猫にブロッコリーをあげても大丈夫?与え方や注意点について解説!のサムネイル画像

人間にとっても嬉しい成分が豊富に含まれているブロッコリーは、猫にあげても大丈夫な野菜です。しかし適切な与え方をしないと、猫の体調不良の原因になってしまう可能性があります。そこで今回の記事では、猫に適したブロッコリーの調理法や量、与え方の注意点などに関して解説していきます!

この記事の目次

目次を閉じる

猫にブロッコリーあげても大丈夫!嬉しい効能とは

猫は肉食で基本的には、野菜や果物は与えなくてもよい動物です。しかし、ブロッコリーを欲しがった場合、与えてもよいのでしょうか。


結論からお伝えすると、栄養価が高く人間にとって体によい野菜として知られているブロッコリーは、猫に対して毒性のある成分や物質は含まれておらず、猫に与えても大丈夫な食べ物です。


ブロッコリーの栄養素には、猫に嬉しい効能をもたらす成分が入っています!


含まれる主な成分(引用:食品成分データ

  • ビタミンC:体の細胞と細胞の間を結ぶコラーゲンであるたんぱく質をつくる
  • ビタミンE:抗酸化作用による体内の脂質の酸化を防ぎ体を守る働きがある
  • βカロテン:抗酸化作用および免疫賦活作用などの働きがある
  • グルコシノレート:この成分は消化されるとイソチオシアネートに変化する
  • イソチオシアネート:強力な抗酸化作用と殺菌作用がある

猫に与えるメリット
  • 抗酸化作用と殺菌作用がある
  • 老化の防止作用がある
  • 肝臓の解毒機能を活発にする働きがある
  • 体内の老廃物や有毒物質の排出を促す抗ガン作用がある
  • 便秘の解消
  • 貧血の予防
この他にも、体の発育に重要とされる葉酸や、猫にも病状として現れる鉄欠乏性貧血に効果的な鉄分も含くまれています。

また、鉄の吸収を高めてくれるビタミンCも含まれており、適量であれば貧血の症状がある場合にもおすすめでしょう。 このように、豊富な栄養素と多くのメリットがあります。

猫_野菜のサムネイル画像

猫にも野菜は必要なの?猫にとって安全な野菜・危険な野菜を紹介

猫にブロッコリーの適切な与え方


猫は、肉食動物なので動物性タンパク質の消化や吸収することは得意ですが、野菜や果物などを分解する酵素はあまりもってはいません。そのため、生のままをブロッコリーを大量に与え過ぎると消化不良や下痢などを起こす可能性があります。


ここでは、猫にブロッコリーを適切に与えるために

  • 適切なブロッコリーの量
  • 猫はブロッコリーの葉や茎は食べられる?
  • 猫に与えるブロッコリーの調理法
について解説していきます。

適切なブロッコリーの量

猫がブロッコリーを食べ過ぎたり、多くの量を与えることで消化不良などを起こしてしまいます。


それでは適切な量とは、どのくらいなのでしょうか。


年齢などにより与えてよい量が異なりますので、以下を参考にしてください。


生後12ヶ月未満の子猫の場合

  • 消化器官がまだ未発達なため、あまり与えない方がよい
  • 多くの量を摂取すると、アレルギーを引き起こす場合もある
  • 与える場合は茹でて柔らかくして細かく刻むかすり潰す
生後12ヶ月以上~7歳までの成猫の場合
  • 茹でて細かく刻んだものを小さじ1杯程度がよいとされている
  • 生の状態のものは繊維も多く非常に固いので、そのまま与えてしまうと喉に引っかかり窒息する危険性があ
  • 与える場合は必ず加熱して柔らかくする
7歳以上の老猫の場合
  • 消化器官が弱っているので、あまり与えない方がよい
  • 甲状腺の機能を低下させる成分であるゴイトリンが微量であるが含まれており、とくに老猫には与える際は注意が必要である
  • 与える場合は茹でて柔らかくして細かく刻むかすり潰す
このように、さまざまな危険性もでてくるため年齢と与える量には気をつけましょう。

猫はブロッコリーの葉や茎は食べられる?

店頭には、葉付きで販売されているものもありますが、この葉を猫が食べても大丈夫なのでしょうか。また、固い茎は与えてもよいのでしょうか。


ブロッコリーの葉には、蕾を超えるポリフェノールが多く含まれています。ポリフェノールは抗酸化作用や有害物質である活性酸素を害のない物質に変える作用が期待できる成分であり、また、ビタミンC、ビタミンK、葉酸といった蕾の栄養も含まれています。


このように、体の酸化を抑える抗酸化作用成分が多く含まれる葉ですが、外葉は農薬が残っている恐れもあるため、猫に与える際はできるだけ内葉だけを与えるようにしましょう。


また、茎はとても固いため、皮を剥いて茹でてから与えてあげるとよいでしょう。茎は茹で上がると皮と芯の境となるところが見えてきます。皮を剥き、細かく切って与えてあげるとよいでしょう。

