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犬の心筋症をご存知ですか?拡張型と肥大型の2種類があり、原因は不明ですが遺伝性のことが多いです。症状として肺水腫や腹水、咳がみられ、治療は手術よりも内服薬の投与が行われます。この記事では犬の心筋症について、種類や原因、症状、治療法、予防法を詳しく解説します。

記事監修者「森下 浩志」

監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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犬の心筋症は改善する病気?フードの偏りで発症することも

犬の心筋症は心筋に異常が起こり、心臓の働きが低下する病気です。その原因は解明されていませんが、遺伝性栄養素の不足などが要因として考えられています。


もしも、愛犬が心筋症になった場合、どのような症状が現れて、どのような治療を受けることになるのでしょうか。また、予防法も気になりますよね。


実は、心筋症に予防法はないのですが、早期発見をすると適切な治療ができるため、症状が軽減したり、進行を遅らせることができるのです。


今回「MOFFME」では、

  • 犬の心筋症の概要、原因、症状
  • 治療方法や治療費用、予防方法
  • 心筋症になりやすい犬種・年齢・性別
  • ペットの治療費を補償するペット保険
について、解説していきます。

この記事を読んでいただければ、犬の心筋症の内容や治療法が分かり、実際に発症した際に役立つと思います。

また、動物病院を受診した時の治療費に備えられるペット保険の必要性についても解説していきます。

ぜひ、最後までご覧ください。

またMOFFMEではペット保険のランキングについても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください。

犬の心筋症とは?種類や原因、症状を詳しく解説!

犬の心筋症は心臓の筋肉の構造的または機能的な病気であり、大きく分けると拡張型肥大型の2種類があります。


心筋症の原因ははっきりと解明されていませんが、遺伝性栄養素不足が要因と考えられています。


この病気は初期では症状に気付きにくいですが、進行すると様々な症状が現れてくるので、適切に対処していく必要があります。


ここでは以下の内容について説明していきます。

  • 犬の心筋症とは?拡張型と肥大型の2種類ある!
  • 心筋症の原因は?診断方法やうつるのかどうかも解説!
  • 心筋症の症状は?咳や肺水腫、腹水等の症状を解説!

そもそも犬の心筋症とは?拡張性と肥大性の2種類ある!

犬の心筋症とは心筋(心臓を構成する筋肉)に異常が起こり、心臓の働きが低下する病気です。


そのタイプは大きく分けると、以下の2種類があります。

  • 拡張型心筋症
  • 肥大型心筋症

犬の心筋症は拡張型がほとんどを占め、肥大型は稀にしか起こりません。


拡張型心筋症は心筋が薄く伸びて収縮力が弱まることから心臓のポンプ機能が低下し、全身に必要な血液を送ることができなくなります。


主に大型犬が成犬になってから発症し、予後は悪く完治することはありません。重症の場合は余命半年~2年で亡くなることもあります。


一方、肥大型心筋症は心筋が厚くなり、心臓の内腔が狭くなることから心臓が強く拍動できず、血液の循環不全を起こします。


長い間、症状が現れることなく推移して、症状が認められた頃にはかなりの進行状態であり、突然死してしまうこともあります。


いずれのタイプも一度発症したら完治することはありませんが、早期発見して適切な治療していくことがポイントになります。

犬の心筋症の原因は?診断方法やうつるのかどうかも解説!

犬の心筋症の原因や検査・診断方法、遺伝性について見ていきましょう。


原因

拡張型心筋症の原因は解明されていませんが、アメリカン・コッカー・スパニエルはL-カルニチンタウリンなどの栄養素不足が要因と考えられています。


また、ドーベルマンやグレート・デーンなどは遺伝性の要因があると考えられていますが、はっきりとしたことは分かっていません。


肥大型心筋症はごく稀に原因不明で発症し、症状に気付かないまま突然死をしてしまうことがあります。普段は正常な犬が突然死した場合は、この病気を疑うことになります。


検査・診断方法

拡張型心筋症の検査は以下のものが挙げられます。

  • 聴診
  • 血液検査
  • 心電図
  • X線検査
  • 超音波検査

聴診でわずかな心雑音が聞こえたり、心電図で心房細動、心室性早期拍動、頻脈が認められた場合、心臓のX線検査超音波検査を行い、診断および程度の判定が下されます。


遺伝性

心筋症にかかった犬が繁殖をすると、疾患要因が遺伝する可能性が高くなります。そのため、この病気になりやすい犬種は、あらかじめ超音波検査で疾患の有無を確認する必要があります。

