猫の天敵はどんな動物がいる?猫が捕食される危険のある動物を解説!のサムネイル画像

内容をまとめると

  1. 猫の天敵はカラスや犬など身近にたくさんいる
  2. 室内飼いをして猫が天敵から襲われることを防ごう!
  3. もし室内飼いが難しい場合は天敵に襲われないように対策と、万が一襲われて怪我をした時の備えを十分にしておこう
  4. 猫の治療費用は全額自己負担のため、万が一に備えてペット保険への加入がおすすめ!

猫を食べる動物は、日常にたくさんいます。そんな猫の天敵を撃退するためには、どうすれば良いのでしょうか?猫の天敵が最も嫌がるものは、そもそも屋外に猫を出さないことです。特に子猫は捕食被害にあいやすいため、天敵の侵入防止対策をしっかりとしておく必要があります。

記事監修者「森下 浩志」

監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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猫の天敵は、身近にたくさん!猫が襲われる可能性がある動物とは

ペットとして一緒に暮らしている動物たちは、そのほとんどが、飼い主から食事をもらって生きています。安全な場所で、食べるために作られたご飯を食べている。それが、ペットの日常です。


しかし、一歩外へ出て野生の世界を見れば、そこにあるのは、大きな生き物がより小さな生き物を狩って食べる食物連鎖です。


そしてその食物連鎖の中には、時に、私たちが一緒に暮らし庇護しているはずの猫も組み込まれてしまいます。


今回、「MOFFME」では、

  • 猫の天敵の動物を7種類解説!
  • 猫が天敵の動物は?猫を忌避する動物たちを解説!
  • 猫の天敵を寄せ付けない最も効果のある方法は、室内飼いをする事
  • 補足:猫はきゅうりを天敵と見間違えて、驚くことがある!
の4項目で、猫とその天敵について解説したいと思います。

大切な愛猫と、安全に暮らしていくために。ぜひ最後までご覧ください。

猫の天敵の動物を7種類解説!



「天敵」とは「特定の種を攻撃、捕食してしまう、他の種の生物」を指す言葉です。必ずしも食べるために狩るのではなく、時には自衛のために攻撃的な行動をするものも、天敵には含まれます。

そして、残念ながら猫の天敵は少なくありません。

ペットとして飼われているのであれば、猫が天敵と遭遇するのは一生に数度あるか無いかと言ったところでしょう。

しかし、その可能性がゼロでは無い以上、愛猫に危害を加えるかもしれない存在についてはしっかり知っておく必要があります。

何が猫にとって危険なのかを知り、その天敵が身近に存在するものならば、嫌いな物や臭いを利用した、忌避剤の用意も考えましょう。

ここからは、
  • ①:カラスや猛禽類
  • ②:蛇
  • ③:アライグマ・アナグマ
  • ④:犬
  • ⑤:タヌキ・イタチ・キツネ
  • ⑥:猿
  • ⑦:ノミやダニ
の7種類の天敵について、解説していきます。

①:カラスや猛禽類

雑食のカラスはゴミ捨て場を漁っている印象が強いかもしれませんが、立派な捕食者側の動物です。とても賢いカラスたちは、必要とあればその爪と嘴を使い、自分でも狩れると判断した小さな動物たちを襲うこともあります。


タカやワシといった猛禽類はカラスよりも警戒心が強く、わざわざ人の暮らす場所へやってきて狩りをすることは少ないですが、「絶対に無い」というわけではありません。


共通して言えるのは、狙われやすいのはまだ体の小さな子猫であるということ。


成猫ならばまだある程度抵抗する力もありますが、非力な子猫や弱った老猫は、鳥たちの格好の餌になってしまいます。屋内飼いでも、ベランダなど屋外に面している場所に出すことは避けましょう。

②:蛇

日本に生息している蛇で、猫をまるごと捕食してしまうほどの大型の種はいません。それでも、蛇は間違いなく猫たちの天敵です。


蛇は静かに忍び寄り、噛みつくことで傷つけ、マムシなどの毒蛇ならばそこから毒を注入します。マムシの毒で猫が死亡するケースは少ないそうですが、毒や傷で弱った猫は、他の天敵たちからも格好の獲物になってしまいます。


