【獣医師監修】ダックスフンドの平均・最高寿命は何歳?長生きのためのコツも解説!のサムネイル画像

ダックスフンドは好奇心旺盛で順応性が高い犬種です。平均寿命は12〜16歳で全犬種からみると長寿であり、ギネス最高齢はなんと21歳です。より健康に寿命を全うさせてあげられるように、ダックスフンドがかかりやすい病気や治療費、長生きするためのコツを詳しく解説します。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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ダックスフンドの平均・最高寿命は?

ダックスフンドは、小型犬の一種で、あの胴長短足の体型やつぶらな瞳をしていてかわいらしく、昔から大人気の犬種ですよね。


その特徴を把握してから迎えたいと思っている人も多いと思います。


しかし、ダックスフンドの平均寿命や長生きのコツや気を付けるべき病気について皆さんご存じでしょうか。


そこで今回「MOFFME」では、

  • ダックスフンドの平均寿命は?
  • かかりやすい病気やその治療法は?
  • 長生きさせるコツはあるの?
  • ペット保険について
以上のことをわかりやすく解説していきます。

この記事を読めば、ダックスフンドの普段からの注意点が良く理解できます。

ぜひ、最後までご覧ください。

MOFFMEではペット保険のランキングについても紹介しておりますのでご覧ください。

ダックスフンドの平均寿命は12〜16歳で、ギネス世界最高齢は21歳!


みなさんは、犬の平均寿命をご存じですか?一般的には、犬の平均寿命は12歳~15歳です。


ダックスフンドのような小型犬は大型犬より平均寿命が長い傾向があります。


なかには、20歳を超えて生きたダックスフンドもいてギネス世界最高齢として登録されたこともあります。


ここでは、

  • ダックスフンドの平均寿命
  • ギネス記録について
  • 犬の年齢を人間換算する方法
について解説したいと思います。

ダックスフンドの平均寿命は12〜16歳

ダックスフンドの平均寿命は、概ね12〜16歳となっており、全体と比べてみるととても長いですよね。


大型犬の中には寿命が8歳前後の犬種もいるのでやはり長生きであることが分かります。


また、性差も影響しており、メスのほうが長生きする傾向があります。身体がメスよりもオスのほうが大きくなるからと考えられています。


なぜ、大型犬のような大きい犬の方が寿命が短いのかというと

  • からだの比率に対して臓器が小さい
  • 体の細胞分裂の回数が小型犬に比べ多い
  • 発がんのリスクが高い
臓器が大型犬は比率のわりに小さいので、負担が大きいので寿命が小型犬よりも短いと考えられます。

また、体が大きい分、細胞分裂を繰り返して大きくして維持しています。そして、細胞分裂には限度があることから寿命が短いと考えられています。

また、細胞分裂が小型犬よりも多いことから発がんの発生率も増える可能性が高いです。

ダックスフンドのギネス最高記録寿命はなんと21歳114日!

比較的長い寿命を持つダックスフンドですが、なんと最長で記録されているのは、21歳114日です。


平均寿命よりも5年以上長生きしているのですごいですよね。人間の年齢に換算するとおよそ100歳なので、長生きしているということが分かります。


個体差にもよりますが、環境次第で寿命が延びることが分かります。

ダックスフンドの年齢を人間に換算すると?

皆さんは、ダックスフンドの年齢を人間に換算する方法をご存じですか?


犬の成長が、人間より早いことを知っている人はたくさんいますが、具体的な数字まで知っている人は少ないと思います。


また、同じ犬でも小型犬や大型犬では、換算方法は異なります。それでは、ダックスフンドは、どのように換算するのでしょうか?


