うさぎの体調不良のサインを解説!体調悪い様子は隠すって本当?のサムネイル画像

内容をまとめると

  1. うさぎは体調不良を隠す動物
  2. 明らかに様子がおかしい時には、かなり病気が進行している可能性が高い
  3. 些細な体調不良のサインを見逃さずに、すぐに異変に気付いてあげよう
  4. 万が一に備えてペット保険への加入がおすすめ

うさぎは、体調不良を見せない習性があるため、病気の早期発見が難しい一面があります。明らかに元気ない・ぐったりしている様子を見せたときにはかなり病気が進行していることも・・・。うさぎをよく観察してみると、体調不良のサインが出ていることがあるため、この体調不良のサインを見逃さず、うさぎの健康を守ってあげましょう。この記事では、うさぎの体調不良のサインについて解説していきます。

この記事の目次

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うさぎは体調不良を隠す動物!「様子見をしよう」という判断は危険

うさぎは捕食される立場の動物で、自分の弱い部分を見せることは敵に狙われやすくなるので、体調不良があっても普段通り過ごします。


一見して体調悪い様子が見られた時は、うさぎの我慢の限界が近いかもしれないため、一刻も早く動物病院を受診する必要があります。


人間は体調が悪い時に病院に行かずに、様子を見ることがありますよね。


うさぎは自然治癒することは、滅多にないといっていいでしょう。様子を見ることでさらに症状を悪化させてしまうことがほとんど。「様子見をしよう」という判断は危険です。


うさぎは急激に体調が悪化することがあります。最悪の場合は数時間から1日程度で死んでしまうことも・・・。うさぎが出している体調不良のサインを見逃さないようにして、うさぎの健康を守ってあげましょうね!


この記事では、うさぎの「体調不良のサイン」を

  • 行動・仕草・様子編
  • 目・耳・鼻・口編
  • 身体・被毛編
  • 排泄物編
に分けて詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。

うさぎの体調不良のサイン【行動・仕草・様子編】

うさぎは体調悪いことを正しく飼い主に伝えることが難しく、表情からも体調を読み取りにくい一面があります。


うさぎは行動や仕草で様々な感情や体調に関するサインを、私たちに伝えていることをご存知ですか。そのサインを見逃さないことが、体調不良を早期発見することにつながるんですね。


以下のような行動・仕草・様子が見られたら体調不良のサインである可能性があります。

  • ぐったりしていて動かない・元気ない
  • 食欲がない・ご飯を食べない
  • なんとなくいつもと様子が違う
それぞれについて詳しく解説していきます。

ぐったりして動かない・元気がない


うさぎは薄明薄暮性といって明け方と夕方に最も活発に動く習性があり、日中や夜間はうとうとしながら休んでいる動物ですが、この習性に基づいて、リズムに従って基本的には毎日同じペースで過ごしていることでしょう。


普段活発に動く時間やケージの外へでる時間になっても、ぐったりして動かない・元気がない様子を見せる場合は何かしらの体調不良のサインかもしれません。


ケージの奥でジーっと元気がなく過ごしてる時は、体のどこかに痛みが隠れている可能性もあります。

食欲がない・ご飯を食べない

うさぎが丸1日何も食べていない時は緊急事態なので、まず受診をしましょう。


うさぎはご飯を食べることで腸を動かし続ける必要がある動物であり、腸の動きが悪くなってしまうとさらにご飯を食べなくなるという悪循環に陥ってしまいます。


単純に「好きなご飯じゃない!」からご飯を食べない可能性もありますが、もし体調に異変があって食欲が低下しているのであればすぐに病院に行くことをおすすめします。もし好みのご飯ではないことが原因であっても、理由が明確になることは安心できますよね。


食欲不振以外にも以下の様な症状がある時は病院に行くことを強くおすすめします。

  • 排泄物の量や大きさが普段と違う
  • 背中を丸めて動かない、元気ない
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なんとなくいつもと様子が違う

「なんとなくいつもと様子が違う気がする。」食欲はあるし普段通り動いているけれども、うさぎの様子に何か違和感がある。原因はよくわからない。飼い主さんの胸騒ぎは当たることが多く、病気の可能性が考えられますので受診をしましょう。


大人うさぎは食事の量や行動のパターンが安定しているため、普段通りに見えても次の様な様子がある時は、何か体調に異変を感じている可能性があります。

  • 毛づやが悪い
  • 目の感じに違和感がある
  • 動きが鈍い
  • いつも喜ぶことを喜ばない
ご自身の直感で「なんとなく様子が違うな・・・?」と感じたときには念の為、獣医師さんに見てもらうと安心できますね。  

