本記事では犬の骨肉腫について紹介をしています。骨肉腫の症状や原因、治療・手術方法、予防方法、余命、かかりやすい犬種・年齢、ペット保険の補償等を紹介しています。骨肉腫は顔や肋骨等の骨から発生し、抗がん剤等を用いて治療します。本記事は骨肉腫について解説しています。
この記事の目次
目次を閉じる犬の骨肉腫とは?
大切な愛犬が骨肉腫になったら…考えただけで恐ろしいですよね。
できればそんな病気にはならずに一生を終えてほしいと思いますが、犬の骨肉腫は前触れもなく突然やってきます。
強い痛みを伴う骨肉腫はすぐさま直してあげたいですよね。
一刻も早く発見して病院に連れて行かないといけないのですが、どんな症状が出るのかを知っておかないと見過ごしてしまい、治療が遅れて余命を縮める要因にもなってしまいます。
骨肉腫はいったいどんな症状が出るのでしょうか?
この機会にしっかり学んで、万が一の事態に備えておきませんか?
そこで今回「MOFFME」では、犬の骨肉腫について、
- 犬の骨肉腫とはどんな病気か?
- 犬の骨肉腫はどんな症状が出るのか?
- 犬の骨肉腫の原因と予防法は?
- 犬の骨肉腫の治療法と治療費
- 犬の骨肉腫を巡るペット保険事情
以上のことを中心に説明します。
この記事を読んでいただけたら、犬の骨肉腫が良く分かりますのでぜひ最後までご覧ください。
またMOFFMEではペット保険のランキングについても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧下さい。
犬の骨から発生する悪性腫瘍の一種です
犬の骨肉腫は骨にできる悪性の腫瘍ですが、わかりやすく言うと骨にできる「ガン」です。
血管に乗って全身に転移することが多く、症状に気づいて慌てて動物病院に連れて行った段階では、すでに骨の他の部分に転移していたり、肺に転移していたりすることがほとんどです。
犬の骨肉腫は、その75%が四肢に発生して、進行と共に激痛になることが特徴です。
犬の骨肉腫の症状や痛みは?
犬の骨肉腫が発生する場所は前足、後ろ足が多いですが、その中でも上腕骨(前足の上の部分)と大腿骨(嘘ろ足の上の部分)の端の部分にできることが多いようです。
後ろ足よりも前足に発生する確率が高くなります。
犬が骨肉腫を発生して痛みが出てくる頃に顕著な症状が現れ始めます。
- 患部の腫脹
- 跛行(びっこ)を引く
- 動きたがらない
とにかく痛みがひどいので、今までの動きとは明らかに変わってきます。
犬のQOLが大幅に下がりますので、骨肉腫の治療というよりも、まずその痛みを取ってあげたい!と症状を見た飼い主さんは強く思うことでしょう。
犬の骨肉腫発生の約30%が顔(頭骸骨)と肋骨が原因!
犬の骨肉腫は前足後ろ足の発生確率が高いと言いましたが、顔の骨を含んだ頭蓋骨や肋骨、副鼻腔、脊椎、骨盤にも骨肉腫は発生します。
できた箇所によっては、大きく容姿が変わったり、眼球摘出などの選択を迫られることもあります。
四肢以外の場所にできる犬の骨肉腫の割合は以下の通りになります。
発生確率 | |
---|---|
脊椎 | 15% |
頭蓋骨 | 14% |
肋骨 | 10% |
副鼻腔 | 9% |
骨盤 | 6% |
鼻で骨肉腫が発生すると腫れで顔が変形したり、脊椎には神経が通ってますので、そこで骨肉腫が発生すると四肢の麻痺や歩行困難などの神経症状が出る場合もあります。
鼻や頭蓋骨に発生すると治療の際に大きく切り取る必要があるため、眼球摘出や大きくえぐられたような容姿になることもあります。
犬の骨肉腫の治療・手術方法は?抗がん剤治療?
犬の骨肉腫の治療の前に、場所を確実に把握しないといけないため綿密な検査が行われます。検査内容は以下のとおりです。
- 視診・触診
- 血液検査
- レントゲン・CT・エコー検査
- 生検・病理検査
まず目と触感で場所をおおよそ特定して、同時に血液検査を行い、骨肉腫に罹患している可能性があることを確定します。
次にレントゲンやCT、エコーなどを駆使して場所を特定します。
明らかにここに病変があると特定したら、次にその病変の部分の組織を採取して、がん細胞であるかどうかの病理検査を行います。
こうして骨肉腫であると断定されたら、次にどの治療法を行うかの検討に入ります。犬の年齢やがんの進行具合、飼い主さんの意向などを総合して、以下の治療法のどれかを選択します。
- 外科治療
- 放射線治療
- 化学療法
犬の骨肉腫の予防方法
犬の骨肉腫はまだ原因がはっきりしておらず、予防方法もまだ確立されていません。
飼い主さんは、犬の様子からいち早く察知して直ちに動物病院へ連れて行くしか手立てがありません。
毎日のようにスキンシップをして足を中心によく触って、硬い腫れができていないかをチェックしてあげてください。
補足:犬の骨肉腫になった犬の余命は?
