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卵は栄養素が高く猫にもあげることができる食材ですが、あげる際には白身と黄身であげ方が変わってきます。このことを知っておかないと猫の健康を害してしまう場合もあります。今回の記事では卵の栄養素やその効果、そしてあげ方の違いについて解説していきます。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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猫はゆで卵を食べても良い?

         

記事モデル:Quinn


卵は価格が安定していて、栄養豊富な完全食のイメージがありますが、猫にとってはどうなのでしょう。


猫は肉食動物なので、鳥の卵を食べる機会もありそうですが、卵をあげることにはメリット・デメリットの両方があり注意が必要な食材でもあります。


今回の記事では 

  • 卵はタンパク質やビタミンなどの栄養素が豊富な食材。
  • 卵の白身には注意が必要。
  • 与える際に気をつけるべきポイント。
  • アレルギーを持った猫には注意が必要。
  • 生卵を与えることのデメリット。
以上のことを中心に解説していきます。

この記事を読んでいただければ愛猫に卵をあげるべきかどうか、またどのようにして与えたらよいのか知ることができます。 

ぜひ最後までご覧いただき、猫に良い方法で卵を与えるようにしましょう。

食べても大丈夫だが手間が必要

卵は新鮮なものであれば、卵アレルギーを持った猫でなければ、目を離したすきに卵を食べてしまったとしてもなにも問題はありません。


猫の中には卵を生のまま食べるのを好む子もいます。


じつは、卵は生で食べるときと、茹でて食べるとき、黄身と白身を混ぜて焼いたときでは栄養素が変わります。


定期的に食べさせるのなら卵の栄養素について、白身は加熱すること、あとは1回で与えることができる最大量などしっかり知っておきましょう。

卵はタンパク質やビタミンなどの栄養素が豊富

           

卵1つでこれだけの栄養素が含まれており、タンパク質やビタミンなどの栄養素が豊富な食べ物です。

  • タンパク質
  • 脂質

  • リン
  • 葉酸
  • カルシウム

また、タンパク質な必須アミノ酸が豊富なので上手に与えると、食欲のないときでも少量でたくさんの栄養素が摂取できます。


ゆで卵に含まれるリノール酸、αリノレン酸、アラキドン酸、EPA、DHAなどの必須脂肪酸も猫にとってとても大切な栄養素です。


良質なたんぱく質は動脈硬化の予防や糖尿病、老化の予防に効果的です。ほかにも筋肉の成長を助けたり、皮膚や毛並みを美しく整える効果もあります。

黄身は生でも大丈夫だが、白身は必ず加熱する

猫が卵を食べるとき、どうしても生で食べがちですが、生で食べることを推奨できるのは黄身だけです。白身は必ず加熱をするようにしましょう。


一番注意してほしいのが白身に含まれる酵素「アビジン」です。


アビジンは猫にとって必須ビタミンであるビオチンを破壊してしまう栄養素です。ビオチンは皮膚の健康や神経系の機能に必要な栄養素で、猫にとっては大切なものなのでビオチンを摂取することでアビジンを破壊してしまうことは避けなければいけません。


卵の白身を猫に与えるのであれば、白身は固くなるまでしっかり加熱するようにしましょう。アビジンは熱に弱いので加熱することで無効化され、ビオチンを破壊せずに済みます。


また、加熱する前に黄身と白身をかき混ぜてしまうと、アビジンとビオチンが結合してしまいます。卵はかき混ぜずに加熱する目玉焼きやゆで卵がオススメです。また、油で炒めたり、塩などの調味料は使わないようにしましょう。


ちなみにアビジンは黄身には含まれないので、黄身だけであれば生食でも問題はありません。

与える量は1日一個程度が目安

             

ゆで卵にはタンパク質や脂質が多いので、与えすぎると肥満などの症状にもつながります。

ゆで卵は1個90キロカロリーもあり高カロリーです。


猫にとって肥満は多くの問題を引き起こします。脂肪は内臓につきやすく、心臓疾患や糖尿病、尿路結石になりやすくなります。


また、体重が増えることで関節炎も起こしやすくなります。健康を害すことになるのであげすぎには注意しましょう。


ゆで卵をあげるときにも基本はキャットフードをメインにします。始めてあげるときにはティースプーン1杯分の黄身をフードにプラスする程度からはじめましょう。さらにカロリーには気をつけるようにしてくださいね。

