猫の腸閉塞についてご存知ですか?誤飲や毛球症等を原因に発症し、下痢や嘔吐、便秘等の症状が出ます。最悪の場合死亡することもあります。治療は多くの場合手術がなされます。この記事では猫の腸閉塞について、原因から症状、治療法、予防法まで解説します。
この記事の目次
目次を閉じる猫の腸閉塞は治る?繰り返す病気なのか
腸閉塞は人間がかかることで知られている病気ですが、ネコもかかる病気だということをご存じでしょうか?
同じ病名ですが、人間とネコでは病気にかかる原因となるものが異なる特徴が見られます。
今回「MOFFME」では、「ネコの腸閉塞」について、
- ネコの腸閉塞の原因や症状、症例や見分け方について
- 腸閉塞の検査方法について
- 腸閉塞の治療法や治療費や手術費について
- 腸閉塞の予防法について
- 腸閉塞にかかりやすい猫種や年齢について
といった内容で解説していきます。ネコの腸閉塞は、胃腸炎などほかの病気と間違えられやすい病気ということもあり判断に時間のかかるケースもあります。
また、ネコの腸閉塞は治ることもできますが、病気に気づかず放置してしまった場合には死亡に至るケースもありえる病気です。
腸閉塞が発症を繰り返す病気なのかといったことについて解説していきますので、最後までご覧ください。
猫の腸閉塞とは?原因や症状、見分け方を解説!
ここでは、腸閉塞の原因や症状、見分け方などについて解説していきます。
ネコの腸閉塞とは、
- 腸閉塞は異物によって腸の動きがストップしてしまう病気
- 検査方法は「触診」「レントゲン検査」「造影検査」「超音波検査」
- 腸閉塞の原因は「誤飲」「毛玉症」「手術による腸の癒着」「腫瘍の発生」「腸重積」「寄生虫の発生」
- 腸閉塞の症状は「嘔吐」「腹痛」「便秘」
- 見た目で分かる症状は「腫大」「口元や肛門から出ている異物」
といった内容について紹介します。腸閉塞は嘔吐する症状があるので胃腸炎に間違われやすい病気ですが、水や食べ物を良く摂取するなど、胃腸炎にはあきらかにあてはまらない症状が見られます。
ここで紹介するネコの腸閉塞の原因や症状などについて参考になりますので、ぜひご一読ください。
猫の腸閉塞とは?レントゲン等の検査方法も解説!
通常ですと生き物が食べ物を口にすると胃を経て腸で栄養分を吸収し、要らない物質は体外へ排出する動作を行います。
腸閉塞とは、異物の侵入により腸の働きがストップしてしまい、体外への排出ができなくなるという症状のある病気を指します。
腸閉塞を検査する方法は「触診」「レントゲン検査」「造影検査」「超音波検査」です。腸閉塞の可能性があると判断されると、まずは触診を行います。
腸閉塞になる原因には、腫瘍の発生や手術後の癒着などのようなことが考えられますが、ネコの場合はおもちゃなど食べ物以外の物を食べたことが原因で起きることがあります。
ですので、おもちゃなど形状のはっきりしているのも飲み込んでいる場合などでは触診で判断します。
ですが、ひも状のものなど分かりづらいものを飲み込んでいる場合は、レントゲン検査や造影検査、超音波検査などを行います。
レントゲン検査では金属類や石などは見つけることができるのですが、ひも状の物やプラスチックや毛玉などは見つからないという特徴があります。
そういった場合には造影検査や超音波検査を追加で行い、組み合わせて総合的に判断します。
猫の腸閉塞の原因は?誤飲や毛球症等の原因を解説!
