
犬も猫も人間にもひげは生えますよね。猫のひげは距離感や平衡感覚を捉えるために生えています。今回のMOFFME記事では、犬のひげの役割やカットしてはいけない理由を詳しく解説していきます。基本的に犬のひげはカット厳禁ですのでそこには留意しましょう。
この記事の目次
目次を閉じる犬のひげはどんな機能を持ってるの?犬のひげについて徹底解説
愛犬と触れ合っている際に、口元や目元から飛び出る長くて固いひげが気になった事はないでしょうか?
「猫のひげは切ってはいけない」とよく言われますが、犬のひげは切ってもよいのか?と悩む方も多いかと思います。
ひげを切ってよいかを判断する為には、まず犬のひげの役割から知る必要があります。
今回のMOFFME記事では、
- 犬のひげの機能
- カットしてはいけない理由
- どうしてもひげをカットしたい場合の方法
を解説していきます。
ひげにまつわる多くの機能をまとめましたので、順に見ていきましょう。
犬のひげの機能を解説
犬の起源を辿ると、多くはオオカミに由来しています。オオカミは野生で生活し、群れで獲物を狩って生活をしていました。
そんなオオカミの体の構造には、過酷な野生生活で生きていくために欠かせないな機能を持った部位がたくさんありました。
時代と流れとともにオオカミから現在の犬へ進化していき、犬の生活スタイルも変化してきました。その中で退化してしまった機能も多い中、現代社会での生活に活かされて続けている機能もあります。
口元に生えるひげも退化せずに残った感覚機能の1つ。大きな役割を持った、犬の生活に欠かせない部位なのです。
そんなひげはどのような感覚機能を持っているのでしょうか。
犬のひげの役割は主に2つ
他の毛と比べて、長い事と固い事以外に見た目の違いはないひげ。この毛にはどのような役割があるのでしょうか。
大きく分けて2つの役割を紹介します。
周囲の状況を察知するセンサー
体の傾きを確認するバランサー
犬のひげは基本的にカット厳禁!
このように、犬のひげは大きなな役割を担っています。基本的にはカットする事はおすすめできません。
ひげをカットするという事は今まであった感覚機能を遮断されるのですから、犬にとってのメリットは少ないでしょう。
特にシニア期では、視力も低下していきます。視覚情報だけでは補えない部分を他の感覚器官で補う必要があります。
その際に「ひげから情報を得る」という選択肢を残してあげるという事も、飼い主ができる愛犬のシニア期への備えではないでしょうか。
犬のひげをカットしてはいけない理由を紹介
毛の長い犬種やカットが必要な犬種を飼っている方は、トリミングサロンなどでひげのカットについて聞かれた事はないでしょうか。顔全体を短くカットする場合はどうしてもほかの毛と同じように、ひげもカットされてしまいます。
また飼い主さんによっては、人間と同じように「ひげは切るもの」と考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、犬のひげにはたくさんの機能があります。ひげをカットしてしまうと、その機能が失われてしまう事になります。ではどのようなシーンでひげの機能は発揮されているのでしょうか。3つのカットしてはいけない理由と共に具体的なひげの機能を紹介します。
犬のひげをカットしてはいけない理由①目の保護
「犬のひげと目に関りが?」
疑問に思われる方を多いかもしれません。
実際には、ひげ自体が直接目を保護しているという訳ではありません。ひげの役割であるセンサー機能が目を守っているのです。
どういう事かというと、例えばお散歩の時です。ワンちゃんは外界の情報を得るために草むらなどのにおいを嗅ぎます。その際に尖った葉が目に当たったり、目に触れた状態で動く事で眼球に傷ができてしまいます。
五感の中でも大きな役割を担う目を負傷する事は大きなリスクとなります。そこで活躍するのが鼻先のひげです。このひげがセンサーとなって、ひげに物が触れた際に目を閉じる反射反応で保護しているのです。
犬のひげをカットしてはいけない理由②平衡感覚
次に平衡感覚についてです。猫でよく言われるように、犬のひげも平衡感覚を得るための機能を持っています。猫ほどは不安定な場所に遭遇する機会は少ないですが、室内でもバランス感覚が必要とされるシーンはあります。
例えば固いフローリングから柔らかなソファへ移動する場合。足元の材質が変わる事で、足裏の感覚も変わるのでバランス機能が必要となります。
また、小型・中型の犬であれば抱き上げる事もあるかと思います。その際にも犬は不安定な人の腕の中でバランスを取って安全を保っているのです。
犬のひげをカットしてはいけない理由③センサー機能
ひげの機能でも度々登場するセンサー機能ですが、物や人にひげが触れる物理的なセンサー以外にも空気、匂いの動きで周囲を把握する機能を持っています。
ワンちゃんが空気中の匂いを嗅いでる際にひげを動かしているのを見かけた事はないでしょうか。これは鼻で匂いを嗅ぐのと同時に、空気の温度や湿度を感じているのです。この機能は暗い空間でも働くので、シニア期に活躍する機能といえるでしょう。
どうしても犬のひげを切る際はどうする?
ここまで犬のひげの必要性を紹介してきましたが、ひげのカットを勧められたり、見た目的な問題でひげのカットを考える飼い主さんも少なくないと思います。
ですが、飼い主さんご自身で愛犬のひげのカットに挑戦することは避けた方が良いでしょう。ひげは口元や目元首元に生えます。皮膚が柔らかく柔軟に動く部位なので、ひげの根本からカットしようとする際に皮膚を切ってしまうリスクがあります。
また、口元や目元を触られる事を嫌うワンちゃんが多いです。普段どんなに良い子でも、ヒゲに狙いを定めて、いざカットしようとした瞬間に動いたり、舌で口元を舐める事があります。万が一舌を切ってしまえば大けがとなります。
どうしてもひげをカットする場合が、必ずプロにお任せしましょう。
獣医師やトリマーに頼む
ひげのカットは動物病院で獣医師にお願いできます。他の検査や治療の際に一緒にカットしてもらえますので、かかりつけの獣医師に相談する事がベストでしょう。
シャンプーなどをトリミングサロンへ依頼している場合は、トリマーさんへ相談するのもよいでしょう。顔周りのカットをする場合は、ひげの根本からカットではなく、他の毛と馴染むように仕上げてもらう事も可能です。
ただし、顔周りに触れる事を極端に嫌がる犬の場合は、トリミングサロンで対応できない場合がありますので、受付の際に相談してみましょう。
犬のひげは生え変わるのか
犬のひげは他の毛と同じように、生え変わりのサイクルがあります。カットしてしまった場合も、しばらく経つと新しいひげが生えてきます。
床に落ちているひげを見つけても、生え変わりなので安心してください。
まとめ:特に子犬期やシニア期には大事な役割を果たす犬のひげ
犬のひげには様々な機能があり、現代社会を生きる犬にとって生活に必要なものばかりです。
特に子犬期はたくさんの事を学ぶ期間なので、ひげから得られえる情報も成長に欠かせないものと言えるでしょう。
また、シニア期は視力の低下などで五感の力が弱まります。そして1度ケガをしてしまうと完治まで長い道のりになる場合もありますので、避けられるリスクを避けるに越した事はありません。五感のサポートとしてもひげは役割はシニア期にこそ発揮されるでしょう。
愛犬の安全な生活のため、ひげをカットしないでおく事をおすすめします。
またMOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!