老犬が起き上がれない場合の対処法とは?老犬介護の注意点も解説!のサムネイル画像

内容をまとめると

  1. 老犬が起き上がれない原因にヘルニア・関節、前庭疾患・脳の病気が挙げられる
  2. 運動能力が低下している老犬が過ごしやすい環境を整えることが大切
  3. ペットシッターや老犬介護士等の利用もおすすめ
  4. 犬の医療費は保険適用されないので、もしもの時に備えてペット保険に加入しておくと安心

病気や筋肉の衰え等で老犬が起き上がれない場合もあります。そのような際に飼い主に何かできることはあるのでしょうか?老犬の介護やトレーニングについて気になりますよね。この記事では起き上がれない老犬のために、介護方法や注意点、リハビリについて解説します。

記事監修者「望月 紗貴」

この記事の監修者望月 紗貴
一般社団法人愛玩動物健康管理協会(CAHA)代表理事

大型犬5頭、中型犬1頭、愛猫3匹と暮らす。長年犬の生物学の研究を行っており、ペットフードの委託開発を行う。その他、ペット用品開発、ペット関連事業者のコンサルタント、ペット用品の監修者、ペット関連教材制作者として活躍しながら、積極的に動物保護活動に参加。【保有資格:犬の管理栄養士・犬の管理栄養士/アドバンス・愛玩動物救命士・犬猫行動アナリスト・ペット看護士資格・ペット看護士資格マスターライセンス・ペット介護士マスターライセンス・ペットセラピスト資格・ドッグトレーニングアドバイザー・ドッグヘルスアドバイザー他】

この記事の目次

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起き上がれない・歩けない老犬の対処法は?介護の注意点も解説!

年を重ねるごとに犬も筋肉が衰えて起き上がれなくなったり、歩けなくなったりします。


そんなときに、愛犬に対してできることは何があるのか知っておくことが、飼い主には必要な知識になります。


愛犬が老犬になったときのことをを知っておくことで、対処することができるので安心です。


そこで今回「MOFFME」では、「老犬が起き上がれない場合」について

  • 原因・対処法
  • 介護が必要な場合
  • 介護の具体的な方法、必要なグッズ
  • 老後の介護で気をつける点
以上のことを中心に解説していきます。

最後まで読んでいただければ、老犬が起き上がれない場合についての原因から対処方法などの知識を得ることができます。ぜひ、最後まで読んでください。

またMOFFMEではペット保険のランキングについても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧下さい。

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老犬が起き上がれない!原因や対処法、対策について解説!

モデル:だん吉


老犬が起き上がれなくなったり、立てなくなることがあります。人間同様、年を重ねるとそのような状態になることが多いです。


愛犬が年を重ねていくと、どんなことが体の中で起きているのか知っておくことで、対処の仕方も変わってきます。


ここでは、老犬が起き上がれない場合に

  • 考えられる病気・原因
  • 対処法
  • 予防法
をご紹介していきます。

愛犬にいつまでも元気でいてもらうために予防法から対処法を知っておくとなにかあったときにすぐに対応することができます。

老犬が起き上がれない!考えられる病気等、原因について解説!

