「うさぎは放し飼いをした方がいいのかな?」このように悩む飼い主さんも多いです。放し飼いをすると、うさぎがわがままになる可能性が高く、飼い主さんに負担がかかってしまうことがあります。この記事では、放し飼いのメリットとデメリットを詳しく解説していきます。
この記事の目次
目次を閉じるうさぎは放し飼いをさせるべき?海外では放し飼いが推奨されている!
この記事を読んでいる方は、うさぎのために完全放し飼いを検討している飼い主さんではないでしょうか。狭いケージの中ではなくて、うさぎと同じ空間で一緒に生活をして過ごしたいですよね。
しかし多くの記事を読んでいると、うさぎの放し飼いはデメリットが多いために、あまり推奨されていないかと思います。
ですが、実は海外ではうさぎの放し飼いは推奨されていて、House Rabbit Societyという国際的なうさぎの非営利動物福祉団体によると、「うさぎにはケージが必要ない」と明言しているんですね!
House Rabbit Societyによると、うさぎに必要な飼育スペースは最低でも
- うさぎが完全に伸びた時の4〜6倍の広さ
- 運動スペースは約2.2平方メートル
と、ケージ飼育では到底足りないほどの広さがうさぎの飼育には必要としているんです!
ただし放し飼いにはメリットだけではなくて、デメリットがあることも事実ですが、予防や対策をすることでデメリットを解消していくことができますので、ぜひこの記事を参考にしていただければ幸いです。
続いては放し飼いをするメリットとデメリットについて解説していきます!
うさぎの放し飼いをするメリット
「放し飼いをしたい!」という飼い主さんのために、まずは放し飼いをするメリットを下記3つ解説していきます!
- うさぎのストレス軽減につながる
- 運動量が増える
- うさぎとの触れ合いが増える
うさぎの運動量が増えて健康にもよく、飼い主さんも好きな時に触れ合うことができ、お互い嬉しい効果が期待できますね。
うさぎも広いスペースで動けるので退屈せずストレスの心配がいりません。
家族として触れ合う時間も多くなるので、実際に放し飼いをしている飼い主さんは幸せな時間が増えて癒されます。
ここからはメリットの内容を詳しく紹介していきます。ストレス軽減の理由や、運動量が増えると何がいいのかを説明していくので最後までご覧ください。
うさぎを放し飼いするメリット①うさぎのストレス軽減につながる
放し飼いをすることで、うさぎが好きなタイミングで好きなだけ自由に動き回ることができます。ケージで飼育をしていると、お散歩の時間しか動き回ることはできませんが、放し飼いをすることで、のびのびと生活をさせてあげることができますね。
例えば、部屋の中をしっかり空調管理していても、場所によっては寒くなったり暑くなったりと様々です。うさぎ自身が自由に動くことができれば心地よい場所を見つけて移動することができます。
うさぎは音や温度などに敏感で、放し飼いをしてあげることにより環境から受けるストレスを軽減することが可能です。長生きをさせるためにも、ストレス管理はとても重要なポイントになります。
うさぎを放し飼いするメリット②運動量が増える
動く範囲が限定してしまうケージ内は運動不足になりがちですが、放し飼いをしていると運動量が増えて肥満防止につながります。
人間と同じで狭い部屋の中だけで運動もせずにご飯を食べるだけの生活をしていたら、あっという間に肥満になってしまいますよね。
肥満になると毛づくろいができず皮膚炎になったり、体の重みで足に負担がかかり関節炎になったり、脂肪肝なったりと様々な病気を引き起こしてしまうので、予防することが大切です。
また運動量が低いことはストレスにもなり、ケージを噛み始めたり、暴れたりして飼い主さんにも負担がかかります。放し飼いにしておけば行動範囲が広くなるので、自然に運動量も多くなり肥満や病気の心配もいりません。
長生きにも繋がるので、運動量が適切なのかを意識しておきましょう。
うさぎを放し飼いするメリット③うさぎとの触れ合いが増える
放し飼いをするといつでも触れ合えるため雰囲気も明るくなり、飼い主さんの幸福感が高まります。うさぎは警戒心が強いですが慣れくると甘えんぼうになる子も多いです。
ふとした瞬間に膝の上に乗ってきたり、さりげなく側にいたり、体をくっつけてきたりすると、とても嬉しいですよね。ケージで飼っているとなかなか見られない動きを発見できたり、可愛い姿をずっと見ていたりできるので飼い主さんはとにかく癒されます。
在宅ワークなんかだと、ずっと一緒にいられるので仕事も頑張れますよね。甘えんぼうなうさぎにとっても、いつでも飼い主さんに寄り添える環境はとても快適です。
放し飼いをしていると、いつでも触れ合うことができるので飼い主さんもうさぎにも嬉しい環境になるでしょう。
うさぎの放し飼いをするデメリット
ここまでうさぎを放し飼いするメリットを解説してきました。続いては、うさぎを放し飼いするデメリットを確認していきましょう。
デメリットは、
- わがままになる
- 怪我や事故の危険性が高まる
- ケージに入ることがストレスになる
- 縄張り意識を助長させる
- 排泄物の処理が大変になる
- あらゆる場所をかじられる
このように6つあります。
飼い主さんの負担や事故の危険性が多くなり、安易な気持ちで放し飼いをすると後悔することになってしまいます。