ネコの腸閉塞には「誤飲」「毛球症」「手術による腸の癒着」「腫瘍の発生」「腸重積」「寄生虫の発生」といったものが原因にあたります。
これらの原因の中で比較的ネコの腸閉塞として多く見られるのは、ひもやおもちゃなどの異物を取り込む誤飲と毛球症です。
ネコは動きのあるもので喜んで遊ぶ習性があります。そのため、ネコの遊び心をくすぐるようなおもちゃが販売されていています。
遊んでいると夢中になりすぎておもちゃを飲み込んでしまうということもありますし、おもちゃではなくてもひも状になっているもので遊んでいて、うっかり口に入ってしまうということケースもあるようです。
毛づくろいもネコの習慣の1つですが、口にした毛が腸の中で塊になって毛球症を引き起こす原因にもなっています。
ガンの原因である腫瘍も腸に発生すると腸閉塞を引き起こします。腸重積は腫瘍などにより腸の動きが乱れ、腸の中に腸が食い込んでしまう状態をいいます。
癒着は手術後の経過によって引き起こされることもある症状で、寄生虫の発生については、よく外出するネコがかかりやすい原因だといえるでしょう。
猫の腸閉塞の症状は?見た目にも分かる症状は出るのか
腸閉塞の原因について解説しましたが、症状にはどんなものがあるのでしょうか?よく見られる症状としては「嘔吐」「腹痛」「便秘」です。
その中でも目立つ症状としては嘔吐になりますが、胃腸炎などほかの病気の可能性が考えられるケースがあります。
胃腸炎と異なるとすれば、食欲不振にならないので水や食べ物をよく口にする点です。
しかし、腸の動きがストップしているので排出できずに吐いてしまうのです。そのため、胃腸炎のように下痢をするという症状は見られず、腸閉塞の場合には便秘という症状も出てきます。
腸の中に異物もあるので腹痛の症状も発症します。以上がネコの体調面での症状ですが、見た目で分かるケースとしては腫瘍が肥大している場合は腹部のふくらみがあります。
また異物を食べて腸閉塞になっている場合は、ひも状のものが口元や肛門から出ている姿も見られます。
いずれにしても、ネコの様子がいつもと違うようであれば動物病院で連れて行ってあげましょう。
猫の腸閉塞の治療法や治療費用、予防法を詳しく紹介!
ここでは、ネコの腸閉塞で行われる治療法や治療にかかる費用、そして予防法について紹介いたします。
紹介する内容としては、
- 腸閉塞の治療法は異物を排除する手術をおこなう
- 腸閉塞の腫瘍がリンパ腫の場合は抗がん剤での治療をおこなう
- 腸閉塞の手術費用は15万円以上
- 予防には誤飲を防ぐようにネコの環境を整える
- 寄生虫での腸閉塞を防ぐためには定期的に薬を与える
- 小まめなブラッシングが毛球症の予防になる
このようになっています。ネコが腸閉塞にかかった場合にどのような治療法をおこなうかなど気になる面がいろいろ出てくるかと思いますので、ぜひご覧ください。
猫の腸閉塞の手術等の治療法、手術費用を症例と共に紹介!
腸閉塞は異物が腸から排出されないことが原因の病気なので、行われる治療法としては腸から異物を排除する手術をおこなうことになります。
異物の大きさが小さく、かつ内視鏡が届く位置にあれば内視鏡手術で取り除くことができますが、異物が大きかったり、何個も腸の中に異物が存在している場合は腸を切開して取り出す作業を行います。
腸閉塞が進行して壊死していた場合は、腸が壊死している部分も切除するという処置になります。
腫瘍に関しても摘出することになりますが、腫瘍がリンパ腫の場合は摘出しても取り除くことができないので、抗がん剤を使用した治療となります。
次に症例について紹介します。ネコがおもちゃを飲み込んでいるケースでは、1個だけでなく数個のおもちゃが腸内から発見された症例もあります。
このように、ネコの腸閉塞は異物が何個も入ったり複雑な状態で腸にとどまっていることがあるので手術としては医師の高度な技術が必要となってきます。
そういったこともあり、腸閉塞の手術費用は15万円以上はかかってしまいます。
猫の腸閉塞の予防法は?誤飲や寄生虫、食事内容に注意!