また、猫の祖先たちの一つに、砂漠に住んでいたリビアヤマネコという種があります。おそらく、砂漠では今よりもずっと、蛇と出会いやすかったのでしょう。


獲物を奪い合っていた、または直接相手を狙っていた、遠い昔の記憶、それが、今を生きる猫たちの片隅に残されているのかもしれません。

③:アライグマ・アナグマ

かつてはペットとして愛好されていたものの、脱走や飼育放棄などで野生化し、現在は特定外来生物としても指定されているアライグマ。


動物園で見られる姿はとてもかわいらしいものですが、野生のアライグマやハクビシン、アナグマは糞害や食害などの被害を起こす害獣でもあります。ニュースで「街中に出没」と報道されることもあるように、比較的身近なところまで生息域を広げている動物です。


アライグマたちは攻撃性が強く雑食であるため、小型の動物を襲い捕食することがあります。その対象には、もちろん、猫も含まれます。


また、野生化したアライグマの中には、狂犬病ウィルスを保持しているものもいます。近隣にアライグマが出没しても、絶対に好奇心で近づいたりしないようにしましょう。

④:犬

「あなたは犬派?猫派?」なんて質問がありふれたものになるほど、犬は猫と並んでメジャーなペットです。「うちは猫と犬を一緒に飼っていますが、とても仲良くしています」という家庭も最近では珍しくはありません。


しかし、犬もまた猫の天敵になり得る動物だということは、忘れてはいけません。


現代で食料として猫を襲って捕食する犬は、飼い犬はもちろん野良犬でも滅多にいないとは思いますが、闘争本能や狩猟本能から猫を襲う可能性はあります。


特に大型犬は、遊びの延長線上でも猫にとっては危険になるだけの力を持っています。同じ家で暮らしていても、猫と犬の両方が興奮しすぎることが無いように注意しましょう。


また、愛猫を連れて他所の飼い犬と会う場合も、いきなり接近させずに少しずつ様子を見ましょう。


悲しいことではありますが、全ての犬と猫が仲良くできるわけではない、という認識が大切です。

⑤:タヌキ・イタチ・キツネ

古くから日本に生息しているタヌキやイタチ、キツネといった動物は、野良猫と生息域が重なることもあり、たびたびエサや縄張りを争ってきました。


現在でも、タヌキたちは猫にとっての天敵です。山や森が本来の棲み家であったにも関わらずエサを求めて街に出てきたことで、人のそばで暮らすようになった猫たちと、再び縄張りやエサを争うことになってしまったのです。


また、タヌキは猫を食べることもあります。狙うのは主に子猫であり、狭い場所に入り込む習性があるため、民家の子猫とばったり会うなんてこともあります。


また、ぬきと狐も狂犬病ウィルスを保持することのある種です。愛猫への感染が無いように、十分に気をつけましょう。

⑥:猿

猿もまた、猫と生息域が同じである天敵です。


雑食ではありますが、主に木の実や果実などを食べているため、エサの取り合いで猫と争うことは滅多にありません。


しかし、縄張り意識が強く集団で行動するため、たまたま縄張りに入ってしまった猫に対して攻撃的な行動を起こすことがあります。


縄張りへ侵入しなくても、猿の方から人間や猫の住んでいる場所へ降りてくることもあります。特に飢えた野生動物は攻撃的になりやすいです。


「猫を食べることはないだろうから」と油断してはいけません。知能が高い猿は、遊び目的で他の動物を攻撃することもあります。近隣で猿の目撃情報があったら、すぐに愛猫を家の中へ入れて、ベランダや縁側に出さないようにしましょう。

⑦:ノミやダニ

猫と暮らしていると予防や駆除が当然のものになっていますが、それはノミやダニもれっきとした猫の天敵だからです。


ノミもダニも、猫をはじめとした動物に寄生し、血を吸って食事とします。不快感やかゆみを伴う寄生はそれだけでも猫にとっては迷惑な話ですが、恐ろしいのは、ノミやダニが病気を媒介することです。


媒介される病気の中には、人間に感染するものもあります。愛猫だけでなく、飼い主さんの身を守るためにも、ノミやダニの付着を防ぐ薬を与えたり、こまめなブラッシング、シャンプーで寄生されないようにしてあげましょう。


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猫が天敵の動物は?猫を忌避する動物たちを解説!


