犬の胃拡張・胃捻転をご存知ですか?早食いや高齢等の原因で、嘔吐やお腹が膨らむ等の症状が出る病気です。治療としては手術等が行われますが、再発することも多いです。この記事では犬の胃捻転について、兆候や原因から症状、治療費、かかりやすい犬種、予防まで解説します。
この記事の目次
目次を閉じる犬の胃捻転は治る?子犬や小型犬にかかりやすい病気なのか
胃拡張・胃捻転症候群は胃が拡張してねじれることで引き起こされます。
人間にも赤ちゃんによく見られる胃軸捻転という似たような症状の病気がありますが、内臓の発達により自然に治るとされているので、あまり心配する必要のないものです。
しかし、犬の場合は気をつけなければなりません。処置が遅れると死ぬこともあるためです。
そこで、今回「MOFFME」では、
- 犬の胃拡張・胃捻転症候群で起こる症状とは
- もしも胃拡張・胃捻転症候群になってしまったら
- 胃拡張・胃捻転症候群の予防策
- 胃拡張・胃捻転症候群になりやすいのは子犬や小型犬なのか
- 病気への備え
以上のことを中心に解説していきます。
この症状はどの犬種でも起こる可能性がありますが、とくになりやすいといわれている犬種もいますので、しっかりと知っておくといざというときに役立つでしょう。
またMOFFMEではペット保険のランキングについても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください。
犬の胃拡張・胃捻転症候群とは?兆候や原因、症状を詳しく解説!
胃がねじれることを想像すると、すごく痛そうですよね。そんな痛みを可愛い家族には味わってほしくないものです。ただ、可能性は考えなければなりません。
ここでは、
- どんな兆候があるのか
- どのような原因があるのか
- どのような症状があるのか
といったことを詳しく解説していきます。
発症のリスクを抑えるために飼い主さんができる対策もあります。
また、兆候が分かれば、犬が苦しむ時間を少しでも短くすることができますので、今後の犬との生活の参考にしてください。
そもそも犬の胃拡張・胃捻転症候群とは?兆候についても紹介!
- 胃の出口が塞がり中のものを排出できない状態になる
- 胃に食べ物やガスなどが溜まり膨張する
- 胃がねじれる
- お腹が張っている
- 落ち着きがなくなる
- よだれをたくさん垂らしている
- 吐こうとすると唾だけが出る
- 苦しそうに呼吸をしている
犬の胃捻転の原因は?早食いや再発等の原因を解説!
胃拡張・胃捻転症候群の原因についてはっきりとしたデータは出ていません。
しかし、多くの症例では、
- 一度に大量のドッグフードを食べた
- 早食いをしている
- ストレスを感じている
- 食後、急に激しい運動をした
などがきっかけだったのではないかといわれています。
食べる量が多いと胃が拡張してしまったり、過食した後に水を飲むと胃の中のものが膨らんでしまったりします。
早食いとストレスも消化に関係しています。早食いをすると空気も一緒に飲み込んでしまう事が多く、ストレスは消化の働きを悪くするからです。
食後は胃が拡張した状態になっているため、激しい運動をすると胃が揺れ動き、ねじれてしまうことがあります。
「一度かかるともうかからない」といった病気でもないので、再発する可能性はあります。とくに、一度かかったことがあると繰り返しやすいともいわれていますので、より注意が必要です。
犬の胃捻転の症状は?嘔吐やお腹が膨らむ等の症状を解説!
兆候の中にお腹が膨らむ、吐きたくても吐けないといったことがありました。これは初期症状なので、他の病気となかなか見分けがつかないかもしれません。
お腹が膨らむのは胃の中にたくさんのガスが溜まっているためです。食後に症状が出やすいのはその理由と関係しているのでしょう。
ただ、胃が一瞬で大きく膨らむということはないですが、こまめにチェックしておかなければ気づくのが遅くなります。
嘔吐は単純に食べ過ぎや車酔いなどでもすることがありますが、胃拡張・胃捻転症候群の場合は、吐こうとしているが何も出てこないという症状が出ます。
無理に吐こうとして泡状の唾液が出ることもあります。
ここからさらに時間が経つとふらふらと歩くようになって危険な状態になり、その後、意識障害を起こして倒れます。
犬の胃捻転の応急処置と治療法、治療費、予防法を詳しく紹介!
愛犬が辛そうにしている姿を見ると、病院に行く前に何かできることはないかと考える方もいるでしょう。
しかし、改善のために自宅でできる処置はありません。重要なのは一刻も早く病院に行く準備をすることです。病院では犬の状態を確認し、必要な治療を進めていきます。
ここでは、
- 胃拡張・胃捻転症候群の治療法
- その治療にかかる費用がどのぐらいなのか
をご紹介します。
また、なにもしてあげられないのは辛いですよね。
「こうすれば少しでも予防につながるのではないか」ということがあります。そちらも紹介しますので注意してみてください。
犬の胃捻転の応急処置と手術等の治療、治療費用について紹介!
