犬の僧帽弁閉鎖不全症とは、心臓病の一種です。咳が多くなり、進行すると肺水腫を引き起こす恐ろしい病ですが、僧帽弁閉鎖不全症に対する手術はまだまだ一般的ではなく、手術が行える病院や獣医師もかなり限られています。そちらをふまえて少し表現を変えていただけますでしょうか。今回はそんな犬の僧帽弁閉鎖不全症の原因や症状、治療法について解説します。
この記事の目次
目次を閉じる犬の僧帽弁閉鎖不全症とは?心臓病の一種?
記事モデル:ぽんた(@ponta0527)
犬の僧帽弁閉鎖不全症という病気について知っていますか?
僧帽弁閉鎖不全症とは、心臓病の一種とされています。
心臓病と聞くと、もう治らないのではないかと胸が締め付けられますよね。
僧帽弁閉鎖不全症と呼ばれる心臓病は確かに愛犬の命にかかわる病気なのですが、心臓病自体は不治の病ではありません。
今回「MOFFME」では、
- 僧帽弁閉鎖不全症とはどんな病気なのか
- 僧帽弁閉鎖不全症になってしまう原因
- 僧帽弁閉鎖不全症の治療法や手術について
- 僧帽弁閉鎖不全症になりやすい犬種や年齢
- ペット保険について
心臓の弁がもろくなり血液の逆流が起きてしまう病気
犬の僧帽弁閉鎖不全症とは、簡単に解説すると僧帽弁がもろくなったり厚くなったりすることで血液が逆流する病気のことを言います。
血液が逆流するとなぜ問題なのかというと、きれいな血液を全身に送り出せなくなってしまいます。
通常、ドクンと心臓が1回動くことで血液を流していたのが、逆流して全身に血液を送りにくくなったために心臓の動く回数を増やしてしまいます。
そうすることで、心臓は疲労困憊になってしまい、色々な病気を引き起こしてしまうのです。
では、僧帽弁閉鎖不全症になったときの症状や原因、治療方法を見ていきましょう。
犬の僧帽弁閉鎖不全症の症状!咳に始まり肺水腫も
犬の僧帽弁閉鎖不全症では初期症状はほとんどありませんが、進行すると夜から朝方にかけて乾いたような咳をします。
他にも、
- 疲れやすくなった
- 元気がない
- 寝る時間が増える
犬の僧帽弁閉鎖不全症の原因!老化が原因?
犬の僧帽弁閉鎖不全症の原因として最も多いのが、老化です。
僧帽弁閉鎖不全症は弁が閉まらなくなることで起こる血液の逆流のことです。
この僧帽弁閉鎖不全症の原因には、老化にともなう僧帽弁の粘液腫様変性が多いといわれています。
僧帽弁がうまく閉まらないことで心臓に負荷がかかり症状が悪くなっていきます。
犬の僧帽弁閉鎖不全症の治療法・手術法!薬は効くの?
犬の僧帽弁閉鎖不全症の治療法や手術法について解説します。
まず治療には、手術や食事療法、薬物療法があり、重度の場合は酸素吸入を行うこともあります。
食事療法は、バランスの良い食事を続けていきまます。
心臓病における食事療法食のポイントは具体的に、
- ナトリウム(塩分)の制限
- タウリンなどの栄養成分の配合
- リンの量制限
- 活性酸素への配慮
等です。
薬物療法は、様々な薬を投与して状態を見ていきます。
主に利用される薬としては、
- 血管拡張薬
- 利尿薬
- β遮断薬
- 強心薬
犬の僧帽弁閉鎖不全症になりやすい犬種・年齢は?
犬の僧帽弁閉鎖不全症は、なりやすい犬種や年齢があるといわれています。
実際、病気になってしまった犬たちの統計を取ると、小型犬が多いことがわかりました。
詳しく解説していきます。
犬の僧帽弁閉鎖不全症になりやすい犬種は?
犬の僧帽弁閉鎖不全症になりやすい犬種は以下の通りです。
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
- チワワ
- マルチーズ
- シー・ズー
- ポメラニアン
- トイ・プードル
- ペキニーズ
- パピヨン
- ミニチュア・シュナウザー
- ヨークシャテリア
犬の僧帽弁閉鎖不全症になりやすい年齢は?
犬の僧帽弁閉鎖不全症になりやすい年齢は、5~8歳といわれています。
シニア期に入ると急に罹患率が上がるというデータがあり、加齢とともに罹患率は上がっていきます。10歳以上の小型犬は30%以上、12歳では20%以上が僧帽弁閉鎖不全症にかかっているそうです。
さらに僧帽弁閉鎖不全症にはステージもあり、ステージAからDまである中でステージA、Bまでは症状がありません。
なので、症状が出ていないというだけですでに僧帽弁閉鎖不全症になっている犬もいる可能性も考えられます。
犬の僧帽弁閉鎖不全症はペット保険で補償される?
犬の僧帽弁閉鎖不全症はペット保険で補償されるのでしょうか。
まず治療費について、簡単に解説します。
- 内服薬(月1~2万程度)
- レントゲンなどの定期検診(2~4万程度)
- 手術費用(100~150万程度)
- 通院、入院、手術全て補償してくれる
- 手術費用のみ補償
- 利用回数制限付き
まとめ:犬の僧帽弁閉鎖不全症について
犬の僧帽弁閉鎖不全症という病気について解説しましたが、いかがだったでしょうか。
今回の記事のポイントは、
- 犬の僧帽弁閉鎖不全症は心臓の弁に異常が生じて、血液が逆流することによって起こる病気
- 犬の僧帽弁閉鎖不全症の原因は、老化によって起こる場合が多い
- 犬の僧帽弁閉鎖不全症は、小型犬が多くかかりやすい
- 治療費が高額なので、ペットを飼うときに保険に加入してくと安心