うさぎの体調不良のサイン【目・耳・鼻・口編】

顔周りは、うさぎの特徴的な部分が集中しておりトラブルが起きやすい部分であると言えるでしょう。


多頭飼いで他のうさぎと触れ合う機会がある時は、けんかなどで傷を負うことがあるので、出血や傷がないか確認が必要です。


顔周辺の毛が濡れていたり、そこばかりを舐めていたりする時は他に症状がないか見てみましょう。


また目・耳・鼻・口の症状は、内臓疾患が原因である場合も。体調不良のサインを見逃してしまうと、大きな病気につながることもあります。


ここでは、うさぎの

の4つに分けて、それぞれの様子からわかる体調不良のサインについて解説していきます。  

うさぎの【目】の様子からわかる体調不良のサイン

目は傷や炎症など様々な症状がでる部分です。

  • 目やに
  • 白濁
  • 眼球の揺れ


うさぎ同士のけんかや、生活の範囲の中に突起物があると目に傷を負うことあるので、傷の治療が必要です。


涙や目やに

細菌やウイルス感染から結膜炎を起こしているかもしれません。鼻や歯の異常も原因になることも。点眼や内服薬で治療をします。


白濁

人間と同じように、うさぎも高齢になると白内障になる可能性が高くなります。遺伝や寄生虫の感染で若いうさぎがかかることもあるそうです。


眼球の揺れ

斜頸という首が傾いたままになってしまう症状の可能性があり、緊急度がかなり高い状態。


体に震えがあったり、姿勢を保持できず体が回転したりします。そのような時はすぐに受診をしましょう。

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うさぎの【耳】の様子からわかる体調不良のサイン

うさぎの特徴である長い耳には、次の様なサインが見られます。

  • 耳垢が頻繁にでる
  • 耳や頭をふる
  • 耳を後ろ足で頻繁に掻く

このような症状の場合は、外耳に炎症が起こる外耳炎の可能性があります。特に耳が大きく垂れているロップイヤーは耳の中が群れやすいため、細菌が繁殖しやすく発症しやすいという特徴があります。


外耳炎は細菌感染の場合と耳ダニの寄生によっても発症するので、ケージ内の環境を清潔にしましょう。


うさぎの耳は聴覚の機能だけではなく、血管が豊富にあり体温調節の役割をしています。血流の量を調整して体温を下げたり上げたりしています。

  • 耳が熱い
  • 耳が冷たい

耳に触れてみて、普段の体温と違いがあるのであれば熱中症や低体温症の可能性あります。

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うさぎの【鼻】の様子からわかる体調不良のサイン

うさぎの鼻はよく見ると感情豊かな器官です。静かにしている時はリラックスしていますが、動きが激しい時やふがふがしている時は緊張や興奮していることも。


次の様なサインが見られるときはスナッフルを発症しているかもしれません。

  • くしゃみ
  • 鼻水
  • 鼻水によって周辺の毛が汚れる
  • 鼻詰まりのような異音がする

スナッフルとは呼吸器疾患の総称で主にパスツレラ菌や様々な細菌感染によって感染する病気です。スナッフルは軽度の状態の時に診察をし完治をさせ、何よりも再発をさせないことが大切。


ケージ内をこまめに清掃して細菌の繁殖を防ぎ、飼い主さんは帰宅時やうさぎをお世話する前には手を洗ってうさぎの生活に人間が細菌を持ち込まないようにしましょう。

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うさぎの【口】の様子からわかる体調不良のサイン

うさぎの歯は一生伸び続けるという大きな特徴があります。主食である牧草をもぐもぐと歯を擦り合わせるようにして食べることで、歯は自然と摩耗され適切な長さに保つことができます。

  • よだれ
  • 口をくちゃくしゃさせる
  • 食欲が落ちる

これらの症状がでている場合は、歯の噛み合わせに異常がでる不正咬合かもしれません。不正咬合は食生活や生活習慣が原因で、歯が摩耗せずに伸び続けたり、歯の噛み合わせがおかしくなったりする歯の病気です。


伸びすぎた歯は病院で適切な長さに削るため、定期的な通院が必要になります。


歯の不正咬合の予防のために、食生活や生活習慣の見直しをしましょう。

  • おやつを与えすぎない(牧草を食べなくなるため)
  • ケージなど硬い素材を齧らせない(噛み合わせに異常が出るため)
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うさぎの体調不良のサイン【身体・被毛編】

1日に1回はうさぎを抱っこして、全身の様子を確認する習慣をつけましょう。抱っこが難しいうさぎの場合は全身を撫でてあげてください。


うさぎの全身に触れることで、体格の変化被毛の変化などに気づくことができます。


普段触れられることに抵抗がないうさぎが触れられることを嫌がったり、怒ったりする時は何か病気やケガが隠れているかもしれません。

  • 姿勢
  • 被毛の様子
  • 毛づくろいの様子や回数
  • しこりの有無
  • 見た目の変化(太った・やせた)

