『リビアヤマネコ』という猫ちゃんをご存知でしょうか。リビアヤマネコは私たちが慣れ親しんでいる家猫の祖先とされている猫です。現在は日本では飼育されておらず、アメリカの動物園で見ることができます。今回のMOFFME記事では、リビアヤマネコを紹介します。
この記事の目次
目次を閉じるリビアヤマネコについて詳しく紹介!リビアヤマネコの性格や特徴
現在、猫と言う存在は人にとって、とても身近なものになっています。
では、猫はいつから人と共に生きるようになったのでしょうか。
猫にはさまざまな種類が存在しており、中には自然界の中で生息するヤマネコと呼ばれる猫もいます。基本的にはヤマネコは人間に懐くことはなく、野性的に生きています。
しかし、そんなヤマネコの中に、家猫の祖先ではないかと言われているヤマネコがいます。 それが、リビアヤマネコというヤマネコです。
今回、MOFFMEでは家猫の祖先であると言われているリビアヤマネコについて紹介していきたいと思います!
- リビアヤマネコはどんな猫?
- リビアヤマネコの特徴とは
- 他の猫との違いとは
リビアヤマネコはどんな猫?
リビアヤマネコと聞いて、どんな猫なのか想像できる人は少ないのではないでしょうか。
ではリビアヤマネコはどんな猫なのでしょうか。
リビアヤマネコは別名アフリカヤマネコと呼ばれており、アフリカに生息しているヤマネコです。
デザートキャットとの呼ばれることもあります。
デザートとは砂漠のことであり、北アフリカなどの砂漠地帯に多く生息しているヤマネコということになります。
日本ではあまりなじみのないヤマネコですが、なぜ家猫の祖先となる猫になったのでしょうか。そしてリビアヤマネコとはどんな猫なのでしょうか。
ここでは、リビアヤマネコの生息地域や、人と暮らすようになった理由を詳しく解説していきたいと思います!
- 生息地域
- 家猫の祖先
- なぜ人と暮らすようになったのか
リビアヤマネコの生息地域
リビアヤマネコの生息地域は、北アフリカ沿岸部や中近東イラン、イラクなどの砂漠地帯です。
リビアヤマネコのリビアとは、北アフリカにある国の名前を意味します。
基本的には半砂漠から熱帯雨林に生息しており、寒さや水が苦手な猫が多い理由はここからきているのではないかと言われています。
元々、生息していたエジプトなどには大きな河川があり、湿気が多い環境で暮らしていたこともありました。
日本には生息しておらず、見ることはできませんが北アフリカ地域や動物園では見ることができるそうです。
リビアヤマネコは、船乗りや旅商人とともに全世界に移動し、生息地域を広げ、家猫として人と暮らしていくようになったのではないでしょうか。
リビアヤマネコは家猫の祖先
リビアヤマネコが家猫の祖先ではないかと言われているのにはいろいろな理由があります。
さまざまな文献に猫が登場したり、遺跡から猫の骨がみつかるなど、猫が昔から人間と近い存在だということは知られており、歴史の長いヤマネコです。
リビアヤマネコが家猫として飼われるようになったのは、古代エジプトからであり、猫の可愛さから、ペットとして飼われるようになったのがはじまりと言われています。
リビアヤマネコは体格が家猫と似ていることから、家猫の祖先ではないかと言われてはいましたが、最近の研究で、家猫とリビアヤマネコのDNAが一致し、家猫の祖先であったことが明らかになったのです。
リビアヤマネコはなぜ人と暮らすようになったのか
リビアヤマネコが人と暮らすようになったのは、家畜化されたためだと言われています。
リビアヤマネコの生息していた地域は穀倉地帯であり、小麦や大麦などの栽培が盛んに行われていました。
貯蔵している穀物をネズミなどの食害から守ってくれるリビアヤマネコが、倉庫を守る家畜として、人と生活するようになっていったのではないでしょうか。
食物を守る大切な生き物として、人間から必要とされるようになり、猫が人と暮らすきっかけになったのかもしれません。
リビアヤマネコの特徴
名前だけ聞くとあまり馴染みがないリビアヤマネコですが、家猫の祖先ときくとすごく身近な存在なような気がしてきます。
そして、人の近くで長く生活をともにしてきた猫であることもわかっています。
ペットとして飼われている猫はマイペースで自由気ままなイメージですが、ヤマネコは野性の中をたくましく生きているイメージがあります。
家猫のルーツと言ってもよいリビアヤマネコは、家猫とは違い、どんな特徴をもった猫なのでしょうか。
実際のリビアヤマネコは、とても家猫に似ていると言われています。
リビアヤマネコの特徴を知ることは、家猫について知る良い機会になるかも知れません。
ここからは、リビアヤマネコの特徴について説明していきたいと思います!
