「うさぎがペレットを食べない・・・」そんな悩みを抱えていませんか?この記事ではそんな飼い主さんへ向け、うさぎがペレットを食べない・食べなくなった原因別の対処方法や、そういう時にすべき健康チェック方法について紹介していますので、参考にしてみてください!
この記事の目次
目次を閉じるうさぎがペレットを食べない・食べなくなった原因別の対処方法を9つ解説!
「うさぎがペレットを食べてくれない・・・」
これはうさぎを飼育する上で五指に入るレベルで多い悩みです。
特に今まで普通に食べてくれていたペレットを急に食べなくなると「病気かな?」と心配にもなりますし、実際「餌を食べなくなる」は病気の典型的な症状ではあるのですが・・・実は「餌を食べない」の原因は病気だけにある訳ではないのです!
まとめると、ペレットを食べない・食べなくなったのは
- ペレットの量が多い
- ペレットに飽きた
- 好きなペレットじゃない
- ペレットの鮮度が落ちている
- 換毛期に突入した
- 環境や季節が変わった
- お腹が空いていない
- 高齢になった
- 体調が悪い
と大体9つ程が原因として考えられますので、焦らず、冷静にこの内のどれにあたるかを見極める事が大切です。下記で原因別の対処法を解説していきますので、うさぎがペレットを食べない・食べなくなった事で悩まれている方は参考にしてみてくださいね。
うさぎがペレットを食べない原因①ペレットの量が多い
うさぎがペレットを食べない(残してしまう)のは、単純にペレットの量が多い場合も考えられます。
うさぎの主食はあくまでチモシー(牧草)であり、牧草はいつでも食べ放題にしておき、ペレットは時間を決めて、一定量与えるのが飼育の基本ですよね。「ペレットを残す」というのは、牧草を普段からちゃんと食べているうさぎが「食べきれないから残している」だけだったりします。
対処法:量を減らす
牧草はうっ滞をはじめとした万病を防ぐ、うさぎにとって最も重要な食事です。例えペレットへの食い付きが悪くても、牧草をちゃんと食べているのなら、そこまで心配する事ではありません。
もしも満腹が理由で残している様ならば、今までよりも量を減らし、朝夕にちょうど空になっている位の量に調整してください。
ペレットはあくまで補助食という位置づけで大丈夫です。逆に高栄養なペレットをたくさん入れていると、そちらばかり食べて、牧草を食べなくなる事も多いですので注意が必要です。
うさぎがペレットを食べない原因②ペレットに飽きた
うさぎはかなり味に保守的な動物なので、基本変化を好みません。ただし同時に味に強い拘りを持つ動物でもありますので「味に飽きてペレットを食べなくなる」という事もあるようです。
- 野菜・チモシーはいつも通りよく食べる
- 外に出したら元気良く遊んでいる
このように食欲はあり、健康には全く問題が見られないのなら「飽き」の可能性がありますね。
加齢に伴う嗜好の変化、成長で自我と共に味への拘りが発達してきた等「飽き」の原因は色々と考えられます。
対処法:他のペレットを混ぜ込んでみる
うさぎに必要な栄養は牧草で大部分摂取可能なので、ただの飽きで牧草をちゃんと食べている場合は、そこまで心配しなくて大丈夫です。放っておいたら、何事もなくペレットを食べるようになったという報告も多く耳にします。
どうしても気になるようなら、従来のペレットに小袋で売られている、嗜好性の高い少量のペレットを混ぜ込むなどして、食い付きに変化がないか見てみてください。
うさぎがペレットを食べない原因③好きなペレットじゃない
うさぎは味覚を感じる味蕾(みらい)が人間よりも多く、些細な味の変化にも気が付く動物です。つまり目新しい食べ物への警戒心が強いので、うさぎの為を思って栄養価の高いペレットに換えてみたはいいけど、好みに合わず食べてくれないというのはよくある話なんですよね。
カロリー重視の成長期用ペレットから、バランス重視の大人用ペレットに切り替える際等に特に聞く悩みです。
対処法:徐々に慣らす
ペレットを「全部一気に代える」のではなく、従来のペレットを与え続けた上で「少しずつ新しいペレットの割合を増やす」ようにしてください。大体、1週間から10日くらいかけて切り換えを完了させましょう!