犬の心筋症の症状は?咳や肺水腫、腹水等の症状を解説!

犬の拡張型心筋症は初期では症状に気付きにくいですが、状態が進行すると以下のような症状が現れてきます。

  • 咳をする
  • 元気消失
  • 食欲低下
  • 運動を嫌がる
  • 体重減少
  • よく水を飲む
  • 呼吸が速い
  • 呼吸困難
  • 失神

さらに重症化すると、以下のような症状が現れます。

  • 心不全の状態になり、胸水や腹水が溜まってくる
  • 胸水により胸を大きく膨らませる呼吸になる
  • 循環不全によって肺に水がたまり(肺水腫)、咳や呼吸困難がおこる
  • 肺水腫によって舌や口の粘膜が青紫色に変色(チアノーゼ)する
  • 不整脈によって全身に血液が送れず失神する

最終的に心臓の機能が限界を迎えると、命に関わる状態になります。


一方、肥大型心筋症はごく稀に原因不明で発症し、発症に気付かないまま突然死をしてしまうことがあります。

犬の心筋症の治療法や治療費、予防法を詳しく紹介!

犬の心筋症は根本的な治療法が確立されていないため、生涯の治療が必要になります。


しかし、早期発見して症状の軽いうちから投薬などの治療を行うと、症状は軽減し、進行を遅らせることができます。


心筋症の治療方法や費用を把握し、日常生活の中で病気を予防するためのポイントを見ていきましょう。


ここでは、以下の内容について説明していきます。

  • 心筋症の治療法、治療費を詳しく紹介!
  • 心筋症の予防法は?早期発見・早期治療が大切!

犬の心筋症の治療法、治療費を詳しく紹介!

犬の心筋症の治療法や治療費を見ていきましょう。


治療法

心臓の負担を軽減することを目的として症状に合わせた治療を行い、病気の進行をゆるめていきます。


治療例

症状投薬・処置
肺水腫利尿剤
循環不全血管拡張薬・強心剤
不整脈抗不整脈薬
気管支拡張薬
胸水や腹水の貯留液体を抜く処置
栄養性の不足タウリンとL-カルニチンの投与

心筋症の根本的な治療法は確立されていないため、症状の軽いうちから投薬によってコントロールし続けることが大切です。


また、食事やおやつは心臓病用の療法食を利用し、塩分を摂りすぎないよう注意しましょう。


治療費用

内容検査・投薬・稀に手術
治療費合計月間:1~4万円
手術費:70~150万円

症状が軽い場合は通院で検査や投薬治療ができますが、呼吸困難や心不全状態の時は入院が必要になる可能性があります。また、手術が必要な場合、高い技術と十分な設備が必要になるため、費用は高額になります。


心臓病は一度発症すると生涯の治療が必要になるため、長期的な出費がかかります。

犬の心筋症の予防法は?早期発見・早期治療が大切!

犬の心筋症の予防法はありませんが、早期発見・治療することで症状は軽減し、進行を遅らせることができます。


日常生活の中で、留意・改善すべきポイントをご紹介します。


体重測定

心筋症が進行すると体重が減っていきます。進行度を推測するため、週に1度は体重を測り、記録しておきましょう。


投薬・食事

処方された薬や療法食は指示通りに与え、食事やおやつでは塩分過多なフードは避けましょう。


心拍数の測定

飼い主が心拍数を測れるようになると犬の変化に早く気づくことができるため、測り方を獣医師に教わると良いでしょう。


過度な興奮や運動を避ける

心臓に負担がかかるような興奮や運動を避けるために、環境を整えて規則正しい生活を送るようにしましょう。


日頃から犬の状態をよく観察し、いつもと違う様子が見られたら、早めに動物病院に相談することが大切です。


また、定期的に健康診断を受けて、心筋症にかかりやすい犬種は心臓の検査を受けておくと良いでしょう。

心筋症にかかりやすい犬種や年齢、性別はある?

