内容をまとめると
- 入院や手術のみの補償に特化したペット保険は「保険料が安い」「手術に対する補償が厚い」ことがメリット
- 一方「補償範囲が狭い」「窓口精算不可」といったデメリットもある
- ペット保険加入を検討している人、悩んでいる人はペット保険のかんたんお見積もりが可能!
ペット保険の補償内容は、「フルカバー型」と「入院や手術のみの補償特化型」に分かれているのですが、どちらを選んだら良いか分からず悩んでいる方が多いです。本記事では、入院や手術のみに特化したペット保険のメリットやデメリット、フルカバー方との徹底比較を行っています。
この記事の目次
目次を閉じる入院や手術のみに特化したペット保険について詳しく紹介!
記事モデル:ふわり
ペット保険を選ぶにあたり、補償内容を「フルカバー型」にするか、「入院や手術のみの特化型」にするかは大きなポイントです。
フルカバー型は通院、入院、手術にかかる費用を全て補償してくれるもので、特化型は入院や手術だけ限定して補償するものです。
実際に「どちらの補償タイプを選べば良いのか」と悩む方は少なくありません。
入院や手術のみの補償に特化したタイプには良し悪しがあり、一概におすすめすることはできません。
そこで今回「MOFFME」では、
- 入院・通院・手術のみ特化型のメリット・デメリット
- 犬や猫の手術費用や保険の必要性
- ペット保険の比較ポイント
- フルカバー型と特化型の比較
について解説していきます。
自分がどういったペット保険を選べば良いのか、選ぶ際の参考になれば幸いです。
どうぞ最後までお読みください。
また、MOFFMEでは「ペット保険のランキング」についても紹介しています。気になる方は一緒にお読みください。
入院・通院・手術のみ特化のペット保険のメリット・デメリット
特化型のペット保険にはどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか?
補償内容等も詳しく解説します。
入院・通院・手術のみに特化したペット保険のメリット
こちらは補償の対象を入院や手術等に限定したものです。
プランによって、
- 手術のみ
- 入院と手術のみ
- 手術と手術に伴う連続した入院
など、どこまでの費用を補償するかは異なります。
珍しいですが、通院のみに特化したものもあります。
特化型のメリットは、
- 保険料が安い
- 補償が手厚い
- 高齢になっても続けやすい
の3つです。
保険料が安い
特化型を選ぶと保険料を抑えることができます。ペットの種類や年齢によっては、1,000円前後で済んでしまうという手軽さです。
なぜ保険料が安いかというと、補償内容を絞ることで、保険会社が保険金を支払う機会が減るからです。
保険金請求のほとんどが通院によるものなので、入院や手術のみに補償を絞ることで、保険料が安くなるのは当然ですよね。
補償が手厚い
入院・通院・手術のみに特化したペット保険のデメリット
特化型保険のデメリットは、
- 他の治療費の負担が大きい
- 窓口精算が使えない
といったことが挙げられます。
他の治療費の負担が大きい
もちろん特化型なので、それ以外の治療に対して保険金は一切支払われません。
ペットの治療費として高額になるのは手術費ですが、通院や入院も長期に渡ってしまうと治療費は高額となってしまいます。ペットの病気を治療する方法は手術のみではありません。
病気によっては通院を繰り返して治療するものもあるということを忘れないようにしましょう。
通院に補償がないというのは意外と辛いものがあります。ちょっとした下痢や風邪でも「補償がないからもったいない」という気持ちが生まれ、気軽にペットを連れて行けなくなるかもしれません。
窓口精算が使えない
補足:フルカバー型・通院特化型のペット保険について
フルカバー型についてですが、こちらは前述したように、動物病院での全ての治療に対する補償をカバーするものです。
現状、加入している方のプランはフルカバー型が多く、食べ物を吐く、風邪をひくなどの比較的軽度で通院で治療できる場合、さらに入院が必要な場合、もちろん手術も含め、全ての治療を補償します。
ペット保険は治療費が全額補償されるのではなく、割合が決まっています。主流は50%か70%ですが、80〜100%のものもあります。
飼い主にとっては、通院・入院・手術全てに保険金が支払われるという安心感があります。
しかし、保険料が高い、手術費用が高額になると満足に補償されないなどのデメリットもあります。
またフルカバー型以外に通院特化型のペット保険もあります。
通院特化型のペット保険はその名の通り、通院補償のみに特化した保険となっています。
通院特化型のペット保険については以下の記事で詳しく解説しておりますので、そちらもぜひ参考にしてみてください。
入院や手術のみに特化したペット保険はどんな方におすすめ?
