内容をまとめると
- チンチラの平均寿命はおよそ15~20歳程度
- チンチラには短頭種気道症候群等のかかりやすい病気がいくつかあるので要注意
- チンチラも加入できるペット保険があるので、一度検討してみるのがおすすめ!
チンチラの平均寿命は15〜20歳で猫の平均より長いです。この記事ではチンチラの平均寿命や最高寿命、ギネス記録、人間の年齢への換算、かかりやすい病気や治療法・治療費、長生きのコツ、ペルシャ猫との違いなどを紹介します。本記事を見てチンチラの理解を深めましょう。
この記事の目次
目次を閉じるチンチラの平均・最高寿命は長い?長生きさせるコツも解説!
ペットと一緒に生活するのを想像するだけでも癒されますよね。
日本でペットを飼っている割合は、3人に1人と言われています。(内閣府:動物愛護に関する世論調査)
マンションに住んでいるなら、そのマンションには必ず1世帯以上はペットを飼っているわけです。
最近は、ペット可の物件も増えてきましたよね。
ペットというと犬や猫が想像されがちですが、ちょっと前のカワウソブームや昔から根強い人気のハムスターなど様々な動物たちが人間と一緒に暮らしています。
今回は、いま一番人気の猫に焦点を当ててみましょう。
犬をペットにするには、それなりの飼育スペースや費用、時間もかかりますよね。
犬を飼うにはマンションだと大きな鳴き声の不安や単身世帯が多い最近だとお留守番をさせてしまう心配がありますよね。
猫も鳴きますが、犬よりは声が小さく、犬と違って群れで生活する動物ではありませんから、犬よりは留守番耐性があります。
何よりも、あの自由気ままな性格と時折見せる可愛い仕草がたまりませんよね!
今回MOFFMEでは、そんな可愛い猫の中でも鳴くことが少なくモフモフの長毛種「チンチラ」の気になるところをまとめています。
- チンチラの寿命について
- かかりやすい病気の治療と費用
- ずっと健康でいてもらうためのコツ
- チンチラのペット保険について
チンチラの寿命や病気などのヘルスケアを中心に解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
チンチラの平均寿命は15〜20歳!最高寿命は?
チンチラの平均寿命は15歳~20歳といわれています。
猫全体の平均寿命が15歳ですので、猫界の中では長寿命な種類の猫です。
チンチラの最高寿命は?ギネス記録は?
チンチラの寿命のギネス記録はあるのでしょうか?
残念ながら、チンチラの最高寿命に関する公式の情報はありません。
かわりに猫界の最高寿命を紹介します。
ギネス世界記録(※)によると、史上最長寿命の猫はアメリカの家庭で飼われていたクリーム・パフちゃん(メス)です。
その寿命は、38歳3日だったそうです。
だいたいの人間の年齢にすると、約170歳です!人生100年時代もびっくりなアンビリバボーな年齢ですよね。
※記録は2015年12月16日に発行されたものです。
【チンチラの年齢換算表】人間でいうと何歳?
猫は1歳でだいたい人間の大人相当ですが何歳くらいに換算できるのでしょうか。
具体的に猫の年齢を人間の年齢に換算するのには、AAHA(アメリカ動物病院協会)というアメリカの団体が発表した猫のライフステージガイダンスの内容を参考にするのがいいでしょう。
ここで簡単に紹介します。
ライフ ステージ | 猫の年齢 | 人間に換算 |
---|---|---|
子猫期 0~6か月 | 0~1か月 2~3か月 4か月 6か月 | 0~1歳 2~4歳 6~8歳 10歳 |
幼年期 7~2歳 | 7か月 12か月 18か月 2歳 | 12歳 15歳 21歳 24歳 |
青年期 3~6歳 | 3歳 4歳 5歳 6歳 | 28歳 32歳 36歳 40歳 |
壮年期 7~10歳 | 7歳 8歳 9歳 10歳 | 44歳 48歳 52歳 56歳 |
高齢期 11~14歳 | 11歳 12歳 13歳 14歳 | 60歳 64歳 68歳 72歳 |
老猫期 15歳以上 | 15歳 16歳 17歳 18歳 19歳 20歳 21歳 | 76歳 80歳 84歳 88歳 92歳 96歳 100歳 |
この表から分かるように、猫の1歳は、人間の15歳くらいですね。
こうして人間の年齢に換算すると、猫の年齢に応じた配慮も気づいてあげやすいです。
ぜひ、参考にしてください。
チンチラがかかりやすい病気やその治療法・治療費は?
チンチラは長生きな猫ですが、遺伝的にかかりやすい病気や身体的特徴からなりやすい病気があります。
その病気のことを知っておくことで予防にもつなげて健康的なペットライフを送りましょう!
