高齢になると犬も人間と同様に認知症になってしまう可能性があります。万が一なってしまった場合に備え、認知症になるとどのような症状が出るのか、予兆、対策や治療法はどのようなものがあるかなど知っておく必要があります。この記事では犬の認知症について詳しく解説します。
この記事の目次
目次を閉じる犬の認知症とは?
何年も一緒に暮らしている大切な愛犬が、名前を呼んでも反応が鈍かったり、夜鳴きをするようになるなどの症状が出てきたらとても心配になりますよね。
そのような場合、もしかしたら愛犬は「認知症」になっているかもしれません。
犬も人間と同じように、加齢により認知症になることがあります。
しかし、早期治療をすることで症状の進行を抑えることができ、飼い主さんに認知症の知識があれば、ささいな変化にも気づくことができます。そうなれば早期に症状を改善するための対策ができます。
そこで今回「MOFFME」では、犬の認知症について
- 犬の認知症の症状
- かかりやすい犬種・年齢
- 認知症の対策・改善法
以上のことを中心に説明します。
この記事を読んでいただけたら、認知症に対する知識が増え、いざという時の参考になると思います。
ぜひ最後までご覧ください。
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人間の場合と同様にさまざまなことを忘れてしまう病気
犬の認知症は、老化により脳細胞が正常に働かなくなったり、神経伝達の異常が起こったりすることで認知力・反応力が低下してしまう病気です。
人間と同じく、高齢化とともに認知症になってしまう犬が増えてきました。
いつも歩いていた散歩コースを忘れてしまったり、トイレなどのしつけを忘れてしまったり、人間の場合と同じようにさまざまなことを忘れてしまいます。
大切な愛犬の長生きはとても嬉しいものですが、一方で認知症に悩む飼い主さんも増えています。
そこで次に犬の認知症について詳しく説明します。
犬の認知症の症状
犬の認知症の具体的な症状として、
- 飼い主さんの呼びかけに応えなくなる
- 飼い主さんを噛んだり吠えたりする
- 夜に起きて吠えてしまったり、生活が昼夜逆転してしまう
- 狭いところに入ってしまい、出られなくなってしまう
- 同じところをグルグル歩き回る
- ご飯を何度も欲しがる
- 人や物事への無関心
- トイレの失敗
- 単調な声で鳴く
などがあります。
高齢だから仕方ないと放置してしまうと、犬の認知症状は進んでしまいます。
気になる症状があれば、すぐに獣医師に相談するようにしてください。
認知症の原因とは?
認知症の発症要因の一つとして、酸化ストレスがあります。酸化ストレスは、タンパク質・資質・核酸にダメージを与えます。
酸化ストレスが脳の細胞にダメージを与えてしまって認知症が引き起こされることがあります。
また認知症は1つの病気として存在していますが、認知症ではなくとも認知症と似たような症状を引き起こす病気として脳腫瘍や水頭症があります。
認知症とよく似た症状が見られた際には、認知症と決め付けるのではなく他の病気の可能性もあることを考えておくことも大切です。
犬の認知症の予兆は?飼い主を噛む・吠える、夜鳴きは認知症の予兆?
犬の認知症には予兆があるのでしょうか。
予兆があれば早期に治療でき、進行を抑えることができますね。
認知症になった犬の初期症状としては、
- 声をかけても反応しない
- ボーっとしたりウロウロしている
- 寝ている時間が長い
といった様子が、時々見られるようです。
ただいつもそういう状態ではないので、認知症の診断が下ってから、予兆だったのかもしれないと思うくらいのささいな症状です。
予兆に気づくことは、難しいです。
また、飼い主さんを噛んだり、飼い主さんに吠える等今までしなかった行動をするようになった場合も、認知症による攻撃行動かもしれません。
認知症により脳の制御機能が低下してしまうと、攻撃行動に対する抑制が効かず、人や他の動物に噛みついたり吠えてしまうことがあります。
そして、寝る時間が長いこともまた認知症状の一つである可能性があります。
昼間なのに寝てばかりいる場合は認知症なのかもしれません。
上記のような症状が出始めた場合、動物病院に行くことを迷う方もいるかもしれませんが、ささいなこととは思わず、まずは相談に行ってみることが大切です。
認知症になりやすい犬種・年齢は?
犬の高齢化により、犬種に関わらず認知症になってしまう可能性が増えています。
そして、認知症の犬の中でも、チワワやダックスフンドなどの洋犬よりも、日本犬がなりやすいという調査結果があります。
ここでは認知症になりやすい犬種・年齢について解説していきます。
認知症になりやすい犬種
犬が認知症になりやすい年齢
認知症は、人間と同じように加齢により発症しやすくなりますが、具体的に何歳くらいから気をつければいいのでしょうか。
犬の年齢は1歳を人間の17~18歳として、以降は1年ごとに4歳ずつ歳をとると言われています。そして一般的に7歳を過ぎるとシニア世代と呼ばれます。
認知症は、そのシニア世代と呼ばれる7歳を超えた頃から症状が出始め、その後徐々に増え13歳くらいから急増してくるようです。
具体的には、大型犬は8歳、小型犬は10歳を過ぎた頃からとなります。
そのため、愛犬がそれくらいの年齢になる頃から、変わった様子がないか気にかける必要があります。
犬の認知症対策はある?
認知症は、根本的な治療法はなく徐々に進行してしまう病気のため、早期発見・早期治療で進行を抑えることが重要です。
進行を抑えるための対策としては、普段から脳に刺激を与えることが大事になってきます。
ここでは認知症の対策や注意点、改善方法について解説していきます。
認知症の対策と注意点を解説!
ここでは認知症の対策についてご紹介します。認知症の対策として、
- 散歩等の運動
- 認知症の犬に絶対してはいけないこと:オーナーが犬を叱り付ける
- 新しいコマンドを教える
- 生活環境を大きく変えない
サプリメント・漢方薬などを使った改善方法
犬の認知症の改善方法として、日本犬に不足しがちな魚に含まれる栄養素である、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)をサプリメントで摂取させてあげることも認知症の初期には有効です。
DHAやEPAは血液をサラサラに関節炎や心臓・腎臓病を防いだり、脳神経細胞を活性化させるといった抗酸化作用を持つので、高齢になってきたら予防として摂取させてもいいでしょう。
サプリメントの他、塩分の少ない煮干しなどをおやつにしてあげても効果的です。
また動物病院等で処方される薬とは別に漢方薬もあります。
ただ、漢方は体質によってはアレルギーを起こす症例も見られ、副作用があります。漢方が予防に効果が見られた、といった文献も見当たりませんでした。薬については、獣医師に相談して処方してもらうようにしましょう。
まとめ:犬の認知症について
犬の認知症について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事のポイントは
- 犬の高齢化により、人間と同じように認知症になる犬が増えた
- 柴犬などの日本犬がかかりやすい
- 早期発見・早期治療が重要
- 散歩やマッサージなど脳に良い刺激を与えることが大事
- 認知症の予防や進行を抑えるために、サプリメントを与えても良いかも
でした。
認知症の犬のお世話はとても大変なので、飼い主さんの心身に大きな負担がかかり辛いこともあると思います。
しかし、愛犬が一番甘えられ安らげる場所は飼い主さんのそばです。
飼い主さんが笑顔で接してあげられるよう、飼い主さん自身の心のケアも必要ですので、ペットシッターさんに預けて気分転換するなど、頑張りすぎないようにしてください。
MOFFMEでは、他にも読んでおきたいペット保険に関する記事が多数掲載されていますので、是非ご覧ください。