
飼い主の髪の毛を噛んだり、飼い主の髪の毛にじゃれついたりする犬は意外と多いです。叱っただけでは止まらないケースもあるため、お悩みの方も多いのではないでしょうか。この記事では、犬が髪の毛を噛む理由を紹介すると共に、髪の毛を噛む、髪の毛を食べる行為の対策についても解説します。
この記事の目次
目次を閉じる犬が髪の毛を噛む理由や対処法を解説

- 犬が髪の毛を噛む理由とは?
- 犬に髪の毛を噛むのを止めさせる方法
- 犬が髪の毛を食べてしまう場合の対処法
犬が髪の毛を噛む理由とは?
髪の毛を噛んでしまう理由は、一概にコレとは言い切れません。
飼い主さんとの遊びの延長線上で噛むこともあれば、怒りや恐怖からの「威嚇」によって噛んでしまうわんちゃんもいます。
また、なにかしらのストレスを抱えていてそれをぶつけている場合もあります。
噛む理由をしっかりと把握しないことには対策を取ることが出来ません。
どのような理由からそのような行動を引き起こしているのか以下で説明していますので、愛犬の性格や様子を観察してひとつひとつ当てはめていきましょう。
犬は噛むことが好きな生き物
そもそも犬は、口に何かを入れることでその物体が何かを判断しようとします。
人間でいうところの「会話」のようなものですね。
犬に噛まれたからといってショックを受ける必要はありません。
大好きな飼い主さんともっとスキンシップを取りたい!と思って、愛情表現から思わず口が出てしまうわんちゃんもいるのです。
大体の犬は生まれてから社会化期にかけて、親犬や兄弟犬から噛んだり噛まれたりすることで噛んでいいもの悪いものの「噛むルール」を学んでいきますが、幼年期から親元から離れてしまった犬は学習する機会がないのです。
ですので、噛むという行動をコミュニケーションの一環であるということをまず理解しなくてはいけません。理解したうえで、飼い主さん自身が親犬の代わりに「噛むルール」について教えていかなければなりません。
犬が噛むのにはさまざまな理由がある
噛んでしまう理由は犬によってさまざまです。
ほとんどの場合なにかしらの理由があって噛んでいます。
例えば強く噛んでくる理由で一番多いものが、防衛行動からくる噛みつきです。
抱っこしていて突然噛んできた、撫でていたのに急に噛んできた、なんて経験はないでしょうか。
飼い主さんにとっては突然のことでも犬の立場からすると、「触られて嫌な場所を触られた」「不快な体勢で抱っこされた」など、ちゃんと理由があっての行動なのです。
そしてこのような場合、ほとんどの犬はボディランゲージなどの何らかの形でその前兆を示していることが多いです。
このような小さなサインを見逃さなければ犬に噛まれる事態を回避することが出来ます。
そのためには普段からわんちゃんとの距離感を適切に保ち、上下関係の構築をすることが大事です。
理由①:遊びのつもり
飼い主にとっては迷惑な行為でも、犬自身からすれば遊びのつもりで噛んでいる場合があります。そのきっかけの多くは、飼い主さんの過剰な反応が原因であることがほとんどです。
噛みつくことで払いのけられたり、甲高い声で騒がれたりすると犬は「遊んでもらっているのでは?」と勘違いしてますますヒートアップしてしまうのです。
普段は大人しくても、一度興奮してしまうと制止の声が耳に届かないわんちゃんも多いです。
犬に噛まれるとパニックになって思わず騒いでしまう気持ちも分かりますが、今一度自分の言動を見直してみましょう。
理由②:噛み癖があるため
もともと噛み癖があり、手や足を噛むと叱られてしまうので髪の毛を噛むようになったというケースも少なくありません。
このタイプのわんちゃんは人間に対してだけでなく、飼い主さんが使っている家具や服、日用雑貨にも噛む意識を向けている子が多いです。
犬は歯が生え変わる時期に、そのむず痒さからいろいろなものを噛んでしまいます。
その時期にむやみに叱ってしまうとかえって逆効果になり、噛み癖がついてしまうことがあります。
しかし噛むという行為で虫歯を予防したり健康な歯に生え変わるのを手助けする効果もあるので、犬が噛んでも安全、かつ誤飲しにくい犬用おもちゃを与えるなどの対策を行い、噛み癖をつけないよう対処していく必要があります。