ここでは、チンチラに有名な5つの病気を解説します。
- 短頭種気道症候群(呼吸器の病気)
- 過敏性皮膚炎(皮膚の病気)
- 多発性嚢胞腎症(腎臓の病気)
- 尿路疾患(泌尿器の病気)
- 眼瞼内反症(目周辺の病気)
病気と治療法①:短頭種気道症候群
この「短頭種気道症候群」は呼吸器系の病気です。
チンチラの顔や首が短いという身体的特徴からなりやすい病気の一つです。
先天的に気道が狭く、呼吸が正常に行えないことが原因で起きます。
詳しい原因の種類としては、肺へ空気を送る気管がつぶれてしまう気管虚脱、鼻の穴が狭くなる鼻腔狹窄、口の中の上あごの肉が垂れてくる軟口蓋過長などです。
症状としては、口を開けた速い呼吸、呼吸困難、呼吸時のゼイゼイとした雑音などが確認されます。
加齢により発症することもありますが、若い時期からもなる場合もあります。
徐々に症状が悪化し、最悪の場合は死に至ります。
早期の治療がカギですので早めに病院に行きましょう。
治療は内科的な治療と外科的な治療があります。
内科的な治療による場合は、ステロイド剤によって気道の炎症を抑えたり、去痰剤で気道内の分泌物を取り除いたりして気道の状態を改善させます。
外科的な治療では、鼻孔の一部を切除して鼻のとおり道を広げる手術や、喉の奥の伸びた筋肉を切除する手術などが行われます。
呼吸器系はほっておくと悪化するだけなので早期に診断し早期に治療に入ることが肝心です。
この病気の場合は、手術する外科的な治療がおススメされています。
ただし呼吸器疾患の手術は難しく、リスクもあるので注意してください。
【手術費用の目安】
- 手術前検査(麻酔などの検査)…20,000円~
- 手術…35,000円~
- 麻酔…15,000円~
- 入院費(1泊)…15,000円~
- 合計…85,000円~
病名と治療法②:過敏性皮膚炎
チンチラは長毛種なので、毛玉ができやすいです。
そのため、うまく毛づくろいができずに皮膚が不衛生な状態になることがあります。
また、不衛生な状態からダニがついてしまうなどの原因からアレルギー性皮膚炎に至り、皮膚炎を起こします。
さらに、長毛種の猫の場合はよく観察してあげないと皮膚病になっても気付くことが遅くなってしまいます。
早期に発見してあげることで治療に時間がかかりませんので、日々のブラッシングは欠かさないようにしましょう。
初期症状は、皮膚に色素沈着が起きます。また、触るとベタベタする症状が出ることがあります。
さらに進行するとかゆみが出るので、しきりに患部を気にするようになります。
最悪の場合は、皮膚病になっている部分から膿が出たりもします。ここまで行くと他の皮膚の部分にまで広がっていきますので、気をつけてください。
治療は、投薬治療です。
投薬治療と並行して皮膚炎が発症している部分を清潔に保つた必要がありますので毛を刈ります。
必要に応じて薬用のシャンプーでの治療も行います。
猫は水をとても嫌がることが多いので、薬用シャンプー療法を行う場合は、皮膚炎の部分のみシャンプーします。
【投薬治療費の目安】
- 投薬(1か月)…3,000円~
- 薬用シャンプー(部分)…2,000円~
- 薬用シャンプー(全身)…5,000円~
- ステロイド内服(炎症・かゆみ止め)…5,000円~
- 合計…15,000円~
病名と治療法③:多発性嚢胞腎
多発性嚢胞腎は腎臓の病気です。
遺伝性の病気です。チンチラに多いようです。
多発性嚢胞腎の症状は、嘔吐や体重減少、水をよく飲み尿をする回数が極端に増える多飲多尿です。
進行してくると、腎嚢胞が大きくなり腎臓が肥大化するため腹部の他の臓器を圧迫し、腹痛を引き起こします。
腹痛があるとお腹を丸めて前のめりに座り込むような背湾姿勢をとり、お腹を触られるのを嫌がるようになります。
この多発性嚢胞腎の治療法は確立されていません。
そのため対症療法しかないので緩和と進行を遅らせることしかできません。
進行を遅らせる治療法としては、定期的な点滴と投薬です。
腎臓の病気ですので食事療法も効果はあります。
エサの塩分の量を抑えることで腎臓の負担を減らします。
また、痛みを引き起こしているような場合は嚢胞腎の中の液体を吸引する治療も行います。
しかし、液体を抜いてもすぐにまた溜まってしまうことが多く、一度吸引治療を始めると月に数回は吸引の必要があり猫にとっては大きな負担になるでしょう。
いずれの治療でも完治はさせられません。
長期的な治療になるので、猫の体力と飼い主の経済的負担を含め、獣医師と相談し治療を行いましょう。
多発性嚢胞腎の治療にかかる費用は、長期になるため総額でみると高額になります。
【治療費の目安】
- 投薬(1か月)…3,000~10,000円
- 点滴(通院1回)…4,000円~
- 血管点滴(1泊入院)…10,000~20,000円
- 超音波検査(1回)…5,000~10,000円
- 血液検査…5,000~15,000円
- 液体吸引(1回)…5,000~10,000円
