猫のスタッドテイルをご存知ですか?分泌腺の過剰分泌が原因で尻尾が臭い、付け根が膨らむ等の症状が出ます。クレンジングオイルやシャンプーで治療され、メスよりもオスの方がかかりやすいです。この記事では猫のスタッドテイルについて、原因から症状、治療法まで解説します。
この記事の目次
目次を閉じる猫のスタッドテイルとは?若猫と老猫ではどちらが多いのか
最近愛猫のしっぽの付け根がべたついている、いつもと違う匂いがする、しっぽの付け根が膨らんでいるような気がする、というような異変を感じた場合、もしかしたら「スタッドテイル」になってしまっている可能性があります。
スタッドテイルは猫の尻尾に異常が出る病気になりますが、詳しい症状が気になりますよね?また、原因や対処法も知っておくと、もしもの時に慌てずに済むのではないかと思います。
今回「MOFFME」では、
- 猫のスタッドテイルの症状や原因
- 治療法と予防法について
- スタッドテイルにかかりやすい猫種や年齢・性別について
- もしもの時のペット保険
についてご紹介したいと思います。
この記事をお読みいただければ、猫のスタッドテイルはどの様な病気なのか、原因や治療法、予防法が詳しくお分かりになるかと思います。ぜひ最後までお読みください。
またMOFFMEでは、ペット保険のランキングについても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください。
猫のスタッドテイルの原因や症状を詳しく解説!
猫の尻尾をまじまじと観察する方は少ないかもしれませんが、愛猫がやたらと尻尾を気にしているのであれば、どうかしたのか気になるものですよね。
猫の尻尾に異常が出た場合、「スタッドテイル」という病気になってしまっている可能性があります。名前を聞いただけではどのような病気なのか分かりませんよね。
ここでは、
- 猫のスタッドテイルとは?
- 原因について
- 臭いやフケ、その症状について
をご紹介していきたいと思います。
そもそも猫のスタッドテイルとは?
スタッドテイルとはどのような病気なのでしょうか?名前を見ただけでも尻尾が関わっている病気と言うのは分かりますね。
猫は臭い付けをよくするペットです。臭い付けを行う際に利用するものの一つが、尻尾の付け根にある尾腺から出る分泌物です。
この分泌物の出る尾腺に何らかの異常が起きてしまった際に発症するのがスタッドテイルになります。テイルは英語で「尻尾」を意味しますが、スタッドは「鋲」のことです。猫の尻尾がボコボコになり、鋲が留めてあるように見えることから、このように名付けられました。
スタッドテイルは猫の尻尾に発症する皮膚病の一つになるのです。
猫のスタッドテイルの原因は?
発症してしまう原因ですが、尾腺からの分泌物の過剰分泌や細菌感染が主な原因になります。過剰分泌の原因は詳しく分かっていないのですが、主な原因として、
- ホルモンバランスが崩れることによる過剰分泌
- 遺伝による過剰分泌
- マラセチア菌感染による過剰分泌
が挙げられます。
最も有力視されているのが「男性ホルモン」の影響です。去勢前の若いオスによく見られる病気のため、この男性ホルモンのバランスが崩れることが原因なのではと考えられています。しかし、メスや去勢済みのオスでも発症することがあるため、完全に男性ホルモンが原因であるとも言い切れないようです。
また、純血種での発症が多く見られるため、何かしら遺伝的な要因もあると言われています。
さらに、スタッドテイルと似たような皮膚病である脂漏症の原因菌であるマラセチア菌も原因の一つではないかと考えられています。マラセチア菌は人に感染することもあるため注意しましょう。(環境省人と動物の共通感染症に関するガイドライン)
猫のスタッドテイルの臭い、フケ等の症状を解説!
では、症状にはどのようなものがあるのでしょうか?猫のスタッドテイルの症状は多岐にわたっており、
- 尻尾や背中がべたつく
- 独特な臭いがする
- 尻尾の付け根が膨らむ
- 尻尾の付け根が黒ずむ
- フケが出る
などがあります。
皮脂などが過剰分泌する病気であるため、尻尾がべたつく感じがし、そのままグルーミングを続けることで、背中などもべたべたとしてしまいます。ひどい場合はワックス状の分泌物も見られることがあります。
また、皮脂が大量に出ているため、脂っぽい独特な臭いが発生します。
尻尾の付け根が膨らみ、進行すると炎症を起こし、さらに細菌感染などを起こす場合もあります。
色素沈着を起こし、尻尾の付け根に黒ずみが見られる個体もあります、特に白っぽい猫に多く見られる症状です。
発症した部位の周辺にフケが見られることもあります。
猫のスタッドテイルの治療法や治療費、予防法を解説!
尻尾の付け根の皮脂の分泌過剰で起こる猫のスタッドテイルですが、どのような治療を行うのでしょうか?分泌物を抑える薬などがあるのか気になりますよね。
また、治療を行う際にかかる費用が、事前にどれくらいなのか分かっていれば、病院を受診する際の不安が和らぐのではないかと思います。
ここでは、スタッドテイルの治療法やその治療費、さらに予防法についてそれぞれご紹介していきたいと思います。
猫のスタッドテイルのシャンプー等の治療法や治療費を解説!
