内容をまとめると
- 薬代は治療目的として処方された薬のみ補償対象となる
- 飼い主だけが薬をもらいに行っても、補償対象となる場合がある
- ペット保険の加入を検討している方は簡単にお見積もりが可能
犬や猫の薬代は思ったより高く、医療費が高額になってしまいます。ペット保険で補償されるなら費用を抑えることができますが、いくら補償されるのでしょうか。この記事ではペット保険で薬代が補償されるか、薬代はどのくらいか、飼い主だけが薬を買う場合対象になるか解説します。
この記事の目次
目次を閉じる犬や猫の薬代はペット保険の補償対象になる?
ペットが1度病気になると、何度も通院する必要があり、治療費の負担も大きいですよね。
また、薬も処方され、薬代だけでも相当高額になることもあります。
最近では、ペット保険に加入する飼い主様が増えてきていますが、処方された薬の支払いは補償してくれるのでしょうか。
今回「MOFFME」では、
- ペットの薬代はペット保険の補償対象になるのか?
- 高額なペットの薬にはどのようなものがあるのか?
- 薬のみもらいに行く場合や薬浴は補償対象なのか?
についてご紹介します。
この記事をご覧になれば、どのような種類のペットの薬が、ペット保険の補償対象になるのか、ということがお分かりいただけると思います。
ぜひ最後までご覧ください。
またMOFFMEでは、「ペット保険のランキング」を紹介しています。気になる方は合わせてお読みください。
犬や猫の薬代にペット保険が適用されるかどうかは使用目的による!
ペットの薬の目的は、「病気を治療するため」「病気を予防するため」の2つに分かれます。
ケース①薬が治療目的で使われた場合
ケース②予防目的など治療目的以外で使われた場合
- 去勢・避妊手術
- 健康診断
- 歯石除去(歯周病の治療の場合は対象)
- ワクチンが開発されており予防可能な病気
犬や猫の薬代はどのくらい?
人の薬代は価格が決まっていて、薬の価格の他に手数料などが取られています。
しかし、ペットの薬代は価格が決まっている訳ではなく、いくらで売るかはそれぞれの動物病院で決められています。
ある動物病院では安かった薬代が、他の動物病院へ行ったら高かった、なんてこともあるようです。
病気の予防にかかる薬代を紹介
ここでは、ワクチンや病気の予防薬、治療にかかる費用を紹介します。
もしかしてペットの薬代は高いのでは?と値段が気になる方も多いのではないでしょうか?
以下の薬は予防にあたるため、ペット保険の適用外となっています。
薬や予防接種の種類 | 薬代(費用) |
---|---|
11種混合ワクチン(犬) | 8,000円 |
5種混合ワクチン(猫) | 5,000円 |
フィラリア予防(1回分) | 1,400円〜(体重による) |
ノミ・ダニ予防(3ヶ月有効) | 3,900円〜 |
フィラリア予防のワクチンなどは、何回も打つ必要がある場合もあるので、それなりのの出費になります。
予防接種やワクチンの料金はペットの種類や体重によっても異なります。詳しくは「ドリームドリー動物病院」のサイトに記載されています。
ペットのくすりという犬猫薬の専門通販もあるので、薬代が気になる方は見てみると良いかもしれません。
ペットにかかる治療費や薬代はだいたいどれくらい?
ペットの薬代は「処方料」と「薬剤料」に分類されます。
ペットがよくかかる病気の1つにアトピー性皮膚炎があります。約10%の確率で犬がかかるとも言われており、発症するとかゆみで自分を引っ掻く、舐めるなどの症状が見られます。
この病気を例に、どれだけ治療費や薬代がかかるのかを解説します。
まず実施する治療ですが、
- スキンケア
- 食事やサプリメント
- 薬
薬のみもらう場合・薬浴はペット保険の補償対象になる?
- 飼い主だけが薬をもらいに行った
- 薬浴をした
飼い主だけが通院し薬を買いに行った場合
病院でシャンプーをしてもらう場合(薬浴)
皆さんは薬浴というのをご存じですか?ペットが皮膚病になってしまったときに行うシャンプー療法のことです。
ペットのシャンプーには美容用シャンプーと薬用シャンプーの2種類があり、一般的には美容用シャンプーを使用しています。
美容用シャンプーは被毛の艶を出したり、匂いを付けたりすることを目的として使用されるシャンプーです。
薬用シャンプーは皮膚病の改善を目的として使われるシャンプーで、被毛の艶を出すためではなく、皮膚に対して作用するような成分になっています。
皮膚病の原因ごとに適したシャンプーがあるのも特徴です。
この薬浴、一見シャンプーなので保険代が支払われない気がするかもしれませんが、病院内での薬浴に限り、ペット保険の補償対象になります。
薬浴の料金は4,000円程になることが多いようなので、70%補償のペット保険に加入していた場合、1,200円+税程で薬浴を受けることができる、ということになります。
ただし、病院などで販売している薬用シャンプーを購入し、家でシャンプーをするような場合は、補償対象外になってしまいますので気をつけてください。
ペット保険で補償対象とならないものとは?
