内容をまとめると
- ペット保険の告知義務は加入者が公平であるために必要
- 虚偽の告知はバレるため、正確な情報を伝える必要がある
- 簡単にペット保険の見積もりが可能!
ペット保険には加入前に告知義務があります。嘘の告知をしても調査段階でバレるため、告知義務違反となります。この記事では、ペット保険の告知義務についてやその内容、違反が発覚したときの対応、どこまでが虚偽の告知になるのかについて解説します。
この記事の目次
目次を閉じるペット保険の告知義務やその内容は?嘘の告知をしてもバレないのか
- 告知義務の内容やその理由
- どこまでが虚偽の告知になるか
- 虚偽の告知がバレるとどうなるか
- 告知義務違反を防ぐためのポイント
- ペット保険会社ごとの告知内容の違い
ペット保険の告知義務の内容や理由を紹介!
そもそも告知義務とは、加入の契約時にペット保険会社に必要な情報を伝えなければならない義務のことです。
過去の病歴や現在の健康状態について正確に伝え、その情報をもとに保険会社は加入条件を満たしているか判断します。
はじめにペット保険の告知内容や理由について理解しましょう。
ペット保険の告知内容は?
具体的に告知する内容はペット保険会社によって少々異なりますが、たいてい以下のことを聞かれます。
- 種類、品種(犬種、猫の種類など)
- 生年月日
- 体重
- 既往症や持病
- ワクチン接種の有無
- 過去数ヶ月以内に動物病院にかかったか
なぜ告知義務が存在するのか
なぜ告知義務があるのか。
それはペット保険が、加入者が納めた保険料で必要とする人の保険金を賄うといった相互扶助により成り立っているため、公平性を保つ必要があるからです。
もし既往症や持病を持っているペットと、健康で動物病院にかかることがほとんどないペットがいたとします。
そうすると同じ保険料を払っているのに、既往症や持病を持っているペットの方に保険金が多く支払われることになり、健康で動物病院にかかることがほとんどないペットにとっては不公平になります。
告知義務がなければ、どのペットも同じ保険料を払っているため、健康なペットにとっては不利になってしまいます。
健康状態を告知することによって、健康なペットの保険料は安く、既往症や持病のあるペットは加入できない、もしくは条件をつけ相互扶助のバランスを保っているのです。
先ほど述べたように既往症や持病を持っている方でも、条件付きで加入できるペット保険プランもあるので、あきらめずに保険会社に問い合わせてみることをお勧めします。
誰かが得をしてしまう保険制度では成り立たないため、その公平性を保つためにも虚偽のない事実を申告するようにしましょう。
ペット保険の告知義務違反は必ずバレる!
仮に虚偽申告をしてしまった際、それはバレてしまうのか、バレたらどのような処置がとられるのか、これらの疑問について取り上げたいと思います。
もちろん、虚偽申告をしてしまうことはいけませんが、自覚なく事実と異なる報告をしてしまったというケースももしかしたらあるかもしれません。
この項目では以下のことについて詳しく解説していきます。
- 告知の調査はプロによって行われている
- 告知義務違反がペット保険会社にバレてしまった場合
- 補足:告知違反で起こったトラブル事例を紹介
様々なケースが考えられるので知っておいて損はありません。もしもの時のために備えておきましょう。
告知の調査はプロによって行われている
虚偽の内容を報告しようと悪い企みをしている方もいるかもしれません。
しかし、プロの調査員に厳重チェックをされているので、虚偽の情報はバレてしまいます。
相手はプロの方ですから徹底的に告知内容とあっているか調べ上げます。知識の少ない一般の方では、決して騙せることは無いでしょう。
ちなみに加入時も調査が行われますが、保険金を請求する際にも調査は行われます。不正が発覚してしまった場合にそれぞれ処置がなされます。
この調査では、実際に過去に担当した動物病院の獣医の方などに確認をとるので、正確な情報が手に入ります。
調査をすることで、虚偽の内容の有無を確認することはしっかり保険金を払ってもらえる信用にもつながるので、この調査は重要なことなのです。
それでは虚偽な情報だとわかってしまった場合、どのような対応がとられるのでしょうか。
告知義務違反がペット保険会社にバレてしまった場合
もちろん告知義務違反がバレてしまうと、契約者側にペナルティが課せられます。ペナルティは2種類が考えられます。
保険金が支払われない
告知義務違反となった場合、多くは補償が正しく受けられなくなります。
保険金が下りなくなったり、差額を後から求められたりしてしまう可能性もあります。
半分負担や3割負担だと思っていたはずなのに全額負担になってしまう可能性もあるわけですから気を付けてください。
プランの解約
解約の例として以下のようなものがあります。
保険加入時には元気だった愛犬ですが、加入の数年前に足を怪我して動物病院にかかったことがありました。
飼い主はそのことを完全に忘れており、報告せずに保険に加入して、後から発覚しました。結果、解約となってしまいました。
このように、うっかりしたミスでも解約までつながってしまうこともあります。
検査や薬を処方されていない場合も含まれ、忘れてしまい誰でもやってしまう可能性があるので注意が必要です。
また事件に発展するケースもあり、騙しているわけですから詐欺罪に問われる可能性も十分にあります。
実際に獣医の方と結託して、保険金を騙し取る事件もあり告訴されたケースもありました。軽いものだと思わずにしっかりと理解して、このような処置を受けないためにも気を付けましょう!