病名と治療法④:尿路疾患
尿路疾患は泌尿器の病気です。尿の中にカルシウムやストラバイトの結晶が交ざることが原因です。
その症状は排尿時に出ます。
症状は、排尿時にカルシウム結石が尿道を刺激するために排尿痛が起きます。
痛みから鳴いたり血尿が出るようになり気づきます。
また結石が大きいと尿道に詰まってしまい、排尿が出来なくなってしまいます。
排尿できなくなると、毒素を排泄できないため尿毒症になり、命にも関わります。
結石が尿道に詰まっている状況では、緊急を要します。
すぐに尿道の結石を取り除く手術を行います。
その際は、麻酔をかけて処置を行うことが多いです。
カルシウム結石は自然に溶けることはないので、膀胱内にある結石は手術で取り出します。
術後は再発予防のため、塩分を控えた食事で尿のペーハーを管理してください。
再発が多い病気の一つです。
心配な場合は定期的な尿検査を心がけましょう。尿検査で症状が出る前に分かります。
【治療費の目安】
- 膀胱結石手術代(含む入院費)…100,000~200,000円
- 尿検査(1回)…1,000~2,000円
病名と治療法⑤:眼瞼内反症
眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)は目の周辺の病気です。眼球にまつ毛があたることで起きます。
症状は、涙目や目を開くことが出来なくなり半分開いている感じや、完全につぶってしまっているようになります。
目が気になり足でしきりに目をいじります。触りすぎて目が赤く充血することもあります。
眼瞼内反症の治療は、外科処置が必要です。
目に当たっているまつ毛を取り除きます。
しかし、目に異物感を感じさせるのがまつ毛だけでなく、まぶたの場合は麻酔をしてまぶたを切除する手術をします。
その上で、目の炎症に対しては点眼薬での治療を行います。
まつ毛が、また生えてきた場合は再度の処置が必要になる場合もあります。
【治療費の目安】
- まつ毛除去…5,000~30,000円
- まぶた切除…100,000~300,000円
- 点眼薬治療…3,000~5,000円
チンチラを長生きさせる・寿命を伸ばす3つのコツ・飼い方等を解説!
具体的な5つの病気をご覧になって心配になってしまったかもしれませんが、健康でいてもらう方法はあります。
腎臓の病気のように治療法も確立されておらず、遺伝疾患のような場合は直接的な予防は難しいですが、食事や日々のお世話で他の様々な病気のリスクを軽減し寿命を縮めることを防げます。
腎臓の病気についても、食事に日々気をつけていて負担をかけないようにしていれば腎臓の遺伝疾患を発症しても完治は難しくとも症状の進行を抑えられる効果があります。
日々の世話が寿命に直結していくわけです。
チンチラの長生きのコツ①:食事・食べ物を管理する
医食同源という言葉があるように、長寿命のもとは食事です。
その食事のコツを教えますね。
- 食事の量
- 食事の塩分濃度
チンチラの長生きのコツ➁:お手入れ
皮膚系の病気や呼吸器系から胃の病気の予防につながるのが、ブラッシングです。
チンチラは毛の長い品種の猫ですので、定期的なブラッシングが必要です。
全身のブラッシングを心がけてください。
自分で毛づくろいもしますが、毛を飲み込みすぎないようブラッシングは大切です。
また、ブラッシングのクシにもこだわってみてください。
チンチラの毛はトップコートとアンダーコートという2種類から成り立っています。
表面しかブラッシングできなクシではトップコートしかブラッシングできません。
しっかり、チンチラに適したアンダーコート用のコームを使ってブラッシングしましょう。
チンチラの長生きのコツ③:定期的な健康診断
犬とは違いお散歩をする動物ではないので、猫の場合は、散歩の帰り道に病院に寄るというようなことやトリミングのついでにという感じがないので、病院に行かないことが多いですが、なるべく定期的に病院に連れていきましょう。
また、キャリーケースに日々慣らしておくことは、近年災害が多い日本では必要です。
動物病院に行くと健康診断をしてくれます。
爪切りや歯磨きから耳の掃除まで家では嫌がる猫でも病院の先生や看護師さんたちプロに任せるとスムーズにできますよ。
さらに、猫がなることが多い泌尿器の病気は治療費が高額になりますので、早期発見が大切です。
結石がつまるほどになる前に尿検査で気づけば、食事を変えて結石が大きくなるのを防ぎ手術するまでに至りませんが、結石手術が必要になるまでに放置すると20万円もの手術費がかかります。
初期段階でも診断可能な尿検査だと1,000円からと安価に検査ができますので、悪化して手術にならないよう定期的な健康診断は大切です。
それでも予期せぬ手術が必要になる場合があります。
手術になると高額な費用が必要になるため、ペット保険に加入することも検討してみてもいいかもしれません。
ペット保険についてはこの後詳しく解説しますね。
補足:チンチラとペルシャ猫の違いは?