では、ペット保険で補償の対象にならないケースとはどのような場合が想定されるのでしょうか。
保険金を支払われると思っていたのに、支払われなかった!というミスマッチがおこることが無いように、事前に把握しておくことは肝心です。
- 保険金が支払われない主な場合
- 待機期間の傷病の場合
保険金が支払われない主な場合
ペットの薬に関連したもので、以下のようなケースはペット保険の補償の範囲外になります。
- 既往歴や先天性の病気の治療に関する薬
- ワクチンなどの予防接種
- ワクチンなどで予防できる病気の治療に関する薬
- 妊娠、出産にかかわる薬
- 去勢・避妊・断耳・断尾・歯石取りなど、病気やケガにあたらない手術に関する薬
- 駆虫などの予防薬を持ち帰る場合
- 動物病院で処方される療法食(入院中は補償の場合が多い)
- 健康補助食品、サプリメント、漢方、医薬部外品、日本未承認薬など、獣医師の処方外のもの
- 薬用シャンプーを持ち帰る場合
- 中国医学、インド医学、ハーブ療法、アロマセラピーなどの代替医療で使用される薬
- 安楽死に使用される薬
- ペットを同伴しないで処方された薬(継続治療は補償の場合が多い)
- 自然災害などでおった怪我や病気の治療に関する薬
- 飼い主の故意や過失によっておった怪我や病気の治療に関する薬
待機期間の傷病の場合
上記のようなケースに加え待機期間に発症した病気や、場合によってはケガもペット保険の補償対象外となります。
待機期間とは、ペット保険に申し込んだ申込日から、補償が開始される補償開始日までの期間のことを指します。
ペット保険に申し込んで保険料を払っていても、補償が開始されるまでの間に発症してしまった病気(場合によってはケガも)は保補償はされず、保険金が保険会社から支払われることがありません。
ペット保険は基本的に、健康なペットがペット保険加入後に発症してしまった病気やケガを補償するものです。
ペット保険加入前に発症していた病気場合は補償の対象になりません。
そのため、伝染病などの潜伏期間も考慮して、待機期間が設けられているのです。
待機期間中の病気は補償の対象になりませんので、待機期間中に使用された薬もペット保険の補償の範囲外となります。
ペットの薬に関する疑問を解消!
ペットの薬といっても、手術後の痛み止めや寄生虫などの予防薬などさまざまありますよね。
1匹だけ飼育している人はもちろん、多頭飼いの人は同じ薬がいくつも必要になってくるので、できればペット保険の補償になってほしいと思う方もいるはず。
また、同じ成分なら人間の薬が使えるのか、と気になっている方もいらっしゃると思います。
そこでこの項目では
- ノミやダニの予防薬は補償対象?
- ペットに使える人間の薬は存在する?
ノミやダニの予防薬は補償対象?
ノミやダニ、フィラリアは動物を飼育している方なら気になる項目のひとつではないでしょうか。
外に出かける犬はもちろん、完全に家で飼育している猫の場合も、人間外出した際に服や持ち物について入ってきてしまったノミがついていた、というケースはよくあることです。
また、蚊が媒介するフィラリアも恐ろしい寄生虫のひとつです。
このようなノミやダニ、フィラリア寄生虫の予防はとても大切ですが、ペット保険は病気やケガを補償するものなので、予防のための薬はペット保険の補償対象になりません。
ノミやダニ、フィラリア予防薬の有名なものとしてはネクスガードという薬がありますが、相場は1回につき1000〜3000円程度。
ですので、ペット保険が適用されなくても、そこまで大きな負担にはならないので安心です。
ペットに使える人間の薬は存在する?
結論から言いますと、ペットに人間用の薬を使用するのは絶対にNGです。
獣医師から処方された薬の成分と、人間用の市販薬の成分を見比べて、「同じものが入っているからペットに人間用の薬を与えも問題ないのでは?」と思う方もいると思いますが、それは大きな誤りです。
ご存知の通り、動物は種類によって大きさもさまざま。
小型犬や猫などはとくに人間との体重も全然違います。
さらに、同じ成分でも動物によってどれぐらい効果が出るのかも変わってきます。
獣医師は、動物の体重や大きさ、年齢、体調など全体を判断して薬を処方し、飲み方を指導してくれます。
たとえ体重が10分の1でも、薬が10分の1という単純なものでもありません。
知識を伴わない飼い主が、人間用の薬をペットに与えてしまった場合、思わぬ副作用が出てくることもあります。
つまり、人間の薬で猫や犬に使える薬はないと考えておくべきです。
かならず獣医師に処方されたペット用の薬を、用法容量を守って飲ませるようにしましょう。
結局、ペット保険は必要なの?
治療目的の薬代以外は、ペット保険の補償対象外となることをお伝えしてきました。
予防目的の薬も高額ですし、それが補償されないならペット保険って意味あるの?という声も聞こえてきそうです。
結論から言うとペット保険は必要でしょう。
近年医療の技術が進んできたことや、飼育環境が向上してきたことにより、ペットの間でも高齢化が問題になっています。
ペットが高齢になることで治療目的で動物病院にかかることも増え、ペット保険の補償対象となる治療費も増えます。
生涯にかかる治療費は、数十万円、入院や長期間の治療が必要な病気だと100万円を超える場合があります。
まとめ:治療目的の場合ペット保険で薬代は補償される
いかがでしたでしょうか?ここではペットの薬代はペット保険の補償対象なのか、についてご紹介しました。
ここでご紹介したことは、
- ペットの薬が治療目的の場合、薬代がペット保険の補償対象になる
- ワクチンや予防薬の薬代はペット保険の補償対象外
- ペットの薬代は予想以上に高額なものもある
- 飼い主さんだけで薬のみもらう場合は、補償対象かどうかは保険会社によって変わる
- 薬浴は病院内で行う場合のみ補償対象になる
です。
治療目的のペットの薬代は、ペット保険で補償されるので、ペットの医療費を抑えることができます。
薬浴は病院内で行う場合のみ補償対象になるので、シャンプーは無理だろう、と諦めずに請求するようにしましょう。