小型犬の中でもそれぞれの犬種で少し異なりますが、おおよそこのようなスピードで、歳を重ねていきます。


小型犬の場合

  • 0歳~2歳:1年×12.5歳
  • 2歳以降:1年×4.32歳(ダックスフンド)

中型犬

  • 0歳~2歳:1年×10.5歳
  • 2歳以降:1年×5.74歳(ゴールデンレトリバー)

大型犬の場合

  • 0歳~2歳:1年×9歳
  • 2歳以降:1年×10歳(バーニーズマウンテンドッグ)
1年で大きさによって成長スピードにかなり差がありますよね。

ダックスフンドの生後半年から20歳までの年齢の表を作成したので、ぜひ参考にしてください。

犬の年齢換算した年齢
半年9歳
1歳17歳
2歳23歳
3歳28歳
4歳32歳
5歳36歳
6歳40歳
7歳44歳
8歳48歳
9歳52歳
10歳56歳
11歳60歳
12歳64歳
13歳68歳
14歳72歳
15歳76歳
16歳80歳
17歳84歳
18歳88歳
19歳92歳
20歳96歳

ダックスフンドのシニア期・高齢期はいつから?

それでは、ダックスフンドのシニア期・高齢期はいつからなのでしょうか?


一般的に6歳からシニア犬11歳から高齢犬になるといわれています。


シニア期からは体の機能も衰えてしまいます。


具体的にシニア期になると、

  • 視力・聴力の低下
  • 歯周病による口臭
  • 足腰や筋力が弱くなる
  • 全体の活動時間が減る
これらのサインがあらわれます。

シニア期からは食事も年齢に合わせる必要があります。噛む力や栄養素のことを考えて選びましょう。

また、室内もなるべく段差のないように工夫して、愛犬が過ごしやすいようにしてくださいね。

ダックスフンドがかかりやすい病気やその治療・治療費は?


ダックスフンドを飼う際に、どんな病気にかかりやすいのかについて気になりますよね。

実は、ダックスフンドを飼う上で気を付けるべき病気が存在し、中には深刻な病気も存在します。

少しでも元気に過ごせるように愛犬の出すサインに気を付けてあげましょう。

ここでは、がかかりやすい3つの病気について解説します。

ダックスフンドのかかりやすい病気①:椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアとは、椎間板物質である髄核が逸脱し、脊髄を圧迫している状態です。


原因

腰に負担がかかってしまうと、なりやすいので以下のような原因を把握しておきましょう。
  • 加齢
  • 肥満
  • 体型
  • 滑りやすい環境
などがあげられます。加齢と肥満は犬全般になりえる可能性があります。

特にダックスフンドは、胴長短足の体型をしているので、抱っこの仕方なども工夫してあげないと腰に負担がかかってしまいます。

滑りやすい床も原因になるので、カーペットなどを使ってフローリング等の滑りやすい床を避けるようにしてあげましょう。

症状

  • グレード1:歩行はできるが、気にするしぐさをする(痛みがある)
  • グレード2:歩行はできるが、時々ふらつく
  • グレード3:後ろ足が麻痺やしびれで歩行ができなくなる
  • グレード4:歩行不能、排泄も困難になる
  • グレード5:後ろ足の痛覚を含めた感覚がなくなる
のようにグレードにより症状が進行してしまいます。グレードが上がるにつれ、回復が難しくなり、手術が必要です。

グレードが低い時でも、手術が必要なケースもあるので、普段と歩き方が違うと思ったら、一度病院に連れて行きましょう。

予防法

背骨や足腰に負担をかけないことが一番の予防に継がるので、
  • 激しい運動はさせない
  • 肥満や偏った栄養にならないような食事
  • 滑りいくい床にする
  • 段差を作らない
などがあげられます。

日常からできることが多いので、少しでもこの病気になるリスクを減らしてあげましょう。

治療法

治療法は、内科的治療法と外科的治療法のどちらかの治療をします。
  • 内科的治療法:鎮痛剤や内服薬・サプリメントを使用する
  • 外科的治療法:突出した椎間板を摘出する
進行具合により、獣医師が提案をして判断をします。

しびれや麻痺などの後遺症が残ることもあり、自力での排尿困難車いす生活の可能性もある恐ろしい病気です。

治療にかかる費用は、手術が必要な場合は入院などすべてを含めると約30万円前後かかってしまいます。

ダックスフンドのかかりやすい病気②:進行性網膜萎縮

進行性網膜萎縮とは、眼の網膜が変性や萎縮してしまい、正しく機能しなくってしまう病気です。


進行が進むと、視細胞が少なくなり視力が落ちていき、最終的に失明してしまいます。


原因

遺伝性の疾患と考えられています。進行が早いと生後1ヵ月半〜3ヵ月齢で発症し、1〜2歳で失明する場合があります。


進行が遅いと1〜3歳の頃に発症し、5〜8年かけて失明する場合もあり、その個体により差が大きいです。


症状

症状は視細胞が減り、日々視力が低下します。

  • 暗い場所で物にぶつかる
  • 歩行中にこける
  • 運動量の低下(見えなくなり行動しなくなる)

