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鰹節といえば猫のイメージがありますが、実は鰹節を好む犬も多いことをご存知でしょうか?鰹節は香りが良く犬の食欲を刺激するため、普段のフードのトッピングやおやつに最適です。ただし、食べ過ぎには注意してください。この記事では、犬に鰹節を与えるメリットやデメリットを説明します。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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犬に鰹節を食べさせても大丈夫であることを解説

    

記事モデル:ロキ


最近は、犬と猫を同時に飼っている家も多くなっていますが、飼い猫のおやつとして、鰹節を与えられるご家庭も多いと思います。


飼い猫に鰹節を与えれば、飼い犬も同じように鰹節を欲しがってきますよね。


ペット用の鰹節なら塩分控えめだからと、飼い犬にも与えていらっしゃる方もいらっしゃるでしょう。

  • 犬に鰹節を食べさせても大丈夫だが食べ過ぎに注意
  • 犬にとっての鰹節のメリットとデメリット
  • 鰹節の塊をそのままあげても大丈夫?
この記事では、上記のポイントについてや、実際は犬に鰹節を食べさせても大丈夫なのかを詳しく解説していきます。


鰹節は果たして犬にとってどんな影響を与えているのでしょうか。


正しい情報を知った上で、飼い犬の健康管理を行ってあげましょう。

犬に鰹節を食べさせても大丈夫だが食べ過ぎに注意

 
はじめに、犬に鰹節を食べさせても何も問題なく大丈夫だということを覚えておきましょう。


鰹節の原材料はカツオの魚であり、保存料なども使用していませんので、犬や猫に与えても何の問題もありません。


ただし、犬に鰹節を与えるにあたって飼い主が注意すべきことがありますので、きちんと理解しておくことが大切です。

  • 鰹節の良い香りは犬の食欲を刺激する
  • 与える量に注意する
  • 食性(好み)が変化してしまう可能性に注意
  • 犬の体に合わず下痢になることも

鰹節の良い香りは犬の食欲を刺激する

鰹節は先ほども述べたように原材料は魚であって、ただカツオを乾燥させて凝縮させて加工しているだけの食品です。


ですから保存料なども入っていないため、純粋に魚の匂いしかしません。


人間にとっても鰹節の匂いは食欲をそそりますが、鼻の利く犬にとってはとても美味しそうな良い匂いがして、食欲を刺激してとても食いつきが良くなります。


たとえ鰹節を食べさせなくても、ドッグフードに鰹節の風味をつけるだけでも匂いにつられていつもより良く食べてくれることもあります。


それぐらい鰹節の匂いは犬にとって魅力的な良い香りなのです。


もしも食欲がないという時は、鰹節を混ぜ込んでみたりドッグフードに出しパックを入れて匂いをつけるだけでも、その匂いにつられて美味しく食べてくれるかもしれません。

与える量に注意する

ドッグフードは犬の総合的な栄養を考えて作られているため、毎日食べても飽きないように色々と工夫されています。


それでも毎日食べていると飽きてしまう犬もいます。


そんな時に適量の鰹節を与えることで、味に変化ができて食欲が戻ってきたりすることもあります。


鰹節は犬のご飯としてではなく、おやつとして与える方が良いでしょう。


けれども、いくら鰹節が良いからといっても与えすぎは体にも悪影響を与えてしまうかもしれません。


本来犬にとってはドッグフードのみで十分ですから、鰹節を与える時には、例えば1日1回にひとつまみ2g程度を与えてあげましょう。


手作りご飯を与えている方は、出汁や出し殻を毎日のご飯に混ぜてあげても良いでしょう。

食性(好み)が変化してしまう可能性に注意

稀に犬によっては、鰹節を毎日のように食べていると、食性(好み)が変化してしまう可能性があります。


今まで食べていたドッグフードを食べなくなってしまったり、鰹節をドッグフードにかければ、鰹節だけを食べて、ドッグフードを食べなくなったりしてしまうかもしれません。


実際に犬もわがままになってきて、おやつの方が美味しくておやつは喜んで食べるのに、ドッグフードは食べないといった状況になっている飼い犬もいるようです。


そうならないためにも、鰹節を与える時は量に気をつけなければなりません


また、子犬の場合は生後4.5ヶ月を過ぎると、一旦食欲が落ち着いてきますが、それを食欲が落ちたかのように感じてしまい、おやつの量を増やしてしまう方がいらっしゃいますが、これは肥満になってしまうため避けましょう

犬の体に合わず下痢になることも

鰹節は魚を乾燥させて作られていますので、アレルギー症状は起こりにくいと考えられます。


けれども犬によっては鰹節が体に合わず、アレルギーが原因で下痢の症状が出ることもあるかもしれません。


魚のアレルギーを持っている犬には鰹節は控えた方が良いかもしれません。


それから、ドッグフードをいつも食べている犬には、急に多くの鰹節や鰹節のだしを食べると、下痢や嘔吐を引き起こしてしまう可能性もありますので、適量を与えるようにしましょう。

犬にとっての鰹節のメリットとデメリット

 

犬に鰹節を与えた場合、犬にとってはメリットもデメリットもあるようです。


ここからは、

  • メリット:鰹節の塩分は意外に低い
  • メリット:カルシウムやビタミンDは骨粗鬆症の予防に効果的
  • デメリット:食べ過ぎによる健康リスクに注意(腎臓病や尿路結石など)
  • デメリット:アレルギー症状に注意
  • もしものときにはペット保険を活用しよう
  • 参考:出汁や出汁がらを与えるのも良い
について解説していきます。

犬にとっての鰹節の様々なメリットやデメリット、参考情報などを見ていきましょう。

メリット:鰹節の塩分は意外に低い

メリットの一つ目は、鰹節の塩分は意外に低いということです。


まず人間が食べる鰹節や削り節の塩分量はとても少ないのですが、それ以上に犬用の鰹節や削り節は塩分が抑えられています。


その上鰹は犬にとって栄養素がたくさん含まれていることもあり、市販のペットフードの原材料にもなっています。


栄養素100g当たり
エネルギー356kal
タンパク質77.1g
カルシウム28mg
リン790mg
脂質2.9g
食塩相当量0.3g


上記の表は、鰹節の100g当たりに含まれる栄養素の量を示したものです。


そして鰹節と同じく鰹節で取った出し汁もとても塩分は少なめなので、ドッグフードに出し汁をかけてあげるなどして鰹節の旨みを味わってもらうのも良いかもしれません。


ただし、加工された鰹節は調味料が入っていますので、犬には与えないよう注意しましょう

メリット:カルシウムやビタミンDは骨粗鬆症の予防に効果的

メリットの二つ目は、カルシウムやビタミンDは骨粗鬆症の予防に効果的ということです。


鰹節にはミネラルも多く含まれていて、人間にとっても犬にとってもミネラルは血圧の調整ができる働きがあると言われています。


その上ビタミンDも含まれていますので、ビタミンDはカルシウムの吸収を促進する働きがあり、骨粗鬆症の予防に効果があると言われています。


更に上の成分表にあるように、タンパク質も多く含まれていますので、犬の筋肉や血液、そして皮膚や被毛などを作る元となります。


更に更に脂質が少ないため太る心配もありませんから、肥満が気になるといった子にも安心して与えることができます。


こうやって見ると良い印象ばかりの鰹節ですが、与えすぎには注意しておきましょう。

デメリット:食べ過ぎによる健康リスクに注意(腎臓病や尿路結石など)

 

それでは、鰹節を与えた場合のデメリットも紹介していきます。


デメリットの一つ目は、食べ過ぎによる健康リスクに注意することです。


健康リスクとは、腎臓病や尿路結石、そして高カリウム血症などにかかる恐れがあることを覚えておきましょう。

  • 腎臓病・・・リンやマグネシウムの過剰摂取
  • 尿路結石・・・リンやマグネシウムの過剰摂取と水分不足
  • 高カリウム血症・・・カリウムの過剰摂取
原因はいずれも過剰摂取ですから、おやつ程度や毎日の餌に少量鰹節粉を振りかける程度なら心配はありません。


ただ、怖いのはもともと腎臓病を患っているような犬に、鰹節を与えすぎてしまうと症状がすぐに表れてきますので、注意が必要です。


特に食事療法をしている犬などは、獣医さんに事前に確かめておく必要があります。

デメリット:アレルギー症状に注意

デメリットの二つ目は、アレルギー症状に注意することです。


最初にも述べていますが、鰹節はアレルギー症状の起こりにくい食品と言われています。


けれども、最近は人間と同じで犬も何が原因でアレルギー症状を引き起こしたかわかりにくい状況となっていますから、いつアレルギーが発生するかもわかりません。


犬の場合アレルギーの初期症状としては皮膚疾患が多く見られているため、毎日ブラッシングなどをして皮膚の異常に気づいてあげて、アレルギー症状をいち早く見つけてあげることが重要です。


また、アレルギー症状かどうかわかりづらいのが、下痢や嘔吐の症状です。


もしも飼い犬にアレルギー症状や下痢・嘔吐が出た場合には、速やかに動物病院で受信することをおすすめします。

もしものときにはペット保険を活用しよう

犬も人間と同様、飼育環境の違いや医療技術の進歩に伴い寿命が伸びてきて、犬の世界でも高齢化が進んできていて、それに伴い病気へのリスクも高まってきています。


誰もが可愛いペットには元気で長生きしてもらいたいと願っていますよね。


けれども、一度病気になってしまい病院通いをすれば、動物病院は保険が効かないため高額になってしまうこともあります。


そのため、ペット保険の需要も年々高まっていて、入院や手術になった時に安心だという声も多く聞かれます。


ペット保険に入っていれば、何より治療費の負担を軽くできますし、その上散歩中にもしも他人にケガをさせてしまった場合などに発生してしまう損害賠償などにも対応できます。


ペットを飼う上での安心を備えておきたい方は是非ペット保険を活用しましょう。

参考:出汁や出汁がらを与えるのも良い

人間にとっても犬にとっても、鰹節から取る出汁は、旨味成分が引き出されて匂いを嗅いだだけでホッとします。


犬には鰹節だけではなく、出汁や出汁がらを与えても鰹節と同じような効果があることも分かっています。


ただし、人間と同じく犬も年齢が高くなるほど塩分が気になります。


そこで、塩分の気になる方には、人間用の味噌汁などに出汁を取ってしまった後の出汁がらを利用することをおすすめします


出汁がらは十分旨味が残っている上、出汁を取ってしまった後の鰹節は塩分が少し抜けてしまうため、犬にも安心して出汁がらをそのまま与えることができます。


出汁がらとはいえまだまだ十分匂いもありますから、当然犬は喜んで食べてくれるでしょう。


その他、鰹節から取った出汁を少しだけドッグフードに混ぜてあげてみたりするのも良いでしょう。

鰹節の塊をそのまま与えても大丈夫?

 

鰹節を与えても大丈夫だけど、市販されているものを見ると、人間用で言うけずりぶしのような感じが多いようにも感じます。


ドッグフードに混ぜたり、おやつとして与えてあげる方が多いはずです。


では、人間用のあの固い鰹節の塊をそのまま与えてしまっても大丈夫なのでしょうか。


確かに犬でも鰹節の塊には食いついてきます。


けれども、体の大きい犬なら少々硬くても鰹節の塊くらい平気そうですが、体の小さな犬でも鰹節の塊を与えてしまっても大丈夫なのでしょうか。

塊のまま与えるのはデメリットが多い

おやつとして鰹節の塊を犬に与えると、まるで犬用の骨のおもちゃのようにして、噛み噛みします。


実際には、固くてなかなか口に入るまで時間がかかってしまい、しばらくは遊んでいると思いますが、そのうちにある程度遊べばきっとそこら辺に放置されている状態になってしまいます。


そんな程度で済めば特に問題も内容に思われますが、実は塊のまま与えるにはデメリットが多いことがわかっています。

  • ガスが出まくる
  • 小さくなった塊を飲み込んでしまうと、食道や腸に詰まってしまう可能性がある
  • 口の周りや体全体がカツオ臭くなってしまう
塊を与えてしまうと、このようなデメリットがあります。


そうならないためにも、通常の餌に混ぜ込むことをおすすめします。

市販の犬用かつお節ジャーキーもおすすめ

では、鰹節をおやつとして犬に与えたい場合に、塊以外の方法を探してみましょう。


大きな削り節状態ならおやつとしてもあげられますし、市販されている物で犬猫用に、鰹節ジャーキーという商品もおすすめです。


これならば手で簡単にちぎれますので、犬が食べられる大きさに合わせて与えることができますし、犬猫用のためとても安心です。


ここで注意しておかなければならないのは、塊を厚めに切ればジャーキー代りにできるのではと考えないようにして下さい。


なぜなら、鰹節はギネスで世界で一番硬い食品として認定されいるくらい硬いので、包丁を入れると刃こぼれを起こしてしまいますし、何より素人が切ろうとすればとても危険です。


鰹節は乾燥させていますし、もし切れたとしても包丁のこぼれ刃が削った鰹節に混ざり、これを犬に食べさせてしまう可能性もあります。

犬に鰹節を食べさせても大丈夫?のまとめ

ここまで、犬に鰹節を食べさせても大丈夫なのか、そして鰹節の食べ過ぎに注意してメリットを活かす解説をしてきましたが、いかがだったでしょうか。


この記事では、

  • 犬に鰹節を食べさせても大丈夫だが食べ過ぎに注意すること
  • 犬にとっての鰹節のメリットとデメリットをきちんと把握してペット保険を活用すること
  • 鰹節の塊をそのままあげても大丈夫だけれどデメリットが多いため、おやつとしてなら鰹節のジャーキーなどがおすすめ
以上のことを解説しました。

このように塩分の気になる犬にも、鰹節や鰹節の出汁や出汁がらを与えても何の問題もなく、鰹節を上手に利用して犬の健康管理をしてあげることが一番大切だということが分かったのではないでしょうか。


そして、ペット保険も上手く活用すれば大きな備えとなりますので、ペットとの大切な時間を少しでも長く続けられるよう見守ってあげましょう。


MOFFMEでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。