猫が天敵によって襲われることがあるように、猫を天敵とする、猫に襲われる動物たちも存在します。


元々、猫は肉食動物です。小さな動物を狩り、その肉を食べて生きてきました。


飼い主から食べ物をもらえる飼い猫たちからすれば、危険で疲れる狩りをしてまで獲物を捕る必要もありません。しかし、猫たちのずっと深い所に残っている狩猟本能は、今でも動くおもちゃや虫を追いかける姿に見ることができます。


ここからは、猫を天敵とする(猫に捕食される立場になる)

  • ①:ネズミ、ウサギ(齧歯類)
  • ②:スズメ、ツバメ、鳩、カラス(鳥類)
  • ③:蛇
  • ④:カエル、トカゲ
  • ⑤:ゴキブリ
の5種について、解説をしていきます。

①:ネズミ、ウサギ(齧歯類)

基本的に肉食動物は、より小さな動物を捕食します。自分より大きな動物を狩るのは、よほど攻撃的であるか、集団で狩りを行う動物です。


あまり集団での狩りを行わない猫にとっては、自分より小さなネズミやウサギと言った小型の齧歯類は、狙いやすい獲物の一つでした。


特にネズミは、ずっと古くからネズミ狩りのために猫を飼う、なんてことがあったほど。そんな時代の記憶が、今でも猫にネズミを追わせるのかもしれません。


そして、これは野生動物に限った話ではありません。ペットとしての齧歯類、ハムスターやウサギなども、猫の狩猟本能を刺激する存在です。「飼っていたハムスターが同居猫に食べられた」なんてショッキングな事例もあります。


同じ家で猫と齧歯類を飼わない。あるいは、飼うのであれば完全に隔離するなどの対策を怠らないようにしましょう。

②:スズメ、ツバメ、鳩、カラス(鳥類)

空を飛ぶ鳥類は、猫が近寄っても簡単に逃れることができると思われがちです。しかし、鳥たちも常に空にいるわけではありません。地上に降りて地面の木の実や虫を食べている時などは、そして、巣から落ちたひな鳥などは、猫にとっても格好の獲物なのです。


鳩やカラスなど、ある程度の大きさがある鳥類であれば、襲われてもかろうじて逃れることができるかもしれません。しかし、スズメやツバメの小型の鳥類ならば、猫は簡単に噛み殺すことができてしまいます。


齧歯類と同様に、鳥類を飼育する場合にも、猫には注意が必要です。鳥かごに入れているからと油断せず、鳥はかならず猫の手が届かない場所で飼いましょう。

③:蛇

蛇と猫は、互いを天敵としています。

蛇は猫に噛みつき毒によって弱らせることができますが、単純な大きさと力で言えば、猫のほうが圧倒的に上です。叩き伏せ噛みつけば、猫もまた、蛇を殺すことができるのです。

細長い紐状のおもちゃに飛びかかる猫たちの姿は、かつて猫たちが蛇と身近だった頃から残されている狩猟本能の名残とも言えるでしょう。

また、猫が威嚇する際に発する「シャー」という鳴き声は、蛇を真似たものという説もあります。

ともすると人間とのそれ以上に、猫と蛇の関係は深く長く続いているのです。それも、友好ではなく敵対という形で。

④:カエル、トカゲ

好奇心旺盛で遊び好きな猫にとって、動き回る小さな生き物は、おもちゃのようなものです。


特に、あまり攻撃性を持たず、毒なども無いカエルやトカゲは、猫にとっては勝手に動いてくれるとてもおもしろいおもちゃになります。遊びがエスカレートしてしまい、興奮して食べてしまうことも無いとは言い切れませんが、大抵は、カエルたちが動かなくなった時点で、猫は興味を失うことでしょう。