また、仮に疑問点、おかしいと思う点があれば、保険会社に問い合わせてください。取り返しのつかなくなる前に、自分が不利益にならないためにも事実をしっかり確かめましょう。
補足:告知違反で起こったトラブル事例を紹介
では、告知違反をしてしまった場合、どのようなことが起こるのでしょうか?トラブル事例をいくつかご紹介したいと思います。
半年以内に病院に行ったことを申告し忘れ、契約解除
ペット保険に加入する際に、事前申告で半年以内に病院にかかったことがあるというチェック項目に「ない」とチェックをしてしまいました。
保険を利用した際に保険会社が調べた結果、半年以内に病院にかかっていることが分かりました。
保険を利用しようとしたのはその時病院にかかった理由とは違ったものでしたが、告知義務違反で解除通知が届き、保険を解約されてしまいました。
病院で少し病気の可能性を示唆されたけれど、飼い主的には病気と判断していない
ペット保険に加入する前に、動物病院で「少し膝が緩いですね」と言われていました。しかし、飼い主さんは病気とは思いませんでした。
ペット保険に加入する際、このことを忘れ、告知もしませんでした。
その後、膝蓋骨脱臼になってしまい、治療費で保険金を請求しましたが、病院で一度「膝が緩い」という診断を受け、それが膝蓋骨脱臼のステージ1ということになってしまい、保険金が受け取れませんでした。
ペット保険詐欺
2013年に実際に起こったペット保険詐欺事件です。
動物病院の医師が飼い主にペット保険に加入させ、治療を行いました。
それだけならばよかったのですが、治療した日付を改ざんし、補償対象となる日付にしてから保険金を請求した事件です。
この事件では懲役2年の判決が下ったそうです。
ペット保険では、告知義務違反以外にもトラブルが生まれることがあります。以下の記事でよくあるトラブルについて解説しているので、興味のある方はぜひ一緒にお読みください。
ペット保険の告知義務違反を避けるには?
告知義務違反にならないためには、
- 過去の治療歴を正確に把握する
- 詳細まで記入する
ペット保険の告知に関してよくある質問
告知義務違反をしても、自分にメリットはないことはもうご理解いただけたと思います。
しかし、自分は違反するつもりはなかったのに虚偽の申告だと判断されてしまい、保険金が支払われなかったというケースは少なくありません。
申告すべきことについて知り、保険金を請求したときに後悔しないようにしましょう。
告知が必要なのはペット保険加入時以外にある?
告知が必要なのは加入時だけとは限りません。
- 乗り換え時
- 掛け持ちをするとき
過去に発症した病気が完治している場合
「今では完治しているが、過去にかかった病気は告知する必要はあるのか?」という質問はとても多いです。
これは病気の種類によって告知する必要の有無が決まります。
例えば、子犬など下痢などで動物病院にかかることが非常に多いです。
下痢の原因は、
- 食事
- 寄生虫
- ウイルスや細菌
- 腸炎や腫瘍
- ストレス
忘れてしまった場合は、最後に診察を受けた日を動物病院に確認してください。
しかしその下痢の原因が悪性の腫瘍であった場合、手術などで取り除いて完治した場合でも告知は必要です。
つまり、
- 下痢などの軽い症状の場合、期限より前に診察が終了していれば告知義務はない
- 腫瘍などの重い病気や先天性異常については、どんな状況であっても告知する義務がある
告知によって補償内容が変わる?
