普段は家でのんびりと過ごしているうさぎ。時には病院や引っ越し、レジャーなどのお出かけで、うさぎと一緒に移動しなければならない時がありますよね。「うさぎと外出する時はどんな点に気をつけたらいい?」そんな疑問を解決するため、この記事では、うさぎと一緒に各交通手段で移動する時の注意点について解説します。
この記事の目次
目次を閉じるうさぎは乗り物酔いする?移動は何時間耐えられる?
うさぎは体の構造上吐くことができないため、比較的乗り物酔いに強い動物です。
だからといって車などでお出かけをすることが好きなわけでもありません。様々な交通手段で長時間移動することは、慣れない環境にうさぎがストレスを募らせ、食欲不振に陥ったり排泄の量が少なくなったりしてしまう体調不良を招くことも。
移動は何時間までなら耐えられるかどうかは、うさぎの個体差や年齢によっても異なるので一概には言えませんが、体調が安定しにくい赤ちゃんうさぎや高齢のうさぎは、長時間の移動は避けた方がいいでしょう。
健康な大人うさぎであれば半日程度の移動なら耐えられますが、それでも移動時間は早いに越したことはありません。できるだけ短時間で目的地に着く交通手段を選びましょう。
しかしながらどうしてもうさぎと一緒に長時間移動しなければならない状況はありますよね。そこで続いては、うさぎを車で移動させるときの注意点について解説していきます。また、うさぎのペット保険についても詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
うさぎを車で移動させる時の注意点
そこでここでは、うさぎを車で移動させるときの注意点を下記の4つに分けて解説していきます。
- キャリー・ケージに入れて固定する
- 温度・音・振動に注意!
- 牧草や水はいつでも口にできるようにしておく
- こまめに休憩を挟む
キャリー・ケージに入れて固定する
車で移動する際は、うさぎをキャリーに入れましょう。同乗者がうさぎを抱っこしたままでの移動や、うさぎが車の中で自由に動き回れる状態は禁物です。
キャリーはうさぎ専用のキャリーを選ぶといいでしょう。うさぎ用のキャリーは床がすのこや金網になっているので、おしっこや糞が下のトレイに落ちるため、足を汚さずに済みます。
キャリーの素材は様々ありますが、車の場合は通気性が良く、重量感がある金属製のミニケージ状のキャリーがおススメです。
キャリーは狭くてかわいそうと思われる方がいるかもしれませんが、うさぎは元々うす暗く狭い場所を好みます。半日から1日程度の移動であれば、キャリーの中の方が落ち着いて過ごすことができますよ。
中にはキャリーが苦手なうさぎもいるかと思います。そのような場合は自宅で使っているケージで運びましょう。うさぎが動いて怪我をすることがないように、ケージ内のレイアウトはなるべくシンプルに。
温度・音・振動に注意
車でうさぎを運ぶ場合は、車内の温度、音、振動に注意をしましょう。
温度
暑い時期や外は肌寒い春先でも、外で駐車している車はかなりの高温になります。ドアを開けると熱気がでてきますよね。うさぎが乗る前に、エアコンをかけて車内の温度を下げてからうさぎを乗せてください。
車内は場所によっては直射日光があたり、温度がとても高くなることがあります。もし直射日光にずっとうさぎが当たり続けていたら、熱中症になって命に関わることも・・・。窓のシェードを下ろしたり、キャリーにタオルをかけてあげたりして日光が当たらないようにしましょう。
うさぎは汗をかかないため、窓を開けた風による温度管理はあまり意味がありません。エアコンで温度管理をするようにしてくださいね。
エンジンを切ってうさぎを車内に置いておくことは絶対に止めてください。 暑い時期はわずか5分程度の短時間でも車内の温度が急上昇し、うさぎが熱中症を発症する危険性があります。飼い主さんが車外で休憩するときは、エンジンをかけっぱなしにするか、同乗者と交代に外へ出るなどの工夫をしましょう。
音
「窓を開けて風による温度管理はうさぎにとってあまり意味がない」と解説してきましたが、窓を開けるデメリットはほかにもあります。
窓を開けると外の音が車内に響くため、聴覚に優れたうさぎは聞き慣れない音に敏感に反応し不安を感じてしまいますよね。
走行中は窓をしめ、なるべく聞き慣れない音が聞こえないようにしてあげてくださいね。
振動
車はかなり振動がある乗り物です。普段振動を感じない家で過ごしているうさぎにとって振動は不安ですよね。
もし同乗者がいる場合は、キャリーを抱えてもらうと振動の緩和にもつながります。キャリーを抱えればうさぎに声をかけることもできますね。不安を感じているうさぎの不安や緊張を解いてあげましょう。
一般道よりも高速道路の方が振動を抑えられますので、ルートについても検討してあげてくださいね。
牧草や水はいつでも口にできるようにしておく
人間は1日食べなくても空腹を感じる程度で元気でいられますが、うさぎは1日何も食べないと危険な状態になります。うさぎは常に牧草等を食べて胃腸を常に動かさないといけない動物です。
移動中もいつでも牧草や水分を取れる状態にしておきましょう。移動中は、食べなれた普段と同じ牧草がいいですが、環境が変わり食欲が落ちることがあります。そのような時に備え、嗜好性の高い牧草やおやつを数種類用意しておくことがおすすめです。
