内容をまとめると
- 先天性疾患や先天性異常を補償対象にしているペット保険は少ない
- ペットショップが治療費を負担してくれる場合もある
- ペット保険の加入を検討している方は、簡単にお見積もりが可能
本記事では、犬や猫の先天性疾患、先天性異常がペット保険の補償対象なのかについて紹介しています。先天性疾患については本来ペットショップ等で説明を受けますが、発症に気づかない場合もあり、ペット保険加入後に診断されることもあります。その時の対応についても解説します。
この記事の目次
目次を閉じる先天性疾患・先天性異常の治療はペット保険で補償されるのか?
犬や猫はまれに先天性疾患を持って生まれてきます。
ペットショップで購入時に伝えられますが、しばらく経ってから先天性疾患だと診断される場合もあります。
もし事前にペット保険に加入していた場合、治療費は補償されるのでしょうか?そして先天性疾患だと診断されてからペット保険に加入することは可能なのでしょうか?
そこで今回「MOFFME」では、
- 先天性疾患や先天性異常にかかっている場合加入できるのか
- ペット保険加入後に病気が発覚した場合
- 先天性疾患や先天性異常を補償してくれるペット保険
- 先天性疾患や先天性異常にかかる治療費
- ペットの先天性疾患、先天性異常について
- ペット保険の必要性
以上のことを中心に説明します。
この記事を読めば、ペットの先天性疾患とペット保険の関係が良く分かりますので、ぜひ最後までご覧ください。
またMOFFMEでは、「ペット保険のランキング」を紹介しています。気になる方は合わせてお読みください。
先天性疾患・先天性異常を持っているペットは保険に加入できる?
まず、ペット保険に加入する前に先天性疾患と診断されている場合は、その病気への治療費に対して補償はされません。病気の種類によっては、加入できない場合もあります。
理由は、先天性の疾患を患っている場合、高い確率で病気をするリスクがあったり、慢性化しやすかったり、治療費が高額になるためです。
先天性疾患を持っているペットの飼い主さんがペット保険に加入しようと考える時は、各保険会社の補償内容をくまなく確認する必要があります。
ペット保険加入後に先天性疾患が発症した場合はどうなる?
先天性疾患は、生まれてからすぐ見つかる場合もあれば、時間が経ってから見つかるものもあります。
先天性疾患や先天性異常のリスクのあるペットが、保険に加入した後に先天性疾患を発症した場合はどうなるのでしょうか。
先天性疾患を補償対象にしているペット保険に加入していた場合は、獣医師に初めて先天性疾患と診断された保険期間内のみ補償されます。
しかし、ペット保険は1年の掛け捨てのため、次の保険期間に入るとその疾患が対象外とされたり、次の保険に入れなくなったりすることがあるので、注意が必要です。
先天性疾患は長期間の治療が必要であるため、治療費も継続的にかかりその分補償も多くなってしまいます。
保険会社にとっては不利益となってしまうため、次の保険期間には補償対象外となることが多いのです。
しかし先天性疾患は発見されたときには、何らかの手術や治療がされ、高額な治療費がかかります。
先天性疾患、先天性異常が補償対象のペット保険会社について
先天性疾患や先天性異常の治療費を補償してくれる保険会社は本当に少なく、また注意点として、補償されるのはあくまでペット保険に加入してから先天性疾患が見つかった場合です。
ペット保険会社は、「健康なペットであること」が加入する上で1番重要な条件なので、加入する以前に先天性疾患と診断されていた場合には治療費の補償はありません。
また、加入前には必ず審査が行われるため、先天性疾患を隠して保険に入れることは不可能です。
他の保険会社では、先天性疾患については補償の対象外であり、保険加入後に見つかったとしても治療費は自己負担になります。
先天性疾患・先天性異常が補償対象外のペット保険の場合
もし先天性疾患や先天性異常で病気が発症した場合、治療費はどのくらいになるのでしょうか?
