本記事では犬の鼻炎について紹介をしています。症状や原因、ネブライザーやステロイド等の薬による治療・手術で完治するのか、予防方法としてツボマッサージ、かかりやすい犬種・年齢、ペット保険の補償等を紹介しています。本記事を読んで犬の鼻炎の予防・対処に努めましょう。
この記事の目次
目次を閉じる犬の鼻炎とは?
鼻炎になるとくしゃみや鼻水などの症状が現れ、人々を悩ませるようになりますが、実はこの症状は人だけに見られるものではありません。
時には愛犬にこういった鼻炎の症状が現れることもあります。
また、原因はひとつではなくいくつか考えられる原因があるため、しっかり治していくためにはきちんとした治療が必要になります。
そこで今回「MOFFME」では、愛犬が鼻炎になった時にいち早く対応するために、
- 犬の鼻炎の症状や原因、治療方法
- どんな犬種、年齢が鼻炎になりやすいか
- 鼻炎はペット保険で補償してくれるのか
の3点を詳しく紹介していきます。
たかが鼻炎と思うかもしれませんが、侮っていると症状がどんどん重くなり、愛犬に辛い思いをさせてしまうことになります。
そうならないようにするためにも、是非最後までご覧ください。
またMOFFMEでは、ペット保険のランキングについても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください。
鼻の粘膜が炎症を起こしている病気です
犬の鼻炎は、原因となるものが上部気道すなわち鼻の粘膜を刺激して炎症を起こすことで発症します。
人の鼻炎と似ているため様子の変化に気が付きやすいですが、発見が遅くなったり放置していると次第に症状が悪化していきます。
気を付けないといけない症状もあるので、愛犬の異変に気が付いたらすぐに対処できるようにしておきましょう。
犬の鼻炎の症状は?鼻血に注意!
まずは鼻炎の症状について説明していきます。
犬が鼻炎になると、
- くしゃみ
- 鼻水
- 鼻づまり
- 鼻音(ヒューヒューやズーズーなど)
- 鼻血
- めやに
- 涙が出る
このような症状が見られるようになります。
くしゃみや鼻水といった症状は、見た目にも分かりやすいのですぐに気が付けるでしょう。
初期の頃のサラサラしている鼻水ですが、症状が進んでいくと緑や黄色っぽい粘り気のあるドロドロした鼻水に変わっていきます。
場合によっては鼻の粘膜が傷付き、鼻水に少し血が混ざったり鼻水と粘膜の腫れによって鼻づまりになることもあります。
鼻がつまると口を開けて呼吸をするようになるのでこちらも気が付きやすい症状です。
鼻血を出している場合は、鼻腔内腫瘍ができている可能性があります。
腫瘍ができる確率は低いですが、その代り腫瘍ができると悪性になる確率が高く、良性のポリープができることは少ないと言われています。
鼻腔内腫瘍ができると以下のような症状が見られるので、是非参考にしてみてください。
- 鼻血
- 血が混ざった鼻水
- 鼻づまり
- くしゃみ
- いびき
- 顔の変形
- 呼吸困難
必ずしも鼻腔内腫瘍であるとは言い切れませんが、犬はケガや病気以外で鼻血を出すことはあまりない動物です。
ですので、発見した時はすぐにでも動物病院へ連れて行くようにしてください。
犬の鼻炎の原因は?完治する?
