犬がコーヒーを飲むのは絶対にダメなことをご存知ですか?しかしなぜコーヒーを飲んではダメなのでしょうか。また犬がコーヒーを誤飲してしまった際の対処法も気になりますよね。この記事では犬がコーヒーを飲んではダメな理由やカフェイン中毒の症状、誤飲の対処法を解説します。
この記事の目次
目次を閉じる犬がコーヒーを飲んでも大丈夫?カフェイン中毒とは
記事モデル:ぽんた(記事モデルのわんちゃんはコーヒーを飲んでいません。)
犬にコーヒーを飲ませることは、絶対にしてはいけません。分かってはいても飲みかけのカップをそこら辺に置いたまま目を離しているうちに、犬が匂いに興味を示して誤飲してしまっては大変危険ですので注意が必要です。
この記事では、犬がコーヒーを飲んではいけない理由を中心に、以下について解説をしていきます。
- 犬がコーヒーを飲んでしまうとカフェイン中毒になる危険性がある!
- カフェイン中毒の症状
- コーヒー以外の危険な飲料
- 万が一のときの対処法
- 病院での治療法や治療費
- ペット保険について
この記事を是非最後までご覧いただき、大切な家族の一員である愛犬を自分の不注意で危険な目に合わせてしまう事が絶対にないよう、正しい知識を身に付けておきましょう。
なぜ犬はコーヒーを飲んだらダメなの?カフェイン中毒とは
コーヒーを飲むと眠気が覚めると言いますよね。なぜ眠気が覚めるのかというと、それにはコーヒーに含まれるカフェインが中枢神経を刺激し覚醒させることが関係しているのです。
しかし、カフェインの摂り過ぎは健康に被害を及ぼすため、厚生労働省ではカフェインの過剰摂取に対する注意喚起を行っています。
カフェインの過剰摂取は、カフェイン中毒という命に関わる病気を引き起こすことになってしまう可能性があります。
私達人間よりも体の小さな犬にとってカフェインは、人間の何十倍も危険なものとなりますので、間違えて飲んでしまうことがないように、細心の注意が必要です。
犬のカフェイン中毒の症状は?下痢や嘔吐等に注意!
犬にとってカフェインの摂取は、心臓や脳、腎臓などの体内の様々な臓器へ影響を与え、命に関わる重篤な状態になってしまう危険性があります。
【カフェイン中毒の症状】
- 興奮
- 心拍数の増加
- 震え
- 下痢
- 嘔吐
- 喉の渇き
- 多尿
- 尿失禁
- 不整脈
- 体温の低下
- 痙攣
- てんかん
万が一目を離しているうちに愛犬がコーヒーやコーヒー豆を誤飲してしまった可能性がある際に、以上の症状がみられる場合はカフェイン中毒の恐れがありますので、すぐに動物病院へ行き獣医師に診てもらいましょう。
また、特に普段と変わった様子が見られない場合でも、誤飲してしまった可能性のある際にはすぐに動物病院へ電話をし、獣医師の判断を仰ぐようにしまてください。
カフェインの致死量はどれくらい?どれくらい摂取すると危険か
人間にとってカフェインの致死量は3gと言われているのに対し、犬にとっての致死量は体重1㎏あたり0.15gと言われています。
カフェインの致死量 | |
---|---|
小型犬(2㎏程度) | 0.42g |
中型犬(10㎏程度) | 1.4g |
大型犬(30㎏程度) | 4.2g |
一般的に200ミリリットルのコーヒー1杯に含まれているカフェインの量は0.1~0.15gです。
この表より体重の軽い犬の場合、200ミリリットルのコーヒーを一杯飲んでしまった場合、あっという間に致死量を超えてしまうのです。
人間にとって致死量である3gのカフェインはコーヒー25杯分にあたりますが、犬にってはその20分の1の量でもとても危険なものとなりますので覚えておいてください。
コーヒー製品に含まれるカフェイン量はどれくらいなの?
コーヒーから作られている食べ物や飲み物は沢山ありますが、全てにカフェインが含まれていますので、愛犬が口に入れてしてしまわないように細心の注意が必要です。
【コーヒー製品に含まれるカフェインの量】
カフェイン含有量 | |
---|---|
コーヒーゼリー | 約0.1~0.15g |
カフェオレ・コーヒー牛乳(100ミリリットルあたり) | 約0.02~0.06g |
ココア(100ミリリットルあたり) | 約0.01g |
コーヒーゼリーはコーヒーにゼラチンを入れて固めただけのものなので、含まれるカフェインの量はコーヒー1杯分と変わらないのです。
また、カフェインレスコーヒーやデカフェというものがありますが、カフェインを90%以上取り除いただけで微量は入っていますのでこちらも犬に与えてはいけません。
コーヒーだけじゃない!それ以外の飲料にも注意!