同じ種類のペレットを与える場合でも同じです。新しく開封したペレットを与える際に「わずかな原材料の違いに気づいて食べない」なんて事もあるので、この場合も時間をかけて与えるのが理想ですね。
また今まで食べていたのに、食べなくなったとしたら、成長やホルモンバランスの変化等にともない、嗜好が変わった可能性もあります。小袋で売られているペレットを色々買ってみて、どのペレットなら食いつきがいいのか調べてみましょう。
うさぎがペレットを食べない原因④ペレットの鮮度が落ちている
うさぎは大変グルメな生き物です。少しの「香り」や「味」の変化に敏感に反応し、全く食べなくなったり、急に食い付きが良くなったりします。ペレットは乾燥食なので、基本腐ったりはしませんが、それでも開封後は日が経つごとに鮮度(香りや味)は落ちるのです。
つまり古すぎたり、保存状態が悪かったりして「ペレットの鮮度が落ちている」為に「食べなくなった」可能性があるので、以下の対処で出来る限りペレットを新鮮に保つ様にしましょう!
対処法①:風邪通しの良い日陰に置く
ペレットは常に風通しの良い日陰に置くようにしましょう。夏場の強い直射日光や湿気はペレットの鮮度を急速に落としますので注意してください。
対処法②:フードストッカーを利用する
大袋のペレットを開封後すぐに使い切れないならば、湿気や匂いを防ぐ事のできるフードストッカーに入れておきましょう。袋に入れておくよりも、ずっと長い期間鮮度を保つ事ができます。
対処法③:小袋に入れておく
1キロ位入ってる大袋タイプを買うのではなく、小袋タイプを小まめに買って与える事で、うさぎには常に新鮮なペレットを食べてもらう事が出来ます。逐一買うのが面倒なら大袋のペレットを、脱酸素剤を入れた小袋に小分けにしておくのも良いでしょう。
うさぎがペレットを食べない原因⑤換毛期に突入した
換毛期とは「季節変化に応じ、被毛が生え換わる時期」の事です。春になると夏に向けて「暑さに適した毛」に、秋になると冬に向けて「寒さに適した毛」に生え変わるのです。
「それが換毛期とどう関係するの?」って思いますよね。
これは「季節の変わり目」にあたる換毛期は、私たち人間と同じで「体調を崩しやすい」という事が関係しています。この時期特有の「激しい寒暖差」でお腹を壊し、食欲不振に、ペレットを食べなくなる・・・といううさぎは結構多いのです。
対処法:温湿度を一定に保ち栄養価の高い食事を
エアコン・空調設備などで温湿度を一定に保つなどし、寒暖差を極力減らしてあげる事で、「換毛期にともなう食欲不振」は予防する事ができます。また食欲が減った分、今より栄養価が高いペレットを混ぜ込んだり、サプリメントを与えるのもお勧めです。
また換毛期には胃腸の働きが低下し「毛づくろいの際飲み込んだ毛が毛球として腸に詰まる」胃腸うっ滞という病気になる子も多いので、小まめにブラッシングする等して予防することが大切です。
うさぎがペレットを食べない原因⑥環境や季節が変わった
環境や季節が変わった事によるストレスでペレットを食べなくなっている可能性もあります。例えば
- 引っ越し等生活環境の急変で、過度なストレスを抱えている
- 季節の移り変わりに伴う急な温湿度の変化で、お腹を壊している
などの理由で食欲不振になるうさぎはとても多いです。
こういう時はペレットだけでなく牧草もあまり食べないので、本格的に体調が悪くなる前に手を打つようにしましょう。
季節変化への対処法
梅雨に入って急にジメジメしたり、夏に入って急に暑くなると、人間でも堪えますよね。被毛に覆われたうさぎとなるとなおさらです。うさぎにとって過ごしやすい温度は18~24度、湿度は40~60%と言われているので、エアコンや除湿器をフル活用し、理想の温湿度の維持に努めてあげましょう。
当然電気代の心配はあると思いますが、そこは割り切って頂いて・・・うさぎを健康に長生きさせようと思ったら、お金もそれなりにかかるんです。
環境変化への対処法
引っ越しについてははしないに越したことはないのですが、こればかりは各家庭の事情です。なので環境に慣れるまでの1週間ほどは
- 落ち着いて過ごせる、静かな環境作りに努めてあげる。
- 環境に慣れるまでの間だけ好きなおやつを積極的にあげる。
- 間取りなどを可能な限り以前の飼育環境に近づけてあげる。
などの対策で、出来るだけストレスが大きくならないよう配慮してあげましょう。
うさぎがペレットを食べない原因⑦お腹が空いていない
そもそも「お腹が空いていない」から「ペレットを食べない」という事もあり得ます。牧草を普段通り食べており、糞の様子に異常はなく、元気もあるという場合は、この可能性がありますね。主食の牧草をきちんと食べているのなら、特に問題ないケースです。
対処法:量を減らす
「お腹が空いていない」が原因の場合に問題なのは食べない事より、むしろ必要以上にペレットを与えてしまっている事だったりします・・・。
ペレットを食べ放題であげている飼い主さんを稀にみますが、ペレットはあくまで牧草で摂取できない栄養素を補うもの。牧草と比べたらカロリーが高く、嗜好性も高いので、食べ放題にしていると十中八九太ります・・・!
