猫の鼻炎についてご存知ですか?猫の鼻炎はアレルギーやウイルス感染等原因は様々ですが、呼吸困難等の深刻な症状を引き起こすこともあります。この記事では猫の鼻炎について、原因や症状、抗生物質等の投薬や手術といった治療法、そして予防法について詳しく解説します。
この記事の目次
目次を閉じる猫の鼻炎は治らない?治療法や治療費、予防法も解説!
記事モデル:ソラ
「飼い猫がくしゃみをして鼻水を出しているのだけど、どうしたら良いのだろう?」
なんてお悩みではないですか?
私たち人間でも鼻炎の時は辛いですが、猫は基本的に口呼吸をしないため、鼻炎は私たち以上に辛いのかもしれません。
飼い主として早く治してあげたいですよね。
そこで今回「MOFFME」では「猫の鼻炎」について
- 猫の鼻炎の主な症状・原因
- 猫の鼻炎の治療法・治療費
- 猫の鼻炎の予防法
- 鼻炎にかかりやすい猫種・年齢
- 万一の場合に備えておきたいペット保険
以上のことを中心に解説していきます。
この記事を読んでいただければ、猫の鼻炎とその対処法について知ることができるはずです。
ぜひ、最後までご覧ください。
猫の鼻炎は完治する?症状や原因について詳しく解説!
猫も人間と同じく鼻炎になることがあります。
とはいえ鼻炎と一口に言っても、原因や症状は様々で、環境によるものから病気が隠れている場合などもあり、適切に対処することが大事です。
ですのでここからは、飼い猫の鼻炎を治すために、
- そもそも猫の鼻炎はどんな病気なのか?
- 猫の鼻炎の原因は何か?
- 猫の鼻炎の症状にはどういったものがあるのか?
について、詳しく解説していきます。
そもそも猫の鼻炎とはどんな病気?放置するとうつるのか
鼻炎とは、鼻の粘膜が何らかの原因によって炎症を起こした状態のことを言います。
鼻の粘膜が刺激を受けることによって、鼻水やくしゃみが出ますが、その元となる原因には様々なものがあり、特にウイルスによるものが多いです。
また目と鼻は鼻涙管という細い管でつながっているため、鼻涙管が塞がってしまうと、涙が出やすくなる、目やにが出るといった症状が出ることもあります。
ウイルスや細菌によって鼻炎になっている場合、鼻水やくしゃみの時のしぶきを他の猫が触れると感染することがあるので、早めに治すこと、鼻炎が治るまでは他の猫と接触させないことが大事です。
猫の鼻炎の原因は?アレルギーやウイルス等の原因を紹介!
猫の鼻炎の原因には以下が考えられます。
- ウイルスによる感染:猫ヘルペスウイルス、猫カリシウイルスなどの感染が原因となって起こる鼻炎。「猫風邪」と呼ばれることもあります。
- ウイルス以外による感染:猫マイコプラズマという細菌、クリプトコッカスという真菌(カビ)などの感染が原因となって起こる鼻炎。クリプトコッカスは外に出る習慣がある猫がかかりやすく、室内で飼っている猫はあまりかかりません。
- アレルギーによるもの:ハウスダストや花粉など、アレルゲンとなる物質を吸うことで起こる鼻炎
- 口腔内の病気:歯周病などの口腔内の病気により、炎症が歯根から鼻腔に広がります。
- 異物混入:鼻腔内に入ってしまった異物の刺激によって起こる鼻炎
- 腫瘍:リンパ腫や腺がんといった鼻腔内腫瘍によって起こる鼻炎
- 刺激臭によるもの:化学物質や香水などの刺激臭を吸うことで起こる鼻炎
猫の鼻炎は様々な原因で起こります。原因により対処法が異なってくるので、まず原因を特定することが重要となってきます。
猫の鼻炎の症状は?くしゃみや呼吸困難等の症状を解説!
猫の鼻炎の症状として主なものは鼻水とくしゃみですが、他には目やに、結膜炎、涙が流れるといった目の症状が見られることがあります。
目と鼻は鼻涙管でつながっているため、鼻涙管が塞がれてしまうことによってこれらの目の症状が現れます。
その他、猫は基本的に口呼吸をしないので、鼻詰まりで鼻呼吸することができなくなってしまうと、口を開けて苦しそうに呼吸することもあります。
鼻詰まりになると匂いを感じにくくなるため、食欲不振になり、元気がなくなることも多いです。
また、アレルギー性鼻炎の場合の鼻水は透明でサラサラしていますが、ウイルスや細菌に感染している場合はネバネバとした黄色~緑色の鼻水がみられ、血が混じることもあります。
鼻腔内腫瘍の場合は、時に人の鼻血のように鼻から出血することがあります。
猫の鼻炎の治療法、治療費や予防法を解説!
鼻炎は長引くと慢性化することもあるので、早いうちに動物病院を受診し、原因を特定して治療していく必要があります。
ですが、猫の鼻炎の治療については分からないことがあって不安に思う人もいるのではないでしょうか?
というわけで、ここからは
- 猫の鼻炎の治療法は?
- 猫の治療費はいくらくらいかかるのか?
- 猫の鼻炎を予防するにはどうしたら良いのか?
について詳しく解説していきます。
猫の鼻炎の治療法は?抗生物質等の薬や手術を解説!
鼻炎の治療は原因により異なりますが、主に以下のような治療が行われます。
- ウイルス、細菌による感染:抗生物質、抗菌薬、炎症を抑える薬などを投与します。1〜2週間で症状が改善することが多いです。
- アレルギー・刺激臭によるもの:まずはアレルギーであればアレルゲンを排除し、刺激臭によるものであれば刺激臭の元となるものを排除したり猫が近づけないようにしたりします。また、対症療法として、炎症を抑える薬などを投与することもあります。
- 口腔内の病気:歯周病の場合、鼻炎を引き起こしている状態であればかなり重度だといえます。歯周病が原因の場合は、手術によって歯石を取り除いたり抜歯したりします。
- 異物混入:鼻腔内に入り込んでしまった異物を取り除きます。
- 腫瘍:腫瘍の種類によって、手術で腫瘍を摘出したり、抗がん剤治療や放射線治療を行ったりします。
猫の鼻炎の多くはウイルスや細菌の感染によるものです。
猫の鼻炎の治療費は?実例を紹介!
- 診察:約1,000円
- 内服薬(1週間分):約1,000円
- 点眼薬:約1,500円
- 注射:約2,000円(インターフェロン注射)/約1,500円(抗生剤の注射)
- 血液検査:約8,000~9,000円
- レントゲン検査:約5,000~10,000円
猫の鼻炎の予防法は?飼育環境に気をつけよう
猫ヘルペスウイルス、猫カリシウイルスといったウイルスは定期的なワクチン接種で発症するリスクを大幅に減らせます。万一、ウイルスに感染したとしても症状が軽くてすむ場合が多いので、接種することをおすすめします。
また鼻炎に限らず、病気は早期発見・早期治療することが一番大切です。日頃から愛猫の観察を怠らず、何か異変があればすぐに動物病院を受診するようにしましょう。
鼻炎にかかりやすい猫種や年齢はある?
健康な成猫がウイルス感染によって鼻炎になった場合、1〜2週間で症状が良くなることが多いのです。
一方、免疫力の弱い子猫や高齢の猫の場合、ウイルスに感染しやすく、症状が重症化しやすい傾向にあります。
特に、月齢の低い子猫が猫ヘルペスウイルス1型に感染すると、半数以上が助からないというデータもあり、注意が必要です。
ヒマラヤン、ペルシャ、エキゾチックショートヘアーなど、鼻の短い猫は一度鼻炎になると慢性化することが多いので注意が必要です。
また高齢の猫になると腫瘍や歯周病になるリスクが高くなります。それらが原因で鼻炎を起こしている場合もあるので、飼い主は注意深く体調を観察してあげて下さいね。
もしもの時に備えてペット保険に加入しておくのがおすすめ!
猫が動物病院へかかる場合、治療費は全額飼い主が負担しなくてはなりません。
実際のところ、高額の治療費を心配して、受診を躊躇してしまう人もいるのではないでしょうか?
ですが、猫の鼻炎は自然治癒しづらいので、早めに動物病院を受診して、適切な治療を受けることが大切です。
そのためには、健康なうちにペット保険に加入しておくのがおすすめです。
ペット保険は月数千円で加入することができ、万一病気やケガをした場合、治療費を気にすることなく治療を受けられます。
MOFFMEにはペット保険に関する記事が多くあるので、ぜひ参考にしてみて下さい。
まとめ:猫の鼻炎の症状や対策は?鼻炎は慢性化するのか
猫の鼻炎について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
今回の記事のポイントは
- 鼻炎とは、鼻の粘膜が何らかの原因によって炎症を起こした状態のことを言う
- 猫の鼻炎の多くは猫ヘルペスウイルス、猫カリシウイルスの感染などが原因となって起こる鼻炎で、猫風邪とも呼ばれる
- その他、猫マイコプラズマという細菌、クリプトコッカスという真菌(カビ)の感染が原因となって起こる鼻炎や、アレルギー性鼻炎、異物混入や腫瘍、刺激臭によって起きる鼻炎がある
- 猫の鼻炎の治療には、抗生物質、抗菌薬、炎症を抑える薬など、内服薬、点鼻薬、場合によっては注射薬を使用して行うことが多い
- 猫の鼻炎は完治するまでに1〜2週間かかる
- 口腔内の病気や腫瘍の場合は、抜歯をする、腫瘍を取り除く手術が必要になることもある
- ウイルス感染を防ぐためには、定期的なワクチンの接種が効果的である
- 猫の鼻炎はヒマラヤン、ペルシャ、エキゾチックショートヘアーなど鼻の短い猫で慢性化しやすい