- 犬パルボウイルス感染症など、ワクチンを接種することで予防できる病気
- ワクチン接種など、予防を目的としたもの
- 避妊や去勢、断耳など、健康体に施す措置
- 自然災害によるケガ
- 保険契約者や被保険者の過失によるケガや病気
- 健康診断
- 療法食やサプリメント
加入前の引き受け審査とは?
正しい情報を告知したあとは、引き受け審査に通過することで保険への加入が認められます。
加入前の審査について、以下の項目を解説していきましょう。
- 加入前には必ず審査がある!
- すでに病気になっていてもペット保険に加入できる?
- 加入前の注意点とは?
加入前には必ず審査がある!
ペットの情報を告知したあとには、必ず審査が行われます。
告知されたペットの年齢や健康状態を基に、ペット保険への加入の可否を判断します。
獣医師などプロによって厳しくチェックされるため、告知内容によっては加入を断られるケースもあるというのが実情です。
審査に落ちる理由として、主に以下のものが挙げられます。
- 過去の受診歴を記入していない
- ペットが加入可能年齢を超過している
- 先天性の疾患がある
すでに病気になっていてもペット保険に加入できる?
先天性の疾患があるなど、すでに病気を持っていてもペット保険に加入したいですよね。
病気の種類や保険会社によって違いはありますが、すでに病気にかかっていてもペット保険に加入できる場合があるのです。
例えば、
加入前の注意点とは?
ペット保険に加入する際の注意点として、保険への加入が難しい病気があるということが挙げられます。
以下のような病気にかかっているペットは、加入が認められないケースが多いのです。
ペット保険会社ごとの告知義務の内容を紹介!
この記事の最初で告知事項について取り上げましたが、ここでは代表的なペット保険会社では、どのような告知事項があるのか見ていきたいと思います。
保険会社によって少し異なってくるので、その告知事項の違いを知っておくとよいでしょう。
告知義務の内容①:A社のペット保険の場合
A社のペット保険の場合では、基本的な身体情報のほかにこのようなことが項目に含まれます。
- 加入ペットの過去および現在のケガ・病気などの健康状態に関する情報
- ワクチン接種状況
- 他のペット保険の加入の有無
告知義務の内容②:B社のペット保険の場合
B社のペット保険の場合では、基本的な身体情報のほかにこのようなことが項目に含まれます。
- 過去にかかったことのある特定の病気やケガの有無
- 現在、治療中もしくは経過観察中の病気やケガの有無
- 過去3ヶ月以内に動物病院で行った予防以外の目的での診察の有無
告知義務の内容③:C社のペット保険の場合
最後に、C社のペット保険の場合ではどうなのでしょうか。
C社のペット保険の場合では、
- 申し込み時点で治療中や経過観察中の病気やケガ、症状がないのか
- 過去に保険会社指定の病気にかかったことがないか
- 過去2ヶ月以内に予防目的以外での診療を受けていない
まとめ:ペット保険の告知義務の内容や違反について
いかがでしたか?ここではペット保険の告知義務についてご紹介しました。
ここでご紹介したことは、
- ペット保険の告知すべき内容は、種類・生年月日・体重・既病歴・持病など
- 告知義務があるのは相互扶助のバランスを保つため
- 告知内容の調査はプロが行っているため、虚偽申告はバレる
- 告知義務違反の場合、保険金が支払われないことや契約解除されることがある
- 告知義務違反をしないために、正確な情報を告知することが最も重要
になります。
ペット保険にも人の保険と同じように告知義務があり、違反してしまった場合は保険金が支払われない場合や、最悪の場合契約解除されてしまう可能性もあります。
ペット保険に加入する際は、しっかりと告知事項を記入するようにしましょう。
うっかりミスで契約解除になってしまった場合、今まで支払ってきた保険料が無駄になってしまいます。
病名などが分からない場合は、治療を受けた動物病院に確認するなどして、間違いの無いようにすることをおすすめします。
MOFFMEでは他にも保険に関する記事を多数掲載しています。興味のある方はぜひ参考にしてください。