このような症状が出たら進行性網膜萎縮かもしれません。


また、白内障を併発する恐れもあります。


予防法

遺伝による影響のため予防法はまだありません。予防というより、なってしまった時の対応が飼い主には必要です。

高齢犬にも言えますが、徐々に視力は落ちます。

室内での段差や滑りやすい床などに気を付け、散歩コースやペースなども、なるべく愛犬に合わせてあげましょう。

また、定期的な健康診断で早期発見や治療ができるので、基本的に年に1回シニア期以降は年に2回を目安に健康診断をしましょう。

治療法

治療には、ビタミン剤や抗酸化剤などのサプリメントを使用して進行を遅らせます。

完治を目指すのではなく、進行を遅らせて、病気と付き合っていくと考えておきましょう。

サプリメントなどの治療費は月々3千円~4千円程度かかります。

ダックスフンドのかかりやすい病気③:クッシング症候群

クッシング症候群とは小型犬全般がかかりやすく、副腎皮質機能亢進症とも呼ばれている副腎の病気です。


下垂体腫瘍や副腎腫瘍により副腎皮質ホルモンが過剰分泌することで、余分にホルモンが分泌されてしまう病気です。


放置してしまうと、糖尿病皮膚炎などのほかの病気も併発し、深刻な状態になってしまう可能性があります。


原因

3つの発症する原因があります。

  • 脳下垂体に腫瘍ができることで、脳下垂体が誤った働きをしている
  • 副腎に腫瘍
  • 他の病気の治療薬の副作用
が考えられます。

一つめの脳下垂体とは、ホルモン分泌の指示をする働きがあります。その脳下垂体に腫瘍ができることで正常に機能できなくなり、余分にホルモンが分泌されてしまいます。

二つめは、副腎に腫瘍ができることで副腎自体が肥大化してしまい、多くのホルモンが分泌されてしまいます。

三つめは、ほかの病気に処方された治療薬の副作用が影響する場合です。

違う病気でステロイド剤などを長い間使用した場合は、体内に副腎内にホルモンが多く残っているので「医原性副腎皮質機能亢進症」と呼ばれる副作用を起こすことがあります。

またほかにも特徴があり、
  • 性差も関係していてオスよりメスの方がかかりやすい
  • シニア期から注意が必要でかかりやすい
があります。

症状

症状はいくつかあるので、サインを見逃さないようにしましょう。
  • 多飲多尿
  • 体重の増加
  • 左右対象脱毛
  • 食事を欲しがる
  • 運動量の低下
  • 呼吸が乱れている(息が荒い)
などが症状としてあります。

成長期だからと思って最近食欲が増していても見逃す人も多いと思います。

少しでもいつもと違う感じたら動物病院に連れて行くようにしましょう。

予防法

残念なことに予防法は特にありません。早期発見早期治療が大切です。

進行が進んでしまうと治療が難しくなってしまいます。

治療法

治療法は原因により異なります。脳下垂体による原因である場合がほとんどで、脳下垂体の腫瘍が小さい場合は薬で治療できます。

大きい腫瘍の場合は種々が難しいので放射線治療で腫瘍を小さくしてから薬を使用します。

仮に副腎に腫瘍があった場合は、手術で取り除きますが、難しいケースも多く時間をかけて薬で治すこともあります。

治療にかかる費用はおおよそ
  • 薬物治療:16,000円~30,000円程度(月額)
  • 手術治療:150,000円~250,000円程度
  • 放射線治療:60,000円~100,000円(一か月換算)
この病気はすぐに完治する病気ではありませんが、治療難易度を考えると早期発見のほうが、断然回復の見込みがあります。

ダックスフンドが長生きする3つのコツ・飼育法を解説!