犬に髪の毛を噛むのを止めさせる方法
犬が髪の毛を噛まないようにするには、そもそも髪の毛を噛むという状況を作らない・長引かせない事が重要です。
ほとんどのわんちゃんの場合、噛むようになるきっかけはとても些細なものです。
「髪の毛に甘噛みしてじゃれついていたら飼い主さんが笑っていた」「髪の毛を引っ張ると面白い声が返ってきた」なんてことでもきっかけになり得るのです。
エスカレートさせないためにも少しでも髪に興味を持ち始めたら、髪を結うことで犬が噛めないようにしたり、その場から離れて髪で遊ぶのを中断させましょう。
方法①:やらないようにしつける
飼い主さんへのじゃれつきから噛みついてくる場合は、いつもより低い声でしっかりと「ダメ」と伝えること。いつもと同じトーンだったり高い声だと、叱られていると判断しないので気を付けましょう。
それでも止めない場合は、遊ぶのを中断してその場から離れたり犬をケージにしまったりして犬から距離を取って無視しましょう。
犬は何よりも大好きな飼い主さんに無視されることが辛いのです。
噛んでしまう=楽しい時間が終わってしまうと学習すれば、少しずつ噛まなくなってきます。
それに加え、遊ぶ時間を決めるのは人間だと教えることでわんちゃんとの上下関係を築くことも出来ます。犬の世界は縦社会なので、飼い主さんのポジションはとても重要なものになってきます。
方法②:噛み癖をなおす
噛み癖があるわんちゃんの場合は、髪の毛への興味を無くさせたとしてもそれ以外の対象物を噛んでしまう可能性があります。
なので、噛み癖そのものを根本から直してあげる必要があります。
とはいえ、子犬期の歯の生え変わり時期は、歯が痒くて物を噛んでしまいます。
成長期の歯のむず痒さは致し方がないことなので、こういう場合は叱らずに子犬が噛んで良い子犬用おもちゃを与えましょう。
このおもちゃを手作りされる飼い主さんもいらっしゃいますが、極力人間が普段使用していない素材の物が良いでしょう。タオルや服をリメイクしたものだと、それ以外のタオルも噛んでしまう可能性があるからです。
特定の物を噛む場合は、物自体を犬の届かない場所に保管するのも大事です。
成長の過程で好みも変わってきますので、興味が無くなってしまったら他のおもちゃを試してみるのも良いでしょう。
うまくしつけるためのコツ
- 失敗してもむやみに叱らない
- 叱る時は短く簡潔に
- ちゃんと出来たら大袈裟に褒めてあげる
飼い主さんに叱られることで、一時的に問題行動を止めることはあるでしょう。
ですが、今度は叱られないように隠れて悪さをするようになってしまうこともしばしば。
参考:子犬の頃からのしつけが大事
犬が髪の毛を食べてしまう場合の対処法
髪の毛を噛むことで毛が抜け、それを犬が食べてしまう可能性は低くありません。
ただでさえ髪の毛は飼い主さんの匂いがするだけでなく、柔らかいので犬にとっては魅力的なおもちゃです。
しかし犬が髪の毛を食べてしまうと、身体に不調を引き起こしてしまう恐れもあるのです。
食べてしまった場合の危険性や対処法について以下で詳しく説明していきます。
最悪は髪の毛が胃に詰まる可能性も
髪の毛は犬の胃の中で消化することが出来ません。
大抵の髪の毛や犬自身の体毛は、誤って飲み込んだとしても便として体外に排出されますので問題ありません。
ですが、うまく体外に排出できないわんちゃんもいます。
少量であれば排出できても、お風呂の排水溝を舐めてしまったりして一度に多くの髪の毛を摂取してしまうこともあるでしょう。
そんな場合、胃の中で髪の毛が絡まって詰まってしまう可能性もあるのです。
胃に物が詰まってしまうと食欲がなくなったり、食べたとしてもすぐに吐いたりという症状がみられます。最悪の場合、胃の切開手術などの大掛かりな処置が必要なこともあります。
何事も早期発見が大切ですので、少しでも異変を感じたら動物病院で診察を受けることをおすすめします。特に普段から便に毛が混じっているような子は要注意です。
対処法①:髪の毛にじゃれつく癖や噛み癖をなおす
これまでにも何度か説明しましたが、まずはわんちゃんが髪の毛を噛まない環境を作り出すことから始めましょう。
