子犬のお風呂やシャンプーはいつからが適切かと言うと、生後4ヶ月以降です。その理由は、子犬のワクチン接種が終わるのがその時期だから。早くシャンプーを行うと、感染症の危険があります。臭いが気になるからと言って、いつからでもシャンプーをして良いわけではありません。
この記事の目次
目次を閉じる子犬のシャンプーはいつから?子犬をお風呂に入れ始める時期を解説!
- 子犬のシャンプーはいつから始めるべき?
- はじめてのお風呂やシャワー・シャンプーのやり方を解説!
- 子犬のお風呂やシャンプーは、どれくらいの頻度で行う?
- 犬種や被毛によって、シャンプーの仕方が変わるので注意!
- シャンプーが不慣れな場合は、ペットサロンの利用もおすすめ!
子犬のシャンプーはいつから始めるべき?
子犬をお迎えして悩むことのひとつに「シャンプーはいつから始めるべきか?」というのもあると思います。
犬のお手入れにシャンプーが必要だとわかっていても、湯冷めして風邪をひいてしまわないかなど心配になってしまい「まだ早いのではないか?いつから始めるべきなんだろう?」と悩む方も多いです。
一般的に、子犬のシャンプーはワクチン接種が終わった生後4ヶ月ごろからがベストと言われています。
そこでこの項目では
- 子犬のシャンプーは、生後4ヶ月からがベスト!
- なぜワクチン接種が完了しないと、シャワーをしてはいけないの?
- 子犬のワクチン接種の時期はいつ終わる?いつから始まる?
子犬のシャンプーは、生後4ヶ月からがベスト!
子犬をお迎えしてからの一番最初のシャンプーはいつからがベストなのか…。
一般的には生後4ヶ月ごろが目安のタイミングだと言われています。
それ以前は、特に体が酷く汚れていなければ、ブラッシングや拭き取りシートなどで日頃のケアをしてあげましょう。
なぜ生後4ヶ月後からがベストなのでしょうか。
一つ目の理由は、2022年現在では生後56日(2ヶ月)からの販売が可能ですが、生後2ヶ月でお迎えしたばかりの子犬はまだ体が小さく体力がないためです。
そしてもうひとつの大きな理由は、その頃にはワクチン接種がほぼ完了している時期だからです。
子犬のワクチン接種は多くの場合、3回の混合ワクチンの接種が必要になり、その3回目の接種が終了するのが多くの場合は生後16週、つまり生後4ヶ月ごろとなります。
では、なぜワクチン接種が完了していない場合はシャンプーを避けた方がいいのでしょうか?
次の項目でご紹介します。
なぜワクチン接種が完了しないと、シャワーをしてはいけないの?
犬には社会化期というものがあり、子供の頃に、なるべく多くのことを体験させて慣れさせれことが必要です。
そのため、将来成犬になったときにシャワーを怖がらないようになるべく幼い仔犬の時期にシャワーやシャンプーを経験させたい…と思う飼い主さんもいらっしゃると思います。
ですが、仔犬のシャンプーはワクチン接種が完了した4ヶ月後ごろがベスト。
一体なぜなのでしょうか。
理由その①子犬の体に負担がかかるため
「プールに浸かっただけなのに疲れた」という経験がある方も多いのではないでしょうか?このように、水やお湯に浸かるということは、それだけでも大きく体力を消耗します。
もちろん、お風呂ではなくシャワーだけでもです。
子犬の頃はまだあまり体力がありませんので、シャワーだけでもさらにくたくたに。
また、湯冷めしてしまうと体が冷えて風邪をひいてしまいますので、きちんと乾かさなければいけません。
そのドライヤーをかける際も体力を消耗し、子犬の体に負担がかかってしまいます。
理由その②子犬にストレスがかかるため
補足:子犬のワクチン接種の時期はいつ終わる?いつから始まる?
子犬のシャンプーがいつから可能なのかは、ワクチンのスケジュールに左右されてきます。
子犬には、生後2ヶ月〜3ヶ月頃まで母犬の初乳に含まれる免疫が備わっています。
その免疫がなくなる前の生後6〜8週までに最初のワクチン接種を行い、16週齢(生後4ヶ月)に最後の接種が終わるように3〜4週間の間隔で2回目、3回目と接種するのが通常の流れです。
ワクチン回数 | 接種時期 |
---|---|
はじめてのワクチン | 生後6〜8週齢 |
2回目の混合ワクチン | 生後12週齢。または、前回から3週間後 |
3回目の混合ワクチン | 生後16週齢。または、前回から3週間後 |
※こちらは一般的なスケジュール例になります。保護犬で月齢がわからない場合はいつから打てるのかや、その他の不明点などは、かかりつけの動物病院で相談するようにしましょう。
参考文献:世界小動物獣医師会 犬と猫のワクチネーションガイドライン
混合ワクチンの接種が終わって2〜3週間ほどたてば、体に十分な免疫ができるので、シャンプーも心配なくすることができるでしょう。
また、補足ですが日本では生後91日以降の犬には年に一回、狂犬病の予防接種が狂犬病予防法で定めれれています。
混合ワクチンを摂取から3週間以上間隔を空けてから狂犬病の予防接種の注射をします。
はじめてのお風呂やシャワー・シャンプーのやり方を解説!
