
犬が飼い主や自分の前足・手を舐める・ずっと噛むのはなぜでしょうか?犬が人の手や足、顔をしつこいくらい舐めてくる意味や、なかなか舐めるのをやめない、舐める場所が赤いような場合に考えられる病気等の原因が心配ですよね。今回は犬がペロペロと手を舐める理由を解説します。
この記事の目次
目次を閉じる犬が飼い主や自分の手を舐めるのが止まらないのはなぜ?
飼っている犬が飼い主や自分の手をペロペロ舐めている時があります。ずっと舐めていると気になる時がありますよね。なんでこんなに舐めているのか?もしかして何処か悪いのではないか?
犬は言葉が話せない分、気になる行動をしていると心配になってきます。うまくコミュニケーションが取れないと、あきらめてしまう前に犬が飼い主や自分の手をなぜ舐めるのか調べてみませんか。
今回「MOFFME」では、
- 犬が飼い主さんの手を舐める理由は?
- 犬が自分の手を舐めるのはなぜ?
- 犬が飼い主や自分の手を舐めるのは大丈夫?
- 犬が飼い主さん・自分の手を舐めるのをやめさせるにはどうする?
飼っている犬が飼い主や自分の手をずっと舐めていることに疑問を感じたらこの記事を読んでください。
犬が飼い主さんの手を舐める理由は?3つの原因を徹底解説!
犬が飼い主の手をペロペロ舐めることがあります。なぜ舐めるのか疑問に感じる人もいるでしょう。いったいどんな意味があるのでしょうか。どんな気持ちで舐めているのかがわかれば、愛犬ともっと仲良くなれますね。
この項では、
- 飼い主さんの気を惹こうとしている・リラックスしている
- 嫌なことをやめてほしい・ストレスを感じている
- 飼い主さんの手に気になる匂いがついている
- 犬は飼い主さんの手以外に、顔や足を舐めることもある
①:飼い主さんの気を惹こうとしている・リラックスしている
犬が飼い主の手を舐める時は、コミュニケーションを取ろうとしている時です。犬が気持ちも体もリラックスした状態のとき、飼い主に甘えて舐めてきます。母犬が子育てをしている時に優しく舐める仕草に似ています。
優しく撫でてコミュニケーションをとることで犬は満足するでしょう。また、自分がかまって欲しい時や遊んで欲しい時など、気を惹こうとして手を舐めることもあります。おもちゃを引っ張りっこしたり、ボールを投げてくれる手だと認識しているのでしょう。
声をかけて一緒に遊んだり、要求を聞いてあげることでより見られるようになります。まるで会話をしているようで愛犬との絆が深まりますね。どちらの状態なのか観察をして聞き入れてあげましょう。
②:嫌なことをやめてほしい・ストレスを感じている
愛犬が顔や体を緊張させて、耳を後ろに引いた状態で手を舐めてくるときは精神的不安を感じています。何かにおびえている時や恐怖心がある時に少し舐めることもあります。友好的に舐めている様子とは明らかに違うとわかり、表情に明るさがありません。
飼い主の手をペロペロと舐めることでストレスを緩和しています。早くストレスを取り除いて安心させてあげましょう。
また、犬は嫌な事やある時も飼い主の手を舐めることがあります。犬が不快だなと感じることや心理的なストレスを感じた時に舐めることがあるでしょう。どんな事をやめて欲しいと思っているのか考えて取り除いてあげることで落ち着きます。
このように、犬にとって嫌な事があると飼い主の手を舐めてくるケースもあります。
③:飼い主さんの手に気になる匂いがついている
犬は人間よりも鼻が良く、色んな匂いをかぎ分けられます。飼い主の手に付いた匂いが気になって舐めることがあります。犬は人間にとって臭いにおいも好む傾向にあり、汗の臭いや足の臭いもくさいとは思いません。
もちろん、食べ物のにおいにも敏感で、大好きな肉や魚、おやつのにおいも大好きです。ジャーキーなどのおやつを手で食べさせてあげた後は、美味しそうな匂いが残っていて手を舐め始めることもあるでしょう。飼い主さんの手に犬にとって気になる臭いが付いていると舐めることがあります。
補足:犬は飼い主さんの手以外に、顔や足を舐めることもある
犬は飼い主さんの顔や足も舐めることがあります。顔を舐めてくるときは飼い主さんを信頼し愛情表現しているものと考えられます。嬉しそうに尻尾を振って舐めている時は、興奮気味に舐めていますよね。
ただ、何か不安やストレスを感じている時も顔を舐めることがあります。これは自分を落ち着かせる行動だと考えられています。ストレスになる原因を見つけて取り除いてあげましょう。
他にも、裸足でいると足を舐めてくる時があります。これはかまって欲しい時に見せる行動です。特定の人だけを舐める時は、その人の匂いが好みだと言われています。
犬が自分の手を舐めるのはなぜ?3つの理由を徹底解説!
