
犬に焼き芋を与えても大丈夫かご存知ですか?犬は焼き芋を食べることができますが、カロリー過多にならないよう与える量には注意が必要です。では具体的な与え方や量はどうなのでしょうか。この記事では、犬への焼き芋の与え方、与える量と注意点、栄養について解説します。
この記事の目次
目次を閉じる犬は焼き芋を食べていい?与え方や注意点も解説!
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サツマイモは焼き芋にすると甘さがアップして、とてもおいしいですよね。
犬は焼き芋を食べても大丈夫です。
甘いもの好きな犬はもちろん焼き芋も大好きなので、おやつにも最適です。
ただし、量や与え方は飼い主さんがしっかり注意してあげてくださいね。
この記事では、犬に焼き芋を食べさせたいと思ったときに知りたい
- 焼き芋に含まれる栄養素と健康効果
- 犬が焼き芋を食べるときの注意点。与えてはいけない場合はある?皮は食べていい?
- 犬への焼き芋の与え方と与える量。食べさせ過ぎは太る原因に!
- 犬がアレルギーを起こしたら?ペット保険も紹介
について解説していきます。
この記事を読んで、焼き芋の安全な与え方を理解していただければ、甘くておいしい焼き芋を安心して愛犬に食へさせてあげられると思います。
ぜひ最後までご覧ください。
犬が焼き芋を食べても大丈夫!含まれる栄養素や健康効果も紹介!
焼き芋は甘くておいしいだけでなく、食物繊維やビタミン・ミネラルなどの栄養素も豊富に含んでいて、健康維持にも効果があります。
この項目では以下の4つの健康効果について詳しく説明します。
- 食物繊維による整腸作用
- ビタミンの抗酸化作用&免疫力アップ効果
- カリウムで高血圧予防
- 参考:ポリフェノールで色素沈着予防
なお、サツマイモ・焼き芋に含まれる成分については、日本食品標準成分表2015年版(七訂)から引用しています。
栄養①:食物繊維が豊富!整腸作用がある
皮をむいた生のサツマイモ100g中の食物繊維は2.2gですが、焼き芋にすると凝縮されて3.5gになります。
食物繊維には血糖値や血中コレステロールの上昇の抑制、大腸がんの予防などの働きがあり、腸内環境をよくするため便秘の予防や解消に効果があります。
さらに、皮の近くに含まれているヤラピンという成分も便通をスムーズにする効果があるので、相乗効果で便秘に効くことが期待できます。
ただし、食物繊維のとり過ぎは胃腸に負担がかかるので、便秘だからといってもあげ過ぎには注意が必要です。
栄養②:ビタミンAやE等のビタミンが豊富!
サツマイモには、βカロテンやビタミンE(α‐トコフェロール)、ビタミンCなどが豊富に含まれています。
βカロテンは体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を健康に保ったり、薄暗いところで視力を保ったりする働きがあるほか、抗酸化作用や免疫力を高める効果があります。
ビタミンEは細胞の老化防止や血行を良くする効果、ビタミンCはコラーゲンの合成を助ける効果があり、どちらも強い抗酸化作用があります。
ビタミンA、E、Cは一緒にとることでより強い抗酸化作用が期待できるので、サツマイモは理想的といえます。
サツマイモのビタミンはでんぷんに守られていることで、熱しても失われにくいのも嬉しいポイントです。
ただ、βカロテンは焼き芋にすると減ってしまい、蒸す場合はほとんど減らないので、ビタミンを効率的にとるなら焼き芋より蒸し芋がおすすめです。
栄養③:カリウムも豊富!
サツマイモにはカリウムも豊富で、100g中に生で480㎎、焼き芋にすることで540㎎が含まれます。
カリウムはナトリウムのバランスをとって細胞の水分量を調節し、また筋肉機能や神経伝達を正常に保つ働きもあります。
余分な塩分を排出することで高血圧の予防になるため、重要な栄養素です。
通常はカリウムをとり過ぎても排泄されるため、とり過ぎを心配する必要はそれほどありません。
しかし、腎臓の機能が低下しているとカリウムが体内に蓄積されてしまい、高カリウム血症になる恐れがあるので注意が必要です。
参考:皮膚の色素沈着の予防にもなる!