心筋症にかかりやすい犬種・性別・年齢を見ていきましょう。


拡張型心筋症にかかりやすい犬種

  • ドーベルマン
  • グレート・デーン
  • ボクサー
  • セント・バーナード
  • ダルメシアン
  • アイリッシュ・ウルフハウンド
  • ゴールデン・レトリーバー
  • ジャーマン・シェパード
  • アメリカン・コッカー・スパニエル
大型犬種の発症が多く見られます。

アメリカン・コッカー・スパニエルは栄養性の原因(タウリンとL-カルニチン不足)が疑われています。

ドーベルマンやグレート・デーンなどは遺伝性の要因があると考えられていますが、はっきりとしたことは分かっていません。

肥大型心筋症にかかりやすい犬種

  • ジャーマン・シェパード
  • ドーベルマン

ごく稀に原因不明で発症し、発症に気付かないまま突然死をしてしまうことがあります。


性別

オスがメスよりも約1.5倍多く発症します。


年齢

3~7歳(人間年齢では28~46歳位)の中年齢がかかりやすくなります。加齢とともに発症率が高まるため、成犬になったら毎年健康診断を受けることが大切です。

もしもの時に備えてペット保険に加入しておくのがおすすめ!


お伝えした通り、犬の心筋症は完治することがないので、生涯の治療が必要になり、高額な治療費がかかることが考えられます。


また、ペットには人間の健康保険のような制度がないため、治療費は全額自己負担になってしまいます。


そこで、飼い主はペットの医療費を補償するペット保険に加入するのがおすすめです。プランに応じた保険料を支払うと、ペットが通院・入院・手術をした場合、費用の一部を保険金として受け取ることができます。


犬も年齢が上がるとともに病気やケガのリスクが高まっていきます。さらに、高齢になったり、病気になってからではペット保険への加入自体が難しくなります。そのため、子犬の頃からペット保険で備えておくと安心です。


MOFFMEではペット保険に関する記事が多数取り揃えられています。保険の選び方やかかりやすい病気、飼育のポイントなどの情報収集や保険料シミュレーション、一括比較などもできます。ぜひ参考にしてみてください。

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まとめ:犬の心筋症とは?余命はどれくらいなのか

犬の心筋症について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは、

  • 犬の心筋症は心筋に異常が起こり心臓機能が低下する病気
  • 心筋症は拡張型と肥大型の2種類があり、拡張型が大半を占める
  • 予後は悪く、重症の場合は余命2年以内に亡くなることがある
  • 原因は解明されていないが、遺伝性や栄養素不足が指摘される
  • 聴診・心電図・超音波検査などで検査、診断を行う
  • 症状は咳、体力と食欲低下、体重減少、呼吸困難など
  • 重症化すると肺水腫、腹水などの症状も現れる
  • 治療法は症状に合わせた投薬や処置、療法食など
  • 完治することはないので、長期的な治療費用がかかる
  • 予防法は体重測定、食事、心拍数の測定などが有効
  • 早期発見・治療をすると、進行を遅らせることが可能
  • 大型犬種やオスの成犬が発症しやすい
  • ペットの治療費を補償するペット保険への加入がおすすめ

でした。


犬の心筋症は一度かかると完治することはありませんが、早期発見・治療により進行を遅らせることができます。そのため、いつもと違う様子があれば、すぐに動物病院に相談しましょう。


なお、動物病院の治療費は全額自己負担になるので、ペット保険で備えておくと安心です。


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