比較的安い価格の犬種を紹介!なぜ安いのかや価格相場を解説のサムネイル画像

ペットショップに行くとさまざまなわんちゃんが並んでいると思います。どの子も可愛いですが、販売価格にとても差があることに気づくのではないでしょうか。今回のMOFFME記事では、犬が安く販売される理由と比較的安い犬種を紹介します。

記事監修者「森下 浩志」

監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

目次を閉じる

比較的安い価格の犬種を紹介!なぜ安いのかや価格相場を解説

コロナ禍が続く近年では、在宅時間が増えたことからペットを飼う人が増加しています。それに伴ってペットの価格も高騰しており、売られている子犬の値段に驚く方も多いはずです。

しかし、ペットショップで高値の子犬が並ぶ中、度々安く売られている犬を見つけ「なぜこの子は安いのだろう」と、不思議に思うこともあるのではないでしょうか?

理由を知らないまま手頃な値段に惑わされ、その場で子犬を購入してしまう方も少なくはありません。

そこで今回「MOFFME」では、犬の価格差や価格相場について解説していきます。

  • 犬が安く販売される理由を解説
  • 比較的安い犬種を紹介!①マルチーズ
  • 比較的安い犬種を紹介!②ポメラニアン
  • 比較的安い犬種を紹介!③ミニチュアダックス
犬が安く売られているのには様々な理由があります。その理由をしっかりと把握した上で家族に迎えてあげてくださいね。

犬が安く販売される理由を解説

ペットショップでは、犬が安く売られていることがあります。他の子犬が高額の中、価格に差がある理由が気になりますよね。


お子さんの希望で犬を飼う場合など、なるべく購入価格を抑えたいと考える方も多くいます。そんな時に、比較的安い犬は魅力的に感じるのではないでしょうか。


しかし、犬が安く売られている理由をご存知ですか?


実は、犬の価格は以下の条件によって差が出るのです。

  1. 月齢
  2. 毛色
  3. 色素
  4. 肉球

  5. 先天的な疾患
  6. 病気
毛色の違いや肉球の形など、健康に影響がない場合もありますが、先天性の疾患や病気など注意をしなくてはならないケースもあります。

それでは、安く売られている理由を詳しく解説していきましょう。

犬が安く販売される理由①月齢

犬が安い理由の1つとして、月齢が高いことが挙げられます。


生後2ヶ月頃の子犬が一番売れやすく、生後3ヶ月以降は月齢が上がるにつれて売れにくくなってしまいます。


見た目が可愛いという理由もありますが、生後3ヶ月半までの社会化期は今後の生活に順応していくために重要な時期です。なるべく社会化期のうちに子犬を飼いたいと考える方が多いため、月齢が低いほど売れやすいのです。


売れ残っている間にもペットショップでは餌代などのコストが発生するため、早く売れるように値段を下げて販売しています。

犬が安く販売される理由②毛色

犬種によって人気の毛色や、スタンダードだと定められている毛色があります。


それ以外の毛色の場合は売れにくいことが予想されるため、値段を安くして販売しています。


スタンダードの毛色に、一部異なる色の毛が混ざることがありますが、その場合も値下げの対象となります。異なる毛色の範囲が広いほど価格が安くなる傾向があるので、毛色にこだわりがない方におすすめです。

犬が安く販売される理由③色素

目の周りや、鼻の色素が薄い犬も多いですよね。


色素の薄さは、チャームポイントとして挙げられやすい特徴です。しかし、犬の場合は鼻やアイラインなどの色素は濃い方が良いと言われています。


色が黒いほどメラニン色素が濃く、紫外線から皮膚を守る力が強いためです。色素が薄い犬は、皮膚がんや白内障のリスクが高くなるので注意が必要です。


特にアルビノ種の場合は、内臓疾患があったり弱視の可能性が高いため、珍しいからという理由だけで飼うことはやめましょう。

犬が安く販売される理由④肉球

通常、犬の肉球は1つ1つが離れています。


しかし、中には肉球の一部が繋がっている犬がおり、安く売られている場合があります。


毛色と同じように健康には害がないため、個性として可愛がってあげてください。

犬が安く販売される理由⑤脚

犬の前肢には、狼爪と呼ばれる部位があります。人間で例えると親指の部分です。


通常、狼爪は前肢だけにあるのですが、後肢にも付いた状態で生まれる犬がいます。


犬には犬種標準というものがあり、後肢の狼爪を切除するよう定められている犬種がいます。該当する犬が後肢に狼爪を持つ場合は、生まれてすぐに切除されることが多いのです。