犬が骨肉腫にかかってしまうと、残念ながら予後はあまり良くなく、治療を開始したとしても1年後に生存している率は50%、2年後に生存している率は20%と非常に低い数字となります。
ただし、犬の骨肉腫はできた箇所や犬種によって余命が変わってくるのが特徴です。
小型犬や中型犬は、大型犬の骨肉腫より予後が比較的良いことがデータにより分かっています。
骨肉腫ができる箇所による違いですが、前足の上部(上腕骨)にできる骨肉腫が一番予後が悪く、下あごにできた骨肉腫は転移が少なく、手術で取り切れた場合は予後は良くなります。
四肢にできた骨肉腫では1年後の生存率は12%と低い数字ですが、あごにできた骨肉腫では1年後の生存率は71%と大きく変わります。
ただし、手術で完全に取り切らない限り、転移しやすいがんであることには変わりなく、放射線や抗がん剤では根治はできないため、寿命を全うすることは大変難しい病気となります。
骨肉腫にかかりやすい犬種や年齢は?
骨肉腫は骨を持っている動物であればかかる可能性はどの個体にもあるのですが、犬の場合、かかりやすい犬種が存在します。そしてかかりやすい年齢も存在しています。
いち早く発見するためにも知っておいたほうが良い情報ですので解説します。
骨肉腫にかかりやすい犬種
犬の骨肉腫の場合、小さい個体よりも大きい個体のほうがかかりやすいという傾向があります。
骨肉腫が発生しやすい危険因子を盛った犬種は以下のとおりです。
- ゴールデン・レトリバー
- セント・バーナード
- ジャーマン・シェパード
- アイリッシュ・セッター
- ドーベルマン
- グレート・デーン
- ロットワイラー
立派な体格の犬の名前が上がっていますが、大型犬は骨に負担がかかりやすく、骨に関する病気が多い犬種です。骨に異常が出ると痛みが発生して、動きが明らかに変わってきますので、毎日のスキンシップでのチェックと、犬の行動によく注意しておきましょう。
しかし、注意していただきたいのは、ここに名前が上がらなかったからと言って安心ではないという点です。
最初にも言いました通り、骨を持っている動物ならどの個体もかかる病気です。
スキンシップしながらの確認と、動作に変化がないかはどの犬種の飼い主さんであっても怠りないようにしてください。
骨肉腫にかかりやすい年齢
犬が骨肉腫にかかりやすい好発年齢は7歳~9歳頃だと言われています。7~9歳より数は少なくなりますが、1~2歳でも骨肉腫発生のピークが見られます。
高齢期、幼年期どちらにも言えることですが、痛みのため今までの運動量とは明らかに変わってきますので、そんな様子を発見したら間違っていてもいいので動物病院へ急ぐことです。
予後が悪い病気とは言っても、病院に見せないとはっきりしたことはわかりません。少ない例ではありますが、余命宣告を大幅に超えて生きる子も存在しています。
がんは治療開始が早ければ早いほど予後が違ってきますので、飼い主さんの素早い行動が大切な犬の余命を決めると言っても過言ではありません。
犬の骨肉腫はペット保険で補償される?
犬の骨肉腫はペット保険で補償されるのでしょうか。
犬が骨肉腫になると治療費が大変高額になると先ほどお話しましたが、抗がん剤の治療などはがんが小さくなるまで繰り返し行われるので際限がなく、亡くなるまでに100万円を超える治療費がかかった例も少なくありません。
どのくらい膨れ上がるかわからない骨肉腫の治療に、難なく自費でお金を払えるなら問題ありませんが、多くの方は難しい金額だと思われます。
そこで安心なのがペット保険です。
ペット保険の加入は「受け入れ不可の既往症がなく、現在健康であること」が条件なので、加入する時点で発症していなければ骨肉腫も補償対象となるペット保険がほとんどです。
特に大型犬を飼っている方でペット保険にはまだ未加入でしたら、この機会にぜひ検討することをおすすめします。
まとめ:犬の骨肉腫について
犬の骨肉腫について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事のポイントは、
- 犬の骨肉腫はあまり予後が良くない病気
- 症状をいち早く察知して病院へ連れて行くことが大切
- 治療はかなり高額になる場合がある
- まだ発症していないならペット保険に加入したほうが安心
でした。
お金のことでベストな治療法を選択できない悲劇だけは避けましょう。痛みを取ってあげて、楽しく余生を過ごさせてあげてください。
そのためにもペット保険でお金の安心を備えておくことは大切です。
MOFFMEでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、是非ご覧ください。