サツマイモにはポリフェノールも含まれていて、このポリフェノールはおもにクロロゲン酸というものです。
クロロゲン酸はコーヒー豆やゴボウなどにも含まれる苦味の成分で、糖の吸収を穏やかにする作用や抗酸化作用があり、がんの予防になると言われて注目されています。
また、サツマイモのクロロゲン酸はメラニンの生成を阻害する作用が報告されていて、この働きによって皮膚の色素沈着を予防できると考えられています。
犬に焼き芋を与える際の注意点とは?
焼き芋にはたくさんの栄養素が含まれていて健康にもいいことがわかりましたが、犬は人間と同じような食べ方をして良いわけではありません。
ここからは犬が焼き芋を食べる際の注意点について以下の内容を説明していきます。
- 腎臓に病気がある犬には焼き芋は要注意!
- 焼き芋は高カロリー。食べ過ぎは太る原因になる
- 人間用に加工されたサツマイモは食べさせない
- 皮は取り除いてあげるほうがいい。アツアツもダメ
- 初めて与えるときはアレルギーに注意して様子を見る
シュウ酸が含まれるので腎臓病等、病気のある犬は要注意!
サツマイモには微量ですがシュウ酸が含まれています。
シュウ酸は、尿路結石のひとつである「シュウ酸カルシウム結石」の原因となるので、尿路結石の経験のある犬は摂取量に気を付けなくてはなりません。
尿路結石は悪化すると腎臓に影響し、尿毒症などの重篤な症状を引き起こすことがあります。
腎臓は血液をろ過して老廃物を体の外に出す働きがあり、この機能が弱っていると体内に必要ないものがたまってしまい、病気の悪化の原因になります。
カリウムについても説明しましたが、腎臓病やその他病気のある犬には負担がかかる場合があるので、焼き芋は与えないほうが良いでしょう。
肥満に注意!カロリーが高く太るので、おやつとして少量与える
サツマイモのエネルギーは、皮をむいた生の状態で100g中134㎉、焼き芋にすると163㎉です。
サツマイモを焼き芋にすると甘みがぐんとアップすることからもわかるように、焼き芋には糖類が多く含まれます。
焼き芋の食べ過ぎは太る原因になるため、主食として与えるべきではありません。
少量をしつけのご褒美やおやつとして与えるようにしましょう。
1日に与える具体的な量については、後ほど詳しく説明します。
スイートポテトや大学芋等、人間用のサツマイモの加工品はダメ
スイートポテトも大学芋も砂糖が多く使われますし、牛乳を加えたり油で揚げたり、犬の体にいいとは言えない原料が含まれます。
人間用に作られたサツマイモの加工品は、甘くて犬も一度食べたら欲しがりますが、犬の体にとって負担になることを忘れてはいけません。
サツマイモは焼くだけ・蒸すだけでじゅうぶんに甘いですし、犬は好きで喜びます。
加工品を与えたいときは犬用のものが売っていますし、犬用のおやつのレシピも検索すれば多く見つかるので、そういったものを選びましょう。
消化に悪い皮を取り除くことと、冷まして与えるようにする
ポリフェノールなど、皮の部分に多く含まれる栄養素もあるのですが、犬にとって焼き芋の皮は口当たりが悪く消化にも良くありません。
少量口にしても特に問題はないですが、できるだけ皮は取り除いてあげるようにしましょう。
また、犬は熱い食べ物が苦手です。
焼きたてのサツマイモを与えると口の中をやけどしてしまって危険なので、必ず冷ましてから与えるようにしてください。
下痢や嘔吐等アレルギーにも注意!初めて与える際は様子を見よう
サツマイモはアレルギーの危険性が高い食べ物ではありませんが、どんな食べ物にも絶対にアレルギー症状が出ないとは言い切れません。
初めて犬に焼き芋を与えるときには、目安の量よりもずっと少量にして、食べたあとに下痢や嘔吐の症状が出ないか、普段と変わった行動をとっていないか注意深くチェックしましょう。
消化器官の発達が未熟な子犬や消化機能が衰えてきている老犬も、焼き芋を食べさせたら体調の変化がないか様子をみる必要があります。
犬への焼き芋の与え方とは?与える量についても紹介!