犬が寛いでいる時など、自分の手を舐めている時があります。時には、一か所だけずっと舐めている時もありますよね。おとなしく舐めていますが、あの行動はどういう意味があるのか気になります。何か問題があれば解決してあげたいですよね。
気になる方は、ここでの記事を参考にしてみましょう。
この項では、
- 暇つぶし
- ストレスを感じている
- アレルギーや病気・ケガ
- 犬は手以外に、自分の顔や尻尾等も舐めることがよくある
①:暇つぶし
犬は退屈だと感じる時間が多くなると暇つぶしで手を舐めることもあります。これは、一日中部屋に閉じ込められていたり、ケージの中に入れっぱなしにしておくと何もすることが無くて舐めてしまいます。
暇つぶしに舐める行動は癖になることもあり、やることが無いと繰り返し舐めてしまいます。犬は本来、散歩に行っていろいろな臭いをかいだり、走ってストレスを発散します。お家にいても飼い主さんとおもちゃで遊んだり、声をかけてもらってコミュニケーションを取ります。
暇つぶしで舐めるようになったら、犬の飼育方法を見直してあげると良いでしょう。散歩や遊びでコミュニケーションを取って退屈する時間を減らすと舐めにくくなります。体力を使えば睡眠時間が増えて退屈な時間も減るでしょう。
②:ストレスを感じている
何かにストレスを感じている時も手を舐める行動が見られます。嫌な事があったり、不安に感じていることがあると自分を落ち着かせるために手を舐め始めます。
犬が新しい環境になったり、飼い主さんと離れている時間が多くなったり、近所で工事が始まったりするとストレスを感じることがあります。何に対してストレスを感じているのか考えて、できるだけ対応してあげましょう。
また、犬によっては、家具の配置が変わったり、家族同士のけんかが増えたなど、いつもと環境が変わるとストレスを感じることがあります。
自分だけで対応できない時は獣医さんに相談してみても良いでしょう。手を舐めている様子を動画や写真で撮影して見てもらうとわかりやすいです。
③:アレルギーや病気・ケガ
犬によっては皮膚が弱くアレルギー体質の場合があります。花粉、ほこり、カビ、ダニなど人のアレルギーと同じように多くの原因があります。中には、フードに含まれている残留薬品原材料によっエアレルギー反応が出るケースもあるでしょう。
アレルーギー症状が出るとかゆみを感じて舐めることがあります。また、足の裏をケガしている時やみしさされ、腫れなど異常を感じると舐めることもあります。長い間舐めている時は、異常が無いか確認してあげましょう。
補足:犬は手以外に、自分の顔や尻尾等も舐めることがよくある
犬は自分の顔や尻尾などを舐めてしまうこともあります。犬が尻尾を舐めている時は、アレルギー性疾患や肛門周辺の炎症を気にしています。かゆみや痛みを感じると、その部分を長時間舐め始めます。
同じ所を長い間舐めると、毛が無くなって皮膚が赤くなることもあるでしょう。自分の尻尾を舐めている場合は、舐めている部分をよく見て皮膚病の場合は動物病院へ連れて行きます。気になったら、早めの診断で重症化せずに治療できるでしょう。
また、食事の後など顔を舐めている時は、口の周りのグルーミングをしているのでしょう。犬は舐めてグルーミングをします。
犬が飼い主や自分の手を舐めるのは大丈夫?考えられる病気とは
飼い主さんは犬に手を舐められると甘えているようで、とても幸せな気分になりますよね。しかし、うっかりすると犬にとって危険なこともあります。ペットと一緒に暮らす方は覚えておきたい知識です。
この項では、
- 犬が飼い主さんの手を舐める場合は、誤飲や人獣共通感染症に注意
- 犬が自分の手を舐める場合は、ヘルニアや皮膚炎、関節炎等に注意
犬が自分の手を舐める時は飼い主に何かのサインを送っているかもしれません。よく読んで理解しましょう。
犬が飼い主さんの手を舐める場合は、誤飲や人獣共通感染症に注意
最近はコロナの影響もあって、アルコール除菌のジェルなどを使用することもあります。除菌スプレーなどに使用されている「エタノール」は、お酒に含まれている成分と同じで、犬はアルコールを体内で分解することができません。
摂取しすぎると中毒を引き起こすこともあり、摂取量は個体によって異なります。エタノールの入ったジェルなどで手を消毒した後に舐めないように注意しましょう。できればノンアルコールの商品を選ぶと安心です。
また、ハンドクリームも犬が舐めて体内に入ると危険です。ハンドクリームには防腐剤、石油系界面活性剤など、犬にとって危険な成分が入っています。最悪な場合は犬の体調が悪くなったり、死亡する恐れもあります。
