注意が必要です。
いたずら好きの猫や、活発的な猫はストーブの熱くなっている場所に触れてしまったり、誤ってストーブの上に飛び乗ってやけどをしてしまうおそれがあります。
また、触れることが無くても、近くにいすぎた結果、被毛が焦げてしまったという報告が頻繁に上がってきます。
怪我はぜす、毛が焦げてしまっただけなのでまだ良いですが、一歩間違えばやけどになっていたかもしれません。
また、留守中に火を使うストーブを使用する方はまずいないとは思いますが、換気が不十分な場所(留守で戸締まりをきちんとしている室内)で火を使ったストーブを使用すると一酸化炭素中毒の恐れもでてきます。
そのような面でもストーブの使用は注意が必要です。
複数の部屋で室温を変えてみる
部屋が複数ある場合は、その複数の部屋で室温を変えてみるのもいいでしょう。
人間も暖房が効いた部屋で長時間いると、ボーッとしてきたり、顔が赤くなったりする場合がありますよね。
そんな時に、一度外に出てリフレッシュする人も多いはず。
猫も同じで、温度が異なる複数の部屋があると、ちょっとほてってきたら涼しい部屋に移動したり、そこが寒くなってきたらまた暖かい部屋に戻ったりと、いつでもリフレッシュすることができます。
猫が「ちょっと暑いかも」「冷えてきたな」と思った時に、自然に他の部屋に移動できるようにしておいてあげるといいでしょう。
脱水症状を引き起こさないようにする
「寒い時期に脱水症状?」と思われるかもしれませんが、熱中症や脱水症状に飼い主が気をつけている夏よりも、このように油断している冬の方が注意が必要な場合もあります。
前述したとおり、冬になると猫の活動量が落ち、飲水量も減ります。
また、こたつなど暖房機器にずっとあたっていることにより、体が乾燥し、気づいたら脱水症状になっていた…ということも少なくありません。
特にこたつは猫にとっては布団が重く、中にいる時間も多くなりがち。
布団を一か所だけあげて、自由に出入りできるような部分を作ってあげるだけでも、水を飲みに行く回数を増やすことに効果的です。
さらに、春、夏、秋よりも水を設置する場所を増やし、飲んだ量やオシッコの回数や量などに注意するようにしましょう。
猫が寒いと感じる温度の時に、留守番をさせるコツ
猫が寒いと感じる温度になると、留守番の時にどうしようか悩みますよね。
暖房はつけていったほうがいいのか、安全のために切っていったほうがいいのか…
猫だけで留守番をさせる場合は
- コードや発火の可能性のある暖房は切っておく
- 複数の場所に、飲み水を配置する
コードや発火の可能性のある暖房は切っておく
猫だけでお留守番をする場合、ホットカーペットやこたつなどのコードがある暖房機器や、ストーブなどの発火の可能性のある暖房機器は切っておきましょう。
さらにコードは猫に見えないような場所にしまうのがさらに良い対処法です。
通電しているコードを噛んだりいたずらしたりすることで、感電してしまう原因にもなりますし、そこから発火してしまうことも。
スイッチを切っていても、いたずらして噛んでしまったり、絡まって身動きが取れなくなってしまうケースもあります。
そのため、スイッチを切るだけでなくコードを猫がいたずらできない場所にしまっておくことが重要です。
さらにストーブなどの発火の可能性がある暖房機器も猫がいたずらしてやけどしてしまったり、最悪の場合、火事の恐れがあります。
このような恐れのある暖房は猫の留守番中には使用せず、エアコンなど猫だけのお留守番でも比較的安全な暖房を使用するようにしましょう。
複数の場所に、飲み水を配置する
前述もしましたが、寒い時期でも脱水症状に注意する必要があります。
特に、猫だけで留守番の場合は、体調の変化を自身の目で確認することができないので、さらに心配ですよね。
脱水症状を予防するためにも、複数の場所に飲水を配置することは重要です。
できれば、猫が好んでよくいるような部屋の中でも暖かい場所にいくつか設置すると、猫も「好きな場所に移動したついでに水を飲む」ことができます。
また、冷たすぎる水は冬場は猫も好みませんので、人肌ぐらいの少しぬるい水を置いておきましょう。
猫が1日に必要な水分量は、その猫の体重1kgにつき40mlほどと言われています。
メモリがついているお水用の食器を使用すれば、どれぐらい飲んだかもわかりやすいので、一日に十分な水分を摂っているかを確認してみるのもいいでしょう。
自分の猫の平熱は何度?常日頃から平熱を把握しておこう
猫も人間同様、寒い時期は免疫力が落ち、また乾燥でウイルスが飛びやすいことから、体調を崩してしまうことがあります。
人間も体調を崩した時に熱を測ると思いますが、それは普段の平熱を知ってるからこその行為ですよね。
では、あなたは猫の平熱をご存知でしょうか?また、猫の体温の測り方はご存知ですか?
ここでは
- 猫の平熱は38℃前後
- 猫の体温はどう測る?
