
猫がイカを食べると腰を抜かすと言われています。イカに含まれる酵素「チアミナーゼ」によって、猫のビタミンB1が破壊されてしまうのが理由です。この記事では、猫がイカを食べると腰を抜かす理由を説明すると共に、猫にイカを与えるデメリットなどについても解説します。
この記事の目次
目次を閉じる猫がイカを食べると腰を抜かす理由を解説
記事モデル:美海
猫にイカを食べさせると腰を抜かすため、与えてはいけないと言われています。
しかし、飼い主さんの中には少し与えてみたが、うちの猫は元気でいつもと変わらないと言う話も時々耳にします。
実は医学的にほんの少量を短期的に摂取する事は問題ない事が実証済みですが、その反面で継続的に与えたり、一度に大量生のイカを猫に食べさせてしまうと体調を崩す原因になる事が分かっています。
ただし、腰を抜かすと言っても本当に猫が腰を抜かす訳ではなく、ふらつく様子からそのような表現が適用されているのです。
そこで今回「MOFFME」では、
- 猫がイカを食べて体調不良を起こす理由
- 猫にイカを与えるメリット&デメリット
- 猫にイカを食べさせる際の注意店
猫がイカを食べると腰を抜かす理由
猫と言えば、魚介類が大好物なイメージが強い動物だけにイカを食べて腰を抜かす事を信じられない方も多いでしょう。
飼い主さんの中にはペットの猫ちゃんがイカが大好物だと勘違いして、餌に与える方も少なくありません。
ほんの少しでしたら影響はほぼないのですが、食べ過ぎてしまうと猫が腰を抜かす他に、下痢をしてしまったり、消化不良を起こすケースことがあります。
そこで、イカに含まれるどのような成分が猫に悪影響をもたらすのか、一緒に見ていきましょう。
「腰を抜かす」はビタミンB1欠乏症によるもの
猫が腰を抜かす原因は、ビタミンB1が体内で欠乏してしまうためです。
猫は生命を維持して行く上で、人間の7倍ものビタミンB1が必要なので栄養素が足りなくなってしまうと以下のような症状が見られます。
- 食欲不振
- よだれが大量に出る
- フラフラとふらついた様子(腰を抜かした状態)
- 瞳孔反射が鈍くなる
- 異常な声で泣く
- じっとして微動だにしない
- 昏睡状態に陥る
これは、猫の体内でビタミンB1が足りなくて脚気(かっけ)と呼ばれる病気に罹ってしまったからです。
実は、ビタミンB1は糖質と分岐脂肪酸の分解に必要な成分で、不足すると体内に十分な栄養素がまらなくなってしまいます。
当然、生命を司る脳に栄養が行き渡らないため、適切な処置をしないと昏睡状態に陥って命さえも危ないです。
生のイカに含まれる酵素(チアミナーゼ)が病気の原因
生のイカのチアミナーゼと呼ばれる成分が、生イカを食べ過ぎると猫に悪い作用を及ぼします。
チアミナーゼにはチアミンという名の酵素が含まれていて、ビタミンB1の分解を助ける働きをしています。
しかし、過剰にチアミーゼを摂取すると、チアミンの働きを壊してしまい、ビタミンB1の成分が阻害されて体内へ吸収できなくなります。
ビタミンB1が足りなくなると、脳の中枢神経や神経伝達物質がうまく働くなり、後ろ足に力が入りづらくなって腰を抜かしたような状態に陥るのです。
また、生イカだけではなく、以下の食べ物もチアミナーゼが豊富です。
- カツオ
- 二枚貝
- マグロ
- ゼンマイ
- わらび
食べ過ぎなければ問題ないが避けるのが無難
猫にイカを食べさせても症状が出ない場合もありますし、市販されているキャットフードの中にはイカを素材にした商品も多数販売されており、適量であれば問題はありません。
ただし、イカによって体内にどのくらいのチアミンを保有しているのかは1匹ずつ異なりますし、飼い主さんが目に見えてしっかりと把握する事が不可能です。