「飼いにくいから」という理由でケージ生活に戻すと、のびのびと生活していたうさぎからしてみれば行動を制限されることにストレスを抱えて体調を崩す恐れも・・。
放し飼いをしてから後悔をするのではなく、事前にデメリットを理解して、放し飼いをする覚悟があるかを考えていきましょう。それではデメリットについて1つずつ解説していきます。
うさぎを放し飼いするデメリット①わがままになる
放し飼いをしていると、自分のいるスペースがテリトリーとなりわがままになっていく可能性があるため注意が必要です。テリトリーが広くなると自分が1番えらいと思ってしまい、飼い主さんよりもうさぎの立場が上になり、噛みつく、暴れるなどと攻撃的になり問題行動を始めます。
可愛いからとおやつを満足するまであげてしまったり、ケージ内に入れても暴れるからすぐに出してしまったりするとさらにわがままになってしまいます。放し飼いはわがままになる可能性が高いので、飼い主さんとうさぎの信頼関係がしっかり構築されているかどうかも重要です。
うさぎはわがままになるとしつけをするのはとても大変なので、思い通りにはさせないように、攻撃されたら叱るなどをして飼い主さんも努力していきましょう。
うさぎを放し飼いするデメリット②怪我や事故の危険性が高まる
部屋中を自由に動ける分、ケガや事故に合う確率も多いのでうさぎの安全管理をしっかりしていく必要があります。
コンセントをかじってしまい感電や、床に置いてある物につまずきケガ、高いところから転落して骨折など、うさぎにとって部屋の中は危険が多いです。
飼い主さんがいれば注意して見ることができますが、不在の時は管理ができません。
また、落ちている物を誤飲してしまうことがありますが、うさぎは吐き出すことができないため、誤飲をすると便で出てくるのを待つか、手術が必要になります。
カーペットに爪をひっかけて出血してしまったり、飼い主さんが間違えて踏んでしまったりと思いもよらないケガに繋がることもあるので、うさぎにとって安全な環境を整えていかないといけません。
ケガや誤飲予防のために部屋の中を徹底して管理する必要があります。
うさぎを放し飼いするデメリット③ケージに入ることがストレスになる
自由に動ける環境に慣れてしまうので、小さくて狭いケージに入れるとストレスを引き起こす可能性があります。
ストレスを感じ始めたうさぎは、ケージをかじったり、スタンピング(足ダン)の行動が増え、不正咬合や骨折のリスクが高まります。
さらに、うさぎがケージに入ることを嫌がると、
- 動物病院に行く時
- ペットホテルを利用する時
- 災害時の避難
などが困難になり飼い主さんが困ることが増えてしまいますよね。
そのため、放し飼いをするからこそ、ケージに入るようなしつけが必要です。ケージに入った時はご褒美のおやつを与えてみたり、お気に入りのおもちゃを準備して楽しい場所と思わせたりしながら、しつけをしていきましょう。
放し飼いにしている時は、ケージに入るのがストレスになっていないかをよくチェックして、うさぎの様子に変化は無いか見ていく必要があります。
うさぎを放し飼いするデメリット④縄張り意識を助長させる
うさぎは強い縄張り意識を持っており、行動範囲が広がるとテリトリーも拡大してしまうことがあります。本能なのでしつけではどうすることもできません。
縄張りの範囲が広くなることで、飼い主さんが侵入していると勘違いし、攻撃的になる可能性や、反抗的になり、威嚇などをしてくることもあります。自分のテリトリーに飼い主さんが出入りしている状態になり、ストレスで体調不良になってしまう子もいるので、健康状態をしっかり確認してあげることが必要です。
放し飼いは、うさぎの縄張り意識を促進する可能性があることを頭に入れておきましょう。
うさぎを放し飼いするデメリット⑤排泄物の処理が大変になる
トイレを覚えていない状態で完全放し飼いをすると、自分が決めた場所をトイレにしてしまうので、完全放し飼いをするのであれば、トイレのしつけを完了してからにしましょう。
ただしフンに関しては、我慢できないため決まった場所にするのが難しくなり、放し飼いの場合は部屋の色々な場所にフンが転がっていることを覚悟しておいてください。
ケージ内なら掃除しやすいですが、部屋のいたるところに転がっているため、飼い主さんの掃除が大変になります。
飼い主さんの分かる範囲であればすぐに掃除ができますが、隙間だと気が付きません。衛生的な面で心配になる飼い主さんも多いので、なるべく広く隙間がない場所で放し飼いをしていきましょう。
うさぎを放し飼いするデメリット⑥あらゆる場所をかじられる
うさぎはかじる習性がある動物のため、壁や柱が傷だらけになるリスクがあります。壁や柱をかじられてしまったら修復は難しいですし、賃貸なら退去する時に修繕費が高くついてしまうこともあります。
うさぎがかじってしまうのは本能からの行為のためしつけはできないので、飼い主さん自身が対策していくことが必要です。
かじるためのうさぎ専用のおもちゃを準備したり、傷つけたくない部分は徹底的に保護したりと事前に準備していきましょう。うさぎは言葉が分からないので、飼い主さんがしっかりとガードしていく必要があります。
うさぎの放し飼いは、色々な場所や物をかじられてしまう可能性があると意識しておくことが大切です。