人間と同じで「肥満は万病の元」ですので、ペレットをエサ入れに補充するのは朝夕の2回と時間を決めておき、一回に入れる量は、体重の1.5%程に留めておきましょう。
うさぎがペレットを食べない原因⑧高齢になった
近年うさぎの医療も進歩し、寿命が延びた事で「高齢うさぎならでは」の悩みというのもよく聞くようになりました。実は「ペレットを食べない」というのもその内の一つで、高齢になり食欲が衰えた、もしくは味の好みが変わったことで、ペレットを食べなくなる事があるのです。
対処法:ペレットをシニア向けに切り替える
ただ高齢のうさぎほど、牧草だけでは栄養不足になりがちなので、ペレットは食べてもらうに越したことはありません。
食べなくなったと感じたら、シニア用の小袋のペレットをいくつか買ってみて、特に食い付きが良いペレットに切り替える事をお勧めします。
なおペレットを食べないからといって、果物や野菜など糖質の多いおやつの量を増やすのはNGです!うさぎは高齢になると、腸内環境の維持が不安定になりがち。糖質を摂りすぎると、それがきちんと分解されずに、体を壊してしまうケースが非常に多いのです・・・。
うさぎがペレットを食べない原因⑨体調が悪い
最後に「うさぎをペレットを食べない原因」として、一番注意しないといけないのが「体調が悪い場合」です。
等々、体調悪化の原因は様々考えられますが、もしもこれらが原因で食べなくなっている(食べられなくなっている)ならば、一刻も早い対処が必要です。
対処法:病院に受診する
うさぎは自然界において常に「狩られる側」なので、本能で弱っているのを隠します。「あいつ仕留めやすい」と思われたが最後、付け狙われるからですね。なので一見ケロっとしていても「ペレットを食べない」に加え
- 牧草も食べない
- 糞が小さい
- 下痢をしている
などの異常がみられれば、体調不良を疑って病院を受診するようにしましょう。
うさぎは目に見えて体調が悪くなった時には、もうかなり病状が進行してしまっているというケースが非常に多いので「具合悪そうだけどしばらく様子見しよう」という判断だけはしない様お願いします・・・!
うさぎがペレットを食べない・食べなくなった時にすべき健康チェック方法
うさぎがペレットを食べない・食べなくなった時にまず疑うべきは体調不良の可能性です。以下のチェックポイントから「うさぎの健康状態が正常かどうか」を判断し、万が一病気の可能性が高そうなら、迷わず動物病院で診てもらうようにしましょう。
- 牧草は食べているか:ペレットも食べず、牧草も食べていないのなら、それはもう何らかの原因で体調不良になっている可能性が高いです。
- 不正咬合になっていないか:「不正咬合」とは歯が伸び過ぎたり、異常な形に削れたりして、正常な噛み合わせが出来なくなることです。不正咬合になると口が閉じられず、よだれが垂れ流しになったり、ペレットをポロポロ落としてうまく食べられなくなります。
- 耳の中は綺麗か:耳の中がただれていたり、瘡蓋っぽいものが出来ていないか、嫌な臭いがしないかを診てみましょう。これらの異常があれば耳ダニ症の可能性があります。
- ジッとうずくまっていないか:餌も食べず、背中を丸めてジッとうずくまっているのは「胃腸うっ滞」によくみられる症状です。胃腸うっ滞はうさぎが最も罹りやすく、かつ急変して亡くなる事が非常に多い病気ですので要注意です。
- 糞の状態は正常か:下痢をしている、もしくは糞がやたらと小さくなっていたり、形がいびつだったり、毛で数珠つなぎになっていたりしたら、消化器の働きが低下している証拠。こちらもうっ滞の可能性も疑いましょう。
- 鼻水が出てないか:鼻水が出ていたり、ゼイゼイと苦しそうな呼吸をしていたらスナッフル、パスツレラ、肺炎等を発症している可能性があります。
- 尿の状態は正常か:尿量の減少や血尿は、尿石症等の病気のサインである事が多いです。
- 目ヤニで汚れてないか:もしも目ヤニがたくさんついていたり、涙が出ていたら結膜炎・パスツレラ・肺炎等にかかっている可能性があります。
まとめ:うさぎがペレットを食べない原因は様々!原因を突き止めて対処しよう
ここまでうさぎがペレットを食べないことについて解説してきました。
この記事のポイントは
- うさぎがペレットを食べなくなることはよくある悩みだが、体調不良の可能性もあるため原因を突き止める必要がある
- 量が多い、飽きた、好きなペレットじゃないなどの理由で食べなくなることもある
- 体調不良で食べない場合はすぐに対処が必要。健康チェックを欠かさずに行おう