ここでは普段の生活で改善できるポイントを3つまとめてみました。


生活環境や習慣を見直すことで長生きできる可能性も十分にあります。


3つのポイントを参考にして少しでも元気に長く生きられるように環境を整えてあげましょう。

ダックスフンドの長生きのコツ①:ヘルニアに注意

病気の時にも紹介しましたが、ヘルニアに注意です。他の犬種よりも体型を考えると、普段の生活で腰に負担がかかるシチュエーションが多いです。


肥満や抱き方など普段の生活から気を付けるべきことは多いです。抱く際は、宙ぶらりんのような抱き方は決してしないで、おしりを片手で支えてあげましょう。


また、なるべく高いところから飛び降りることのないような環境づくりをしましょう。


足腰にすごく負担がかかってしまいます。ソファなど身近なものを、今一度確認してみてください。

ダックスフンドの長生きのコツ②:暑さ寒さ対策

足が短く、地面との距離が短いので、温度調整が重要です。


外を歩く際はアスファルトなどは熱がこもりやすく、人間よりも熱く感じるので熱中症に注意が必要です。


また、冷たい空気も地面付近にとどまるので、ダックスフンドは寒さに敏感です。


室内の温度はもちろん、散歩の際も対策をとって体調を崩さないようにしてあげましょう。

ダックスフンドの長生きのコツ③:適度な運動

ダックスフンドはもともと猟犬でアナグマなどをターゲットに活躍していました。


運動量は、なるべく多く確保してあげる必要があります。室内での運動のみでは足りないので、毎日の散歩をしてあげましょう。


しかし、激しい運動はかえって体に負担がかかるので、飼い主の方がしっかりとコントロールをしてあげましょう。

ダックスフンドのペット保険とは?保険料や補償内容、特約も解説!

ペット保険の存在を知っている方は多いですが、加入率はまだ高くなく、詳しい補償内容がわからない人も多いと思います。

ペット保険に加入していると、月々に保険料を納めることで治療費が発生したときに、一部を補償してくれます。

ペット保険には申告義務があり、審査が通れば加入できます。

年齢齢制限や過去の既病歴、今の健康状態など審査が通らない場合や条件付きで加入できる場合もあります。

最近では様々な保険会社とプランが充実していて、その家庭にあったプランを選ぶことができます。

ペット保険会社に存在するプランの多くは、
  • フルカバータイプ:手術・入院・通院をカバーするプラン
  • 手術特化タイプ:手術に対する手当が充実しているプラン
  • 通院特化タイプ:通院に対する手当が充実しているプラン
など全体をカバーするか一部分を手厚くするか選べます。

フルカバータイプのプランは、治療費の50%分を補償、70%分を補償として保険が適用されることが多いです。

毎年更新が必要ですが、基本的に自動更新される制度です。多くの保険会社は犬の大きさで月々の保険料が異なっていることが多いですね。

ダックスフンドの場合は、小型犬に分類されます。

また、ペット保険にはペットの賠償責任特約等があります。治療費を補償するだけでなく、基本補償の他に特約等も付帯できます。

仮に、愛犬が他人や所有物などにかみついてケガや破損させてしまうなどの、トラブルも増化しています。

愛犬がおこした他人への被害に関しては、その飼い主に賠償責任が発生します。

しかし、賠償責任特約により最大1,000万円まで補償が下ります。他にも例外のケースもあるので、必ず検討している保険会社の規約に目を通すようにしましょう。

このように、現在では犬の保険はとても充実しております。まだ加入していない人は必ず加入して、もしもの時に備えておきましょう。

まとめ:ダックスフンドの平均・最高寿命や長生きさせるコツについて

ここまでダックスフンドの平均・最高寿命や長生きさせるコツについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは

  • 平均寿命は12歳~16歳なので比較て長い
  • 独特の体型からヘルニアになりやすいので注意が必要
  • 室内、散歩中のどちらも温度管理を忘れてはならない
  • トラブルや病気に備えてペット保険への加入が大切
以上の点です。

少しでも元気に長く生きてもらえるように日ごろから注意深く愛犬をみてあげましょう。

また、ペットショップで勧められたペット保険に安易に加入せず、ご自身でしっかりと調べた上でペット保険に加入しましょう。

MOFFMEではペット保険に関する記事を多数公開していますので、ぜひ参考にしてください。