犬の鼻炎の原因として考えられるものは以下のようなものです。
- 細菌やウイルス、カビの感染
- 花粉やハウスダストなどのアレルゲン
- 鼻腔内腫瘍
- 口腔内疾患
- 異物の侵入
ウイルスが感染することで鼻炎になることをウイルス性鼻炎、アスペルギルスなどのカビが原因になっている鼻炎のことを真菌性鼻炎と言います。
アスペルギルスというカビは、どこでも見られる一般的なカビなので普段は吸い込んでも感染することは滅多にありません。
しかし、免疫力が低下している時などに吸い込むと感染してしまう恐れがあります。
他にも、特発性鼻炎という原因がまだはっきりとわかっていない鼻炎もあります。
免疫の異常や刺激となる物質が関係していると言われてますが、断言できるような原因は見つかっていません。
また、食べ物や植物の種などが鼻腔内に入り込んでしまったり、花粉などのアレルゲン、腫瘍が原因になっていることもあります。
これらの原因は全て鼻に関係していますが、中には歯周病や口蓋裂などの病気が原因になっている場合もあるので注意してください。
どの原因も治療すれば完治するのかと言われるとそうとは言えませんし、再発する恐れもあります。
食べ物などの異物が入り込んだり歯周病などが原因になっているのであれば、その原因を取り除くことで完治します。
しかし、アレルギー性鼻炎などの場合は完治が難しいため、症状を緩和、または良好な状態にする治療が行われます。
完治するかしないかは原因によって大きく変わってくると言えます。
しかし診断自体も難しく、血液検査、レントゲン検査、CT検査あるいはMRI検査などの画像検査、鼻腔内視鏡検査、鼻腔内の粘液物などの細胞診検査などあらゆる検査をする必要がある場合があります
犬の鼻炎の治療・手術方法は?ネブライザー等の薬が効果的?
- 抗生剤
- 抗炎症薬
- ステロイド
- ネブライザー治療
- 抗真菌剤
- 抜歯
- 異物の除去
- 抗がん治療
- 腫瘍の切除
犬の鼻炎の予防方法はツボマッサージ?
ツボマッサージだけで予防になるとは言えませんが、予防の手助けを期待することはできます。
これから鼻炎に良いとされるツボの場所とマッサージの仕方を紹介するので、是非試してみてください。
太淵
足首の内側にあるツボです。
マッサージをする時は、少しくぼみのある部分に人差し指をあてながら握り込むようにして指圧します。
人差し指でだと難しい場合は親指を使っても構いません。
豊隆
後ろ足にあるツボで、場所は足首とひざの中間にあります。マッサージの際は、親指、もしくは人差し指を使って挟み込むようにして指圧してください。
中脘
おへそとみぞおちの間にあるツボです。この部分をマッサージする時は人差し指と中指を使い、「の」の字を書くように優しく行います。
正しく行うことで愛犬もリラックスすることができるので、毎日のスキンシップの中に取り入れてみてはいかがでしょうか。
ただし、嫌がる素振りを見せた時は、無理をさせずにすぐツボマッサージを中止するようにしましょう。
ツボマッサージ以外にも予防となる方法はあるので紹介していきます。
- ワクチン接種
- 歯周病の予防
- アレルゲンとの接触をできるだけ避ける
- 免疫力を高める
- 飼育環境の見直し・改善
- サプリメントを与える
ワクチン接種はウイルス性鼻炎の予防に役立ちます。
定期的に行うことでウイルス感染の可能性を少なくできますが、中にはワクチンでは予防できないウイルスなども存在しているため注意しないといけません。
予防できないウイルスに対抗するためには、愛犬の免疫力を高める必要があります。
食事や運動など、普段の生活の仕方を見直し改善できるところは少しずつでも改善していくようにしてみてください。
普段の食事で十分な栄養が摂れていないようであれば、サプリメントを与えてみるという選択肢もあります。
犬用のサプリメントは鼻炎の予防や症状の緩和、免疫力を上げるなど、サポート的な働きをしてくれます。
薬ではないのですぐに効果があらわれることはありませんが、日々のケアとして有効です。
また、アレルゲンによって鼻炎になっている場合は、原因となるアレルゲンとの接触をできるだけ避けるようにします。
毎日適度にブラッシングをしてアレルゲンを取り除いたり、部屋の中も清潔を心がけてみてください。
普段の掃除の他に、空気清浄機や加湿器などを使ってみると、空気中を漂うアレルゲンを除去できたり愛犬が快適に過ごせる湿度を保てるので、是非試してみてください。
鼻炎にかかりやすい犬種や年齢は?
