散歩中に草を食べる愛犬を心配する飼い主さんも少なくないと思います。何でもかんでも口に入れてしまう犬も珍しくありません。この記事では、草を食べることの是非とその理由、そして草を食べる行為をやめさせる方法を解説していきます。
この記事の目次
目次を閉じる愛犬が草を食べる理由、対策、リスクを解説
愛犬と一緒に散歩にでかけているとき、いきなりムシャムシャと草を食べ始めて、驚いた飼い主さんも多いのではないのでしょうか?
犬と並び、ペットとして主流の猫の場合、ペットショプで「猫草」として草が販売されているほどポピュラーな行為ではありますが、犬の場合はどうなのでしょうか?
そこで、今回の「MOFFME」では愛犬が草を食べる理由、対策、リスクについて
- 犬が草を食べる理由は?食べてもいいの?
- 犬が草を食べることがNGな時もある
- 犬が草を食べた後、様子がおかしい時はすぐに動物病院へ
犬が草を食べる理由は?食べてもいいの?
犬と散歩中、愛犬が草を食べるような仕草をしているところを見たことがありませんか?
- 「うちの子は食べている」
- 「食べようとしているけれど、食べさせていいかわからないので止めている」
- 「うちの子は食べようとしていないけれど、他のわんちゃんが草を食べているのを見たことが有る」
など、見かけたことがある人は多いと思います。
結論から言いますと、基本的に犬が草を食べることはOKです。
しかし、犬が草を食べようとすると「健康に影響はないのか」など心配になることも多いですよね。
そこでこの項目では犬が草を食べる理由について
- 犬が草を食べることは基本的に大丈夫
- 犬が草を食べる理由①吐くため
- 犬が草を食べる理由②ビタミンや繊維質を補うため
- 犬が草を食べる理由③ストレスがある
結論:犬が草を食べることは基本的に大丈夫
犬を初めてお迎えした際、散歩中にいきなり草を食べ始めたら大丈夫な行為なのか疑問になりますよね。
「散歩中などに拾い食いをさせないこと」など飼育書にも記載されていることもあり、犬が草を食べてしまったことで不安になることもあると思います。
「もしかしたら病気なんじゃないか」と思う飼い主さんもいるかもしれません。
結論から言いますと、犬が草を食べるのは正常な行為で、毒性のない草の場合は食べても基本的には問題はありません。
では、犬は一体なぜ、どのような理由で草を食べている、または食べたがっているのでしょうか。
以下で詳しくご紹介していきます。
犬が草を食べる理由①:吐くため
犬が草を食べる理由のひとつにあげられるのが「吐くため」と言われています。
犬が食べている、または食べようとしている草をよく観察すると、草むらの中から葉先の尖った植物を選んで食べていることが多いはずです。
間違えて異物を飲み込んでしまった時や、消化不良を起こしている時、胃がムカムカしている時など、このような葉先の尖った植物を食べ、胃にツンツンと刺激を与えます。
そうすることで、その刺激に胃が反応し、吐くことを手助けしている…と考えられています。
長距離の車移動で車酔いしてしまい、胃がムカムカしている場合も、同様に草を食べて吐き出している犬もいるようです。
大昔、まだ犬が動物をそのまま食べていた頃も、一緒に食べていた生き物の毛など、消化できないものを吐き出すために草を食べていたとも言われています。
犬は本能で草を胃薬の代わりとして使用しているようです。
犬が草を食べる理由②:ビタミンや繊維質を補うため
犬が草を食べるもうひとつの理由としてあげられるのが「ビタミンや繊維質を補うため」と言われています。
現在は総合栄養食のドッグフードが広がり、ビタミンや繊維質などの栄養が足りない犬はあまり見なくなりました。
以前、まだドッグフードとして総合栄養食が普及する前は手作りのご飯を与えている家庭が多くありました。
現在は手作りのごはんでも飼い主の知識や意識の向上もあり、栄養バランスを考えて、毎日新鮮な食材できちんと調理している方がほとんどだと思います。
