内容をまとめると
- パテラはペット保険の補償対象になることが多い
- 治療費や手術費用は20万円ほどになることも
- パテラにかかる治療費はペット保険に加入して補償してもらおう
本記事ではパテラ(膝蓋骨脱臼)がペット保険の補償対象なのか、パテラにかかっていてもペット保険に加入できるのかについて紹介します。パテラは小型犬がなりやすく、症状により手術が必要な場合もあります。パテラが補償対象のペット保険や手術費用などについても解説します。
この記事の目次
目次を閉じる犬のパテラ(膝蓋骨脱臼)はペット保険の補償対象になる?
愛犬が何となく、足を引きずるような仕草をしたり、後ろ足を伸ばして、「伸び」の姿勢をよく取ったりしていませんか?
もしかしたら、愛犬はパテラ(膝蓋骨脱臼)という関節の病気になっているかもしれません。
パテラが進行すると、手術が必要になる場合もあり、すぐに動物病院に連れて行った方が良いです。
その際にペット保険が治療費や手術費用を補償してくれたら、とてもありがたいですよね。
そこで今回「MOFFME」では、
- パテラ(膝蓋骨脱臼)はペット保険の補償対象か
- パテラと診断された場合ペット保険に加入できるのか
- パテラの治療費や手術費用について
- そもそもパテラ(膝蓋骨脱臼)ってどんな病気なのか
パテラ(膝蓋骨脱臼)が補償対象かはペット保険によって違う
パテラ(膝蓋骨脱臼)にかかっていてもペット保険に加入できる?
ペット保険の加入条件は、原則として「ペットが健康であること」です。
したがって、ペットの健康を害するような重篤な病気、あるいは他の病気を引き起こす可能性のある病気などにかかっている場合、ペット保険への加入を拒否されます。
パテラは命を落としかねない重篤な病気とは判断されることは少なく、加入を許可されることは多いです。判断はペット保険会社によって異なります。
しかし、パテラなど何かしらの病気にかかっている場合、加入する際には特定傷病補償外特約と言う条件がつきます。
どのような条件かというと、ペット保険加入時にすでにかかっている病気の治療費については補償しないというものです。
つまり、パテラにかかっていてもペット保険に加入することはできますが、パテラへの治療費は補償してくれないということです。
またパテラには先天性のものと後天性のものがありますが、先天性のパテラの治療費をペット保険で補償するのは難しいです。
パテラ(膝蓋骨脱臼)の治療費や手術費用はどのくらいかかるのか?
パテラにはグレードが1〜4まであり、症状が異なります。
グレード | 症状 |
---|---|
グレード1 | 普段とあまり変わらない |
グレード2 | 後ろ足を伸ばす 触った時に膝が脱臼している感覚がある |
グレード3 | 後ろ足を引きずる 階段を登れなくなる |
グレード4 | 普通に歩行できなくなる 常に膝が外れている |
グレード1で症状がない場合は、手術が不要と言われる可能性もあります。
では治療費や手術費用はどれくらいかかるのでしょうか。
グレード2のパテラを片足に患っている、体重が5kg以下の小型犬を例にします。
この場合、手術費用だけで10万円以上かかり、
- 診察
- 入院
- 検査
- 全身麻酔
- 点滴
合計の費用はおよそ20万円ほどとなり、これが両足の場合や、グレードが高い場合などはもっと治療費は高くなります。ペット保険に加入していないと、経済的な打撃がとても大きいです。
仮に70%の補償をつけていれば、費用は60,000円で済みます。
パテラの治療については、クルーズ動物病院の記事で詳しく解説しています。ぜひ合わせてお読みください。
パテラ(膝蓋骨脱臼)とはどんな病気?
