内容をまとめると
- ミミズクの平均寿命は体の大きさに比例して長くなる
- ミミズクの性格は種類によって変わる
- ミミズクがなりやすい病気を知ることで大病のリスクを防ぐ可能性が上がる
- ミミズクの医療費は保険適用されないので、もしもの時に備えてペット保険に加入しておくと安心
ペットとして人気のミミズク。フクロウとの違いは何なのか気になりませんか?そこで当記事ではミミズクの寿命、性格についてはもちろん、フクロウとの違いや飼い方や種類ごとの特徴について徹底解説いたします。ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
目次を閉じるミミズクの平均寿命はサイズによって変わる
【写真:アメリカワシミミズク】
ミミズクをペットとして飼うとき、どのくらいの年月を生きるのか気になりますよね。実はミミズクの寿命は、体のサイズににより異ります。
ミミズクは、主に「小型種」「中型種」「大型種」の3サイズに分けることができます。そしてその大きさによって、寿命の平均値も変わるということがわかっています。
サイズごとの寿命はこちらです。
- 小型種 15~20年
- 中型種 20~30年
- 大型種 30~40年
小型種は20㎝前後で、アフリカオオコノハズクやスピックコノハズクなどがペットとして人気の品種です。中型種は30~40㎝程度で、アメリカワシミミズクなど知名度のある品種がいるサイズです。
大型種は主に体長40㎝以上の種類で、ベンガルワシミミズクやアメリカワシミミズクなどが分類されます。また、体の大きさ以外にも品種や飼育環境で寿命は変動しますので個体にあった暮らしを準備してあげましょう。
ミミズクの性格や寿命を種類ごとの解説
みなさん、ミミズクの性格は種類によって変わることをご存じですか?もちろん個体差はありますが、種類による性格の特徴があります。
一般的にみると大型種は荒々しい一面があり、小型種寄りであれば比較的温和であるという傾向があります。そのため、小型種のミミズクは飼いやすいという点で初心者向きといわれます。
また、懐き方にも差があり信頼関係を築くまで時間がかかるケースも多くあります。とくに大型種を飼う場合は、懐かなかった場合も飼い続けられる環境があるかどうかをよく検討してから飼うようにしましょう。
大きさごとの代表的な種類で、具体的な性格や寿命を解説していくのでぜひ参考にしてください。
小型種のミミズク①アフリカオオコノハズク
アフリカオオコノハズクは友好的な性格で、飼い主さんには懐きやすい種類です。
一方で臆病でストレスを感じやすい性格なのでストレスの溜まらない飼育環境を提供することが大切です。
▼アフリカオオコノハズクの身体的特徴
- 体長…約30㎝
- 体重…約250g
- 寿命…約10年~20年
- 鳴き声…小さい、よく鳴く
威嚇や驚いた際に木に擬態するために体を細くする習性があります。これは野生下で敵から身を隠すためです。
小型種のミミズク②ヨーロッパコノハズク
ヨーロッパコノハズクはマイペースで穏やかな性格が特徴です。世界最小のミミズクのため環境の変化に左右されやすく飼育が難しい種類です。
▼ヨーロッパコノハズクの身体的特徴
- 体長…約20㎝
- 体重…約100g
- 寿命…約8年~15年
小型種のミミズク③スピックコノハズク
スピックコノハズクは人懐っこく、温厚な性格が特徴です。中型、大型種と比較して飼育スペースを取られないため初心者の方でも飼育をはじめやすい種類です。
▼スピックコノハズクの身体的特徴
- 体長…約25㎝
- 体重…約150g
- 寿命…約10年~15年
中型種のミミズク①アメリカワシミミズク
アメリカワシミミズクはマイペースで好奇心旺盛な性格な子が多いです。適応能力があり賢いので、信頼関係を築くとと良好な関係が期待できます。しかし、中型種で力が強く攻撃的な部分も持ち合わせているの点には注意が必要です。
▼アメリカワシミミズクの身体的特徴
- 体長…約60㎝
- 体重…約1000g
- 寿命…約10年~15年
- 鳴き声…メスの方が鳴き声が大きい
アメリカワシミミズクはくまのプーさんに登場する「オウル」というキャラクターのモデルになっていることでも知られています。
中型種のミミズク②アフリカワシミミズク
アフリカワシミミズクは温厚な性格で、人間に対して過度に警戒しない子が多いです。環境に適合する能力が高いため飼育がしやすい種類と言われています。
▼アフリカワシミミズクの身体的特徴
- 体長…約40㎝
- 体重…約650g
- 寿命…約10年~20年
ワシミミズクの種類の中で小型の種類に分類されます。