老犬が起き上がれない、立てない原因は、年と共に足に力が入らなくなる筋力低下または、病気の場合があります。


病気の場合は、どんな病気かを把握しなければ命に関わることもあります。


ここでは、起き上がれない場合に考えられる主な病気は5つ、

  1. ヘルニア
  2. 関節疾患
  3. 前庭疾患
  4. 脳の病気
  5. 悪性腫瘍
ですが、そのほか様々な病気が起き上がれない症状に関連しています。

ヘルニアは、胴体が長い犬種に多いのですが、老犬になってくると腰がしびれたり、麻痺が出てきて歩けない犬もいます。

関節疾患は、関節が痛むので歩くのを嫌がったり、寝ていることが多くなり、起き上がれなくなる場合もあります。

前庭疾患は、突然起きる病気です。平衡感覚がなくなり、ふらついたり、嘔吐したりすることもあります。

脳の病気は、脳に腫瘍ができたりすることで、けいれん発作を起こしたりします。

悪性腫瘍は、骨肉腫や組織球肉腫など様々ですが、悪性腫瘍が原因で様々な症状が引き起こされ歩けなくなることがあります。 

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老犬が起き上がれない場合の対処法は?動物病院へ診せよう

老犬が起き上がれない場合の対処法は、まずは動物病院で診察してもらうことです。


そこで、しっかりとした原因を知ることが第一になります。


次に愛犬の生活を支えてあげることが大事になってきます。


起き上がれないことで出来なくなってしまうことが沢山あります。食事・散歩・排泄など自分でできなくなってしまいます。ですので、飼い主の支えが必要となってきます。


食事は、起き上がれないで寝たきりになっている犬には、ドライフードよりも水分量が多く柔らかいウェットフードをあげる方がいいです。


散歩は、足の筋力が落ちてきている場合は、器具などをつかってサポートしながら散歩に行くと良いです。


排泄は、ペットシートまで歩けなかったりするので、おむつをつけるなどの工夫が必要です。

立てない・寝たきりを予防するには?トレーニング法を紹介!

愛犬の寝たきりを防ぐ1番のトレーニング法は、適度な運動が必要であるということです。


ゆっくりと歩いたり、立っているだという動作を回数を多く繰り返すことで体力を維持し、筋力の低下を防ぐことができます。


食事の間は、立たせるために、食べる時のお皿の高さを調整しなるべく愛犬が立って食べるように工夫しましょう。


筋肉を維持するためには、柔軟な筋肉にすることも大事です。筋肉は固くなってくると老廃物がたまり、動かしにくくなるので、ストレッチやマッサージをしてあげるといいです。


愛犬が、いつまでも健康な生活を送れるように予防してあげることが大事です。飼い主は愛犬の生活をしっかりとサポートしてあげましょう。

起き上がれない等、老犬に介護が必要な場合について解説!

モデル:だん吉


老犬も人間同様、年を重ねると介護が必要になってきます。どんな場合に介護が必要になるかを解説します。


老犬の介護が必要なときは、

  • 起き上がれない・寝たきりの場合
  • 目が見えなくなる・失明の場合
  • トイレの失敗が多くなった場合
  • 夜中に鳴く・吠える場合
  • ご飯を自分で食べられない場合
です。

こういった場合が起きたら、愛犬のための生活環境を整えてあげることが重要になってきます。愛犬のために、環境を見直してあげましょう。

毎日の観察をしっかりしてあげましょう。

①:起き上がれない、寝たきりの場合

愛犬が、起き上がれなくなったり、寝たきりになった場合は、床ずれに気をつけることが必要です。


起き上がれないで、長い時間寝ている状態が続くと、体の同じ部分が圧迫されて血の巡りが悪くなり、皮膚の細胞が壊死してしまいます。


予防法は、2~3時間に1度は、体を反転させて同じ部分が圧迫されないようにしてください。


老犬用の床ずれ用のマットなども売っているので愛犬が寝るときには、床ずれ用のマットを使ってあげるのも良いです。

②:目が見えなくなる、失明

愛犬が目が見えなくなったり、失明した場合、物にぶつかりやすくなったり、段差につまずくようになったりします。

また、目が見えにくいことで周りの状況が把握しにくいので、攻撃的になってしまう犬もいます。

対処法の1つ目は、つまずかないように段差を作らずバリアフリーな部屋にしてあげることです。そうすることで、つまずくことは少なくなります。

2つ目は、ひげを切らないことです。ひげは空間を感知することができます。ですので、周囲の把握をする上で必要になってくるので、目が見えずらくなったら自然に抜けるのを待ちましょう。

③:トイレの失敗が目立つ、粗相が多い

愛犬がトイレに失敗するようになった場合、トイレの環境を整えてあげることが必要になってきます。


対処法の1つ目は、トイレに行くまでの障害物を取り除いてあげることです。足をあげる行為ができなくなってくるので段差などは取り除いてあげてください。


2つ目は、トイレに行くまでの距離を短くしてあげることです。トイレに行きたいと思ってもトイレに行くまでに間に合わずに漏らしてしまうこともあります。大体10歩以内で行ける距離にトイレをおいてあげてください。