しかし、中には切除されず狼爪が付いたままで売られ、奇形として低価格で販売されるケースがあります

犬が安く販売される理由⑥先天的な疾患

先天的な疾患によって、安く販売されている犬もいます。


例えば、

  • 心疾患
  • 脳疾患
  • 噛み合わせが悪い
  • 大泉門が開いている
など、遺伝性の疾患が当てはまります。

下顎がしゃくれている場合や、反対に上顎が出て出っ歯のようになっている犬は、見た目の欠点をカバーするために値段を抑えて売られることがあります。

また、頭蓋骨の大泉門が開いている犬も低価格であることが多いです。チワワなどの小型犬に多い症状ですが、将来水頭症を発症するリスクがあるので、購入の際は注意しましょう。

犬が安く販売される理由⑦病気

以下のように、病気を持っている場合も価格を下げて販売します。

  • ウイルスや細菌に感染している
  • 鼠径ヘルニア
  • 臍ヘルニア
後肢の付け根あたりの鼠径部から、内臓の一部が飛び出す症状を鼠径ヘルニアと呼びます。腸や膀胱が出てしまうような重度の場合は手術が行われます

臍ヘルニアは、いわゆる出べそですが安心はできません。腸閉塞を起こす可能性もあるため、適切な治療が必要なのです。

どの病気も治療や手術を行うため、犬の購入額よりも治療費の方が高額になる恐れがあります

比較的安い犬種を紹介!①マルチーズ

マルチーズは比較的安く手に入れることができますが、2022年の犬種ランキングでは11位ととても人気がある小型犬です。


くりくりの目と、真っ白で柔らかい被毛が特徴のマルチーズ。トリミングサロンでカットをすることで、さらに可愛い姿を見せてくれます。


明るく人懐っこい性格で、飼い主に従順であるため飼いやすい犬種です。


一方で警戒心が強いため、他の犬に対して吠えたり攻撃的になりやすいという一面もあります。しつけ次第では、穏やかな人懐っこいペットとして癒しを与えてくれるでしょう。


そんなマルチーズについて、次の内容を解説していきます。

  • マルチーズの価格相場
  • マルチーズが安い理由
マルチーズをペットとして検討している方は、ぜひ参考にしてください。

マルチーズの価格相場

マルチーズの価格相場は、5万円~25万円だと言われています。


ドッグショーで賞を獲得した場合、その血統を持つ子犬は30万円以上の値が付くこともあります。


価格はブリーダーの方が安く、ペットショップはそれよりも高額になります。ペットショップではワクチンやマイクロチップの装着代などが含まれているため、その分高くなってしまうのです。


なるべく低価格で手に入れたい場合には、ブリーダーから購入すると良いでしょう

マルチーズが安い理由

マルチーズの毛色はホワイトのみのため、繁殖の際に色を調整する必要がありません。色を気にせず交配できるため子犬が多く出回り、その結果、比較的安く入手できるのです。


薄いクリーム色のマルチーズが生まれることもありますが、その場合は相場よりも価格が低くなります。


マルチーズは体格が小柄な方が人気が高く、体が大きい場合は値段が下がることがあります。


また、どの犬種にも当てはまりますが、メスよりもオスの方が安く設定されています。メスは子犬を産めるため、その分高くなっているのです。

比較的安い犬種を紹介!②ポメラニアン

2022年の犬種ランキング第6位ポメラニアンも、比較的安く入手できる犬種です。


ライオンのたてがみのような被毛が可愛らしいポメラニアン。暑い時期のトリミングでは、様々な犬がライオンカットをしていますが、ポメラニアン以上に似合う犬種はいないのではないでしょうか?


性格は、好奇心旺盛でとてもやんちゃ。いつまでも子犬のように元気いっぱいです。社交性があり賢いので、マルチーズ同様初心者にもぴったりです。


そんなポメラニアンが安い理由について、次の項目に沿って解説していきましょう。

  • ポメラニアンの価格相場
  • ポメラニアンが安い理由
ポメラニアンをペットとして検討している方は、ぜひご覧ください。

ポメラニアンの価格相場

ポメラニアンの価格相場は、15万円~40万円ほどです。


ポメラニアンの毛色は15種類と豊富にあり、色の種類によって値段が変動します


一番人気の色はオレンジで相場は30万円~40万円、二番人気はホワイトで40万円~50万円ほどです。


一方で、毛色がクリームのポメラニアンは20万程度が相場であり、同じポメラニアンでも金額に大きな違いがあることが分かります。


珍しい毛色はさらに高額であるため、毛色選びは慎重に行うと良いでしょう。

ポメラニアンが安い理由

ポメラニアンは大きなブームはないものの、人気が下がることもなく、常に安定して売れている犬種です。


そのため価格の変動がなく、比較的安く手に入れることができるのです。


また、ポメラニアンは顔立ちの良さが値段に反映される場合があります。


ポメラニアンはマズルが短いたぬき顔と、鼻が長めのキツネ顔の2種類に分けられますが、たぬき顔の方が人気が高い傾向があります。そのため、キツネ顔のポメラニアンは値段がさらに安くなりやすいのです。