犬に焼き芋を食べさせるときは、以下のようにしてあげるのがおすすめです。
- 主食ではなくおやつとして
- じゅうぶんに冷ます
- 皮は取り除く
- 食べやすいよう細かく切るかペースト状にする
与える量は、1日に必要な摂取カロリーの10%程度を目安にします。
犬の1日に必要なカロリーは表のとおりです。
犬の体重 | 子犬(生後4カ月~1年) | 健康な成犬 上段:去勢・避妊済みの犬 下段:去勢・避妊していない犬 |
---|---|---|
1㎏ | 140㎉ | 112㎉ 126㎉ |
5㎏ | 468㎉ | 374㎉ 421㎉ |
10㎏ | 787㎉ | 630㎉ 709㎉ |
15㎏ | 1,067㎉ | 854㎉ 960㎉ |
20㎏ | 1,324㎉ | 1,059㎉ 1,192㎉ |
この表をもとに、焼き芋100gのエネルギーを163㎉として計算すると、1日に与えていいサツマイモの重さの目安(去勢・避妊済みの健康な成犬の場合)は以下のようになります。
犬の体重 | サツマイモ(生) | 焼き芋 |
---|---|---|
1㎏ | 8~9g | 6~7g |
5㎏ | 25~30g | 20~25g |
10㎏ | 45~50g | 35~40g |
15㎏ | 60~65g | 50~55g |
20㎏ | 75~80g | 60~65g |
サツマイモ1本はだいたい200~300gなので、こうしてみると1日に食べていい量は思ったよりも少ないと感じた方が多いのではないでしょうか。
もし犬が焼き芋でアレルギーを起こしたら?ペット保険も紹介!
犬が焼き芋を食べたあと様子がおかしい。
苦しそうな愛犬を見たら焦ってしまいますよね。
もしアレルギーを起こしてしまったら、まずは落ち着いてどんな様子か観察します。
そして、できるだけ早く動物病院に連れていき、焼き芋を食べたこと、食べさせた時間と量など、獣医師に細かく伝えましょう。
犬の病気の治療は全額自費で、高額になることも多いです。
ペット保険に入っていれば、急に病院にかかることになっても費用の負担が軽く済むことが多く、誤飲やアレルギー、食中毒なども補償の対象となるのでおすすめです。
ペット保険は、補償範囲や補償割合、飼っている犬の犬種や年齢などを考慮して選びます。
どの保険が合っているかわからないという方のために、MOFFMEではオンラインで何度でも無料の相談サービスをご用意していますので、お気軽にご利用ください。
また、MOFFMEではペット保険に関する記事を多く掲載していて参考になるかと思いますので、ぜひご覧ください。
まとめ:犬が好きな焼き芋は与えても大丈夫!
ここまで、犬が焼き芋を食べても大丈夫かについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事のポイントは
- 犬は焼き芋を食べていい
- サツマイモにはビタミン・ミネラル・食物繊維など栄養素が豊富
- カリウムやシュウ酸が蓄積されると危険。腎臓病などの病気がある場合は食べさせない
- カロリーが高く太るので、与える量は少量に
- 皮は取り除くほうがいい
- 冷まして食べやすく切って与える
- 初めて与えるときはごく少量、下痢や嘔吐などの症状が出ないか様子を見る
- アレルギーなど病気にかかったときのために、ペット保険の加入がおすすめ
でした。
犬も大好きな焼き芋には健康維持の効果が期待できる栄養素がが多く含まれていて、おやつに最適です。
ただし、犬は野菜の消化が得意ではないので、焼き芋を食べるときは体に負担がかからないよう注意しましょう。
ペット保険に入っていない方、更新時期で保険の見直しを考えている方は、MOFFMEで専門家に相談してみてはいかがでしょうか?
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