うさぎの【身体】の様子からわかる体調不良のサイン

うさぎの体に触れてみて肉付きの変化を確認し、月に1回程度体重測定もしましょう。

  • 骨にやたら触れる
  • 肉付きがよくなった

内臓疾患があったり腫瘍ができたりした場合には、次の様な様子が見られます。

  • お腹が張っている
  • お腹に触れられることを嫌がる
  • 体内にしこりがある
  • 体外に腫瘍ができている

うさぎは骨が細いため、少しの段差の乗り降りでも骨折することがあります。姿勢や動きにも注意をはらいましょう。

  • 姿勢の変化
  • 歩き方や走り方の異変
  • 触れられることを嫌がる

うさぎの体の様子からは肥満、内臓疾患、腫瘍、外傷など様々なことがわかります。病院でレントゲンを撮らないと原因がはっきりしないこともありますので、病院で詳しい原因を調べることが大切です。

うさぎの【被毛】の様子からわかる体調不良のサイン

うさぎを抱っこしながら毛の流れにそって撫でたり、毛の流れに逆らって撫でたりして被毛の様子を観察しましょう。

  • 被毛の一部がはげている
  • 毛繕いの回数が増える

換毛期でもないのに被毛の一部がごっそり抜け、皮膚が見えていたり、白いフケが出ていたりするときはダニの寄生が原因かもしれません。


前足など同じ場所をやたらと毛繕いすることがあります。毛繕いを過剰にする時は何らかのストレスが隠れていることも。飼育環境の見直しが必要です。

うさぎの体調不良のサイン【排泄物編】



排泄物の確認は体調管理に欠かせないポイントです。必ず毎日の排泄物の量や回数を確認し、普段と変わりがないか見てあげましょう。


おしっこの確認ポイント

  • におい
  • 回数

うさぎのおしっこの色は普通は白濁していますが、赤茶っぽい色の尿がでることもあります。そのためおしっこの色だけでは病気かどうか判断が難しいことも。


尿の色や感じが気になる時は、ペットシーツを敷かずに直接トイレにおしっこをさせます。おしっこを小瓶などに入れて病院へ持参しましょう。


おしっこの回数が減ったり出ない時は、膀胱炎や結石の可能性があります。


うんちの確認ポイント

  • 大きさ
  • 下痢

毛球症やうっ滞など消化器官に異常がある時は、うんちの大きさが小さくなったり、大きさがまちまちになったり、毛が付いていたりと見た目の違いがはっきりしています。


下痢は命に関わるので、一刻も早く受診することが大切。うんちが下痢状態の場合は、うんちをペットシーツなどに包んで病院を受診しましょう。

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うさぎの体調不良のサインを見逃さないための日頃の健康チェック

ここまでうさぎの様子や部位別の状態から、体調不良のサインであるのかどうかについてを解説してきました。


うさぎは体調不良を隠す習性のある動物のため、明らかな異変に気が付いたときには大きな治療が必要な状態にまで、病気や怪我が深刻な状態に進行してしまっている可能性があります。つまりうさぎの体調不良のサインにはいち早く気付いて、早急に対処してあげる必要があるのです。


体調不良を見逃さないためには、毎日のお世話の時に意識してうさぎの様子を確認してあげてください。例えば、

  • 食事の時間に、うさぎの食欲を確認
  • へやんぽの時間に、うさぎの行動を確認
  • トイレ掃除のときに、うさぎの排泄物の様子を確認
  • うさぎとの触れ合いの時間に、うさぎの全身の状態を確認
など、毎日のお世話の時間で健康チェックをすることができます。日頃から意識してうさぎの様子を観察してあげて、些細なことでも「普段と違う」ということに気付けるようになることがとても大切です!

うさぎの「体調不良のサイン」についてのまとめ

今回はうさぎの体調不良のサインについて解説をしました。


うさぎの健康で一番大切なことは、体調不良のサインを見逃さないことです。

そのためには普段の元気な様子を把握する必要があります。

  • 食欲
  • 排泄物
  • 全身の様子
  • 体重の変化

疾患やケガによっては、うさぎの自覚症状が乏しかったり、飼い主さんも見落としてしまうことがありますので定期的に動物病院で健康診断をしてもらうと尚安心ですね。


うさぎを診られる動物病院は意外と少ないものです。自宅近くの通いやすい場所にかかりつけの病院を見つけておくといいでしょう。


体調不良で病院を受診する際には次のことを記録しておくと診察の参考になります。

  • 一番気になる症状は何か
  • いつから症状がでたか
  • 食べた餌の量
  • 飲水量

うさぎの症状や生活環境の動画や写真を撮っておき、医師に見せることもおススメです。


MOFFMEでは他にもうさぎや、うさぎのペット保険ついての記事がありますので、うさぎの体調管理に参考になさってくださいね。

記事監修者「西森 史奈」

西森 史奈
MOFFME編集部うさぎ担当。愛玩動物飼養管理士、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。

すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という想いに共感しMOFFMEに参画。特に近年飼育頭数が増えているうさぎに着目し、飼い主とうさぎが長く一緒に幸せに暮らしていけるようにうさぎに関する正しい情報を発信すべく日々勉強中。