ネコの腸閉塞を予防する方法としては、誤食をさせないように心がけることが大切です。猫が遊ぶおもちゃを出しっぱなしにしないでしまうようにしたり、ネコの行動範囲内にひも状のものを置かないようにすることも防止に繋がります。
お腹が空いて、食べ物以外を口にしてしまうこともあるので、ネコが満足するような食事を用意することも有効的です。
腸閉塞の原因である毛玉症を予防するという意味では、小まめなブラッシングも効果があります。
外に出る機会が多いネコは寄生虫が原因で腸閉塞になってしまうことがあるので、定期的に寄生虫を排除する薬を与えるようにしましょう。
腸閉塞になりやすい猫種や年齢、性別はある?
腸閉塞になりやすい猫種についてですが、エキゾチックロングヘアやブリティッシュロングヘアといった長毛種が毛球症になりやすいともいわれています。
長毛種だけでなく、毛づくろいが好きな猫も毛球症になりやすい傾向があるので注意が必要です。
腸閉塞に関しては年齢や性別については、特徴的な傾向は見られませんが、どちらかといえばネコの性格が病気にかかるリスクを高めます。
好奇心旺盛で遊び好きなネコですと誤飲のリスクがありますし、外遊びが好きな猫は寄生虫を体内に取り入れてしまう可能性が考えられます。
このように、腸閉塞は特定のネコがかかりやすい病気というよりも、種類や年齢、性別を問わずかかるリスクがあるといえるでしょう。
ネコの性格によっては一度といわず何度も繰り返しかかるケースもあるので注意が必要です。
もし飼い猫の様子がいつもと違うようであれば、動物病院で医師の診察を早めに受けるようにしましょう。
もしもの時に備えてペット保険に加入しておくのがおすすめ!
ネコの腸閉塞は異物が腸の中に入ってしまい引き起こされる病気です。異物が体外に排出できれば良いのですが、そういった症例は珍しくほとんどの場合が手術を行います。
腸閉塞の手術費用は15万円以上かかりますので、ネコの手術とはいえ決して安くはありません。
費用の多さに驚かれたりする場合もありますが、そういった時に備えて加入しておくのがペット保険です。
ペット保険に加入しておくと、腸閉塞のような高額な手術費用も抑えることができます。また、ペット保険は手術だけでなく通院でかかる医療費に対応している物が多いので、日常的にも使えるというメリットもあります。
MOFFMEにはペット保険に関する記事を多く取り揃えているので加入を検討している人は、ぜひ記事を読んで参考にしましょう。
まとめ:猫の腸閉塞とは?放置するのは危険!
ネコの腸閉塞について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
今回の記事をまとめますと、
- 腸閉塞は異物によって腸の動きがストップしてしまう病気
- 検査方法は「触診」「レントゲン検査」「造影検査」「超音波検査」
- 腸閉塞の原因は「誤飲」「毛球症」「手術による腸の癒着」「腫瘍の発生」「腸重積」「寄生虫の発生」
- 腸閉塞の症状は「嘔吐」「腹痛」「便秘」
- 見た目で分かる症状は「腫瘍の肥大によるふくらみ」「口元や肛門から出ている異物」
- 腸閉塞の治療法は異物を排除する手術をおこなう
- 腸閉塞の腫瘍がリンパ腫の場合は抗がん剤での治療をおこなう
- 腸閉塞の手術費用は15万円以上
- 予防には誤飲を防ぐようにネコの環境を整える
- 寄生虫での腸閉塞を防ぐためには定期的に薬を与える
- 小まめなブラッシングが毛玉症の予防になる
といった内容になります。腸閉塞は自然治癒が難しい病気なので放置すると腸が壊死を起こしたり、場合によっては死亡に至るケースもあります。
ですので、ネコの嘔吐する回数が多かったり便秘気味など、いつもと様子が違うようであれば腸閉塞などの病気の疑いがあるので、動物病院へ連れて行くようにしましょう。
MOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、ぜひご覧ください。