猫の平熱は38℃前後
猫は人間より体温がやや高く、平熱は38℃前後とされています。
なので、猫に触れると温かく感じるるのですね。
もちろん、人間もその人ごとに平熱が変わってくるように、猫もその猫ごとに平熱が変わってきます。
また、子猫の時期や、ストレスを感じているときなど、体温もやや高めになります。
ご自身の猫の体温を測り、平熱を知っておくことで、体調を崩した際に早期に気づくことができます。
習慣として、ご自身の猫の検温を習慣にすることは、猫のためにもなりますのでぜひ取り入れるようにしましょう。
気になる検温方法ですが、下記でご紹介します。
猫の体温はどう測る?
猫の体温は、肛門に体温計を差し込み測ります。
肛門から測ることで直腸温度を知ることができ、より正確な体温を知ることができるのです。
測り方は以下のような方法で行いましょう。
- 猫の肛門にオリーブオイルやワセリンを塗る(滑りをよくするため)
- 猫を立たせ、安定した台の上で固定する(2人1組でやるのが望ましい)
- 差し込む部分をラップで覆ったペット用体温計を肛門に2~3cm程度差し込む
- 体温測定後は日付けと体温をメモに残しておく
また、猫にとっては負担になる行為ですので、検温は半月〜一ヶ月に一度を目安に、検温する時間は毎回同じ時間にするようにしましょう。
測る時間が異なることで、体温にもブレが出てくることがあります。
猫の体温や検温については、こちらの記事でも詳しくご紹介していますのでぜひご覧ください。
猫が寒いことが原因で、なりやすい病気はある?
人間も寒いことで免疫力が落ち、体調を崩してしまうことが多くなりますが、それは猫も同じです。
寒さが直接的に体調に影響してしまうものもあれば、寒い時の行動が原因になってしまう病気もあります。
ここでは猫が寒いことが原因で、なりやすい病気と言われている
- 猫風邪
- 尿路結石症
①:猫風邪
風邪と言ったらどのような症状を思い浮かべるでしょうか。
くしゃみや鼻水などの症状を思い浮かべる方も多いと思います。
猫もくしゃみや鼻水のような症状が出る、猫風邪が存在します。
猫風邪は正式な病名ではなく、ヘルペスウイルスやカリシウイルスなどによる感染症のことをまとめて猫風邪と呼んでいます。
免疫力のまだない子猫に見られることが多いですが、寒さで免疫力が落ちてしまった時も、これらのウイルスが原因のいわゆる猫風邪に罹ってしまうことがあるので注意が必要です。
くしゃみ、鼻水、発熱の他、結膜炎や口内炎の症状がでることも。
そのため、目やにが大量に出たり、口内炎の痛さで食欲が減ってしまったり、よだれが大量に出て口の周りが汚れたり、口臭がいつもとは違う匂いがする場合もあります。
猫風邪は人間に感染することはありませんが、猫同士は感染する可能性があります。
野良猫からもらってくることもあるので、外飼いをしている猫は特に注意をしましょう。
飛沫での感染のほか、グルーミングをしあうことで感染してしまう可能性がありますので、多頭飼いをされている方は、かわいそうですが猫風邪をひいている猫と、健康な猫の接触をなるべく避けるようにしてあげた方がいいでしょう。
寒い時期、なんとなく元気がないと猫風邪を疑いますが、もしかしたら別の原因がある場合も。
猫の体調不良についてはこちらの記事でも詳しくまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
②:尿路結石症
寒い季節、猫は尿路結石症になりやすいと言われています。
尿路結石症とはおしっこの通り道(尿路)に尿に含まれる尿に含まれるマグネシウム、リン、カルシウム分などのミネラル成分などが増え、結晶や結石ができる病気です。
その石が膀胱や尿道を通るときに激痛がはしり、血尿などの症状が出ることも。
中には数センチ台の石になってしまい、尿道を塞いでしまうこともあります。
なぜ寒い季節に多いのかというと、それは水を飲む量とトイレの回数に影響を受けるからです。
尿中ミネラル成分が増えると、結石ができやすくなってしまうため、水をあまり飲まなくなる秋〜冬はおしっこが濃くなり、発症するリスクも高くなります。
トイレの回数が少ないのもおしっこが濃くなってしまう原因のひとつ。
よく、寒い時期になると「トイレに行きたいけど寒いから部屋から出たくない」という状況になったことはないでしょうか。
猫も寒いとこのようなケースになってしまいがちです。
こまめに水を飲み、こまめにトイレに行くように、水の設置場所を増やす、どうしても水を飲んでくれない場合はウエットフードにしてみるなどの対策をしてあげましょう。
まとめ:秋冬の寒さを乗り切るために、適切な室温対策を!
- 成猫は25℃前後、子猫は30℃前後、老猫は28℃前後を快適と感じる
- 猫は寒いときに「体を丸くする」「毛を逆立てる」などの行動をとる
- 猫が寒がっていたらエアコンや湯たんぽ、布団などで防寒対策をしてあげる
- こたつやホットカーペット、ストーブの取り扱いに注意し、脱水症状にも気を付ける
- 猫だけでの留守番中はとくに暖房機器に注意する
- 自身の猫の平熱を知り、寒いときに体調を崩していないかすぐわかるようにする
- 寒さが猫風邪や尿路結石などの病気の原因になることもある