④:夜中に鳴く・吠える

愛犬が夜中に鳴いたり、吠えたるようになった場合は、色々な原因が考えられます。


認知症によるものであったり、体の痛みであったり、不安、空腹から吠えることがあります。


対処法として、昼間の時間にしっかりと活動させて疲れさせることが重要です。また、近所同士の付き合いがあるようならば、近所の方に理由を伝えておくといいです。


怒ったり、叱らないで温かく見守ってあげてください。

⑤:ご飯を自分で食べられない

愛犬がご飯を自分で食べられない場合は、食事を与えるときに工夫が必要になってきます。


今まで食べていた姿勢が筋力が衰えてくることによって体勢の維持ができなくなることがあります。


そのため、ご飯を自分で食べなくなってしまうことがあるので、飼い主が手であげることが良いです。


また、今まで食べていたドックフードだと固く噛めない場合もあるので、柔らかくして与えたり、ウェットフードを与えると良いです。

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老犬の介護の具体的な方法とは?用意すべきグッズも紹介!

モデル:だん吉


愛犬が介護の状態になったときには、飼い主のサポートが必要になってきます。


ここでは、老犬の介護の方法について

  • 散歩・運動の介護方法、必要なグッズ
  • 食事の介護方法、必要なグッズ
  • トイレの介護方法、必要なグッズ
をご紹介していきます。

飼い主のサポートがあることで愛犬の生活も豊かになります。愛犬をしっかりとサポートできるように介護方法を理解しておいてください。

①:散歩・運動の介護方法と必要なグッズ

老犬の散歩・運動の介護方法は、散歩は長時間散歩に行くのではなく、短い時間を頻繁に行くことをおすすめします。


理由として、筋力・体力・持久力低下するので長時間歩くことができなくなります。歩けなくなった場合は、短い距離を数回にわけて散歩するといいです。


歩くときは、関節などに負担がかかるコンクリートは避けて、芝生や土の上を歩かせると関節にかかる負担が少なくすみます。


散歩するときに嫌がったり、歩かない場合は、介護用品を使うといいです。


散歩のときの介護グッズは、

  • 歩行補助ハーネス
  • 歩行器
  • カート
です。

グッズを使ってあげてリハビリを行うことも良いです。そのときは、転んだりしないように注意が必要です。

②:食事の介護方法と必要なグッズ

老犬は、顎の力や飲み込む力が衰えてくるので食事に時間がかかったり、食べなくなったりする犬もいます。


ドックフードなどは、固いものでを与えるときは、ふやかしてあげるのをおすすめします。


また、ウェットフードなども販売されています。ウェットフードは水分量が多いので、香りが水分量の少ないドライフードより強いためウェットフードを好む犬が多いです。そのため、老犬にはウェットフードを与えている方も多いです。


食事のときの介護グッズは、

  • スポイト(強制給餌の場合の流動食)
  • スプーン
  • ご飯皿
  • 流動食
  • サプリメント
です。

お皿が低いと首に負担がかかり、嫌がってご飯を食べない犬もいます。ですので、高さの調整が必要になります。

飼い主が愛犬の食事の環境を整えることで食事もしっかりとれて健康な生活を送ることができます。

③:トイレの介護方法と必要なグッズ

老犬は、膀胱などの機能が低下するので、排泄のときにトイレの場所まで間に合わないこともあります。


トイレの場所は愛犬の動ける範囲で大体10歩以内の場所に作ると良いです。また、排泄が出来ない場合は、マッサージをしたり、トイレの場所まで連れて行ってあげてください。


トイレのときの介護グッズは、

  • おむつ
  • 滑り止め
  • ペットシーツ
です。

起きているときは、トイレの場所でできるようにしてあげて、寝ているときは、おむつをつけてあげると良いです。

上手くトイレができずに皮膚がかぶれてくることもあります。頻繁にペット用のお尻拭きで清潔にしてあげて、それでもかぶれたり炎症が起こってしまった場合は、動物病院に相談しましょう。
※処方される薬は炎症度合いなどによって異なります。

また、老犬はケガ・病気のリスクも高まります。もしものためにもペット保険に加入することが重要です。MOFFMEではペット保険についてランキング形式で紹介しているので未加入の方は一緒にご覧ください。

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老犬の介護で気をつけるべきこととは?注意点を詳しく解説!