他の動物に比べると比較的安全ではあるかもしれませんが、中には、毒性を持つカエルやトカゲも存在します。また、カエルを宿主とする寄生虫には、猫に寄生するものも存在します。


遊んでいるだけだからと放っておかず、愛猫がカエルやトカゲにじゃれついていたらすぐにやめさせましょう。


⑤:ゴキブリ

害虫の代表格であり、あらゆる手段で人間から駆逐の対象とされているゴキブリ。その見た目や動きの不快感もさることながら、汚い場所に発生する汚い害虫というイメージが、その嫌悪感を確たるものにしています。


幸か不幸か、ゴキブリにとっての天敵の一種が、猫です。


人間からすれば、逃げ足の早いゴキブリを退治するのは骨の折れる作業ですが、本能的に狩りの技術を覚えている猫は、ゴキブリを逃がさず殺すこともできます。


また、猫の中には捕えた獲物を飼い主さんに見せてくれる子もいます。狩りを教えるためとも、獲物を自慢しているとも言われていますが、捕えたゴキブリが病気を媒介する可能性もあるため、まずはゴキブリの発生しない環境づくりをしましょう。

猫の天敵を寄せ付けない最も効果のある方法は、室内飼いをする事



猫の天敵は数多く、生息範囲も広いです。


何気なく歩く草むらにはノミやダニ、ムカデなどの毒を持つ虫たちが潜んでいて、ふと上を見上げれば、獲物が弱る機会を待っているカラスが止まっています。もしかしたら、向かいから歩いてきている散歩中の犬も、猫のことが嫌いな子かもしれません。


その対策方法も多岐に渡ります。薬を与えたり、近隣のヤブを刈っておいたり、忌避剤を撒いたり、侵入防止柵を手作りしてみたり……。


ですが、猫を守る最も効果的な方法は、とても単純です。


外で散歩をさせず、完全に室内飼いをする。これだけで、愛猫がケガや病気に苦しむことは少なくなります。


幸い、現在ペットとして飼われている猫のほとんどは、家の中で遊ぶだけでも十分な運動をすることができます。


愛猫が外への興味を示す事もあるとは思いますが、安全のためには、猫の飼育は完全室内飼いを推奨します。

補足:猫はきゅうりを天敵と見間違えて、驚くことがある!


TwitterやInstagramのショート動画で、きゅうりに驚いて大きく飛び跳ねる猫を見たことがあるかもしれません。


見ている方が驚くような動きの理由は、猫がきゅうりを蛇などの天敵と見間違えるせいだと言われています。


落ち着いてご飯を食べていたりくつろいでいた猫が突然大きなリアクションを見せる様子は、見る分には面白いかもしれません。


しかし猫にとっては、突然自分のそばに天敵が現れたと勘違いさせられるのは、ストレスの元になりかねません。「動画で見たからうちの子でも」と試すようなことは止めましょう。


ちなみに、きゅうりは少量ならば猫が食べても問題の無い食品です。漬物など味がついているものは別ですが、生のキュウリを猫が食べたからと言って大騒ぎする必要は無いでしょう。

まとめ:猫の捕食被害を無くすため、しっかりと天敵対策を!

今回は、

  • 猫の天敵の動物を7種類解説!
  • 猫が天敵の動物は?猫を忌避する動物たちを解説!
  • 猫の天敵を寄せ付けない最も効果のある方法は、室内飼いをする事
  • 補足:猫はきゅうりを天敵と見間違えて、驚くことがある!

の4項目を通じて、猫と天敵について解説をしました。


現代では、ほとんどの猫たちは「人間の家の中」という平和で安全な場所に暮らしています。事実、今回紹介した猫の天敵の多くは、人間の家には入り込めない動物ばかりです。 


しかし、残念ながら「家の中で飼っていれば絶対に安全」と言い切ることはできません。万が一にでも天敵と愛猫が遭遇してしまわないように、ノミダニ避けの薬剤や脱走防止の設備などで、可能な対策は実施するようにしましょう。  


この他にも、「MOFFME」では愛猫と安心して暮らすための助けになる記事を多数紹介しています。ぜひご覧ください。