正確には、チンチラはペルシャ猫です。
ペルシャ猫の毛色の一種に「チンチラ」があります。
猫の種類的にはチンチラはペルシャ猫なんです。
チンチラという毛色は、ペルシャ猫の中で「ゴールドとシルバーの毛色が中心でそこに黒色が混ざった毛色」の猫たちのことを指してします。
また、毛色だけではなく他の毛色のペルシャ猫たちと比較してチンチラと言われる猫たちは顔つきにも特徴があります。
ペルシャ猫のチンチラ以外は鼻がつぶれたブサカワな顔つきで有名ですが、チンチラは鼻がつぶれておらずすっきりした可愛い顔立ちです。
そこもチンチラが人気のポイントでしょう。
チンチラのペット保険は?保険料や補償内容、特約も解説!
チンチラの場合のペット保険について解説していきますね。
チンチラがペット保険に入る場合は「猫」・「血統種」の分類で加入することになります。
猫の種類で違いはありません。
そして、ペット保険を考える際には、つぎのことがポイントです。
- 「通院」、「入院」、「手術」のどこまで補償して欲しいか
- 補償割合は「50%~100%」のどれを選ぶか
補償の範囲(通院・入院・手術)と補償の割合(50~100%)を選んでプランを決めます。
年齢が上がると保険料も上がります。
そして、年払い(一括)のほうがお得ですね。
例えば、10歳までの寿命だったとして、10年間に泌尿器の病気と誤飲がありそれぞれ病院で手術した場合ですが…
【膀胱結石】
手術費15万円+入院費5万円=合計20万円
これが70%の補償プランだと自己負担6万円です。
14万円が保険料として支払われます。
【誤飲手術】
手術費25万円+入院費5万円=30万円
これが70%の補償プランだと自己負担9万です。
21万が保険料として支払われます。
この場合、保険に加入していれば…
保険料35万円+6万円+9万=50万円
保険に加入していないと…
20万円+30万円=50万円
今回の医療費の想定だとどちらも変わりませんが、この他に外耳炎などで通院することになることや皮膚の病気で通院することなどがあると保険に加入していたほうがお得になります。
ペット保険の良さは、一時的に高額な費用を抑えてくれますのでお金の心配をすることがなくなります。
また、特約が魅力的です。
「ペットの賠償責任特約」や「ペットの火葬費用特約」があります。
「ペットの賠償責任特約」はペットが第三者やそのペットにケガをさせてしまった場合や物を壊してしまった場合に、相手に対する賠償金を補償してくれます。
示談交渉も保険会社のほうで行います。
補償する賠償額の範囲は、500~1000万円程度で保険会社によって差があります。
「ペットの火葬費用特約」は、ペットが亡くなった際の火葬費などの葬儀費用を負担する特約です。
他にも車イスなどの身体器具が必要になった際に、その器具代を補償するような特約もあります。
ご紹介したのは、「入院、通院、手術」のすべてを補償する保険料ですが、高額な手術費だけ補償してほしい場合は、手術のみの保険もあります。
その場合は、紹介している保険料よりもずっと安い保険料になります。
まとめ:チンチラの平均・最高寿命や長生きの方法について
今回の記事のポイントは3つです。
- チンチラは長寿命な猫
- なりやすい病気もあるので定期健診で早期発見
- ペット保険は加入しても損ではない
チンチラの健康をメインにこの記事では紹介してきました。
万が一に備えてペット保険に加入するのもおススメです。
加入する場合は、よく各保険会社を比較しましょう。
補償割合と補償範囲で保険料は大きく変わります。
遺伝疾患での長期通院が心配な場合は、補償割合は50%と抑えるけれども補償範囲を通院まで入れると良いでしょう。
また、誤飲などでの避けられない高額手術が心配な場合は、補償範囲は手術のみにして補償割合を高めにするなどの取捨選択をして賢い選択をしましょう。
MOFFMEでは、この記事の他にも読んでおきたい保険に関する記事を厳選して掲載しています。保険に詳しくない方にもイメージしやすい内容ですので、ぜひご覧になってみてくださいね。