先天性疾患で発症の可能性のある病気別に、おおよその治療費を見てみましょう。
病名 | 治療費 |
---|---|
股関節形成不全 | 403,500円 |
水頭症 | 440,000円 |
突発性てんかん | 177,500円 |
若年性糖尿病 | 38,000円/1通院 |
先天性白内障 | 300,000円/片目 |
腫瘍(手術した場合) | 100,000円 |
先天性心疾患 | 350,000円 |
怖い病気が並んでいますが、これらの病気を発症すると1回で治療が完了することは稀で、何度も繰り返すか、生涯に渡り経過観察をする必要がある病気です。
治療費は最初に大きな処置をした時の金額で、ここに継続的な通院と投薬、検査代が加算されます。
先天性疾患や先天性異常が補償対象になっていないペット保険に加入してしまうと、これらの高額治療費がすべて自己負担になってしまいます。
補償のあるペット保険に加入した場合
補足:ペットショップで購入した犬や猫の先天性疾患が見つかった場合
前述したように、ペットショップからは先天性疾患の説明は受けていなかったにもかかわらず、後に疾患が見つかる場合があります。
その際、治療費の負担をペットショップ側に補償してもらえる可能性があります。
ペットショップには健康なペットを売る義務や、先天性の疾患がある場合にはそれを伝える義務があるためです。
もしペット保険で補償されなかった場合、飼うことが難しくなった場合、ペットを購入したショップに確認しましょう。
契約書などに記載されている場合もあるので合わせて確認してみてください。
補足:犬や猫の先天性疾患について
犬や猫の先天性疾患とは、疾患原因遺伝子を持った個体同士の交配をすることで遺伝子が受け継がれて発生してしまう疾患のことで、日本では疾患原因遺伝子を持つ個体は多いと言われています。
日本ではある一種類のペットがブームになることが多く、そのブームに乗って無茶な交配をするブリーダーが後を絶たないことが先天性疾患を蔓延させている要因だと言われています。
2匹の親が原因遺伝子を持っていても子に伝わる確率は25%で、必ず発症するというわけではないのですが、遺伝子を持っていない個体に比べると確率は格段に上がります。
治療費の例の項目でも少しお話していますが、疾患原因遺伝子を持っていると発症しやすい病気は以下の通りです。
- 股関節形成不全
- 進行性網膜萎縮症
- 白内障
- てんかん
特にブームに乗って飼い始めた犬や猫で、歩き方がおかしい、目が濁ってきた、てんかんを起こすなど、なんらかの異常を発見した時はすぐに動物病院で診察を受けましょう。
公益社団法人 埼玉県獣医師会のサイトに犬の先天性疾患について詳しく記載されているので、一度確認してみてはいかがでしょうか。
ペット保険に加入できない可能性がある病気やケガがある?
先天性疾患や先天性異常ですでに疾患があるとペット保険は入りにくくなりますが、以下の病気の既往歴があっても加入しにくくなります。
ペット保険に加入するには「規定の既往歴がなく健康であること」が第一条件となります。
先天性疾患の可能性はあっても、まだ病気は発症していなくて健康であれば加入できますので早めの検討が必要です。
そして検討したペット保険の補償内容は隅々まで目を通して、よく確認した上で契約をしてください。
特にインターネットで契約する場合、会社側に都合の悪い補償内容は小さく記載されていますので見落とさないようにしましょう。
既往歴がある場合はきちんと告知しよう
ペット保険に入る際、ペットの情報を保険会社に通知しますが、その中で過去の病歴を確認されます。それによって、保険を契約できるかが決まるのですからきちんと連絡しましょう。保険契約者には保険契約に関わる事項を申し出る告知義務があります。
保険会社にペットの既往歴を連絡せずに、保険の契約を進めた場合、保険会社はそれを虚偽の申告をしたととらえ、告知義務違反にあたるとされるとせっかく契約した保険が使えないばかりか、契約の解除になるかもしれません。
加入前には必ず審査が行われるため、告知内容に嘘があれば必ずバレてしまいます。
保険に入れる時に、意図的ではないにせよ、既往歴を知らせないのは嘘の告知になります。いざという時の保険ですので、必要になった際に補償対象になるように、正しく申告しましょう。
告知義務については以下の記事で詳しく解説しています。気になる方は参考にしてください。
先天性疾患、先天性異常はペット保険で備えるべきなのか?
先天性疾患を補償してくれるための条件は、
- 保険会社が先天性疾患を補償対象にしていること
- 保険加入後に先天性疾患と診断されること
まとめ:先天性疾患・先天性異常はペット保険の対象になることもある
今回の記事ではペット保険に加入したいと思っているけれど、先天性疾患、先天性異常のリスクを持つペットを飼っている方に是非読んでいただきたい情報を紹介しました。
今回の記事のポイントとしては、
- 先天性疾患が補償対象の保険会社は3社ある
- 先天性疾患の治療費を補償してもらうには、事前にペット保険に加入しておく必要がある
- 加入後に発見された時にのみ保険金が支払われる
- 先天性疾患以外にも、保険に加入しづらい病気がある
- 既往症は必ず告知しよう
以上の点です。
ペット保険はどれも同じではありません。先天性疾患が補償の対象となっている保険や告知義務のある病気が違う保険があります。
先天性疾患にリスクがある種類のペットを飼っている方は、ペット保険を選ぶ際に、参考にしてみてください。