犬の胃拡張・胃捻転症候群は、起きてからなるべく早く(2時間以内くらい)病院で処置をしてもらうことが重要です。
胃拡張・胃捻転症候群は開腹手術をしないと犬は助かりません。点滴をしたり場合によっては輸血をしたりしますが、犬の状態によって手術を先にするか処置が先かが判断されるようです。
開腹手術では、胃のねじれをもとに戻して腹壁に固定します。このときに胃を切開するので胃の中の物やガスを抜く処置もおこなわれます。
胃が壊死しているときはその部分を切除するようです。
かかる費用や治るまでの期間の一例は、
- 治療期間は約3週間
- 手術は1回で通院は約3回
- 費用は約18万円(通院込み)
です。
3週間くらい様子を見ることが大切ですが、入院は3日くらいで済むようです。また、手術にかかるお金のみだと17万円くらいですが、これに通院もするため合計で18万円くらいと思っておきましょう。
状態が悪いほど治療期間や治療費用もかかり犬の命も危なくなるので、早めに病院に行って治療をしてもらうことが大切になります。
犬の胃捻転の予防法は?食後すぐの運動や早食いは控える!
胃拡張・胃捻転症候群は犬の命に危険が及ぶ可能性もあるので、できればならないように気をつけることが大切ですよね。
ならないようにするための予防は、
- 1回の食事の量に気をつける
- 早く食べないように見守る
- 夜間や早朝に起こりやすいので気をつける
- 食後にすぐに運動をしないようにする
です。
食事量が多くなり過ぎないように1回の食事量を減らして食事の回数を増やすことや、早食いしないように粒の大きなドッグフードに変更したり早食い防止用の食器を使ったりすることが大切です。また、ほかの犬と競い合ってしまう場合は、食べる部屋を別々にしたりするのも良いでしょう。
食後すぐに散歩に行くなどの運動をしてしまうと胃拡張・胃捻転症候群を引き起こしてしまう可能性が高くなるので、少し休憩をしてから運動するようにしましょう。
胃拡張・胃捻転症候群になりやすい犬種や年齢、性別はある?
胃拡張・胃捻転症候群は大切な愛犬の命をおびやかすような病気なので、できればなって欲しくないですよね。
しかし、胃拡張・胃捻転症候群にはなりやすい犬種がいます。
なりやすいといわれている犬種は、
- ドーベルマン
- セントバーナード
- ゴールデンレトリバー
- スタンダード・プードル
- 秋田犬
- ロットワイラー
- ジャーマンシェパード
- ワイマラナー
- ミニチュアダックスフンド
もしもの時に備えてペット保険に加入しておくのがおすすめ!
犬が胃拡張・胃捻転症候群になったら、早く気づいて病院で手術をしてもらわなくてはなりません。犬の病院は保険がきかないので、手術や入院をすると費用が高額になるのが心配ですよね。
犬が万が一病気になったときでも安心できるように、ペット保険には入っておいたほうがよいでしょう。
犬の種類・年齢、保険会社やプランによって保険料が違いますが、毎月3,000~4,000円くらいの支払いで入ることができる保険もありますよ。
人と同じように犬も病気になるので、保険は早くから入っておくと安心です。
MOFFMEではペット保険に関する記事が多く記載されています。「どれに入ればいいか分からない」「ペット保険ってどんなもの?」と気になる方は参考にしてくださいね。
まとめ:犬の胃拡張・胃捻転症候群とは?繰り返す病気なのか
犬の胃拡張・胃捻転症候群についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
胃拡張・胃捻転症候群は早く犬の異常に気がついて、すぐに病院で処置や手術をしなくては犬の命は助からないような大変な病気です。
今回の記事のポイントは、
- 胃拡張が起こり、さらに胃が捻れてしまう病気を胃拡張・胃捻転症候群という
- すぐに処置と手術をしないと数時間で死んでしまう
- 一度の食事の量が多い・早く食べるクセがある・ストレスがある犬になりやすい
- 大型犬が起こりやすいがほかの犬種でもなる病気である
- 高齢になると特になりやすいので注意する
です。
ならないようにするためには、一度の食事の量を少なくする・食後は十分休憩するなど、日々の生活で気をつけることが大切ですね。
このほかにも、MOFFMEではペットにまつわる記事などためになる記事を多数掲載しておりますので是非御覧ください。