
犬に生クリームを与えても大丈夫かご存知ですか?犬の誕生日や記念日等で生クリームを使ったケーキを与えたい飼い主さんもいるかもしれませんが、犬に生クリームを与えてはいけません。この記事では犬に生クリームを与えても大丈夫か、与えてはいけない理由と代用品を解説します。
この記事の目次
目次を閉じる犬がホイップクリームを食べるのはOK?代用品の作り方も紹介
記事モデル:まる
生クリームはお料理やに加えるとコクが出てひときわ味が良くなるうえ、ケーキなどのスイーツなどに欠かせない食材です。
大好物な人も多いですが、犬に与えても良いのでしょうか?
大切な愛犬の健康を守るために飼い主として知っておきたい情報ですね。
そこでここでは
- 犬に生クリームを与えた際の危険性やその理由
- 生クリームを与えても良いケース
- 動物性の生クリーム以外で注意が必要な食材
- 犬が食べられる代用品とそのレシピ・作り方
- アレルギーを起こした際の対処法
- ペット保険の重要性
以上の点について詳しく解説します。
この記事を読んでいただければ犬への生クリームの与え方がよく分かります。
犬にとって安全でおいしいおやつを作る際の参考にもなりますのでぜひ最後までご覧ください。
犬に生クリームを与えてはダメ!危険性や理由も解説!
お料理の味をグッと引き上げる生クリーム。泡立てるとデコレーションにも使えるため、愛犬の食事にもついつい取り入れたくなりますが、実はあまりおすすめできません。
ここでは犬が生クリームを食べた際の危険性や与え方について
- 乳糖不耐症により下痢を引き起こす危険がある
- 高カロリーで肥満の原因になる
- 乳製品アレルギーの危険性
- 生クリームを与えて良い場合もある
以上の点を解説します。
乳糖不耐症で下痢等の症状を引き起こす危険がある
乳糖をうまく分解することができず、乳糖を含む牛乳などを飲むことで下痢や腹痛を引き起こすのが乳糖不耐症です。
「乳糖不耐症のため給食の牛乳が飲めなかった」という話を聞いたことがあるかと思いますが、実は犬でも起こることがあります。
乳製品にはカルシウムやたんぱく質など良質な栄養素が含まれているので犬にも与えたくなりますが、乳糖不耐症の症状を引き起こす可能性があるため積極的に与えることは推奨できません。
乳製品の中でも牛乳には約5%乳糖が含まれているので乳糖不耐症の症状が出やすいです。低脂肪や無脂肪牛乳でも同様なので特に注意が必要です。
どれくらいの量を与えると症状が出るかは体重や年齢により差が大きいのではっきりとは言えません。少量でも体調を崩すことがある上、カロリーも高いのでので基本的に人用の牛乳を犬に与えない方が良いでしょう。
生クリームは少量でもカロリーが高いため肥満の原因になる
生クリームには乳糖があまり含まれていないので乳糖不耐症による不調を引き起こすリスクは牛乳よりは少ないでしょう。
しかし、生クリームは他の乳製品と比べて非常に多くの乳脂肪が含まれています。高カロリーの脂肪分を取りすぎると肥満を引き起こす可能性があります。
犬の健康を考えたら生クリームはあえて与える必要がない食材です。どうしても与えたい時は与えすぎに注意しましょう。
ごくたまに少量であれば健康に影響はないかもしれませんが、もともと犬にメリットのある食材でないことは忘れてはいけません。
また、生クリームに含まれる少量の乳糖でも乳糖不耐症の症状が出てしまう犬もいます。下痢を起こした際には与えない方が良いでしょう。
嘔吐等の乳製品アレルギーの危険もある
乳製品を食べた後、乳糖不耐症により下痢の症状が出ることがありますが、嘔吐をすることがあれば注意が必要です。
嘔吐をした場合は乳製品のアレルギーの可能性があります。犬にも人間と同じように食物アレルギーがあり少なくない犬が乳製品にアレルギーを持っていると言われています。
他にも次のような乳製品アレルギーの症状があります。
- 皮膚のかゆみ
- 目の充血
- 口・耳の赤味
- フケ・抜け毛の増加
- 元気がなくなる
乳製品を取った後で上記の症状が出たら食物アレルギーの疑いがあるので医師に相談しましょう。
生クリームに限らず初めての食品を与える際には少量からにして、体調の変化を観察することが大切です。
補足:腎臓病等で食欲のない犬には生クリームを与えてもいいかも
生クリームは高カロリーで乳製品のアレルギーの危険性もあることから、犬に与えるには注意が必要な食品です。
ただし、絶対にダメというわけではなく状況によっては与えることで良い影響を与えることもあります。
腎臓病などで食欲のない犬に食欲を刺激するために与えることは問題がないかもしれません。
腎臓病の食事療法は長丁場でバリエーションも必要なので犬が生クリームを口にするならば、少量を数日おきに与えるのは良いでしょう。
その際も体調の観察は忘れないで行ってくださいね。
動物性の生クリーム以外も注意が必要!
乳製品を主原料とした生クリームには乳糖不耐症や乳製品アレルギー・カロリーの取りすぎなどさまざまなリスクがあります。
では、植物性の生クリームはどうでしょうか?
植物性というと体に優しいイメージがありますが必ずしもそうではありません。場合によっては大切なペットが体調を崩してしまうこともあります。
そこで、ここでは動物性生クリーム以外でも注意が必要な次の食材について詳しく解説します。
- 豆乳ホイップクリーム
- 植物性クリーム
- 無添加生クリーム
大切なペットの健康を守るためにぜひ参考にしてくださいね。
①:豆乳ホイップ
豆乳ホイップは乳製品のアレルギーがある人やカロリーが気になる人にとても重宝されている食材で、動物性の生クリームの代わりに利用する人が増えています。
ただし、豆乳が原料なので大豆アレルギーがあるケースでは注意が必要です。
実は乳製品と同様に大豆アレルギーを持つ犬もいます。
大豆アレルギーを持つ犬が大豆製品を食べると下痢や嘔吐の症状を引き起こすことがあるので、初めて与える際は少量にして体調の変化はないかよく観察しましょう。
②:植物性クリームや無添加の生クリーム
その他の注意が必要なクリームについて紹介します。
植物性
生クリームには動物性と植物性があるのを知っていますか?
動物性では乳製品を主原料しているのに対して、植物性では植物油脂を主原料としていて価格は動物性よりも安い傾向にあります。
スーパーでも両方の種類が売っているので、ぜひ原材料を確かめてみて下さいね。
植物性であれば体に優しいと思うかもしれませんが、植物油脂や添加物が多く使用されていて犬の体に負担がかかることがあるので注意しましょう。
無添加
無添加クリームと言われるととても安全に思えるかもしれませんが、生クリーム以外の部分で添加物や植物油脂が使われているスイーツがあるので気を付けましょう。
犬でも食べられる代用品のクリームの種類とレシピを紹介!
