
セロリは犬が食べても大丈夫な野菜です。生のままでも加熱しても、どんな食べ方でも基本は問題ありませんが、丸呑みしても大丈夫な大きさに切り分けることや、筋を取っておくことは忘れないように注意してください。この記事では、犬もセロリを食べられることや、与えるメリットなどを説明します。
この記事の目次
目次を閉じるセロリは犬でも食べられるのか解説
記事モデル:わらび
独特な香りがあるセロリ。
セリ科の植物で、爽やかな香りが好きという人もいれば、苦手な人が多い野菜でもあります。
犬はセロリの香りを嫌がることが少ないようで、食感を好む犬も多いようです。
しかし、中毒などを起こす野菜もあるので少し心配になりますよね。
今回は犬にセロリを与えてもよいか疑問に思った方のために、以下のポイントで解説していきます。
- セロリは犬が食べても大丈夫?
- セロリに含まれる栄養とメリット
- 犬にセロリを与える際の注意点
犬はセロリを食べても良いのか、気になる栄養面についても詳しく説明していきます。
セロリを使ったレシピもご紹介していきますので、最後までぜひご覧ください。
セロリは犬が食べても大丈夫な野菜
犬にセロリを与えても問題はありません。
有害な成分は含まれていないので、愛犬が好きなら、栄養価も高いので取り入れたい野菜です。
ただ、セロリを与えるときに気になる点がありますよね。
ここでは、以下の点を説明していきます。
- どのくらいのセロリを与えてよいのか
- 生と加熱、どちらがよいのか
- 葉っぱも食べられるのか
適量なら犬にセロリを与えても大丈夫
意外にもセロリの香りを好む犬は多いです。
セロリは皮膚の健康の維持や、内臓の働きを向上させるため、適量であれば与えてもよいでしょう。
適量は、ドッグフードにトッピングする程度の量です。
およそ葉っぱで1~2枚程度、茎で5センチ程度です。
栄養があり、好きであればたくさんあげたくなりますが、セロリは水分や食物繊維が豊富な野菜です。
食べ過ぎはお腹を壊して下痢などを引き起こす可能性があります。
また食べすぎて栄養のあるドッグフードが食べられなくなるとバランスも崩れるため、適量を心がけてください。
なお、セロリには強い香りを放つセネリンやアピインと呼ばれる成分があります。
これらの成分はストレスの鎮静作用や安眠作用があると言われ、犬にもその効果があるようです。
少し気持ちが高ぶっているときにはセロリの香りを嗅がせると落ち着くかもしれません。
セロリは生のまま与えても加熱してもOK
セロリは生でも与えられますし、加熱しても与えられます。
生でも加熱する場合でも、軽く洗ってから、ピーラー等で筋を取り除いてから小さく刻んで食べやすくします。
繊維を柔らかくして食べさせたいときは加熱がおすすめです。
セロリのビタミンCやカリウムは水溶性のため加熱すると溶け出しますが短時間であればさほど変わりません。
長く煮込むときはスープにして与えると溶け出た栄養も一緒に摂ることができます。
ただし、人間用に調味されたサラダやスープなどを与えると、犬にとっては塩分のとりすぎとなり、大きな病気の原因にもなりますので、必ず味をつけていないものを与えるようにしてください。
セロリは茎だけでなく葉っぱも食べられる
セロリは茎の部分と葉っぱの部分がありますが、どちらを食べても大丈夫です。
栄養面を考えたいのであれば茎の部分より葉っぱの部分のほうがβカロテンや食物繊維が多いと言われています。
与えるときには葉っぱも細かく刻んであたえてあげましょう。
葉の変色がなく生き生きとしており、茎に厚みがあるのが美味しいセロリです。
また茎が白っぽいセロリは柔らかく甘みがあり、緑がかっているものは香りが強いと言われています。
好みによって別れますので、愛犬が好きな方を探ってみても良いかもしれませんね。
食べ過ぎには注意が必要
セロリは100g食べてもカロリー15Kcalと非常に低くダイエット向きの食材です。
また水分や食物繊維が豊富なセロリは、適量であれば腸に良い作用がある野菜のため、肥満気味の犬にたくさん与えたいと思うかもしれません。