通常の噛み癖のしつけ同様に、噛まれたら無視をする・噛んでも良いおもちゃを与えるという対策を取りながら飼い主さん自身もわんちゃんの口元に髪の毛を近付けないようにしましょう。
髪の毛を噛んでも反応がないことを理解し、他のおもちゃで満足するようになればだんだんと髪の毛への興味も薄れてくるでしょう。
対処法②:こまめに掃除して落ちている髪の毛を減らす
部屋に落ちている髪の毛を食べてしまうわんちゃんに困っている飼い主さんも多いのではないのでしょうか。
生活するうえで人間も犬も抜け毛をゼロにすることはほぼ不可能です。
ですので、根本から解決するためにはこまめに掃除するほかありません。
犬の行動スペースを定期的に掃除することで、髪の毛以外の小さなほこりやゴミなどの誤飲も防ぐことが出来ます。
お留守番などでわんちゃんから長く目を離す場合には、あらかじめ部屋を綺麗にしておくと外出中も安心でしょう。
清潔な部屋は人間だけでなくわんちゃんにも快適です。
お互い気持ちよく過ごすためにも、普段からお掃除するよう心がけましょう。
対処法③:犬が受けているストレスをなくす
ストレスによって噛み癖が加速し、その矛先が飼い主に向かうことも少なくありません。
ストレスの原因は様々ですが、主に環境の変化、運動不足、過度な運動、飼い主との好ましくない関係性が挙げられます。
運動不足のイライラは主に散歩で解消することが出来ます。
中には小型犬を飼育されている方で「うちの子は身体が小さいから家の周りを歩くだけで充分」と思われる飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
あまり知られていませんが、犬種や個体差、生活環境によって適切な運動量は異なりますが、最低限小型犬で約15〜30分/1日、中・大型犬で1時間〜2時間/1日の運動量が必要だと言われています。
さらに運動量を必要とする犬種の場合、これを1日2回に分けて行うことを推奨しています。
犬の性格によってはお散歩が苦手な子もいますが運動が好きなわんちゃんの場合は散歩の時間を見直し、尚且つ時々ドッグランで遊ばせるなどしてストレスを発散させるのが良いでしょう。
対処法④:鉄分やナトリウムなどの栄養不足を解消する
参考:髪の毛を食べるのは「異嗜(いし)」の一種かもしれない
異嗜というのは、食べ物以外のものを摂取する行動のことをいいます。
主に食べられる対象として挙げられるのはティッシュや新聞紙などの紙類、ペットシーツ、ビニール、靴下やTシャツなどの布類などさまざまです。
その一つとして、髪の毛を好んで食べることもあるようです。
異嗜の原因は不明ですが、考えられるものとして
- 鉄分不足
- 消化酵素不足
- 給餌量の不足
- 寄生虫症
- 退屈しのぎ
原因が「退屈しのぎ」なのであれば犬用のおもちゃを与えたり散歩などの運動で解決することが出来ますが、それ以外の場合は見た目では判断することが出来ません。
異嗜を予防するとともに栄養素の不足による他の病気を防ぐことも出来るので、定期的にかかりつけの動物病院で血液検査などの健康診断を受けることをおすすめします。
給餌量に関しても、子犬の時からまったく変えていない飼い主さんがたまにおられます。
フードのパッケージに書いてある推奨給餌量を参考にするか、不安であれば獣医師に一度相談してみるのも良いでしょう。
参考:もしもの時のためのペット保険
犬には人間のような健康保険のような制度はありません。
ですが近年「ペット保険」というものがあるのをご存知でしょうか。
保険会社によって異なりますが、補償内容は主に通院・入院・手術の3つです。
犬の治療費はたった数回の通院でも高額になってしまうケースが多いです。
ペット保険に加入しておくことで、万が一の場合にも飼い主さんの支払い負担を軽減してくれるため安心できますね。
ペット保険も様々な種類があり、どれが一番良いのか悩まれる方も多いと思います。
MOFFMEではペット保険に関する記事が他にもありますので、一度そちらも参考にしてみてください。
犬が髪の毛を噛む理由や対処法についてのまとめ

- 犬が髪の毛を噛む理由はさまざま
- 噛まないようにするには子犬の時からしつけが重要
- ストレスや栄養不足の場合もあるので心配であれば動物病院に相談する