本記事は犬の尿路結石について紹介しています。犬の尿路結石の症状、原因、治療・手術方法、予防方法、なりやすい犬種や年齢、保険の適用等を紹介しています。尿路結石を放置すると手術しなければいけませんが、フードやりんご、鹿肉等の食事やおやつに気をつければ予防できます。
犬の尿路結石とは?
みなさんは尿路結石という病気をご存知でしょうか。
どの犬種に限らず、この病気になってしまう可能性はありますが、意外と認知度は高くなくどのような病気なのか知らない人も多いと思います。
今回「MOFFME」では、
- 尿路結石とはどのような病気なのか?
- かかりやすい犬種は?年齢は関係あるの?
- ペット保険の補償対象なの?
この記事を読んでいただければ、犬の尿路結石の予防や対処の参考になるでしょう。
ぜひ最後までご覧ください。
またMOFFMEでは、ペット保険のランキングについても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください。
尿道に結石(石のようなもの)ができる病気
尿路結石とは腎臓から尿管、膀胱、尿道の間に石のような結石というものができてしまう病気です。尿道にできてしまっている場合は尿道結石といいます。尿路結石の尿路とは、尿が排泄されるまでの通路をさします。
尿路に結石ができた場合、尿路を傷つけてしまったり、実際に尿が出にくくなってしまいます。
不要な老廃物を排出するための尿が出にくくなることで腎臓へダメージを与えてしまいます。それによって腎臓が正常に機能しなくなることがあります。
愛犬の尿路結石を放置することで「尿毒症」となり、死亡してしまうケースもあります
尿路結石について、千葉県にあるかんじ動物病院のサイトに詳しい情報が記載されていますのでぜひ一度見てみてはいかがでしょうか。
犬の尿路結石の症状
犬の尿路結石の具体的な症状は、
- トイレに頻繁に行き、排尿が少量である。
- トイレ以外の場所で排尿してしまうことがある。
- 尿に血が混じっているときがある。
- 尿をするときに痛そうに鳴いてしまう。
- 尿をする態勢をとるが尿が出ていない。
尿路結石の疑いがある場合の検査とは
もし愛犬が尿路結石かもと疑いを持った場合、動物病院ではどんな検査をされるのでしょうか。
検査には3つの種類がありますので、順に見ていきましょう。
尿検査
尿検査では、血尿やたんぱく尿、結晶や炎症を起こしているか、尿のpHを確認できます。
X線検査、超音波検査
X線と超音波検査の両方が必要です。尿結石は種類によってはレントゲンでは写らないことがありますが、その場合は超音波検査によって尿結石があるかどうかを確認します。
血液検査
血液検査によって、腎機能の低下を検出します。
これらの4つの検査により、尿路結石があるのかどうか、どのくらいの大きさの石があるのかどうか、腎臓の機能は衰えていないかを確認することができます。
犬の尿路結石は尿のpHが原因?尿路結石には種類がある!
そもそも尿路結石の原因はミネラルが大きく関係しています。ミネラルは体にとって必要ですが、余剰分は尿として排出されます。
しかし、ミネラル成分には成分同士がくっつきやすいという特質があります。このことにより、尿中のミネラル濃度が高くなってしまい、成分同士が集まり結石ができやすくなってしまいます。
それだけでなく、尿のpHにも原因があります。このpHとは、酸性や中性、アルカリ性を示す指数であり、ミネラルの種類ごとにくっつきやすいpHがあります。
結石ができると、そこにまたミネラルがくっついて結石が徐々に大きくなっていきます。
できてしまった結石には種類があり、マグネシウムがもととなっいるストラバイト結石と、カルシウムがもとになっているシュウ酸カルシウム結石の2種類が多く、種類によって治療法は異なります。
これらの原因は主に、偏った食事や運動不足、ストレスによって起こりうるものです。
犬の尿路結石の治療方法、手術はするのか
それでは尿路結石ができてしまった場合、どのような治療方法があるのか。
結石の種類や症状によって手術をして取り除いたり、食事療法をとったりとケースによって異なります。
ストラバイト結石の場合、専用のドッグフードを用いた食事療法によって溶解することができます。
尿のpHをコントロールするドッグフードなどの食事療法は、手術よりも負担が少ないのが最大のメリットです。
食事管理によって尿のpHをコントロールしながら、適度な運動と共に徐々に結石を溶解していきます。
しかし、結石の成分が単一でない場合には完全に溶解することができない、治療効果が現れるまでに時間がかかるなどのデメリットもあります。
食事療法に対して、シュウ酸カルシウム結石や溶解しきれない大きな結石の場合には、手術をして取り除きます。
食事療法や手術の他にも薬を使った投薬療法や超音波を用いて結石を砕く砕石という方法があります。ケースによって様々なのでしっかりと獣医師からの説明を受けましょう。
