【獣医師監修】猫にカレーはNG!ダメな理由と食べてしまった時の対処法を解説!のサムネイル画像

内容をまとめると

  1. 猫にカレーは絶対に与えてはダメ!
  2. タマネギ・香辛料・過剰な塩分など猫にとって有害なものばかりが含まれている
  3. 万が一猫がカレーを食べてしまうと、下痢や嘔吐、呼吸困難などを起こす可能性がある
  4. 誤って食べてしまった場合はすぐに動物病院に連れて行こう
  5. 猫の治療費用は全額自己負担のため、万が一に備えてペット保険への加入がおすすめ!

匂いがきついカレーですが、猫の中には惹かれてねだるばあいもあります。しかしカレーは猫にとって有害であり、基本的にはあげてはいけません。今回の記事では猫がカレーを食べた際何が起こるか、食べてしまった場合の対処法などについて解説していきます。

記事監修者「高田 菜月」

この記事の監修者高田 菜月
一般社団法人愛玩動物健康管理協会 - CAHA

猫にとってカレーは刺激が強く、嗅覚を麻痺させたり胃腸に負担をかけてしまいます。また、玉ねぎなどのネギ類に含まれるアリルプロピルジスルフィドは加熱しても壊れないほか、乾燥・エキスでも毒性が残るため煮汁でも注意が必要です。

この記事の目次

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猫にカレーは絶対あげてはダメ!


記事モデル:れん


カレーの匂いは私たち人間にとっても食欲をそそりますが、ネコにとっても何故かカレーは特に引き寄せられる魅力があるようです。

 

カレーは人間にとっては、全く問題のない食材ですが体の小さなネコにとって香辛料やタマネギなどが体に悪い影響を与えます。


欲しがるので“少しだけなら大丈夫”と絶対に与えてはいけません!


間違って、食べてしまうと下痢嘔吐さらには血尿貧血などのひどい症状を引き起こす場合があります。  

  • ネコにカレーを絶対に与えてはいけない
  • ネコにカレーを与えてはいけないのはなぜ
  • ネコはインドでもカレーを食べている
  • ネコがカレーを舐めたり食べてしまった場合の対処法

この記事を読めば、カレーが猫の体に与える影響と対処法を知ることができます。

参考:なぜ猫はカレーの匂いに惹かれる?

「ねこにまたたび」ということわざがありますが、またたびの粉のようにカレーの匂いに引き寄せられて香りを嗅いぎ、酔っぱらったような状態になったり興奮したりするネコも中にはいるようです。


使用されている香辛料に反応しているようですが、どうしてその様な状態になるのかまだ原因は分かっていません。


匂いを楽しむだけならいいですが、間違って舐めたり食べてしまうと危険ですので注意しましょう!


なので「今日はカレーにしよう!」という日には心を鬼にしてケージに入れることをお勧めします。


それでも「私にもちょうだい!」とつぶらな瞳で見つめられると、ゆっくり味わうことができません。そんな時は他の部屋に隔離するなどの安全策を取りましょう。

参考:カレーパンは食べても大丈夫?

「カレーパン」はご飯がパンに代わることで、さらにネコにとって有害な食べ物になりますので絶対に与えないでください。


カレー自体の材料もネコにとってNGですが、パンの部分は小麦、一般的な調理方法としてで揚げるためにさらに有害な食べ物となります。


私たち人間にとってもかなり高カロリーでが油が胃袋に重くズシッとくる食べ物ではないでしょうか。


肥満、高血圧などの慢性的な病気や、下痢や嘔吐などの体調を崩す原因になり兼ねないので決して与えないようにしましょう。


 カレーパンはネコにとって、危険が高まりますので注意が必要です。

なぜ猫にカレーを与えてはいけない?

ここまでの記事で、ネコがカレーを食べると下痢嘔吐さらに血尿貧血など体に異変が起こることがあり危険な食材であることをお伝えしてきました。


以下の記事では、なぜ猫の体に悪い影響を及ぼすのか、カレーを絶対に与えてはいけない理由をお伝えします。


以下の4つの理由について

  1. カレーに含まれるタマネギ中毒
  2. カレーに含まれるスパイスの害
  3. カレーに含まれる塩分過剰摂取
  4. カレーに含まれるアレルギー源
これらの理由や原因について知るなら、

『うちのネコちゃんとても欲しがるので、ちょっとだけならいいかな⁉』と誘惑に決して負けない動機づけになると思います!

(1)タマネギ中毒にになる可能性

タマネギは、人間にとって血液サラサラになる体に良い食材というイメージですがネコが食べるとなぜいけないのでしょうか?