ただ前述しましたが食べ過ぎは消化不良を起こし、軟便・下痢などの症状がおきる可能性があります。
また犬はもともと肉食動物なので人間ほど野菜の繊維を消化する機能を備えていません。
人間にとって少ない量でも、犬にとっては胃腸に負担を掛けることになり、与えすぎて逆効果にならないように気をつけてください。
セロリに含まれる栄養とメリットを紹介
セロリは人が食べても犬がたべても体の調子を整える栄養が含まれています。
とくにメリットがあるとされる栄養は食物繊維、カリウム、ビタミン類です。
これらの栄養が、犬の体にとってどんな作用があるのか、どのように摂るべきなのか見ていきたいと思います。
ただ、栄養があるからといって犬が嫌がっているものを無理に与える必要はありません。
犬はドッグフードで基本的に栄養がとれますので、好む場合のみあたえるようにしてください。
食物繊維:便秘の予防や改善に効果あり
文部科学省の食品データベースによると、セロリは100g中1.5gの食物繊維が含まれています。
他の野菜でいうと大根(1.4g)やキャベツ(1.8g)と同じ位の食物繊維が含まています。
食物繊維は整腸作用やダイエット効果があるといいますよね。
犬にとっても食物繊維を摂ることは腸によい働きを与えますので、便秘気味の愛犬に与えてみると効果が期待できるでしょう。
ただ、体質に合わない場合もあるので少量から様子をみて与えます。
なお、食物繊維は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があり、セロリは不溶性食物繊維が多い野菜です。
不溶性食物繊は便のかさを増やし腸のぜんどう運動を活発にして、排泄を促します。
また摂りすぎは逆に便秘を悪化させることもあるので、与えすぎには注意しましょう。
カリウム:余分な塩分を排出させる
カリウムは多くの野菜や果物に含まれ、セロリにも100g中410mgと豊富に含まれています。
カリウムは必須ミネラルであり、腎臓の中で体の塩分濃度を調節し余分な塩分を排出する代謝促進作用があります。
その働きにより体内の血圧を下げたり、筋肉の働きを正常に保つことができるため、犬の健康にとってぜひ摂りたい栄養です。
ただ、カリウムの摂りすぎは腎臓機能の妨げを起こし腎不全を招いたり、ミネラルの摂りすぎは結石の原因にもなりうるので、継続的に与えることはやめましょう。
ビタミン類:健康維持や抗酸化作用など
セロリにはビタミンC・ビタミンE・βカロテンなどのビタミンも豊富に含まれます。
ビタミンEは体の酸化を防ぎ、動脈硬化を防ぐ効果があります。
ビタミンCは皮膚や被毛を健康的に保つ作用、また病気に対抗する免疫力を高くする効果もあると言われます。
犬はビタミンCを体内で合成できますが、体の大きな犬や老齢の犬は体内で生成するだけのビタミンCでは不足するため食べ物からも摂取させたいものです。
βカロテンはビタミンAに変換される栄養で、視力を維持したり、細胞の酸化を防く抗酸化作用が高くガンの予防にも効果的な栄養素です。
また関節の動きをスムーズにするコラーゲンの生成にも役立ちます。
ビタミン類は摂りすぎの心配がありません。
体を健康に保つだけでなく、老化を防止するアンチエイジング作用が高く、大きな病気の予防にも積極的に摂りたい栄養素です。
犬にセロリを与える際の注意点
栄養価の高いセロリを食べさせたいと思ったときに、どんなことに注意すればよいでしょうか。
セロリは特に固くて繊維が多いですよね。
消化がしやすいように与えることを意識しましょう。
せっかく体に良いと思って与えるのに、消化せずそのまま便で排出されてしまうと意味がありません。
きちんと栄養が吸収されるように工夫して与える必要があります。
欲しがっているとつい与えたくなりますし、手間をかけるのが面倒なこともあります。
ただ飼い主の与え方が犬の健康を守ります。
どんな食材でも与え方には気を配りましょう。
注意点①:必ずすじ取りをする
茎の外側にある固い筋は、茹でたりしても柔らかくならず消化できません。