パテラ(膝蓋骨脱臼)とはどのような病気なのでしょうか。
犬の膝関節は、大腿骨、脛骨、腓骨、膝蓋骨という骨といくつかの靭帯によって構成されています。
膝の曲げ伸ばしの運動の際に、大腿骨にある溝(大腿骨滑車溝)の上に沿うように膝蓋骨(膝のお皿)が滑る事で、滑らかな動きが可能になります。
膝蓋骨は、大腿骨の上に存在する状態が正常なのです。この膝蓋骨が、正常な位置から外れてしまった状態を膝蓋骨脱臼と言います。
パテラ(膝蓋骨脱臼)になる原因・症状
パテラ(膝蓋骨脱臼)になってしまう原因は、先天的なものと後天的なものがあります。
先天性
小型犬はパテラ(膝蓋骨脱臼)にかかりやすい
特に小型犬では、先天的に大腿骨滑車溝が浅い子や靭帯が弱い子が多く、膝蓋骨脱臼を起こしやすいと言われています。
パテラ(膝蓋骨脱臼)の予防方法
膝関節に負担をかけない事が重要です。
パテラの予防方法としては、以下のことに気をつけましょう。
- 肥満に注意:体重の増加は膝だけでなく、あらゆる関節に負担をかけます。
- フローリングにはマットを敷く:滑りやすい床で転んでしまうと膝蓋骨が脱臼する恐れがあります。
- 爪や足の裏の毛を短くする:これも、床で滑りにくくするために大切です。
- 段差に気を付ける:イスなど高い所から着地する時は、想像以上に膝に負荷がかかります。
- 急激に走らせない:ボール遊びなどで、止まっている状態から急にダッシュをすると膝を痛める可能性があります。
私たちで気を付けてあげられる事もたくさんあるので、家での生活環境などを見直してみてもいいかもしれません。
手術が必要な場合とは?
外傷などによって、一時的に膝蓋骨が脱臼している時は消炎鎮痛剤の投与で問題ありませんが、脱臼が長期にわたって間欠的に起こっている場合は外科手術が検討されます。
先ほどグレードについて解説しましたが、グレードが2以上で症状がある場合には手術を受けた方が良いでしょう。
例えグレードが1でも症状が見られるようでしたら若いうちに手術を受けるべきです。
症状が見られるのに放置しておくと、高齢になった時に関節炎になる可能性が高いからです。
膝に関節炎が進行し、膝の靭帯(前十字靭帯、後十字靭帯)が断裂してしまうと強い痛みが伴います。
普通に歩けなくなってしまったということがないように、獣医師とも相談し手術を勧められたらすぐに、手術ができる準備をしておくのも良いでしょう。
手術しないパテラの治し方がある?
パテラがあまり進行していない場合や麻酔を使った手術にペットが耐えられなさそうな場合には、手術以外の治し方があります。
一時的に関節炎の症状を抑えるため、消炎・鎮痛剤やレーザーを使った治療が行われます。
対症療法になるので完治は望めませんが、上記の治療を行った上で生活上の注意点を十分にケアしてあげることで脱臼を防ぎ、良好な状態を維持できる場合もあります。
また食事管理やサプリメントの摂取も合わせて行われます。
関節の痛みや炎症を抑える栄養素や、コンドロイチンなど、健康な関節づくりに必要な成分を摂ることで、症状の改善が期待できます。
ビタミンB1・B6、鉄分、亜鉛などはコラーゲンの生成に必要な成分なので、関節の健康には欠かせません。また、ビタミンEには関節の炎症を和らげる効果があります。
自分で料理をしなくても、必要な成分を含んだドッグフードもあるので、関節に良い栄養素を含んだものを探してみましょう。
サプリメントで効率よく摂取できる成分には、軟骨の成分となるヒアルロン酸や、保水効果のあるコンドロイチンなどがあります。
ただし、膝の構造自体に問題がある場合には、外科手術しか解決方法はありません。
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近年加入者が増えていっているペット保険ですが、それでも現在の加入率はペットを飼っている方のおよそ10%程度にしかなりません。
ペットの治療費は全額自己負担となりますので、突然の病気による手術等で数十万円といった高額な費用がいきなり請求されてしまうことも珍しくありません。
しかし大切なペットには最適な治療を余裕を持って受けさせてあげたいですよね。
もしもの時、治療費の負担を少しでも軽減し飼い主やペットが治療に専念できるように、前もってペット保険に加入しておくことをおすすめします。
MOFFMEでは「どんな保険に加入すれば良いか分からない」・「入りたい保険がいくつかあるけど、どれが一番良いのか悩む」といった方のために、ペット保険の一括比較を行っております。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひ利用してみてください!
まとめ:パテラ(膝蓋骨脱臼)はペット保険で補償対象になる
パテラの治療や保険について、お分かりいただけたでしょうか。
以下に要点をまとめます。
- パテラ(膝蓋骨脱臼)はペット保険の補償対象になることが多い
- 補償対象にしていないペット保険もあるので、事前に調べることが重要
- パテラにかかっている犬でもペット保険に加入できることはあるが、その場合パテラの治療費は補償対象にならない
- パテラの手術には検査や入院費なども含めて20万円以上かかることが多い
- 小型犬はパテラになりやすい要素を先天的に持っていることが多い
- パテラを予防するために家庭で対処できることもある
- 症状が進行すると手術せざるを得ないが、そうでなければ食事やサプリメントで症状が抑えられることがある