キャットフードのように加熱調理されているものでしたら、体質に合わないでアレルギー反応を起こさない限りは日常的に与えても大丈夫です。
また、刺身1、2切れ程度でしたら体調に変化がないケースが多いですが、かわいい猫ちゃんの体調を考えるのであれば、生のイカを与えることは避けましょう。
時には命を脅かしかねませので、大変危険です。
猫に生のイカを与えるデメリット
生イカを猫に与えるとビタミンB1欠乏症の他にも、いろいろな症状が見られます。
人間でさえも生イカは噛みづらく、お年寄りや小さいお子さんが窒息しやすい危険な食べ物の1つです。
かたく噛みごたえがあるため、消化不良、嘔吐、下痢といった症状も招きかねませんし、アニサキスが付着しているイカを与えてしまったら、食中毒にかかる可能性も高まってしまいます。
そこで、この章では猫に生のイカを与える
- デメリット
- メリット
- イカ以外の魚介類で気をつけるべき食品
消化しにくく下痢や嘔吐の原因になりやすい
生のイカは噛み切りづらいですし、うまく歯で噛めないまま飲み込んでしまう場合があります。
猫が大きい食材を誤って誤飲してしまうと、窒息死する場合があるため大変危険です。
また、仮にきちんと噛んで飲み込めたとしても、イカそのものがかたい食材であるため、消化する際に胃腸に過剰な負担をかけてしまいます。
猫が生のイカを食べると消化不良によって下痢や嘔吐といった症状を引き起こしやすいので、一般的に生のイカを猫に与えねない方が良いと言われています。
ただし、生のイカをペットの猫ちゃんに与えたからといって、全ての猫が胃腸障害を引き起こす訳ではありません。
私達、人間にとっても生のイカは消化が悪い食べ物ですし、体が小さい猫や犬となればより大きなトラブルを引き起こしかねないという意味で避けた方がいい食材に挙げられています。
猫もアニサキスの害を受ける可能性がある
アニサキスは体長2〜3cm、幅0.5〜1mm程度の寄生虫で白い糸状の形態をしています。
主に、イカやさば、あじ、さんま、カツオなどの青魚に生息しており、アニサキスが付着した食物を気付かずに生のまま食べると食中毒に繋がりかねません。
その症状は、食事から数時間後にみぞおちの部分の激痛、嘔吐をはじめ、腸壁にまで至ると腹膜炎や激しい下腹部痛を引き起こします。
しかも、達が悪いことに胃壁や腸壁に付着し内臓に潜入するため、一度アニサキスによる食中毒に罹ってしまうと、手術が必要です。
もちろん、人間と同じように猫も同様に手術でアニサキスを摘出します。
あくまでもアニサキス被害は可能性にしか過ぎませんが、猫ちゃんがそんな目に遭ったらかわいそうですから、生のイカは与えないようにしてくださいね。
万が一、急性の食中毒に当たった時のためにペット保険に加入しておくと安心!
スルメ(あたりめ)・さきいかなどもダメ
生のイカを猫に与えていけないと聞いて、スルメ(あたりめ)やさきいかなら大丈夫?と思った方もいるでしょう。
しかし、こちらも生のイカと同様に猫には与えてはいけません。
スルメは100g当たり3g、サキイカは100g当たり7g相当の塩分が含まれていまます。
猫の大きさや年齢によって、1日の塩分摂取量は異なりますが、平均0.51%〜0.89%程度なので、大幅にオーバーしている事が分かりますね。
塩分を過剰に摂取すると、腎臓病の引き金になってしまうのです。
また、スルメやさきいかは乾燥していますので、少量と思っていても水分を含む事で想像以上に量が多くなりがちですし、胃の中で膨張して消化不良を引き起こしかねません。
スルメやさきいかは絶対に猫に与えないようにしましょう!