- 毛色
- 容姿
- 大きさ
- 食事
- 性格
リビアヤマネコの特徴:毛色
リビアヤマネコの毛色はベースの色が砂のような灰色、もしくは薄い茶色をしており、砂漠に溶け込めるような毛色をしています。
全体に、黒味を帯びた濃い茶色から黒の縞模様がありますが、はっきりはしておらず、不明瞭な柄になっています。縞模様は自然界では、カモフラージュになる模様のひとつです。尻尾には黒い輪のような模様も見られます。
暑い地域で生息しているため、毛は短めです。
家猫でいうと、見た目はキジトラ猫にそっくりです。
リビアヤマネコの特徴:容姿
家猫と比べて、足がすらりと長く、座った姿勢に特徴があります。
体格は家猫よりは少し大きいですが、あまり違いがありません。
耳が大きく、その姿は家猫とは違い野性味を感じさせます。
野生種のため、体の筋肉がとても発達しています。
額にあるM字の縞模様や、目の横からあるクレオパトラ・ラインという縞模様は家猫にみらる特徴と似ています。
数千年前からほぼ姿が変わることなく生き続けていると言われています。
リビアヤマネコの特徴:大きさ
リビアヤマネコの大きさは、体長は45~60㎝、体重は3~5㎏で尾長は30㎝ほどです。
家猫と大きさは、ほぼ変わりません。
しかし、足が長いため家猫よりは、少しスリムな印象をうけます。
ヤマネコの中でも小さいほうであり、大きさから家猫の祖先ではないかと言われることも多かったのではないでしょうか。
ヤマネコの中には体長150㎝前後、体重が30㎏にもなる猫もいます。
リビアヤマネコの特徴:食事
リビアヤマネコの食事は、齧歯類のほか、ウサギ、モグラ、鳥類、魚などを捕食します。
夜行性で運動神経がよく、木登りが上手ですが、狩りをするときは基本的に地上で行います。耳が大きいため、小動物のかすかな音でも聞きわけることができます。
砂漠地帯に生息していることから、ほとんど水は飲まず、食べ物で摂取することが多いため、猫があまり水分をとらないのは、ここからきていると言われています。
リビアヤマネコの特徴:性格
リビアヤマネコが家猫の祖先と考えられた理由には、性格が関係しているのではないかと言われています。
ヤマネコは基本、人に懐くことはあまりありません。
しかし、リビアヤマネコは比較的警戒心が薄く、小さい頃から人と暮らすことで人に懐くことがある猫なのです。
この性格や見た目が似ていることが、家猫の祖先と言われる理由になっていました。
他のヤマネコと違い、警戒心がうすいリビアヤマネコは昔から人の前に姿を現すことが多かったのではないでしょうか。
リビアヤマネコと他の猫の違いを比較
家猫の祖先といわれているリビアヤマネコですが、家猫とは違った特徴がたくさんありました。
リビアヤマネコも家猫と同じくペットとして、飼うことができる猫です。飼育するのは家猫よりは難しいところがありますが、日本で飼うことも可能なのです。
しかし、日本ではあまり見ることができないのが現状です。
ヤマネコも家猫も、分類すると「猫」としてまとめられます。一言で猫と言っても沢山の種類がありますが、ヤマネコと家猫では、なにを基準に分類されているのでしょうか。
ヤマネコと野良猫、家猫と野良猫の違いはなんなのか。
ここでは、ヤマネコと他の猫の違いについて比較していこうと思います!
- ヤマネコとは
- 家猫とは
- 野良猫とは
ヤマネコとは
森や山などの自然界に住み、基本的に狩りをして生活する猫のことを言います。
人には懐かず、野性で生活しています。
野良猫と勘違いされやすいが、ヤマネコと野良猫はちがう猫のことを指します。
ヤマネコにはたくさんの種類が存在し、リビアヤマネコと同じ亜種の種類では5種類のヤマネコがいます。亜種とは生物分類上の階級のことです。
日本で有名なヤマネコはイリオモテヤマネコというのが、聞いたことがあるのではないかと思います。
家猫とは
人と共に暮らしている猫が家猫です。
ヤマネコだったときの野性的な性質が変化し、人に友好的な性質へと変化し、家猫になったと言われています。
ヤマネコと体格などには、あまり変化はありませんが、人へ甘える姿をみせたり、猫以外の動物に対して心を開いたりすることもあり、ヤマネコのような野性味はあまりみられません。
人と暮らしていくために、猫が少しずつ変化していき、今の姿になったのではないでしょうか。
野良猫とは
野良猫とは人の生活圏で暮らす猫のことを言います。
野良猫をヤマネコと勘違いする人も中にはいますが、野良猫は家猫と同じ分類です。
家猫よりは野性的な部分も多くありますが、ヤマネコのように自然界の中で暮らしている猫とは違い、間接的に人とのかかわりをもっています。
野良猫は本来の姿ではなく、人の都合により家猫としての生活を奪われた猫ということです。