しかし、手術によって結石を取り除いた後も再発する可能性はあります。再発を防ぐためにも、少しでも尿路結石になりにくくする生活習慣を心がける必要があります。
犬の尿路結石の予防法は?りんごや鹿肉等のおやつに注意
では、尿路結石の予防策とは何でしょうか。予防に重要な3つのポイントを紹介します。
ポイント1:食事管理
たとえば果物のりんごや鹿肉等のジャーキーなど、おやつとしてあげている飼い主の方もいるのではないのでしょうか。
適度の量のりんごは良い効果を持つのですが、適切な量を超えると危険です。
他にも、ももやブロッコリーなどはシュウ酸等が多く含まれているのでなるべく与えるのは控えてください。
尿路結石の原因はミネラル濃度の不均衡だけではなく、尿石核の存在や尿路感染などもあります。
食事管理によって過剰摂取や栄養管理に気をつけ、また治療中であれば専用のドッグフードを与えるようにしましょう。
ポイント2:水分補給
なるべく新鮮な水を用意してください。
注意点としてミネラルウォーターはミネラルが多く含まれているので、なるべく軟水や水道水を与えるようにしてください。
ポイント3:運動
栄養の偏りの他にも、肥満が尿路結石のリスク要因となります。食事も重要ですが、散歩など運動を行い、健康的な身体作りも必要です。
また、犬のストレスも軽減され尿路結石のリスクも減るので、運動は必要不可欠といえます。
長時間の散歩ではなくとも、短い時間でよいのでこまめに散歩に連れ出してあげ、運動させてあげましょう。
尿路結石にかかりやすい犬種や年齢は?
これまで、犬の尿路結石についてみてきました。では尿路結石にかかりやすい犬種や年齢は存在するのかどうか気になりますよね。
どの犬種も尿路結石になる可能性はありますが、犬種によって尿路結石が発生する割合に違いがあるのでしょうか。尿路結石にかかりやすい犬種を見ていきましょう。
また、犬の年齢によって尿路結石の発生率は違うのでしょうか。年齢による病気の影響についてもあわせてこれから確認します。
尿路結石にかかりやすい犬種
尿路結石にかかりやすい犬種を確認していきます。尿路結石には2種類あることを紹介しましたが、実際には炭酸塩やシリカ、シスチン等の種類もあります。
ここではシュウ酸カルシウム、ストラバイト、炭酸塩の3種類の結石についてかかりやすい犬種を見ていきます。
シュウ酸カルシウム結石
- シーズー
- ミニチュアシュナウザー
- ミニチュアプードル
- ヨークシャーテリア
ストラバイト結石
- ミニチュアシュナウザー
- シーズー
- コッカースパニエル
- ミニチュアプードル
- ピションフリーゼ
炭酸塩
- ダルメシアン
- ヨークシャーテリア
以上が結石の種類ごとの、尿路結石にかかりやすい犬種です。
また、性別がメスだとストラバイト結石が多くなります。これは尿道の長さがオスよりも短く、尿路感染を起こしやすいために尿のpHがアルカリ性になりやすいからです。
上記記載のペットを飼っている方は、特に注意をしてあげてください。しかし、尿路結石は必ずしもかかるものではありませんので、普段の食事などから気をつけてあげることが重要です。
尿路結石にかかりやすい年齢
年齢によってかかりやすい尿路結石は異なってきます。犬が若いうちにはストラバイト結石ができやすいです。そして年齢を重ねるにつれ、腎臓機能は少しずつ低下していきます。
腎機能の低下により、カルシウムが尿中に排泄されてしまう量が増加してしまい、シュウ酸カルシウム結石ができてしまう可能性が高くなってしまいます。
このように、犬の年齢によって発症しやすい尿路結石の種類が変わっていきます。年齢から見ると尿路結石は6歳から9歳までの発症率は1%を程度で低いですが、その年齢の間は尿路結石に注意する様にしましょう。
犬の尿路結石はペット保険で補償される?
もし入院や手術が必要となった場合などペット保険では補償されるのでしょうか。
もちろん補償されます。
補償はされるのですが、保険の契約時に治療中なのか、また経過観察中なのかや今の健康状態によって補償の対象内や対象外、一部対象外などが異なってきます。
なので、自分の加入しているペット保険会社に早い段階で問い合せをするのをおすすめします。
まとめ:犬の尿路結石について
これまで、犬の尿路結石について紹介してきました。
この記事のポイントは
- 尿路結石はどんな病気か
- 尿路結石の症状は何か
- 尿路結石にはどのような検査をするか
- 尿路結石の種類
- 尿路結石の治療方法、予防法
- 尿路結石にかかりやすい犬種、年齢
- 尿路結石にはペット保険の補償を
以上です。
犬の尿路結石についてみてきましたが、尿路結石は普段の食事に気をつけ、運動させればある程度予防できる病気です。一度尿路結石になってしまうと再発することが多く、痛みを伴いますので、特にかかりやすい犬種のメスを飼われている方はぜひ注意してあげてください。
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