卵を与える際に気をつけるべきポイント

ゆで卵を与える際に気をつけるポイントがあります。ゆで卵の殻は危険なのでできるだけ取り除くこと、卵にアレルギーはないか事前に確認しておくこと、生卵はサルモネラ菌のがいる可能性もあるので気をつけること、などです。

生卵に含まれる菌がサルモネラ中毒や大腸菌中毒の原因になり、さらに人間にうつってしまう可能性もあります。猫に与えない場合も卵を触ったあとた調理後は、手を洗ってから猫に触れるようにしましょう。

栄養価の高いゆで卵を健康のために与えたいと思うのであれば、どれも大切なことなので気をつけるようにしましょう。

殻はできるだけ取り除く

卵の殻の栄養素的にはなんにも害はありません。しかし、卵の殻は鋭利なので口の中や喉に刺さったり消化器官を傷つけてしまう可能性があります。


もし、口の中や喉、消化器官が傷ついてしまったとしても猫はそれを飼い主にうまく伝えることができません。早く気づいてあげることができたらいいのですが、


健康はもちろん大切ですが、怪我もないように気をつけたいですね。


殻は出来るだけ取り除いてあげるようにしましょう。

アレルギーを持った猫には与えない

    

人間同様、猫にもアレルギー症状が出ることがあります。ノミアレルギーや食物アレルギーです。

軽度のものを合わせると食物アレルギーを持った猫は多いので初めての食材をあげるときは注意する必要があります。


最初は少量ずつ与えて様子を見ながら量を調整することです。

アレルギー症状が出ると嘔吐や下痢、落ち着きがなくなったり、逆に元気がなくなったり、皮膚に炎症が見られるようになったりします。


ほかにも体を引っ掻いたり、顔をなでたり、噛んだりする様子が見られたらアレルギー症状が出ている可能性もありますので、心配なそうであれば動物病院に相談しましょう。


初めて与える卵は、しっかり火を通したゆで卵の黄身を少量ずつ与えるのがおすすめです。

生卵は絶対に与えない

生卵はサルモネラ菌が含まれている可能性があります。

サルモネラ菌に感染すると、発熱や嘔吐、元気消失、腹痛や下痢など食中毒のような症状が見られます。


進行すれば脱水症状や、感染症の影響が全身に波及する敗血症性などを引き起こす可能性もあります。70℃で1分以上加熱するとサルモネラ菌は死滅すると言われています。


サルモネラ菌の繁殖を防ぐためには冷蔵庫の奥にきちんと保存すること、食べる直前にたまごを割ること、生で食べるときは、新鮮なものにするなど、気をつけておくことが大切です。


また、生の白身にはアビチンも含まれています。アビチンは先ほども説明しましたが、アビジンは猫にとって必須ビタミンであるビオチンを破壊してしまうことになります。


ビオチンが不足すると、皮膚や代謝に影響を及ぼす可能性があるので注意が必要です。


また、火を通す際にも油や調味料、味付けはしないようにします。油や塩分は猫に不要なもので肥満や体調不良の原因になる可能性があります。

まとめ:卵は加熱をして与えると無難

       
猫にゆで卵を与えるときに注意したいポイントについて説明をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。 

 今回の記事のポイントは
  • ゆで卵はタンパク質やビタミンなどの栄養素が豊富。
  • しっかり火を通したゆで卵か目玉焼きがおすすめ。
  • 殻は口の中や消化器官を傷つける可能性に注意。
  • あげるときは少量から様子を見る。
  • 生卵はサルモネラ菌が含まれている可能性がある。
  • 卵はできるだけ新鮮なものを。 
でした。 

卵は猫が食べても問題はありませんでした。

 もし、卵をあげていつもと違う様子があれば動物病院に連れて行くようにしましょう。

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