猫に与えるブロッコリーの調理法

調理方次第でさまざまな固さになりますが、猫に与える際は固すぎない方がよいでしょう。そこで猫が食べやすくなる調理法には、いくつかの注意点があります。


生の場合

  • 3cm程度の小さい部分をひとかけら
  • 固いので消化しやすいように細かく刻むようにする
茹でる場合
  • 3cm程度の小さい部分をひとかけら茹でる
  • この場合には、なかに含まれているビタミンが水中に溶けだしてしまうので固さを確認しながら短時間で茹で上げる
電子レンジを使って加熱する場合
  • 3cm程度の小さい部分をひとかけらレンジで加熱する
  • 固くなりすぎない程度に加熱時間を調節する
大きすぎたり硬すぎると喉を詰まらせてしまう危険性もありますので、ぜひ上記を参考に食べやすいように加工してから与えてくださいね。

猫にブロッコリーを与える際の注意点


このように、猫にブロッコリーを与える際には多くのメリットがありましたが、注意する点とはどのようなことなのでしょう。


ここからは

  • アレルギーを持っていないか注意しよう!
  • 甲状腺機能が低下したり結石ができる可能性
  • ブロッコリースプラウトやカリフラワーは与えても大丈夫?
について詳しく解説していきます。子猫のときなど、特に注意が必要になりますのでしっかりと確認していきましょう。

アレルギーを持っていないか注意する

初めて与える際には、下痢や吐くなどの症状が出た場合を考えて、猫の様子をよく観察しながら少しずつ与えるようにしてください。


主なアレルギー症状とは

  • 下痢
  • 嘔吐
  • 皮膚のかゆみ
  • 目の充血
  • 元気がなくなる
などのことが挙げられます。

症状の中には下痢なども含まれていますが、必ずしもアレルギーが原因ではない場合もあります。

また、食べさせた後にその後の様子を観察することができない場合には、食べさせる機会をずらした方がよいでしょう。

そして、与えたときに異変を感じたら、すぐに動物病院に連れていきましょう。

その際には何を、どのように、どのくらい与えたかをメモなどに残しておくと獣医師に伝えやすくなります。

与えすぎると甲状腺機能が低下したり結石ができる可能性がある

猫にブロッコリーを与えすぎると、甲状腺機能が低下したり、結石ができる可能性がある場合もあります。その原因は、ブロッコリー入っている下記の成分が影響しています。


【ゴイトロゲン】

  • 甲状腺ホルモンの合成を阻害し、甲状腺の機能を低下させる物質の総称である
【シュウ酸】
  • シュウ酸が豊富に含まれおり、体内でカルシウムと結びつきシュウ酸カルシウムとなる
  • シュウ酸が結晶化すると腎臓・尿管・膀胱・尿道の中で結石となり、結晶が尿管や尿道に詰まってしまうため排尿ができず腎臓の機能が停止し、腎不全になる
少量を与える分にはメリットも多く、問題はない野菜ですが、必要以上に与えることで猫の体調を悪くする原因になる可能性があることを理解しておきましょう。

猫_甲状腺機能低下症のサムネイル画像

【獣医師監修】猫の甲状腺機能低下症とは?原因、症状、治療を解説!

猫_膀胱結石のサムネイル画像

【獣医師監修】猫の膀胱結石とは?原因から症状、治療法まで解説!

ブロッコリースプラウトやカリフラワーは避ける

スプラウトとは、英語で植物の新芽という意味になり、ブロッコリースプラウトは、ブロッコリーの新芽のことを言います。スプラウトの中には、成長した野菜よりも栄養価が高いものもあります。


また、カリフラワーはビタミンCやカリウムが豊富な野菜になります。


しかし、ブロッコリースプラウトやカリフラワーを与えたると、下記のような症状を伴うため、与えることは避けましょう。


【ブロッコリースプラウトを摂取した場合】

  • スルフォラファンという成分濃度が普通のブロッコリーの20倍も含まれている。
  • このスルフォラファンは、イソチオシアネートの一種で、猫が食べると胃を刺激して炎症や嘔吐を引き起こしてしまいます。
【カリフラワーを摂取した場合】
  • ブロッコリーと同じくアブラナ科の野菜で、与えすぎると甲状腺の機能が低下したり、尿道結石のリスクが高まる場合があります。
  • また、アリルプロピルジスルフィドいう成分が含まれており、定期的に多く与えた場合、赤血球を破壊してしまうので危険です。
どちらも、猫に危険な症状を伴う危険性がありますので、与えない方がいいですね。

まとめ:ブロッコリーは適切な量ならあげても大丈夫!

適切な量であればメリットもあるため、ブロッコリーを猫に与えても大丈夫です。しかし、含まれる成分によっては、猫にとっては、デメリットとなる場合もあります。そしてさまざまな注意点もあることが分かりました。


飼い猫の体に合った総合栄養食としてのキャットフードを継続している場合は、すすんで野菜や果物などは与える必要はないといえます。


しかし、適量を守って上手に活用すれば、食事によって飼い主との絆を強くする大切な時間をつくることができます。


共に長く楽しい時間を過ごすためにも、愛猫の健康維持を行っていきましょう。


MOFFMEでは、この他にもペットや、ペット保険に関する記事を多数掲載していますので、ぜひご覧下さい。


記事モデル:まかん

記事監修者「MOFFME編集部」

この記事の監修者MOFFME編集部

ペット保険の比較・相談サービスを展開する「MOFFME」の編集部です。ペット保険についてのみならず、ペットに関連するさまざまなお役立ち情報を発信します。