鼻炎は基本的に犬種や年齢に関係なくかかる可能性がある病気です。
ただ、鼻炎の種類によっては特にかかりやすい犬種や年齢があるので、それをこれから紹介していきます。
鼻炎にかかりやすい犬種
どの犬種でもかかる可能性のある鼻炎は以下の通りです。
- ウイルス、細菌による鼻炎
- 異物性鼻炎
- アレルギー性鼻炎
- 鼻腔内腫瘍
- 口腔内疾患
これらの鼻炎は比較的どの犬種でもかかる可能性があります。
ただし、アレルギー性鼻炎は犬がアレルギー体質かどうかでかかりやすくなるかが変わります。
特発性鼻炎や真菌性鼻炎に関しては、以下の犬種がかかりやすいと言われています。
- ダックスフンド
- ミニチュアダックス
- ウィペット
どの犬種も鼻が長いことがわかります。
特に、真菌性鼻炎は鼻の長い犬がかかりやすいと言われていますので、上記の犬種以外でも比較的鼻の長い犬を飼っているのであれば気を付けてあげるようにしましょう。
鼻炎にかかりやすい年齢
年齢は大体成年期からシニア期にかけてかかりやくなっています。
ですが、真菌性鼻炎は幼年期から成年期、腫瘍が原因の鼻炎は7歳頃の中年期からさらに上の高齢期と呼ばれる年齢の犬がかかりやすいです。
基本的には成年期からかかりやすい印象ですが、中には年齢の若い犬や高齢の犬がかかりやすいものもあるので、年齢に関係なく日頃から注意するようにしてみてください。
犬の鼻炎はペット保険で補償される?
犬の鼻炎はペット保険で補償されるのでしょうか。
鼻炎の治療にかかる費用は原因となるものによって異なりますが、どの種類であっても意外と治療費がかかってしまいます。
特に最初は検査費用が一番かかってくるかと思います。仮に診断がついて、通院とお薬だけとなっても、1日の通院の診察と薬の処方だけでもだいたい3000円以上かかることは予想されます。そして1回きりの通院で終わることはあまりありません。
中でも治療費がかかってしまうのが手術です。
腫瘍の摘出などで手術をすることになった場合、10万~20万円近く、もしくはそれ以上かかることも考えられます。
1度の通院でもそこそこのお金がかかるのに、手術になったらもっと大変になってしまいます。
そこでおすすめしたいのが、ペット保険です。
ペット保険であれば、治療費の一部をペット保険が負担してくれるため、飼い主の経済的負担を軽くすることができます。
通院や入院、手術にかかった費用は基本的に補償の対象となっているので、鼻炎にかかった治療費もしっかり補償してくれます。
ただし、場合によっては補償の対象外となるケースもあります。
鼻炎に関するもので補償の対象外となっているのは以下の通りです。
- ワクチン接種など、予防のための費用
- 保険期間の開始日以前から発症している場合
保険会社によっても若干の違いがありますが、こうしたものに関しては対象外となっています。
また、腫瘍の摘出手術は高額な費用がかかりますが、保険期間の開始日より前から発症している場合は対象外となってしまうため注意してください。
しかし、早いうちにペット保険に加入しておけば、もしもの時も不安になることなく安心して治療に専念できます。
この機会に一度ペット保険への加入を考えてみると良いでしょう。
まとめ:犬の鼻炎について
この記事では犬の鼻炎に関して様々ななことがわかったのではないでしょうか?
今回鼻炎に関してわかったことは、
- 犬の鼻炎は原因の数だけ治療法や予防法がある
- 鼻の長い犬種や成年期~高齢期の犬が比較的かかりやすい
- 早めのペット保険に加入しておけば補償を受けられる
ということです。
一部を除けば命にかかわるような病気にはなりませんが、愛犬に辛い思いをさせることに変わりはありません。
普段から予防などをしっかりして、異変に気が付いたらすぐに動物病院へ連れて行けるようにしておきましょう。
MOFFMEでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。