参考:イカにもメリットはある
猫にとってイカは悪い作用しか及ぼさないイメージですが、実はイカを食べる事で得られるメリットもあります。
イカはタウリンという必須アミノ酸が豊富に含まれている優秀な食材の1つです。
タウリンは猫の心臓、肝臓、目の健康を保ち、健やかに成長して行く上で欠かせない栄養素です。
実は、猫はタウリンを体内で生成できない動物のため、日常の食生活でタウリンを一定量摂取しないといけません。
ただし、イカや魚介類の中には猫に有害な成分が含まれているため、サプリメントや、タウリンが含まれているキャットフードを与える方が安全です。
参考:イカ以外の魚介類にもリスクがある
猫にとってイカ以外にも危ない魚介類がいくつかあります。
以下に危険な魚介類についてまとめましたので、ペットの猫ちゃんに餌を与える際の参考になさってください。
- タコ・・・チアミナーゼが豊富なのでビタミンB1欠乏症になりやすいうえ、消化不慮を起こしやすい
- 青魚・・・生で摂取するとアニサキスによる食中毒の恐れがある。さらに、不飽和脂肪酸を過剰摂取すると「黄色脂肪症」という病気になりやすい
- 貝類・・・フェオフォルバイドaによって光過敏症を引き起こす。耳に炎症症が生じやすく、「耳が落ちる」という言い伝えがあるほど
- 甲殻類・・・漁獲した時期によって毒素が強く、猫が食べると下痢や嘔吐を引き起こす
猫にイカを与える際の注意点
飼っている猫ちゃんによっては、イカが大好物という子もいますね。
基本的に生のイカには、猫にとって有害な成分が含まれていますし、消化不良やアニサキスによる食中毒も心配です。
また、今は猫に必要な栄養素を1日に必要な分だけ効率よく摂取できるペットフードが販売されていますので、イカを意図的に与えてなくても十分に栄養を摂取できます。
しかし、どうしても飼い猫がイカを食べたがるという際には、ちょっとしたポイントを抑える事で少量程度でしてたら大丈夫ですので、一緒に1つずつチェックしていきましょう!
ポイント①:新鮮なものを加熱した上で少量与える
生のイカにはチアミナーゼが豊富なため、食べ過ぎてしまうとビタミンB1の体内の吸収を妨げて、脳の中枢神経や筋肉に支障を起こす要因になります。
しかし、このチアミナーゼという酵素は熱に弱い成分ですし、新鮮なものは含有量が少ないので、ペットの猫ちゃんにイカを与える際には鮮度がいいイカを加熱して与えれば大丈夫です。
また、火をしっかり通す事によって生のイカに付着していたアニサキスが死亡するので、食中毒の危険性もなくなります。
ただし、加熱してもイカ自体の弾力性や硬さは変わりませんから、1口が大きい状態で与えてしまうと、窒息死や消化不良による嘔吐、下痢に繋がりかねません。
飼い猫においしく健康にイカを食べてもらうためにも、加熱したイカを細かく切り分ける事が必要です。
ポイント②:調味料はダメ
イカは私達人間が食べると淡白で癖の少ない食べ物なので、ついしょうゆやワサビを付けて自分が食べているイカをそのまま猫に与えてしまいがちです。
しかし、猫によって人間が食べる調味料は生イカと同じように、有毒ですから絶対に与えてはいけません。
わさびやからし、こしょうのような刺激物は猫にとって、刺激が強すぎるため胃腸や内臓の粘膜を荒らしてしまいます。
嘔吐や下痢といった症状に繋がり、食欲不振を招きかねないです。
また、しょうゆは濃口タイプですと100g当たりの塩分が16%から17%と大変高く、猫の健康を脅かしかねません。
猫が塩分濃度が高い食事を続けていると、腎疾患を招く原因となるので、人間が口にするしょうゆや塩などの調味料は絶対に与えないでくださいね。
猫がイカを食べると腰を抜かす理由のまとめ
猫がイカを食べると腰を抜かす理由についてお話しさせていただきました。
要約するとこちらの記事の主な内容は、
- 生のイカはチアミナーゼが豊富なため、ビタミンB1の吸収率が低下して腰を抜かしたような症状を招く
- 生のイカを適量を食べさせるのは問題ないが、避けるのが無難である
- 生のイカは消化不良、嘔吐、下痢を招く事がある
- 生のイカはアニサキスによる食中毒のリスクが高い
- イカ以外にも気を付けるべき魚介類がある
- どうしても与える時は、新鮮なイカを少量味付けなしで