比較的安い犬種を紹介!③ミニチュアダックス

胴長短足のフォルムが可愛らしいミニチュアダックス。2022年の人気犬種ランキングは5位でありながらも、比較的安く手に入れることができます。


ミニチュアダックスの性格は明るく好奇心旺盛で、とても活発です。元々は狩猟犬だったことから、勇敢さや賢さも持ち合わせています。やや吠えやすいという特徴もありますが、初心者におすすめな犬種です。


ミニチュアダックスの被毛は、ロングヘア―スムースヘア―ワイヤヘア―と3種類あり、被毛の種類ごとに性格が異なります。


ロングヘア―は穏やかで大人しく、スムースヘア―は機敏で活発。ワイヤヘア―は頑固で気が強いなど、それぞれキャラクターに違いがあるのです。


そんなミニチュアダックスが安い理由について、

  • ミニチュアダックスの価格相場
  • ミニチュアダックスが安い理由
以上の項目に沿って解説していきましょう。

ミニチュアダックスの価格相場

ミニチュアダックスの価格相場は、10万円~30万円ほどです。


ダックスは、サイズ別にスタンダード・ミニチュア・カニンヘンの3つの種類に分けられますが、サイズは価格相場に影響しません。


ダックスの相場は、毛色や被毛の種類によって大きく変動するのです。毛色の種類は豊富で、珍しいカラーは高価格に設定されています。


しかし、毛色によっては先天性疾患のリスクが高いものがあるため、購入する前に毛色ごとの特徴について調べておくと良いでしょう。

ミニチュアダックスが安い理由

ミニチュアダックスは、毛色や被毛の種類、顔立ちや血統などが相場に大きく関わってきます。そのため、それぞれの条件を満たしていない犬であれば、安価で入手しやすいと言われています。


レッドブラックタンなどの毛色は比較的安く、無理な交配による遺伝子疾患のリスクも少ないため安心です。


また、ワイヤーヘアーは高額で、毛色によっては50万円を超える犬もいます。値段を抑えたい方はロングヘア―やスムースヘアーを選びましょう。

比較的安い犬種を紹介!④柴犬

柴犬は日本だけでなく海外にもファンが多く、SNSなどで多くの人を魅了し続けています。


人気犬種ランキング第4位という人気の高さを誇っていますが、実は比較的手に入れやすい犬種なのです。


日本犬らしく頑固でクール、忠誠心が強いという特徴がある一方で、飼い主さんには甘えん坊という愛らしい一面を持っています。くるっと巻かれた尻尾や、凛とした表情も魅力的ですよね。


しかし、元々は狩猟犬であったため警戒心が強く、吠えや噛みつきに悩む飼い主さんが多くいます。そのため、しつけは子犬のころからしっかりと行いましょう。


それでは、柴犬が安い理由について、

  • 柴犬の価格相場
  • 柴犬が安い理由

以上の項目に沿って解説していきましょう。

柴犬の価格相場

柴犬の価格相場は、5万円~20万円ほどです。


柴犬の毛色には、赤・黒・白・胡麻の4種類があり、色の種類によって価格が変動します。


赤と黒は比較的安いのですが、白の柴犬は珍しく高額であるため簡単に入手することはできません。胡麻は赤・黒・白が混ざった毛色で、希少性の高さから最も高額で販売されています。


また、サイズが小さい柴犬も、豆柴と呼ばれて人気を集めています。同じ犬種でもサイズが小さい方が売れやすいことから、豆柴の方が高い金額で売られています。


しかし、豆柴だと言われて購入したのに、一般的な柴犬のサイズに成長したというケースも少なくはありません。豆柴の購入を検討している方は注意してください。

柴犬が安い理由

柴犬は人気があり、売れやすい犬種です。常に安定して売れているため、価格に大きな変動がないという特徴があります。


特に、赤い毛色の柴犬は生まれやすいため、5万円~という安い価格で購入できます。


また、同じ条件の柴犬でも時期によって価格に大きな差が出ます。繁殖期の3月~5月の子犬は高額ですが、出産率が低い11月~2月は低価格で販売されています。


より安く手に入れたい場合は、11月~2月に購入すると良いでしょう。

まとめ:安い理由をしっかりと把握して決断しよう

犬が安く売られている理由と、比較的安い犬種についてお伝えしました。

改めて犬が安く売られている理由についてまとめます。
  • 生後3ヶ月を過ぎて大きくなった
  • 毛色が人気色でなかったり、ミスカラーが出ている
  • 色素が薄く皮膚ガンのリスクが高い
  • 肉球が繋がっている、後肢に狼爪が付いているなど奇形である場合
  • 先天的な疾患や、病気が認められた場合
いかがでしたでしょうか。

健康面の理由から低価格で販売されている犬もいるため、安いからといって安易に購入するのはやめましょう。

犬や飼い主さん自身の幸せのために、安い理由をしっかりと把握し、今後発生する治療費などを考慮した上で家族として迎えてあげてくださいね


またMOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!