ねこがタマネギを食べてはいけない理由として、タマネギには「アリルプロピルジスルフィド」・「有機チオ硫酸化合物」という成分が含まれています。

この成分は、赤血球のヘモグロビンを破壊する働きがあり、ヘモグロビンが破壊されると、血尿貧血といった溶血性貧血を引き起す原因となります。

それでは、材料にをタマネギ使わなければ大丈夫なのでしょうか?
そのように考えてしまう方も多いかもしれません。

しかし、“カレーのルー”にも原材料としてタマネギが使用されていますので、材料にタマネギを使わないとしても基本的にカレーを与えてはいけません。

(2)スパイスは猫にとって有害

スパイス(香辛料)は植物の実や種を粉にし、食べ物の香り付けなどをするために使われますが、カレーには、ターメリックやコリアンダー、クミン、フェンネルなど多くの香辛料が含まれています。

粉である香辛料の成分は肝臓で分解され腎臓から排出されますので、胃腸だけでなく肝臓や腎臓といった臓器をかなり酷使することになり、猫にとってこれらのスパイスは胃腸へ大きな負担をかけることになります。

猫が食べてしまった場合は下痢嘔吐などの胃腸炎内臓障害といった疾患を引き起こす可能性があり、とても危険ですので与えないように注意しましょう。

少しでも体調の変化や嘔吐、下痢などの症状が出た場合はすぐに動物病院に診察してもらいましょう。

(3)カレーには塩分が多いので注意

なぜ猫に塩分の多い食事を与えない方が良いでしょうか?

猫は本来、体質的に濃いおしっこを作るので腎臓に負担が掛かっています。
その為、年齢を重ねていくうちに腎不全になる可能性が高い生き物と言われています。

そのため日頃の食事で塩分を取りすぎないように気を付けなければいけません!
特にカレーは人向けの食べ物ですので猫にとっては過剰な塩分が含まれています。

健康的な猫の場合は、塩分の取りすぎですぐに健康を害する可能性は低いのですが、すでに腎臓病の猫の場合は特に注意が必要です!

猫の体に負担のかかる塩分は与えすぎないように日頃から注意しましょう。

(4)アレルギー症状を引き起こす可能性も

“カレーに含まれる物質”にアレルギー反応を示したり“カレーパンのパンの部分”に小麦アレルギー引き起こす可能性もありますので十分注意が必要です。

最近では、タンパク質穀物類などにアレルギー反応を示す猫もいます。

アレルギーがない猫の場合でも、突然にアレルギー反応を起こす可能性もありますので、いつも与えた食材とその後の体調を観察するように心がけましょう。

アレルギーの症状としては、食べた直後に嘔吐下痢食欲不振などの体に異変が出た場合には、アレルギーの可能性が高いといえます。

アレルギーを持っているネコが、間違えて舐めてしまったり食べてしまった場合は、体調の変化に注意しすぐに動物病院に診察してもらうようにしましょう。
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参考:インドでは猫もカレーを食べている?

カレーの本場であるインドでは猫がカレーを食べることがあるのでしょうか?

インドやスリランカでは、スパイスとして「モルジブ・フィッシュ」というかつお節が使われることがありネコはその味を好んで食べるようです。

では、インドのネコの健康状態は大丈夫なのでしょうか?

インドでは子猫の頃からカレーを食べているので内臓が慣れているようです。 

ただし、材料にタマネギが入っていない事は絶対条件です!

またインドのカレーは日本のように市販の「カレールー」を使いませんし、作り方や材料も違いますので一概に私たち日本人が食べるカレーとは言えません。

それでも強めの香辛料や濃い塩味は猫の健康に良くないので、カレーの本場インドでも猫の健康を考え毎日与えることは無いようです。

猫がカレーを舐めたり食べたりしてしまった時の対処法



もし猫がカレーを舐めたり食べてしまった時は、慌てずに直ぐ口から出すようにしてください。

タマネギなどの具材を食べてなくても“カレールー”の原料には玉ねぎが使われているので安心はできません。

大量に玉ねぎを食べてしまった場合、応急処置として口に残っているものを直ぐに取りだし、体に異変が現れ無いとしても動物病院へ連れて行き、胃の洗浄催吐病院で受けるようにしましょう。

注意点→タマネギ中毒は症状が出るのが遅く、大量に食べた場合で1日ほど、通常は3~4日後に現れると言われていますので、症状が直ぐに現れていないとしても安心はできません。

体重1kgあたり5gの摂取を超えた場合の中毒症状
  • 貧血や血色尿
  • 下痢、嘔吐
  • 歯茎や目の結膜が白くなる
  • 黄疸
  • 呼吸困難
  • 歩行不安定
  • 食欲不振
  • 重症の場合は死亡
実際に中毒を起こすかどうかは、ネコの健康状態や体調などによっても差があります。
ほんの少しだけの摂取で重篤な貧血を起こす事もありますので、くれぐれも注意が必要です! 
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まとめ:猫がカレーを食べてしまった場合はすぐに対処を!

猫とカレーの関係は、禁断の実のように匂いの魅力に引き寄せられても、絶対に食べてはいけないという関係でした。


人間にとっては、季節を問わず子供から大人まで好まれるカレーですが、猫にとっては少しの量でも危険な食べ物であることがわかりました。


先ほど少し触れましたが、食べた際直ぐにが現れない場合があるので、「うちの子は大丈夫!」と決して思い込んではいけません。


間違えて食べてしまった場合には、直ぐに口から取り出し動物病院へつれていきましょう。


この記事では、猫にカレーを与えてはいけない理由を詳しくお伝えしました。

  • 与えてはいけない玉ねぎ中毒!
  • 与えてはいけない香辛料の害!
  • 与えてはいけない塩分の過剰摂取!
  • 与えてはいけないアレルギー!
  • インドでは猫にカレーを与える

これらのことを念頭に置きながら、愛猫とともに健康ライフを楽しみましょう。


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