中型種のミミズク③ニュージーランドアオバズク
ニュージーランドアオバズクは大人しく繊細な性格の子が多いです。ただ飼育方法や個体によって性格が変わることを理解しておきましょう。
▼ニュージーランドアオバズクの身体的特徴
- 体長…約30㎝
- 体重…約350g
- 寿命…約10年~15年
中型種のミミズク④ファラオワシミミズク(キタアフリカワシミミズク)
ファラオワシミミズクの性格はマイペースで大人しいと言われています。
▼ファラオワシミミズクの身体的特徴
- 体長…約50㎝
- 体重…約2000g
- 寿命…約10年~15年
ファラオワシミミズクは日本での飼育母数が少なく情報が不足しているので、疑問点がある方は、ペットショップや専門家に相談することがおすすめです。
大型種のミミズク①ベンガルワシミミズク
大型種の中では珍しく、人に懐きやすい性格です。好奇心が旺盛で精神的にも強いので、飼育がしやすい種類です。
▼ベンガルワシミミズクの身体的特徴
- 体長…約60㎝
- 体重…約1500g
- 寿命…約15年~25年
体長が50㎝以上あるので自宅に十分なスペースを確保できることが大前提となります。
大型種のミミズク②ユーラシアワシミミズク
- 体長…約70㎝
- 体重…約3000g
- 寿命…約20年~30年
ミミズクの特徴
【写真:アメリカワシミミズク】
ミミズクは、独特の雰囲気と見た目でほかの鳥類とは一味違った魅力をもつ鳥ですよね。かっこよさとかわいらしさを兼ね備えていてペットとしても人気がありますが、どんな生態をしているのでしょうか。
ミミズクの特徴でわかりやすいのが、羽角と目です。頭の上にチョコンと生えた羽角は実は飾り羽で、擬態するときなどに役立つのではないかといわれています。
実際、この羽角に魅力を感じる飼い主さんも多いのではないでしょうか。また、大きなミミズクの目はハンターとしての能力を最大限に発揮するためのものです。
視力がよく獲物までの距離を正確に目視できるうえ、暗闇でもよく見える機能があります。さらに、優れた耳や周囲を見回せる首も持ち合わせているので自然界ではとても役立ちます。
また、ミミズクの鳴き声は多くの場合「ホーホー」というこもったような声です。イメージどおりの鳴き声が、よりミミズクの魅力を引き立ててくれますね。
ミミズクとフクロウの違いは”耳”の有無
ミミズクと見た目が似ている鳥といえば、フクロウですよね。では、ミミズクとフクロウの具体的な違いについては知っていますか?
それは、頭部に羽角があるかどうかです。ご存じのとおりミミズクには耳のような飾り羽が生えていて、それがチャームポイントでもあります。
しかし、フクロウには飾り羽がないため頭部は丸い形状です。また、この2種類はそれぞれ漢字で「木菟(ミミズク)」「梟(フクロウ)」と書きます。
木菟の菟にはウサギという意味があり、ウサギの耳のような羽角が名前の由来にもなっていることがわかります。ミミズクとフクロウを判別するときはまず“耳”(羽角)の有無に注目して見てみましょう。
ただし一部例外も存在していて、シロフクロウやタテジマフクロウには羽角があります。分類としてはどちらもフクロウですので、そのほかの生態はとてもよく似ていますよ。
ミミズクの飼い方・注意点
【写真:アフリカワシミミズク】
ミミズクと暮らすのは、初心者には難易度が高いイメージがありませんか?そこで、はじめてでも分かりやすいミミズクの飼い方のポイントをご紹介していきます。
さらに、注意した方がよいことも一緒に確認していきましょう。基本的なポイントはこちらです。
- 広い場所で飼育
- 定期的な水浴び
- 餌は生き餌
- 爪やクチバシの手入れ
まず、ミミズクの飼育に必要不可欠なのは広い飼育場所です。自宅での環境は、ケージ飼育、係留飼育が一般的です。
また、ミミズクは暑さが苦手です。部屋の温度は17〜25℃に保ち、週に1〜2回は水浴びを行いましょう。
餌は生餌が基本となりますが、冷凍の猛禽類用の餌でも代用できます。ペットショップなどで販売されている冷凍のヒヨコやウズラが一番手に入りやすいのでおすすめです。
爪や嘴の手入れは本来自然界では必要ありませんが、ペットのミミズクは定期的にカットします。のびすぎは病気の原因にもなりますので注意しましょう。
ミミズクの飼育に必要なもの
ミミズクを飼うには、多くの専用グッズを必要とします。グッズは迎え入れたその日から使うため、かならず事前に準備しておきましょう。ミミズクの飼育に必要なグッズはこちらです。
- アンクレット
- ジェス
- リーシュ
- 爪切り
- パーチ(止まり木)
- 水浴び用桶
- グローブ
- ペットシーツ
- ケージ(ケージ飼いの場合)
アンクレット
アンクレットは、係留飼いをする際に使用する足環です。フクロウの足に負担をかけないよう、柔らかく軽い皮性の商品がほとんどです。
ジェス
アンクレットとリーシュをつなぐ接続部分です。リーシュと一体型のものもありますので、必要に応じで準備しましょう。
リーシュ
係留飼いに使う、ひも状のグッズです。長さを調節して、ミミズクに合った距離を決めましょう。
爪切り
ミミズク用の爪切りは販売されていないので、ペット用のものやニッパー型のものなどを選びましょう。
パーチ
いわゆる、止まり木です。長い時間パーチに止まっていることもあるので、足のサイズに合ったパーチを選ぶことが大切です。
水遊び用桶
ミミズクが窮屈でないサイズであれば、どんな入れ物でもOKです。深すぎず、幅の広い丘のようなものがおすすめです。
グローブ
ミミズクには、鋭い爪がありますので手にのせるときにはグローブがないとケガをしてしまいます。腕周辺までカバーできる猛禽類用のグローブがありますので一つ持っておくと安心ですよ。
ペットシーツ
専用商品はありませんので、犬猫用のペットシーツを使用することになります。パーチの下に敷いて使用しますが、広い範囲を囲まなくてはならないので大型のシーツなどを利用して上手に配置しましょう。
ケージ
専用のケージはあまり作られていないため、市販の大型ケージを活用することになります。ただしケージ飼育に向いているのは小型種で、中型種以降には係留飼育できる環境が必要になります。また、ケージ飼育の場合も定期的に係留する時間を確保するとストレスがたまりにくくなりますよ。
ミミズクがなりやすい病気
【写真:ベンガルワシミミズク】
飼っているミミズクが、突然体調を崩したら心配になりますよね。ミミズクは寿命が長いため、一緒に暮らしていると病気にかかる時期も出てきます。
焦らず対処し早期発見するには、飼い主さんが病気の知識を覚えておくことが大切です。ミミズクがかかりやすい病気7選をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
病名 | 原因 | 症状 |
---|---|---|
感染性胃腸炎 | 餌の鮮度や処理不足 | 食欲減退 急激な悪化 |
呼吸感染症 | 細菌・ウイルスなど | 運動後に 呼吸が戻りづらい |
アスペルギルス症 | アスペルギルスの感染 (免疫力低下時) | 元気がなくなる |
吸引中毒 | 化学物質の吸引 (スプレー・漂白剤など) | 呼吸困難 肺出血 |
バンブルフット | 爪の伸びすぎ 止まり木があっていない | 腫れ・化膿 跛行 |
絞扼壊死 | アンクレットの 擦れ・締め付け | うっ血 壊死 |
骨折 | 物への衝突 直地の失敗 | 跛行 |
ミミズクの病気の難しいところは、病気になってもあまり顕著な症状が出ないことです。今回表にある病気については、ほとんどが飼育環境や普段の手入れで予防できる病気ばかりです。
ミミズクが安全に暮らせるよう、徹底して環境を整えてあげましょう。
ミミズクの生体価格を種類ごとに比較
【写真:アフリカオオコノハズク】
いざミミズクを飼いたいとなったら、生体の値段も気になるところですよね。ミミズクは、種類ごとに値段が異なりますので飼う前にチェックしておくと安心です。
先ほど性格をご紹介した、3種類のミミズクの値段を比較しました。
種類 | 値段 |
---|---|
アフリカオオコノハズク (小型種) | 30~40万円 |
アメリカワシミミズク (中型種) | 30~40万円 |
ベンガルワシミミズク (大型種) | 30~50万円 |
このように、現在は30万円前後からが販売価格の相場です。かならずしも大きさによって値段が高くなるというわけでもありませんし、毛色や人気の種類で値段が上下することもあります。
大きさや飼いやすさなどを総合的に評価したうえで、一番合ったミミズクを迎え入れましょう。
ミミズクの平均寿命と性格についてのまとめ
ミミズクの寿命と性格、そしてそのほか暮らしの知識について解説してきましたがいかがでしたでしょうか。ミミズクの寿命は長く、大切に飼えば30年以上一緒に暮らせます。
また、ミミズクが健康に暮らしていくには正しい知識と適切な環境づくりがとても重要であることもわかりました。
この記事のポイントは
- ミミズクの平均寿命は?大きさで寿命が変わる?
- ミミズクの種類別にみる性格の違い!ペットに向いているのは?
- ミミズクの生態や特徴について!フクロウとの違いは?
- ミミズクの飼い方と注意すべきポイントについて!
- ミミズクはどんな病気にかかりやすい?
- ミミズクの値段は?実際の販売価格で比較