治療法として用いられる方法は、
- クレンジングオイルやシャンプーなどで洗う
- 抗生物質の投与
が主な治療法になります。
スタッドテイルの治療はシャンプーなどで皮脂を洗い流すことです。皮脂は脂になるため、シャンプー前にクレンジングオイルを使用することで、洗い流しやすくなります。
使用するクレンジングオイルは動物用のものが準備できればそれを使用し、なければ人間用でも代用が可能です。クレンジングオイルで洗ったあと、シャンプーを行います。幹部が炎症を起こしていたり細菌感染を起こしているような場合、消毒を行い、さらに抗生物質の投与を行う場合もあります。
猫は水を嫌がる子が多いため、自分でシャンプーができない、という方も多いかと思います。このような場合病院などで薬浴を行うことになると思いますが、この場合の費用としては、4,000円~7,000円程になります。長毛種の場合、料金が高くなることが多くなります。
スタッドテイルの予防法は?去勢手術や清潔にすることが有効!
予防する方法としては、
- 清潔に保つ
- 去勢手術をする
- こまめにブラッシングをする
- 必須脂肪酸を与える
などが挙げられます。
スタッドテイルは治療したからと言って油断していると、再発してしまう可能性の高い病気です。予防の為にも、月に1度シャンプーを行うなど、清潔にすることが重要です。
また、オス猫の場合ですが、去勢することで発症を抑えることができる場合もあります。症状がひどい場合は去勢手術も検討してみて下さい。
シャンプーを行えない場合、こまめなブラッシングもおすすめです。症状が軽い場合、ブラッシングなどでも十分予防する効果があります。ブラッシングを行い、気になるときはペット用の体拭きシートなどを利用して、清潔に保ってあげましょう。
食事に必須脂肪酸を加えると、発症しにくくなる、とも言われています。サプリメントなどを食事にませることで、予防することができます。
スタッドテイルにかかりやすい猫種や年齢、性別はある?
スタッドテイルにかかりやすい猫種や年齢、性別はあるのでしょうか?飼っている猫がかかりやすい種類かどうか気になりますよね。
スタッドテイルにかかりやすいかかりやすいと言われている猫の特徴としては、
- 未去勢のオス
- 純血種
- ペルシャ・シャムなどの長毛種
がかかりやすいと言われています。
未去勢のオス、特に若いオスはかかりやすいと言われています。そのため、去勢手術が予防法として有効とされていますが、去勢しても100%かからないわけではなく、去勢済みのオスでも、メスでも発症することがあるので注意しましょう。
純血種、特にペルシャやシャムなどの純血種で発症が多く見られます。遺伝的要因もあるのではないかと言われているので、これらの猫を飼うときは、清潔に保つよう心がけましょう。
もしもの時に備えてペット保険に加入しておくのがおすすめ!
スタッドテイル以外にも猫は意外と病気になるものです。さらに、棚の上から落ちてしまうなど、ケガをする可能性も考えられます。
小さな病気やケガの場合、1度動物病院へ診察に行けば治ってしまうかもしれません。このような場合はそれほど治療費を心配しなくてもいいですよね。
しかし、小さな病気やケガだけではなく、手術が必要な大きな病気を発症してしまう事も考えられるのです。手術が必要となった場合、費用は10万円以上と高額になってしまうケースもあります。
急に高額な治療費が必要になった場合、焦ってしまう方も多いともいます。このような場合に備えるためにも、ペット保険への加入がおすすめです。
MOFFMEではペット保険に関する記事も多くありますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ:猫のスタッドテイルとは?しっぽを清潔にして予防しよう
いかがでしたか?ここでは猫のスタッドテイルの症状や原因、治療法についてご紹介しました。
ここでご紹介したことは、
- スタッドテイルは皮膚病の一種
- 原因は皮脂の過剰分泌
- 症状はべたつきや臭い、付け根の膨らみや黒ずみなど
- 治療法はシャンプーや抗生物質の投与
- 予防法は清潔に保つことや、オスの場合は去勢
- かかりやすい猫は、未去勢のオスや長毛種の純血種
- 万一の病気やケガに備えて、ペット保険に加入しておくと安心
になります。
猫の尻尾がべたべたしていたり、根元が膨らんでいるような場合、スタッドテイルになってしまっている可能性があります。ひどくなると炎症を起こしてしまうため、早めにシャンプーを行ったり、病院を受診するようにしましょう。
猫はもともと水が苦手な子が多いため、シャンプーをする場合は十分配慮してあげるようにしてください。全身洗うのが無理な場合、患部を洗うだけでも効果的です。どうしてもできない場合や症状がひどい場合は、動物病院の受診をおすすめします。
MOFFMEでは他にもペットに関する記事を多数掲載しています。興味のある方はぜひ参考にしてください。