手を舐める癖がある犬は、動物が舐めても安心なハンドクリームを選ぶと良いでしょう。
犬が飼い主の手を舐めると他にも心配なことがあります。「人畜共通感染症」と言われるもので、寄生虫や細菌、ウイルスなどが人間から動物にうつり、動物から人間にうつる病気です。
感染経路はさまざまで、経口感染や経費感染、空気感染などがあります。犬に手を舐められたり、触れ合った後は手を洗ってから食事などをするようにしましょう。
犬が自分の手を舐める場合は、ヘルニアや皮膚炎、関節炎等に注意
犬が頻繁に体を舐める時には病気の心配もあります。椎間板ヘルニアや馬尻症候群(ばびしょうこうぐん)など神経系の病気の心配があります。そして、高齢になった犬に多いのが関節炎です。関節炎になると関節の軟骨が変形して痛みや炎症、跛行の症状が現れるでしょう。
違和感を感じる足などを舐める仕草を見せます。本来犬は痛みを隠そうとしますから、日頃からの観察が重要になります。
ミニチュアダックスフンドやコーギーなどは椎間板ヘルニアになりやすく、ジャーマンシェパードやゴールデンレトリバーなど大型犬は、馬尻症候群に注意が必要です。
また、手を舐めるサインのひとつに皮膚炎もあります。皮膚炎は蒸し暑い季節になると多くなり、原因不明のものも多くあります。
代表的な皮膚炎は、アトピー性皮膚炎でよくなったり悪くなったりして痒みをともないます。膿皮症・細菌性皮膚炎にかかる犬も多く、細菌感染によって症状が現れます。
どの皮膚炎も軽度から重度のかゆみをともないますから、自分の手をずっと舐めている時は注意が必要です。毛の中をよく見てあげて皮膚炎になっていないかチェックしましょう。
これらの症状を見つけた時は、早めに獣医師の診断を受けましょう。
犬が飼い主さん・自分の手を舐めるのをやめさせるにはどうする?
頻繁に犬が飼い主さんや自分の手を舐めていると心配になります。何とか止めさせることはできないのか悩んでいる方もいるでしょう。犬に手を舐めさせないようにするにはいくつかのポイントがあります。
この項では、
- しっかり犬に構ってあげる・ストレスを取り除く
- 子犬の頃から手を舐める癖がつかないようにしつける
- 病気等の恐れがある場合はすぐに動物病院を受診する
ぜひ、参考にして手を舐めないようにしましょう。
①:しっかり犬に構ってあげる・ストレスを取り除く
犬が手を舐めて、遊んで欲しいとサインを送ってきている時は、コミュニケーションが不足していると考えられます。仕事などで、家にいる時間が短い飼い主さんは帰ってきたら十分に遊んであげたり散歩に連れて行きましょう。
お散歩が大好きな犬は多いです。一日中家の中にいたり外で繋がれているとストレスが溜まります。たくさん歩いてストレスを解消しましょう。
ストレスの原因は他にもあります。小さな子供などがいて、執拗に追いかけると犬はストレスを感じます。一人になれるスペースを作ってあげると良いでしょう。
犬は飼われている環境によってストレスを感じることがあります。手を舐める仕草を見たら、何がストレスになっているか考えてみて下さい。
②:子犬の頃から手を舐める癖がつかないようにしつける
子犬の頃に手を舐めていて、犬の要求が満たされると成犬になっても手を舐めることをやめなくなります。子犬が手を舐めてきたら、手を隠したりその場から離れるようにしましょう。
つい、かわいい仕草に反応してしまうと、成犬になってからも続いて困ります。舐め始めたら声をかけたり、触ったりせずに行動するのがポイントです。
ただし、叩いたり、大きな音を出したりするのは止めましょう。冷静に同じ行動を繰り返すと、犬も学習します。
③:病気等の恐れがある場合はすぐに動物病院を受診する
ペットを飼っていると、動物の様子がいつもと違うなと感じても動物病院に連れていくか悩むことが多いです。せっかく連れて行っても「様子を見ましょう」と言われてしまうと、時間が経つのを待っていればよかったと思うこともあるでしょう。
しかし、放置しておくことで症状が悪化することもあります。専門家の先生に一度診てもらうだけで気持ちも軽くなります。愛犬がどのような症状なのかを知るためにも、手を舐め続ける時には動物病院に連れて行きましょう。
まとめ:犬が飼い主や自分の手を舐める際は要注意!
- 犬が飼い主さんの手を舐める理由は?3つの原因を徹底解説!
- 犬が自分の手を舐めるのはなぜ?3つの理由を徹底解説!
- 犬が飼い主や自分の手を舐めるのは大丈夫?考えられる病気とは
- 犬が飼い主さん・自分の手を舐めるのをやめさせるにはどうする?