犬の誕生日や記念日は生クリームをたっぷり使ったスイーツでお祝いしたくなりますが、犬の健康を考えるとあまりおすすめできません。
そこで、ここでは犬でも安心して食べられるクリームの代用品となる食材を紹介します。
- ヨーグルト
- 豆乳クリーム
- じゃがいも
上記のような食材を使えば、愛犬の食卓が楽しいものになりますよ。
①:ヨーグルト
ヨーグルトは牛乳を乳酸菌により発酵させた食べ物で、発酵の過程で乳糖不耐症の原因となる乳糖が30~40%程度分解されます。
乳糖がかなり少なくなるので犬が食べても下痢などの症状が出る可能性は少ないでしょう。
与える際は無糖のプレーンヨーグルトを選ぶと糖分や添加物が含まれておらず犬の体に負担をかけません。
ただし、乳製品のアレルギーがある場合はヨーグルトでも症状が出ることがあるので注意しましょう。
ヨーグルトには次のような食べ方があります。
クリームとして
キッチンペーパーなどでしっかり水切りをするとケーキなどの生クリームの代わりに利用できます。
そのまま
冷蔵から出してすぐだと犬には冷たすぎるので常温に戻して与えましょう。
食事と合わせて
ドッグフードにかけてあげると食べやすくなり、食が進みます。
②:豆腐
工夫をすることで色といい食感といい生クリームに近い代替品になるのが豆腐です。
手軽に手に入る食材で、生クリームよりもカロリーが低いので上手に利用しましょう。
そのままでは生クリーム独特のもったり感が出ないので、水切りをしてフードプロセッサーにかけると良いでしょう。
使う豆腐によって違った食感が楽しめます。
絹豆腐
なめらかな食感でより生クリームに近づけたいときに。
木綿豆腐
しっかりとした食感を残したいときに。
ただし、大豆アレルギーがある場合は嘔吐などの症状が出ることがあります。初めて与える時は少量からにしましょう。
③:じゃがいも
意外に思うかもしれませんが、じゃがいもも生クリームの代わりにすることができます。
蒸したじゃがいもをつぶしてよく混ぜてマッシュポテト状にしたものを生クリームのように利用しましょう。
口金・絞り袋を使ってデコレーションすれば見た目も華やかになりますよ。
より生クリームのようななめらかさを出したい場合は、熱いうちに裏ごしをすると驚くほどクリーミーな舌触りになります。コクを出したい場合は豆乳を少し加えるのも良いでしょう。
じゃがいも以外にも
- かぼちゃ
- さつまいも
などでも同じようにクリームが作れます。
じゃがいも・かぼちゃ・さつまいものクリームを作ってデコレーションすればカラフルで栄養価も高いごちそうができあがります。
もし犬が生クリームを食べてアレルギー症状が出てしまったら
人間にとってはおいしい生クリームですが、犬にはあまりおすすめできない食材であることを説明してきました。
もし、犬が生クリームを食べてしまってアレルギー症状が出てしまったらどうしたらよいでしょうか?
まずは落ち着いて病院に連れて行きましょう。激しい嘔吐など重篤な症状がある場合は連絡してから行くとスムーズに診察してもらえます。その際、医師がアドバイスをくれたらその指示に従うことも大切です。
病院に連れて行ったら診察の際に
- いつ
- 何を
- どれくらいの量
食べたのかを医師に伝えられるようメモなどを取っておくことをおすすめします。
必要があれば病院でアレルゲンを特定する検査を受けることもできます。アレルゲンが分かったら食事から除去するなどの対策をしましょう。
参考:念のためにペット保険に加入しておくのがおすすめ!
ペットの食事にどんなに気を付けていてもアレルギー反応や食中毒を引き起こすことがあるでしょう。また、人の食べ物を誤飲することも考えられます。
そのような時は落ち着いて病院に行き、対処してもらいましょう。
病院にかかると気になるのが医療費です。ペットには人間のような公的な保険がないので医療費は100%自己負担となります。ペットを飼う上での経済的な負担を減らすためにもペット保険への加入をおすすめします。
ペット保険では誤飲やアレルギー・食中毒も対象になるので万が一のときにとても役に立ちますよ。
MOFFMEペット保険ではペット保険を選ぶ際に役立つ情報を多数掲載していますのでぜひ参考にしてくださいね。
まとめ:犬に生クリームを与えてはダメ!代用品を与えよう
ここまで犬に生クリームを与えてはいけない理由や危険性について解説してきましたがいかがでしたでしょうか?
この記事のポイントは
- 犬に生クリームを与えると乳糖不耐症・アレルギー・肥満の危険がある
- 植物性クリームや豆乳ホイップも与え方に注意が必要
- ヨーグルト・豆腐・じゃがいもが代用品となる
- アレルギーが出てしまったらすぐ病院へ行く
- 万が一に備えてペット保険に加入することも大切
でした。
犬においしいおやつを作ってあげたいと思ったらこの記事のレシピを参考に生クリームの代用品を利用してくださいね。
MOFFMEでは他にもペットやお金に関する記事を多数掲載していますのでぜひご覧ください。