ナデナデはうさぎとのスキンシップにおける基本中の基本です。でも時に「撫でると伏せる・頭を低くする・歯ぎしりをする・撫でたあとブルブルする」などの行動に疑問を持った事はありませんか?当記事では、当記事ではうさぎが「撫でると伏せる」時の気持ちを始め、撫でられて嬉しい時、嫌な時に見せる様々な行動の意味も解説しています!
うさぎを撫でると伏せるのは嬉しい証拠?撫でられて嬉しい時の様子を解説!
- 伏せる・頭を下げる
- 歯ぎしり・もぐもぐする
- 固まる
- 寝る
- もぐもぐする
- 頭を上げる
- 鼻息を鳴らす
- ブルブルと身震いをする
うさぎを撫でると伏せる・頭を下げる
うさぎを撫でると伏せたり、頭を下げたりするのは「もっと撫でて!」という催促である場合が多いです。頭部から首にかけての、一番心地良いラインを撫でて貰いたくて、あえて姿勢を低くしているんですね。
撫でて貰うのが好きな子なら、地面にへばりつく様にぺったんこになったり、手をかざすだけで頭を低くして「撫で待ちの姿勢」に入ることもあるんですよ!
いずれにせよ「嬉しいから」「気持ち良いから」頭を下げてリラックスしている状態であり、飼い主さんに懐いている証拠なんです。うさぎがこういった仕草を見せてくれたら、満足するまで撫でてあげましょう!
ちなみに「撫でる」という行動に対して、うさぎが伏せたり、ぺったんこになる行動は、別の見方をすれば「服従の意思」と解釈することも出来ます。
飼いうさぎの野生種アナウサギは元々群れで生活する動物で、群れの中での上下関係を重視します。なので特定の相手を前に体を低くするのは、その相手を自分より上の存在、リーダーと認識している証拠でもあるのです。
こう聞くと「うさぎは家族だし服従させたくはないんだけど・・・」と思われるかもしれません。でもうさぎは甘やかしすぎると「自分>飼い主」と勘違いし、全く言う事を聞かなくなります。こうなると爪切りやブラッシングなど、日頃の世話に支障が出てしまいますよね?
なので飼い主さんを「自分より優位の存在」と認識させるのは、うさぎの安全や健康の為にはむしろ重要なことなんです!「服従」とは言っても、ようはうさぎが飼い主さんに「心を許している」という意味でもあるので、ネガティブに捉える事はないのですよ!
うさぎを撫でると歯ぎしり・もぐもぐする
うさぎを撫でていると歯ぎしりをしたり、口をもぐもぐする事ありませんか?
これはうさぎが撫でられて、とても心地良さを感じている、リラックスしているサインです。この場合も飼い主さんに懐いている証拠ですので、引き続き優しく撫でてあげてください!
ただうさぎは嫌がっている時や苦しい時にも歯ぎしりをする場合があるので、混同しない様注意して頂きたいです。嬉しい歯ぎしりなのか、苦しい歯ぎしりなのかは以下を判断の基準にしてみてください。
- 嬉しい歯ぎしり:「コツコツ」「ショリショリ」と軽く前歯を鳴らす感じ
- 苦しい歯ぎしり:「ゴリゴリ」「ギュッギュ」と強く奥歯を噛み締める感じ
もしも後者の歯ぎしりをしているのなら、撫でられることを嫌がっているか、何か体に不調を抱えている可能性を疑ってみましょう。
体調不良からくる歯ぎしりの場合は、他にも
- 体を強張らせている
- 目をカッと見開いている
- 呼吸が荒い(鼻ピクの頻度が早い)
などの異変も同時にみられる場合が多いので、よく観察して、少しでも様子がおかしければ即動物病院で診てもらったほうがいいでしょう。
詳しくは後述しますが「もぐもぐ」についても、稀に不調の表れである場合があるので、注意してください。
うさぎを撫でると固まる
もしうさぎを撫でると固まってしまう様子なら、それは「緊張」が原因の可能性があります。うさぎは気持ち良い時、リラックスしている時は、撫でると自ら頭を低くするのですが、緊張している時は頭を下げることなく固まってしまうのです。
このような様子は、家に迎えて日が浅く、まだ環境にも飼い主にも慣れ切っていないうさぎによく見られます。同時に目をカッと見開いて表情が引きつっている事も・・・。
うさぎは嫌なことがあれば即逃げるので、特別「嫌がっている」という訳ではないでしょう。でもまだ僅かにある飼い主さんに対する警戒心が「硬直」という態度に表れているのです。
うさぎの性格も色々で、迎えてすぐ飼い主にべったりになる子もいれば、なかなか心を開かない、怖がりで気難しい子もいます。固まってしまうのは間違いなく後者なので、こういう子に対しては、1日に触れあう時間を決めておき、少しずつ「敵じゃない」と認識して貰うようにしてくださいね。
うさぎを撫でると寝る
うさぎを撫でている最中、目を瞑って箱座りしたり、ゴロンと寝転んだりする事もあります。ナデナデが気持ち良すぎて「リラックスの極致」に達した時に、しばしばこのような「寝る」体勢に入るんですよ!