しかし、今では信じられないかもしれませんが、ほんの30年ぐらい前までは、ご飯にお味噌汁をかけたものや、余った魚などを与えていた、というご家庭も少なくありませんでした。
そのような頃は、栄養バランスが偏り、ビタミンや食物繊維も不足しがちに。
それを補うために犬が散歩中に草を食べている言われています。
昔犬を飼っていた昭和世代の方は、よく思い出してみると今一緒に暮らしている愛犬に比べて、昔一緒に暮らしていた愛犬の方が散歩中によく草を食べていた…など、思い当たる節があるのではないでしょうか。
現在でも、手作りフードを主に与えているわんちゃんや、おやつを多く与えてしまって総合栄養食の量が減ってしまっているわんちゃんで、草をよく食べている場合は、ビタミンや食物繊維不足になっている恐れがあるかもしれませんので、これを機に食生活を見直してみることをお勧めします。
犬が草を食べる理由③:ストレスがある
犬のストレスの原因として考えられるのが以下のようなことになります。
- 引っ越しをした
- 部屋の配置換えをした
- 愛情不足
- 運動不足
- 散歩中、知らない人や動物にたくさん出会った
- 極度の空腹
犬が草を食べることがNGな時もある
犬が草を食べることは基本的に問題が無い、通常の行動だとお伝えしてきました。
しかし、犬が草を食べることがNGな場合もあります。
それは
- 有害な植物
- 除草剤がかかっている
犬が草を食べてはいけない場合①:有害な植物
犬が草を食べてはいけない理由のひとつとして「有害な植物」である可能性があるからです。
道路や草むらに生えている雑草の中には毒性のある植物が混ざっていることがあります。
以下に散歩中によくみる植物で、毒性のあるものの一部をリストアップしました。
- あさがお(種子)
- アジサイ
- シクラメン
- スイセン
- スズラン
- チューリップ
- パンジー
- アロエ
- ヒイラギ
- イチョウ(銀杏の実)
- キキョウ
- ツツジ
犬が草を食べてがいけない場合②:除草剤
犬が草を食べてはいけない理由のもうひとつは「除草剤が使われているかもしれない」ということが挙げられます。
公園や、地方自治体が管理している土地、人の家の前など、除草剤を使用して雑草を管理している場合もあります。
除草剤はとても毒性が強く、体内に摂取してしまった量にもよりますが、除草剤がついた草を食べてしまった場合
- 元気がなくなる
- 脱力
- 大量のよだれ
- 嘔吐
- 泡を吹く
- 下痢
- けいれん
- 呼吸困難
- 食欲不振
- 低体温
- 意識混濁
- 気絶
犬が草を食べた後、様子がおかしい時はすぐに動物病院へ
基本的に、犬が草を食べるのは問題はありません。
ですが、上記の項目でご紹介したように、食べたら毒性のあるものを誤って食べてしまったり、除草剤のついた草を食べてしまう場合もあります。
散歩などで犬が草を食べた後、いつもと様子がおかしい時はすぐにかかりつけの動物病院で診察を受けるようにしてください。
最悪の場合、死に至ってしまうような場合もありますので「少ししか食べていないし大丈夫だろう」などの様子見はせずに、すぐに動物病院に行くのが鉄則です。
食べてから2時間以内に病院に連れて行けば、まだ吐き出させることができるかもしれません。
その際、「いつ、どのような草を、どのぐらいの量を食べたのか」を獣医師に伝えると、処置が早くなります。
まとめ:犬の散歩中は目を離さないことが大事!
今回は、愛犬が草を食べる理由やリスクについてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
ポイントは
- 犬は草を食べるのは通常の行動
- 犬が草を食べる理由は「吐くため」「ビタミンや食物繊維摂取」「ストレス」などさまざま
- 犬が食べると有害な植物もあるので注意する
- 除草剤が散布されている可能性もあるので注意する
- 犬が草を食べて様子がおかしくなたときはすぐに動物病院へ!