うさぎが好きな野菜を少量用意しておくことも有効ですが、あげすぎは下痢の原因になることがあるので、少量にとどめるようにしてください。
キャリーには給水器を取り付けておきましょう。給水器の水は少なめに入れ、乗り物の振動で口金が水が漏れていないかどうかこまめに確認をしておくことが大切です。
こまめに休憩を挟む
タイトなスケジュールはどうしても無理をしてしまいますので、うさぎとの移動は時間に余裕をもったスケジュールを組みましょう。
うさぎとの移動は飼い主さんも疲れます。1時間に1回程度を目安にこまめに休憩を挟むといいですね。
移動中にうさぎがあまり食事をとっていないようでしたら、休憩を利用して好きなだけ食べさせましょう。水分の摂取も忘れずに。
サービスエリアの中にはペット可のエリアがあるところがありますが、基本的には犬を想定したエリアになっています。ペットの排泄物用のゴミ箱があることがありますので、キャリーの掃除をしてもいいですね。
広場でうさんぽさせたくなるかもしれませんが、うさんぽはおすすめできません。慣れない場所でパニックになったり、他の動物がいて不安になったりします。車内で静かに過ごすか、車外に出る時はキャリーにいれたまま出てください。
こまめな休憩で、飼い主さんもうさぎもリフレッシュしましょうね。
うさぎを自転車や電車・バスなどで移動させるときの注意点を移動方法別に解説
飼い主さんが車の運転ができない場合や、長距離の移動の場合は車以外の交通手段を検討しなければなりません。車以外の交通手段を使う場合はどういった点に注意したらいいでしょうか。
交通手段によっては、ペットを同乗させるときの規則があったり、料金がかかったりすることがあるので、事前に各会社にうさぎを乗せる際の規則や料金を確認しておきましょう。
次は各交通手段について移動方法別に注意点を解説しますので、参考にしてくださいね。
- 自転車
- 電車・バス・タクシー
- 船・飛行機
うさぎを自転車で移動させるときの注意点
うさぎを自転車で移動させる場合は、金属製などの通気性のいいキャリーを選びましょう。布やプラスチックキャリーは熱がこもりやすいので、夏は避けてください。
自転車での移動はキャリーが直射日光を浴びてしまうため、狭いキャリー内は熱がこもりやすくなります。短時間の移動でもアルミプレートや保冷材など冷え冷えグッズをいれてあげましょう。
自転車は道路の影響を直に受けるため、振動でうさぎが給水器の口金にぶつかることがありますので、短時間の移動であれば何も配置しない方が安全といえます。
キャリーの中でうさぎが不安定になることが心配な場合は、タオルで保定する方法をご存知ですか?タオルを筒状にして、うさぎをはさむように置きます。布をかじらないうさぎであればこういった方法も有効です。
キャリーを自転車で運ぶ場合は、キャリーが落ちないように荷台用のロープ等でしっかり固定してくださいね。
うさぎを電車・バス・タクシーで移動させるときの注意点
うさぎを電車・バス・タクシーで移動させるときの注意点は3点あります。
- 交通会社のペット乗車の規則を確認する
- ペット乗車の料金がかかることがある
- 動物アレルギーや動物が苦手な人も乗車していることを忘れない
電車・バス・タクシーはキャリーに入れたうさぎと一緒に乗ることができます。キャリーの形によっては、うさぎが外の様子を見ることができて落ち着かなくなることがあるため、キャリーカバーをかけて移動するといいですね。冬は保温にもなります。
電車やバスは大勢の人と同乗しますので、できるだけラッシュの時間帯を避けましょう。うさぎにとっても安心ですし、乗客の中にはアレルギーがある方や苦手な方もいます。飼い主さんは、うさぎにも乗客にも配慮することが大切です。
電車やバスの場合は、うさぎやキャリー以外にも自分の荷物も持つ必要があります。かなりの重さになることがありますので、事前に自分の荷物は目的地に送ってなるべく身軽で行動しましょう。
うさぎを船・飛行機で移動させるときの注意点
船の場合は、他の交通手段よりも時間がかかったり、ペット専用の部屋は犬や猫などの他の動物もいたりするというデメリットがあるため、船を利用する飼い主さんは少ないようです。できれば船での移動は避け、他の移動手段で目的地まで向かいましょう。
飛行機の場合は、遠方の目的地でも短時間で行けるというメリットがありますが、飛行中の気圧の変化や飼い主さんと同室できないという点が心配ですね。当日の天候によっては欠航がありますので、欠航した際のホテルの予約も必要になるかもしれません。
うさぎを飛行機で移動させる場合は、うさぎの扱いについて各会社の規則や料金を確認しておきましょう。貨物室に置かれることが多いので、暑そうな場合は保冷剤を用意しておくなどの準備が必要です。
うさぎを帰省や旅行に一緒に連れて行くときに必要な下調べ
- 目的地周辺のうさぎを診られる動物病院を探しておく
- 滞在地に先住のうさぎや他の動物がいるか確認しておく
- 滞在先のうさぎのケージの置き場所を確認しておく
うさぎと一緒に移動する時の注意点のまとめ
- 目的地まで、できるだけ時間がかからない交通手段を選ぶ
- 交通手段に合わせたキャリーを用意する
- ペット同乗に関する各交通機関の規則を確認しておく
- 目的地周辺のうさぎを診察できる動物病院を探しておく
- 目的地到着後は、うさぎの健康観察を丁寧に行う
- 出発時にうさぎの体調がすぐれない時は、無理をせず延期を検討する