警戒心の強いうさぎが、撫でられた状態で「眠り」という完全無防備な状態に入るということは、よほど飼い主さんの撫で方が上手いのか、それだけ心を許している証拠です。
ナデナデの心地良さ>警戒心
の状態になっているということですね!
また自然界で捕食される立場であり、常に周りへの警戒を怠らないうさぎは「目を開けながら眠る」ことができる動物です。
たとえ目を閉じていなくても、撫でている最中
- 鼻ピクが緩やか、もしくはほとんど動いていない
- プゥプゥ鼻を鳴らしながら目を細めている
という様子が見られれば、それは寝ている可能性もあります。
うさぎを撫でるともぐもぐする
うさぎは撫でられている時に、口をもぐもぐさせる事も多いです。先で軽く触れたように「口もぐもぐ」は、基本的にはリラックスしている、満足している時の仕草と思って貰って良いでしょう。寝言のようにプゥプゥ鼻を鳴らしていれば確定的です。
ただ注意点としては、もぐもぐしているのは不正咬合という病気の可能性もあるという事。不正咬合とは何らかの原因で歯が伸びすぎて、噛み合わせが悪くなる病気です。
うさぎの歯は生涯伸び続ける性質を持ちますが、ものを食べる時の咬耗や摩耗で自然と削れるようになっています。しかし
- 歯の摩耗を助ける牧草を食べる量が足りていない
- 何らかの原因で歯根が歪んでおり、うまく擦り合わせが行われていない
などの要因で「歯の摩耗」がうまく行われないと、歯が過度に伸び、不正咬合になるリスクが生じてしまうのです。不正咬合になると餌をうまく食べられず痩せていきますし、二次的な病気に発展し、命に関わる場合もありますので、決して軽く見ないでくださいね。
もぐもぐ以外でも「ゴリゴリ」「ギュッギュ」といった鈍い歯ぎしりや、よだれを流す、涙目、目やにといった異常がみられたら、不正咬合の可能性を疑いましょう。
不正咬合については下記リンクでも詳しく解説していますので、心配な方は是非参考にしてみてください。
うさぎを撫でると頭を上げる
うさぎを撫でると頭を上げることもありますが、これは多くの場合
- もっと撫でて欲しい
- 撫で方が気に入らない
- もっと違う場所を撫でて欲しい
などの意味合いが込められています。
撫でると頭を上げるのをみて「嫌がっているのかな?」と考える飼い主さんもいますが、うさぎは嫌がっているのなら素直に逃げたり、頭を振ったり、鼻で手を押し返してくることが多いです。
逃げずに、飼い主さんの手に「押し付けるように頭を上げる」様子が見られるのなら、撫でる事自体は認めているものの「もっとちゃんと撫でてよ」とか「そこじゃないよ!」という意思表示をしているのでしょう。
一方撫でている時頭を上げつつ、目を細めて気持ち良さそうにしているのなら、それがうさぎにとってのベストポジションなのだと考えられます。そのまま満足するまで撫でてあげてくださいね。
うさぎを撫でると鼻息を鳴らす
もし撫でている時に、うさぎが「プゥプゥ」と柔らかな鼻息を鳴らしているのなら、それも気持ち良さ、心地良さを感じているサインです。
うさぎは声帯がない為「声を出して鳴く」ことは出来ませんが、代わりに鼻を鳴らして何かを訴えてくる事は多いです。撫でられている時以外でも、マッサージされている時や、構って貰って嬉しい時等にも、この様な可愛らしい鼻息を鳴らしますね。
ようするに飼い主さんとのスキンシップを喜んでいるのです!
他にも「おやつのおねだり」の時等にも、興奮気味に「プゥプゥ」鼻息を鳴らす事もありますし、こういった「高い音の鼻息」は、基本的にポジティブな意味合いを含むと思って下さい。
逆に「ブゥブゥ」と低い鼻息を鳴らしているのなら、それは嫌がっている、不快に思っているサインですのでご注意を!
飼い主さんに十分懐いているうさぎであっても、大嫌いな爪切りの時等は「ブゥブゥ」鳴いてストレスを表明することは珍しくありません。でも「撫でる」という基本的なスキンシップに対してすら、このような反応が出てしまうのなら問題・・・。
うさぎから信頼を得られるよう、今一度、日々の接し方や飼育環境を見直してみてくださいね!