消化できない筋が腸に詰まると腸閉塞を起こす可能性があります。
腸閉塞になってしまうと開腹手術が必要になりますので、筋は必ず取り除きましょう。
筋は、ピーラーで葉の方から下に皮を剥く用にすると簡単に摂ることができます。
また、包丁の場合は、筋を削ぐように包丁を入れ、筋を押さえ持ち上げることできれいに取り除くことができます。
セロリの茎の切り口の部分にスが入っている(空洞がある)ものは、より固く消化しづらいためよく見て購入しましょう。
注意点②:適量を細かく切って与える
犬の歯は、野菜をすりつぶす形状をしていないため、与えるときに細かくして喉につまらないようにする必要があります。
セロリを与えるときは繊維があるため、できるだけ小さく、1センチ角以下に細かく刻みましょう。
小さな犬や子犬の場合は、ミキサーなどで撹拌してドッグフードに混ぜるなどすればさらに食べやすく、栄養を吸収しやすくなります。
なおセロリを1本買うと消費するのに日数がかかることがあります。
葉が茎の水分を吸ってしまうため、葉と茎は分けて水分が飛ばないようラップなどでくるみ野菜室で保存すると長持ちしますよ。
注意点③:病気の場合は獣医師に相談する
カリウム量の調節は腎臓で行われますが、腎臓機能が弱い犬がカリウムを多く摂取すると、血中のカリウムの濃度があがり、高カリウム血症と呼ばれる心臓に負担を掛ける病気を発症することがわかっています。
不整脈などをおこし命に関わることもあるため、腎臓や心臓の弱い犬には与えないようにしましょう。
健康な犬にとっては無害である野菜でも、高齢で消化機能が弱まっていたり、内臓に疾患を保つ場合は危険が伴う場合があります。
与えないからといって健康を損なうことはりませんので、心配な場合は諦めるか、食べさせたい場合は自己判断で与えず、獣医師に相談してから与えるようにしましょう。
参考:セロリのすじを簡単に取る方法
セロリの筋を、包丁やピーラーなしでも簡単に取る方法があります。
- セロリの茎を葉と分ける所で内側から外側におります。
- 折った方に筋が付いているので、そのまま下にゆっくり引っ張るときれいに取れます。
セロリを使った犬用ごはんのレシピ
材料 (4kg程度の豆柴2頭分)
- 牛モモ肉(赤身の部分)約40g
- セロリ約25g
- 人参約15g
- カットトマト(缶詰)大さじ2
- セロリの葉適量 水120ccほど
- セロリは皮とむき、スジを取り除いてから、みじん切りにする。人参、セロリの葉をみじん切りにする。
- 牛モモ肉を包丁でたたいて、ミンチにする。
- お鍋に水、セロリのみじん切り、人参のみじん切りをいれて、やわらかく煮る。
- 野菜が柔らかく煮えたら、カットトマトと牛モモ肉を入れて2、3分煮る。
- お鍋の火を止めてから、セロリの葉を入れて混ぜたら、できあがり。
- トッピングご飯はフード:トッピングが8:2です。
※参考:https://cookpad.com/recipe/4579009
牛もも肉にはよく火を通し、愛犬の体調や年齢によって与える量などは調節してあげてくださいね。
セロリは犬でも食べられるかについてのまとめ
いかがでしたでしょうか?
セロリを与えるときのポイントは
- 生でも加熱しても与えられる
- 筋をとり小さく刻んで、少量をトッピングとして与える
- 葉っぱの方が栄養価が高い
- 食物繊維が豊富で便秘改善に役立つ
- カリウムは血圧を正常に保つ作用がる
- ビタミンが豊富で病気予防や抗酸化作用にも期待できる
でした。
体によい栄養素や水分を含むセロリですが、初めて与えるときはアレルギーを起こす可能性もありますのでごく少量からスタートします。
痒がる様子がないか、便に異常がないかを見て、与えるようにしてくださいね。
またセロリを食べて病気が回復したり健康が増進したりすることは有りませんので、あくまでもドッグフードの補食として考えるようにしましょう。
MOFFMEでは、ほかにもペットに関する記事が多数掲載されていますのでぜひ御覧ください。