特化型、フルカバー型の両方に一長一短があることがわかりましたが、結局どちらを選べば良いのでしょうか?
選ぶ前に、「何のためにペット保険に加入し、どのような費用を補償してもらいたいのか」ということを考えましょう。
何を重視するか目的を明確にすることで、どのような補償を選べば良いか見えてきます。
目的は大きく分けて、
- 少ない保険料で手術費用など突発的な高額治療に備えたい
- 下痢や風邪などに対する低額治療を気兼ねなく受けさせたい
- 全ての病気やケガに備えたい
ペット保険を掛け持ちして補償を厚くすることも可能!
例えば、ペットが幼年期で手術に対して重点的に備えたいけど、通院にも補償は欲しいという場合、フルカバー型と手術のみの保険を併用することもできます。
ただし注意点も多く、
- 保険料が高くなる
- 補償割合の重複に注意
- 掛け持ちできない保険会社もある
などが挙げられます。
保険料が高くなる
これは当然ですね。複数加入する分、保険料はかなり高額になります。掛け持ちをしない、もしくは併用していたがやめたという方の1番の理由はここでしょう。
目的があやふやなまま掛け持ちしてしまうと、ただ高い保険料を払うだけになってしまいます。
補償割合の重複に注意
例えば、手術費用に対して50%補償のプランと70%のものを掛け持ちしていても、120%の補償はされません。
つまり保険金によって、飼い主が利益を得るということは絶対にないということです。
掛け持ちできない会社もある
全ての保険会社で掛け持ちが許されているわけではありません。事前に会社に確認しておきましょう。
また、例え掛け持ち可能な保険会社でも、事前に告知しなければいけません。告知をしないために、告知義務違反と判断され、保険金が支払われない可能性もあります。
以下の記事で掛け持ちについてより詳しく解説しています。気になる方は参考にしてください。
ペットの手術にはどれくらいの費用がかかるの?
次に、実際にどのような病気やケガに備えれば良いのかを解説します。
犬や猫の品種、年齢によってケガをしやすい、かかりやすい病気がある、などそれぞれの違いはあるかもしれませんが、概ねどのような傾向があるかがわかります。
もしかするとこの金額であれば自分にはペット保険は必要ないという方もいらっしゃるかもしれません。
ご自身のペットの場合と比べてみるなどして、チェックしてみてください。
犬や猫に多い病気やケガとその治療費
以下に犬や猫がかかりやすい病気やケガと治療を表でまとめました。
ぜひ参考にしてください。
病気やケガ | 参考治療費用 |
---|---|
外耳炎(片側) | 128,000円 |
歯周病 | 35,000円〜 |
骨折 | 163,000円〜 |
異物誤飲(手術の場合) | 150,000円〜 |
パテラ(膝蓋骨脱臼) | 248,000円 |
尿路結石 | 128,000円〜 |
白内障(両目) | 500,000円 |
治療費については「DVMs動物医療センター横浜」「銀座ペットクリニック」のサイトを参考にしています。動物病院によって治療費は異なるので注意してください。
犬や猫を飼っている人ですら、これほどの治療費がかかることに驚かれるのではないでしょうか。
人間には高額療養費制度というものがあり、手術費用に対する自己負担額はかなり抑えられますが、ペットは保険に加入していない限りこれら全てが自己負担になります。
勘違いしてはいけないのがこれはあくまで手術費用であって、入院や診察料、薬代は含まれていないということです。
ペット保険が気になる、加入したいという方は、以下のボタンからペット保険の一括比較が可能です。保険料や補償内容を比較することもできるのでぜひご活用ください。
補足:貯金していればペット保険は必要ない?