前の項目では子犬がいつからシャンプーをしていいのかをご紹介してきました。
時期を迎えたときに、いざはじめてのシャンプーとなった際、どのようなことに注意すればいいのでしょうか。
シャンプーする場所や、初めてなのに全身シャンプーしていいのかなど、気になるところです。
そこでこの項目では
- 子犬はどこでシャンプーをするのが良い?
- はじめてのシャンプーには、部分シャンプーがおすすめ!
- 子犬へのシャンプーの正しい仕方・注意点
- 子犬がシャンプーを嫌がる場合は、どうすれば良い?
- 子犬へのドライヤーのかけ方・注意点
子犬はどこでシャンプーをするのが良い?
子犬のシャンプーは基本的にはお風呂場ですることをおすすめします。
シンクや洗面台のほうが飼い主も楽にできていい場所かと思われそうですが、シンクも洗面台も高さがあり、初めてのシャワーやシャンプーに驚いて飛び出してしまった場合、骨折などの怪我の可能性があるからです。
また、お風呂場もタイルのままだと滑って怪我をしてしまう恐れがありますので、子犬が滑らないようなマットを敷いたり、子犬用の市販のバスタブを使用するなどの工夫が必要になってきます。
子犬用のバスタブにお湯をはって使用する場合は、子犬がそのお湯を飲まないように注意しておくことも必要です。
はじめてのシャンプーには、部分シャンプーがおすすめ!
子犬がはじめてシャンプーをする場合は、部分シャンプーをすることをおすすめします。
とくに散歩などで汚れやすい足先や、嫌がらない場所などから最初に始め、回数を追うごとに徐々に慣らしていきましょう。
もし顔の周りが汚れていてたら、最初のうちは固く絞った濡れタオルなどで拭き取ってあげてください。
慣れていない犬にとって、シャワーの音が耳元でしたり、顔をいきなり濡らされることは相当恐怖に感じます。
子犬の頃に恐怖に感じてしまったことは、成犬になってもトラウマとして残り、生涯シャンプーが苦手になってしまう可能性も。
そうなることを避け、今後も楽にシャンプーに応じてくれるように、恐怖心を抱けせないことが肝心です。
子犬へのシャンプーの正しい仕方・注意点
子犬に全身のシャンプーをする際、以下のことを注意しておくことをおすすめします。
- シャンプー前にブラッシングで抜け毛を取っておく
- シャンプー後に体が冷えないよう、室温を25度前後にしておく
- すぐ乾かせるように、タオル数枚とドライヤーをセットしておく
- シャワーの温度は犬の体温に近い38度前後にしておく
- あらかじめ子犬用のシャンプーを泡立てておく(体に原液がつかないようにするため)
- 顔から遠い順(お尻・尻尾→背中→胴体→胸→足→顔)で体を濡らす
- 嫌がる場合は顔周りはタオルでOK
- 泡立てたシャンプーを⑥の順でつけ、指の腹で爪を立てずに洗う
- 顔から近い場所から(顔→耳→胸→背中→体→足→お尻・尻尾)洗い流す
- 流す時は犬の顔を上向きにする
- 脇などのシャンプーが残りやすい部分はしっかり確認して流す
- リンスも同様の手順で行う
- 犬をブルブルさせ、水気を飛ばす
- しっかりタオルドライをする
- ドライヤーでよく乾かす
子犬がシャンプーを嫌がる場合は、どうすれば良い?
子犬がシャンプーを嫌がる場合は、無理に全身濡らしたりなどはせずに、濡らしても嫌がらない場所を見つけ、徐々に慣らしていきましょう。
そう言っても、体の汚れや臭いが気になる場合もあると思います。
その場合は、お湯で濡らしたタオルを固く絞って拭いてあげたり、市販されている犬用の水のいらないドライシャンプーを使用したり、部分汚れ用の泡で出てくる拭き取りフォームを使用して対応してあげましょう。
ポイントは、シャンプーができる時期より前の小さい頃から、ブラッシングなどで体に触れられるのを楽しいことだと慣れさせておくことです。
また、どうしても慣れない場合はプロのトリマーに任せるのもいいでしょう。
子犬へのドライヤーのかけ方・注意点
シャンプーが終わり、ドライヤーですが、ドライヤーもむやみやたらにかけるのではなく、注意点があります。
まず、ドライヤーの前にはタオルドライを入念にしましょう。
ペット用の吸水性の高いタオルが販売していますので、できるだけ水気を拭き取ることを忘れずにしてください。
ドライヤーをかける時は、内臓が冷えないようにお腹からかけていきましょう。
お腹→背中→体→四肢→顔→耳→尻尾が、トリミングサロンなどが行う一般的な乾かし方の順番です。
また、ドライヤーを手で振る人がよくいますが、それだと逆に乾きにくくなってしまいます。
ご自身の手で温風が熱すぎないか確認しながら、犬の毛の根本から毛先にかけてしっかり風を当てるようにしましょう。
犬が嫌がる場合は風を体の後ろ側からあててあげると嫌がる子も少なくなります。
最後は冷風をあてて、乾かし残しがないか確認しましょう。
子犬のお風呂やシャンプーは、どれくらいの頻度で行う?
子犬のシャンプーはいつからがベストかをご紹介しましたが、ワクチン接種が終わった生後4ヶ月をすぎた頃からはじまり、どれぐらいの頻度でシャンプーを行うのがベストなのでしょうか。
犬のシャンプーは人間のように毎日する必要はありません。
ですが、全くしないのは犬の体に汚れがたまり、皮膚病などの病気の原因になってしまいます。
小型犬などで、散歩以外では完全に室内で飼育している犬の場合でも、最低でも月に1回。
できれば10日〜2週間に1回のペースでシャンプーすることをおすすめします。
皮脂汚れはタオルなど拭いただけではでは落ちにくく、体臭やフケ、皮膚炎などのさまざまなトラブルに繋がりますので、それを避け、犬自身が快適に過ごせるように、上記のペースでシャンプーすることを心がけましょう。
犬種や被毛によって、シャンプーの仕方が変わるので注意!
犬はさまざまな犬種がいるため、それぞれシャンプーやドライヤーの仕方が変わってきます。
下記で詳しくご紹介します。
◉ダブルコート
犬は通常、上毛のオーバーコートと下毛のアンダーコートの2重構造になっていて、上毛も下毛もある犬種をダブルコート、下毛がない犬種をシングルコートと呼んでます。
代表的な犬種は柴犬や秋田犬、チワワ、コーギー、ポメラニアン、スピッツ、ゴールデンレトリバーなどです。
ダブルコートは想像の通り毛量がシングルコートより多くなりますのでシャワーの水が皮膚まで届きにくく、皮脂汚れが取りにくくなっていますので、しっかり肌まで濡らし、シャンプーが届くようにしましょう。
また、毛が抜けやすい犬種になりますので、シャンプー前のブラッシングは入念に行うと、さらにシャンプーがしやすくなります。
◉長毛種
トイプードル、シーズー、マルチーズ、ヨークシャーテリア、ミニチュアシュナウザーなどの長い毛のの場合、毛がもつれてしまったり、毛玉になりやすいので、日々のブラッシングやシャンプーはとても重要です。
シャンプーが終わり、ドライヤーで乾かす時も、生乾きのままだと臭いはもちろん、毛のもつれの原因になってしまいます。
手櫛のみだと毛が絡まってしまうので、犬用のコームを使用しながらしっかりとドライヤーで乾かしてあげましょう。
シャンプーが不慣れな場合は、ペットサロンの利用もおすすめ!
子犬が嫌がる、愛犬も飼い主さん自身もまだシャンプーに不慣れの場合は、ペットサロンなどでプロに頼むのもおすすめです。
ペットサロンを利用する場合もいつから利用できるか気になるところですよね。
これは、シャンプー開始時期と同じくワクチンと狂犬病の予防接種を終えた生後4ヶ月をすぎてからになります。
多くのペットサロンやトリミングサロンでは、ワクチンや狂犬病予防接種の証明書の提示が求められます。
サロンにより、どの混合ワクチンの接種が必要か、生後いつから利用できるかは異なる場合がありますので、事前に確認をするようにしてください。
また、ワクチンだけでなく、ノミやダニの予防もおこなってからサロンを利用するようにしましょう。
お店にも多くの犬がやってきますし、担当のトリマーさんも多くの犬を担当しています。
ご自身の愛犬の健康のためにも、ワクチンや狂犬病予防接種、ノミ・ダニの予防をしてからペットサロンを利用するのをおすすめします。
まとめ:子犬のシャンプーは、生後4ヶ月以降から!
今回は子犬のシャンプーはいつから可能なのかについてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
ポイントは
- 子犬のシャンプーはワクチン接種が完了した生後4ヶ月をすぎてから
- ワクチン接種前はまだ免疫も体力もなく、体調を崩してしまうおそれがあるのでNG
- 最初の頃や嫌がる場合は部分シャンプーでOK
- 犬用シャンプーを使用し、終わったらしっかり乾かす
- シャンプーは10日〜2週間に1回を目安に
- 犬の種類や被毛の特徴によってシャンプーの仕方がかわるので注意
- 難しい場合はペットサロンなどプロにおねがいするのもOK