以下の飲料に対しても注意が必要です。
【カフェインが含まれている主な飲料】
カフェイン含有量(1杯あたり) | |
---|---|
紅茶 | 約0.04g |
煎茶 | 約0.03g |
ほうじ茶 | 約0.03g |
玄米茶 | 約0.01g |
玉露 | 約0.1g |
抹茶 | 約0.06g |
コーラ | 約0.08g |
カフェインゼロの麦茶もありますが、カフェインが含まれている麦茶もあるので、麦茶を与える際は注意してください。。
また人間用の牛乳も下痢やアレルギーを起こす可能性があるので、絶対に与えてはいけません。
犬がコーヒーを飲んだ!誤飲の際の対処法を紹介!
万が一誤飲してしまった際は、たとえ少量であってもすぐに動物病院へ電話をし、獣医師の指示に従ってください。
【誤飲の際の対処法】
- 動物病院へ電話をする
- 誤飲した時間を伝える
- 誤飲した量を伝える
- 犬の様子を詳しく伝える
- 獣医師の指示に従う
愛犬の身に何かが起きてしまった時、心配でパニックになってしまう可能性があります。
しかし獣医師から的確な判断を受けるためには、落ち着いて詳しい状況を伝えることが何よりも大切です。
まずは1~2時間犬の様子を見てみる
愛犬がカフェインを含む製品を飲んでしまったのを見ていた場合、飲んでしまった量が少量の可能性がある場合は、いつもと同じ様子でしたら特に問題のない場合もありますので、まずは1~2時間様子を見てみましょう。
1~2時間の間に、少しでもいつもと違う様子が見られるといったことがあれば、様子を見るのをやめて、すぐに動物病院へ連絡をしてください。
また、その時に大丈夫であっても、1~2時間が経過した後に体調が急変する可能性もあります。カフェインを含む製品を飲んでしまった場合は、特に変わった様子が見られなくても、翌日まで気にして様子をみることが必要です。
様子がいつもと違う場合は獣医に診てもらう
たとえ致死量に達しない量であっても、犬によっては健康に被害を及ぼす可能性があります。
また、カフェイン以外にもアレルギー反応を引き起こす可能性のある成分がありますので、「下痢」「嘔吐」「呼吸の乱れ」「痙攣」など、目に見える異変があった場合は、様子を見ずにすぐに動物病院へ行き、獣医師に診てもらいましょう。
下痢や嘔吐などの症状が見られない場合であっても、「なんとなくいつもより元気がない。」「なんとなくいつもより食欲がない。」など、普段と様子が少しでも違う場合はすぐに動物病院へ連絡をしてください。
毎日一緒に過ごしている飼い主さんであれば、愛犬のほんのわずかな異変にも気付くことができるはずです。
様子がいつもと違う時は、迷わず獣医師に相談をしてください。
犬がコーヒーを飲んだ際の治療法や治療費はどれくらい?
犬がコーヒーなどを誤飲してしまった際の主な治療法は、点滴や飲んでしまったものを吐き出させるといった治療になりますが、症状が悪化している場合などは手術が必要になる可能性もあります。
公益社団法人日本獣医師会「小動物診療料金」の調査結果の中で一番多い答えをもとに、診療の際にかかると思われる費用を表にしてみました。
治療費 | |
---|---|
初診 | 1000~2000円 |
皮下注射 | 1000~2000円 |
点滴(静脈内) | 3000~5000円 |
入院(小型犬) | 2000~3000円 |
入院(中型犬) | 3000~5000円 |
入院(大型犬) | 5000~7500円 |
基本的な治療費は平均16,348円と言われていますが、手術が必要な場合や内服薬を処方された場合はこれ以上に治療費がかかります。
もしものときのためにペット保険に加入するのがおすすめ!
私達人間とと同じように、今はペットのために加入することができる「ペット保険」というものがあるのをご存じでしょうか。
病気や怪我の治し方は病院によって違うため、治療費も異なります。ペット保険に加入することで、通院・入院・手術に対して保障がつくようになりますので、高額な治療費による負担を減らすことができます。
ペット保険には様々な種類と保障内容があるため、どれに加入したら良いのか迷いますよね。ほけんROOMにはペット保険に関する記事が多くありますので、ペットの治療費に不安を抱えている方は是非参考にしてみてください。
まとめ:犬がコーヒーを飲むのは少量でも絶対ダメ!
最後に、ここまで解説してきたことのポイントをまとめます。
- 犬がコーヒーを飲むとカフェイン中毒になる危険性がある
- カフェイン中毒になると、命に関わる恐れがある
- コーヒー以外にも注意が必要な飲み物や食べ物がある
- 万が一誤飲してしまった場合は、焦らずに落ち着いて、すぐに動物病院へ連絡をする
- もしものために、ペット保険に加入する方法で治療費の負担を少なくすることができる
大切な家族の一員である愛犬が、食べてはいけないものや飲んではいけないものを口にしてしまうのを防ぐことができるのは、飼い主である私達です。
普段から危険な目にあう可能性を取り除いておくことで防ぐことができるのですから、日々気を付けながら愛犬といつまでも楽しく暮らしていきましょう。