モデル:だん吉


飼っている犬が介護になった場合に、犬のサポートをするのは、飼い主になります。介護になったときに気をつけることがいくつかあります。


ここでは、

  • 犬の認知症の場合
  • 寝たきり・床ずれの場合
  • お留守番の注意点
  • ペットシッター
について解説していきます。

人間の介護同様、犬の介護も沢山の労力を使うことになります。頑張りすぎないように、愛犬との時間を過ごしてください。

老犬には人間の認知症のような症状が出ることもあるので注意!

犬も人間と同じように認知症のような症状がでることもあります。人間は、話すことができるので認知症になったかの判断がつきやすいです。


しかし、犬は、話すことができないので判断がつきにくいです。


犬の認知症の症状は、

  • 同じ場所をグルグルまわる
  • 夜中に吠えたり・泣いたりする
  • 食事を何度も欲しがる
です。

認知症のような症状が出た場合は、まずは動物病院で診断してもらってください。

食事・排泄・睡眠・生活環境を見直す必要があります。愛犬に合わせて住みやすい環境づくりを心掛けてください。

寝たきりの場合等、床ずれやバリアフリーに注意!

犬が起き上がれないで、寝たきりになった場合に気をつけることは、床ずれに注意が必要です。

床ずれは、同じ体勢の状態で皮膚が圧迫されて血の巡りが悪くなって皮膚の細胞が壊死してしまいます。

ですので、2~3時間に一度は、寝返りをうたせてあげることが必要になってきます。飼い主が留守のときは、床ずれ用のマットがあるのでそれを活用すると良いです。

床ずれができないようにしっかりと予防していきましょう。

介護が必要な老犬の場合、お留守番には特に注意!

介護が必要な老犬は、飼い主が居ない留守の時間は特に注意が必要です。


老犬が留守番するときに注意する点は、

  • 室内温度を適温にする
  • 水分をとれるようにする
  • トイレはいきやすい場所に作る
です。

室内が暑すぎたり、寒すぎたりすると体温調節もできなくなっているので体調も崩しやすいので温度は冷房や暖房をつけて調節してください。

水分などは自分でとれない子は、出かける前に飲ませてから出かけるようにした方がよいです。

留守番はできるだけ短い時間にしましょう。

ペットシッターや老犬介護士等を利用することも考える

犬の介護は、人間の介護と一緒で体力・労力を使います。ここで、大事なのは飼い主が介護を頑張りすぎないようにすることです。


老介護士は、食事・排泄・食事などのサポートをしてくれます。また、ペットシッターは、お留守番のサポートや通院の代行も行っています。


介護が大変だと感じた場合は、老介護士やペットシッターに頼むことによって介護の相談などができるので飼い主の気持ち的にも楽になると思います。

念のためにペット保険に加入しておくのがおすすめ!

人間も突然、病気や介護になってしまうように犬もいつ何が起こるかわかりません。


そのときに、犬は動物病院で診断してもらいますが、犬は公的な保険がないので、医療費が自己負担になります。そのため、犬の医療費は高額となっています。


いざ病気、怪我をしたときのために、しっかりとした治療を愛犬に受けさせたいですよね。


しっかりとした治療を受けさせるときにお金の心配をせずにきちんと治療を受けさせるには、ペット保険に加入しておくことをことをおすすめします。


MOFFMEでは、ペット保険の一括比較サービスや保険会社の口コミ・評判なども取り扱っているので参考にしてください。

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まとめ:起き上がれない老犬の介護法・注意点を解説!

今回は、起き上がれない老犬の介護法・注意点について解説してきましたがいかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは、

  • 老犬が起き上がれない原因は、筋力の低下や病気であるため
  • 寝たきりの対策は、筋力を低下させないようにトレーニングすること
  • 老犬の介護の方法は、グッズなども利用する
  • 介護の注意点は、留守番中のことを考えて環境を作る
でした。

介護は飼い主の体力も必要となってきます。愛犬のために頑張りすぎずに力を抜いて介護してください。そのために、ペットシッターなどの利用をすると良いです。

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