うさぎを撫でたあとブルブルと身震いをする
もしも、うさぎを撫でたあとにブルブルと身震いする様子がみられるのなら
- 撫でられたことによる毛並みの変化を正す為
- 自分についた“におい”を消す為
のいずれかだと思われます。
ブルブル身震いさせた後のうさぎの様子をよく観察してみてください。
身震いさせた後に、入念に毛繕いする様子がみられるのなら、毛並みの乱れが気になって身だしなみを整えようとしているか、自分に付いた飼い主の“におい”をかき消そうとしているのです。
これを聞くと
「触られたくないのかな・・・」
と残念な気持ちになるかもしれませんね。でも撫でた後の毛繕いについては
- うさぎはもともと綺麗好きで身だしなみを気にする
- うさぎは自然界では常に捕食される側なので、外敵に悟られる原因になる“におい”を消す習性がある
という本能的な動機に過ぎず、撫でられること自体を嫌がっているわけではありません。なので撫でたあとブルブルしたり、毛繕いしていても、下記で紹介するような「撫でられて嫌な時の行動」を見せていなければ、引き続き「撫でる」スキンシップを続けてあげてくださいね。
うさぎが撫でられて嫌な時の行動とは?
これまでうさぎが撫でられて嬉しい時、気持ち良い時の行動について解説してきました。
ただうさぎと良好な関係を築き上げる為には「撫でられて嬉しい時」だけでなく「撫でられて嫌な時」の行動についても知っておくべきです。
社交性のあるうさぎは飼い主とのスキンシップを好みますが、気分・体調・撫で方等によっては、撫でられることを嫌がる場合もあります。
そんな状態で執拗に撫で続けると、嫌われて今後の世話に支障をきたす可能性もあるので「撫でられて嬉しい時と嫌な時の見極め」は出来るようにしておきましょう!
下記で「撫でられて嫌な時」にする
- 逃げる
- 手を押しのける
という行動の背景について、詳しく解説していきますので、参考にしてみてくださいね!
うさぎを撫でると逃げる
うさぎが撫でると逃げるのは
- 気分じゃない(一人にしておいて)
- ナデナデが好きじゃない
- 撫で方が気に入らない
- 怖がっている
といった気持ちが背景にあると考えられます。
家に迎えて未だ日が浅い子の場合、飼い主さんに対する警戒心から、撫でられる事自体怖がって逃げてしまうことが多いです。こういう場合は無理にスキンシップを図ろうとせず、焦らずじっくり距離を詰めていく様にしてください。
例えば撫で方がうさぎにとって不快だったり、恐怖を感じさせるものになっていないか振り返ってみましょう。うさぎは警戒心が強い動物ですので、後ろから撫でようとしたり、上から撫でようとすると、本能的に恐怖を感じてしまいます。
上からや後ろからではなく、うさぎと同じくらいの高さで、前から撫でるようにすると、恐怖心はかなり和らぐはずです。常にうさぎの目線、気持ちに寄り添った接し方を心掛けましょうね。
それでも嫌がる場合は、おやつを与える時などに「美味しいかい?」などと優しく声をかけながらちょっとだけ撫でる、といったことを繰り返すと、徐々に警戒心を解いてくれる場合が多いですよ!
うさぎを撫でると手を押しのける
うさぎを撫でた時に、鼻先で手を押しのける様な仕草を見せたのなら、その理由は
- 気分じゃない
- 縄張り意識
- 撫でる場所が気に食わない
かのいずれかです。
気分じゃない
撫でられるのが好きな子でも、人間と一緒で、気分的に一人にして欲しい時はあります。無用なストレスを与えない様にうさぎが撫でて欲しいタイミングはしっかり見極めるようにしましょう。
縄張り意識
ケージの中にいる時に撫でようとしても「縄張りに侵入された」と思って手を押しのけてくる場合もあります。ケージ内はうさぎにとって巣穴と同じなので、縄張り意識の強い子はこういう行動に出がちですね・・・。
撫でる場所が気に食わない
うさぎは撫でている時に「そこじゃないよ!」という意味合いで、手を押しのけてくる事もあります。撫でられる事自体は好きでも
- お腹
- 足
- しっぽ
など「特定の場所」を撫でられる事を嫌がる子は多いので、注意してくださいね。
撫でた後に逃げるでもなく、鼻先でつついて、何か催促してくるような仕草を見せたのなら、撫でる場所や撫で方を変えてみてください。それでうさぎが気に入るポイントを見つけてあげられれば、今度は頭を下げて、うっとりリラックスした様子を見せてくれるかもしれませんよ!
うさぎを撫でた後の行動からわかる気持ちのまとめ
- 頭を下げる・伏せる
- プゥプゥ鼻を鳴らす
- もぐもぐする
- 寝る
- 歯を鳴らす
- 頭を低くする
- 逃げる
- 手を押しのける