よく「手術費用をコツコツ貯めているから、ペット保険なんて必要ない」という方がいます。
でも考えてみましょう。
もし貯金を始めて数ヶ月後に手術が必要になったらどうしますか?保険であれば積み立てていた期間は関係なく補償されます。
しかし貯金は十分に積み立てるまでにかなりな時間がかかります。
おそらくこういった方は、高齢になった時のために貯金をしているのでしょうが、若いうちに病気にならないとは限りません。
しかも、生まれたての犬や猫は慣れない飼育環境や免疫力の弱さから、病気やケガが多いです。骨折や異物誤飲など、高額な治療費が必要になることもあります。
もちろん、すでにペットの治療のための貯金が数十万〜百万円ほどあるのであれば、保険は必要ないでしょう。一生涯にかかる治療費はその程度と言われています。
ただ、ペットを飼い始めたタイミング、もしくはそれ以降に積み立てを始めようと考えている方は考え直すべきではないかと思います。
入院や手術のみに特化したペット保険を選ぶポイント
ペット保険を選ぶ際、補償内容や保険料以外にも検討すべきポイントはあるのです。
ここで紹介するのは、
- 支払い限度額・限度回数(日数)
- 補償対象外になる場合
- 免責金額
比較ポイント①支払い限度額・支払い限度回数(日数)
限度額については先ほど解説した通りですが、他にも支払い限度回数というものがあります。
これは、1年間で何回(何日)までしか保険金請求ができないという制限のことです。
例えばI社の場合、手術に対する支払い限度回数は2回です。フルカバー型でも特化型でも同じです。3回目以降の手術は自己負担となります。ちなみにフルカバー型の入院や通院の限度日数はどちらも22日までです。
先ほども少し触れましたが、ペット保険は1年ごとに契約の更新があり、更新ごとに限度額や回数は0からリセットされます。
しかしここで注意しておきたいことがあります。もし限度額、もしくは限度回数に達してしまうと、そのペットは健康ではないとみなされて、次期の更新ができなくなる可能性があります。
更新できたとしても、手術した病気やケガにかかる治療費は、次期以降補償対象外となる場合があります。
病気やケガに備えるための保険なのに、これでは意味がないと感じてしまうかもしれませんが、これが日本のペット保険の現状なのです。
これから市場が拡大していくにつれて、こういったマイナスの部分が改善されていくと筆者としても嬉しいです。
比較ポイント②ペット保険の補償対象外となる場合
ペットにかかる治療費が全て補償対象となるわけではありません。
対象外になるものの例を挙げると、
- 健康診断
- 去勢・避妊手術
- 出産・帝王切開
- ワクチンで予防できる病気(狂犬病など)
- 予防接種
- 既往症や先天性疾患など加入前に発症している病気
- 歯科治療
比較ポイント③免責金額
免責金額とは、飼い主が最低限払うべき治療費のことを意味します。
例えば、免責金額が5,000円で補償割合が70%の保険に加入しているとしましょう。
まず、治療費が5,000円以下の場合、免責金額を下回っているため全額自己負担となります。
もし、飼っている犬の治療に30,000円かかった場合、
(30,000-5,000)×0.7=17,500円
30,000-17,500=12,500
自己負担額は12,500円になります。
本来であれば治療費の70%を会社が負担してくれるはずですが、治療費から免責金額を引いた額の70%までしか補償されません。本来であれば9,000円の自己負担で済みました。
一見必要ないものにも見えますが、低額治療への保険金請求がなくなるという点で、保険会社側の負担が減ります。
また、保険料も少し安くなるので契約者にとってもメリットがあります。
詳しくは以下の記事で解説しています。合わせてぜひお読みください。
まとめ:手術のみを補償するペット保険は安さや手厚さが魅力
ここでは手術のみを補償する手術特化型のペット保険について、詳しくご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
この記事でポイントは
- 入院や手術のみに特化したものは「保険料の安さ」「補償の手厚さ」が強み
- 一方、「補償範囲が狭い」「窓口精算が使えない」といった弱みもある
- ペット保険を選ぶ際は、目的を明確かすることが重要
- 掛け持ち(併用)という選択肢もある
- 「限度額・回数」「補償対象」「免責金額」などが比較する際のポイント
です。
フルカバー型の方が補償の幅は広いですが、高額な手術に対してはあまり役に立ちません。
もちろん、いつどのような手術が必要になるかわかりませんが、通院の費用が苦にならない方は入院や手術のみを補償してくれるプランを選ぶと良いでしょう。
加入目的と照らし合わせて、補償内容やそれ以外の要素も比較してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございます。