準絶滅危惧種のサイチョウって知っていますか。頭部にある角質の鶏冠がサイの角を連想させることからサイチョウと名付けられました。当記事ではサイチョウの平均寿命、性格の他にもオオハシとの違いや病気についても徹底解説していきます。興味のある方はぜひご参考にしてください。
この記事の目次
目次を閉じるサイチョウの平均寿命は約30年
サイチョウは大型の鳥で、寿命は平均して約30年になります。オオサイチョウの寿命は野生下では30年~40年といわれておりますが、飼育下では20年~30年です。以下に代表的なサイチョウをご紹介します。
アカハシコサイチョウ
サイチョウの中で体の小さい種類になります。日本では栃木県にある那須どうぶつ王国、富山県にある高岡古城公園動物園で飼育しています。
オナガサイチョウ
絶滅危惧種
日本では飼育している施設はありません。
オオサイチョウ
準絶滅危惧種
日本では埼玉県にあるこども動物支援公園、愛媛県にあるとべ動物園、沖縄県にあるネオパークオキナワなどで飼育しています。
オナガサイチョウなど絶滅危惧種に指定されている原因は、くちばしやカスク、羽毛を狙った密猟や森林伐採などによりの個体数が減少しているのです。
サイチョウの性格は臆病で繊細
サイチョウは警戒心が強く、臆病で繊細な性格だと言われています。
野生のサイチョウは臆病な性格で、滅多に地上に降りないそうです。とても大きな目立つツノを持っているのでちょっと意外ですね。
しかし動物園で飼育されているサイチョウの中には人に慣れてきて、飼育員さんになでて欲しいと甘えてくる行動をみせることもあるそうです。
また、オスはメスがいる巣に熱心に献身的な一面があります。繁殖期になるとサイチョウは独特の変わった子育てをします。それは「シーリング」と呼ばれる行動です。巣穴にこもって巣穴の入り口を泥などでふさぎ、くちばしの先くらいの小さな穴を開けて、オスはその小さな穴から巣の中にいるメスと雛に食べ物を渡します。ヒナが段々大きくなると、メスは泥を破って外へ出てきます。その後はオスと一緒に雛に食べ物を運んで育てます。
サイチョウは大きなくちばしとツノが特徴
▼サイチョウの特徴
生息地 | タイ南部・マレーシア・スマトラ島・ジャワ島など |
---|---|
体長・体重 | 90~125㎝・1~3kg |
種類数 | 73種 |
エサ | 木の実(イチジク・ヤシの実など)・トカゲ・カエル・小さな鳥など |
鳴き声 | 非常に大きくけたたましい声・ラッパのような声 |
サイチョウとオオハシの違い
サイチョウとオオハシは形が似ています。餌は果物を好み、樹洞に巣を作る点も似ていますが、違う種類の鳥です。
サイチョウとオオハシの違いを表に違いをまとめてみました。
違い | サイチョウ | オオハシ |
---|---|---|
種類 | ブッポウソウ目 | キツツキ目 |
くちばしの上の突起 | ある | ない |
足指の数 | 前3本・後1本 | 前2本・後2本 |
生息地 | 東南アジア・アフリカ | 中央アメリカ・南アメリカ |
別々の種類で、別々の場所で似たような生活をしてきたために姿が似てきていると考えられています。このような進化を収斂進化(しゅうれんしんか)といいます。
サイチョウの値段、そもそもペットショップで購入できる?
サイチョウは準絶滅危惧種に指定されているので、一般に流通するのは稀です。基本的にサイチョウの販売価格はないようです。一部の種類のみが市場に出ることがあります。
ペットとして流通しているのは、アカハシコサイチョウ、カンムリコサイチョウ、セグロコサイチョウなどのコサイチョウ属です。コサイチョウ属はサイチョウの中ではサイズが小さく、鳴き声も小さめなので飼育しやすい種類になります。
アカハシコサイチョウは映画「ライオンキング」に登場するザズーで有名になった鳥です。1羽数十万円で販売されているようです。
カンムリコサイチョウやセグロコサイチョウは、アカハシコサイチョウほどの流通はしていませんが、やはり1羽数十万円で販売されているようです。
サイチョウがなりやすい病気
サイチョウはどんな病気になりやすいのでしょうか。なりやすい病気についてご紹介します。
- クラミジア症
- 裂傷・骨折
- 毛引き症
クラミジア症
細菌が原因となり感染する病気です。症状は膨羽や体温低下、食欲不振、結膜炎、呼吸困難、鼻炎などです。場合によっては、衰弱したり昏睡状態にもなります。
予防法としては、速やかに糞便を処理して常に飼育環境を清潔に保つことです。
裂傷・骨折
落下によって傷ついたり骨を折ってしまうことがあります。
予防法としては、足場に不安定なところがないか点検したり、万一落下しても大丈夫なように対策を施すことです。
毛引き症
大きな音で驚かす行為や騒音は、臆病なサイチョウにとってはストレスの原因となります。またスキンシップ不足してもストレスの原因となり毛引き症を引き起こします。
予防法としては、出来る限り音が気にならない環境作りをすること、スキンシップを図るコミュニケーションの時間を作ることです。
サイチョウの平均寿命・性格に関するまとめ
サイチョウの平均寿命と性格について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
今回の記事のポイントは
- サイチョウの平均寿命は30年。大型の鳥で長生き
- サイチョウの性格は臆病で繊細
- 繁殖期になるとサイチョウは独特の変わった子育てをする
- サイチョウの最大の特徴は「カスク」と呼ばれる大きなツノ
サイチョウは種類によって絶滅危惧種に指定されている鳥ですが、コサイチョウ属の一部はペットショップでも購入可能です。もし興味のある方は平均寿命が30年と長いので、将来設計をしっかり立てた上で飼育することが大切です。
MOFFMEでは他にもサイチョウのペット保険に関する記事を多数公開していますので、ぜひご確認くださいね!