うさぎのお迎えを検討していると、様々な種類のうさぎを目にするかと思います。全て可愛いうさぎであることには間違いないですが、種類別にどんな性格や特徴があるのか知ってからお迎えをしたいですよね。実はジャージーウーリーは初心者でもお世話をしやすいことが多く、もし「初めてうさぎを飼う!」という方にはぴったりのうさぎかもしれません。そこでこの記事では、ジャージーウーリーの性格や特徴、寿命やかかりやすい病気などについて詳しく解説しています。
この記事の目次
目次を閉じるジャージーウーリーはどんな性格の持ち主?オスとメスで性格は違う?
ジャージーウーリーは、長毛種特有のふわふわで優雅な長い毛を持ちながら、愛らしくお世話のしやすい小型種のうさぎです。
ゆったりとした気品のある印象ですが、その見た目どおりの、おとなしく穏やかな性格をしています。
活発というよりは少し控え目な性格でもありますが、甘えん坊なので、慣れれば飼い主さんに構ってもらいたくて寄ってくる性格の愛らしくお世話のしやすい小型種個体もいるでしょう。
その性格から、一般的にはうさぎが嫌がる抱っこも、すんなりとできるようになる子が多いです。おとなしく従順な性格で飼いやすいことが特徴なので「ノーキックバニー」と呼ばれて親しまれています。
ジャージーウーリーはオスとメスで性格が違う?
うさぎは一般的に、オスとメスによって性格や行動が異なります。
オスは、懐きやすく活発で、縄張り意識が強いという性格です。人懐っこく甘えん坊である性格は可愛らしい反面、「スプレー行為」や「マウンティング」など、飼い主を困らせてしまう問題行動をしてしまうことがあります。
メスは、気が強い個体が多く独立心もありながらマイペースという性格です。穏やかですが神経質なところもあり保守的で本能から縄張りを守ろうとします。
ジャージーウーリーの性格は、おとなしく穏やかなのんびり屋さんで、甘えん坊です。それに加えて、オスは甘えん坊の度合いが強くなり、メスはマイペースで穏やかな性格の個体が多い傾向にあります。
もちろん性格はオスメスや品種の違いに加えて、個体ごとの差が大きいため、必ずしも「オスだから甘えん坊な性格!」「メスだからマイペースな性格!」とは限りません。
ジャージーウーリーの特徴を解説!大きさやカラーバリエーションは?
ジャージーウーリーの体の大きさは、体長が20~30センチほどで、体重は1~1.5キロくらいで理想的な体重は1.3キロ前後と言われています
5~7センチほどのかわいらしい小さな立ち耳を持ち、うさぎの中では小さめの品種です。
顔は丸くて耳が短いので、ネザーランドドワーフと似た顔立ちです。顔の毛は体と比べて短いので、表情や目鼻立ちははっきりとわかります。
毛の長さは5センチ以上あり、もふもふしており、ボリュームがありながら綿毛のような心地よい手触りです。
人気のあるネザーランドドワーフやホーランドロップと比べると、日本ではあまり知られていない品種ですが、海外では人気の高いうさぎです。
小型種のかわいらしさと長毛種の優雅さを兼ね備えたジャージーウーリーは、日本でも人気が出はじめています。
ジャージーウーリーのカラーバリエーション
長い毛が特徴のジャージーウーリーのカラーバリエーションは豊富です。
セルフ(単色)では、ブルーやブラック、チョコレートが、ブロークン(ホワイト+別の色)では、茶色や黒のぶちが、アグーチ(1本の毛に複数の色が混ざる)では茶色系のチェスナットやオパールなどが、代表的な色です。
短毛種と比べて長い被毛が織りなすジャージーウーリーの毛の色合いは、たいへん美しく優雅で、色の種類も多いので、ぜひお好みの個体を見つけてくださいね!
ジャージーウーリーにはどんな歴史があるの?
ジャージーウーリーは、1970年代にニュージャージー州のあるブリーダーによって生み出された品種です。アメリカのうさぎ協会(ARBA)に公認品種として登録されたのは1988年で、比較的新しい品種です。
ARBAには50種ほどのうさぎが登録されていますが、その中でも歴史の浅い品種といえるでしょう。
長毛種で大型品種であるアンゴラの美しくて柔らかい毛を保ちながら、手入れが簡単な小型の品種を作りたいと考えたブリーダーは、アンゴラの中で一番手入れが簡単なフレンチアンゴラと、最小のうさぎであるネザーランドドワーフの交配を繰り返してジャージーウーリーは作られたのです。
ニュージャージーで生まれた(ジャージー)羊毛のような毛を持つ(ウーリー)というのが、名前の由来です。
ジャージーウーリーの寿命やかかりやすい病気は?ペット保険に加入できる?
ジャージーウーリーの平均寿命は、5歳から10歳くらいといわれています。
一般的な飼いうさぎの平均寿命とあまり変わりません。飼いうさぎの寿命は、医療技術の発達とうさぎの生態に関する理解が深まったことにより、近年では10年を超えることも珍しくありません。
ギネスブックの記録によると、最も長生きしたうさぎは18歳10か月生きたそうです。
ただそのためには、うさぎの生態や健康に関する全般的な知識と、ジャージーウーリー特有の状況を知っておく必要があります。
お迎えしてから少しでも長く共に寄りそうためには、ジャージーウーリーがかかりやすい病気とその症状を知り、万が一のためのペット保険についてしっかりと理解しておくことが重要です。
それらについて以下の記事で詳しく解説していきます。
ジャージーウーリーがかかりやすい病気
優雅で美しい長い毛を持ちながら、お世話のしやすい小型品種であることが特徴のジャージーウーリーが、かかりやすい3種類の病気を説明します。
毛球症
毛球症とは、何らかの原因で食べてしまった毛が、胃や腸などの消化管内で毛玉となってたまってしまう症状です。多くのうさぎが経験しますが、長い毛のジャージーウーリーは毛球症になりやすいでしょう。
うさぎは毛づくろいをしながら、毛を飲み込んでしまうことがあります。ふつうは飲み込んだ毛もフンと一緒に排泄されますが、飲み込んだ毛が多すぎたり、胃腸の活動が弱まったりしていると毛球症になります。
症状としては、食欲不振や下痢、便秘などです。
フンが少なかったり、色や大きさがいつもと違う場合は動物病院を受診しましょう。
換毛期にはこまめにブラッシングをして、毛を飲みこまないように注意しましょう。
皮膚の病気
長毛種のジャージーウーリーは、ダニやノミなどによって起こる皮膚炎や、カビによる皮膚糸状菌症などを発症する可能性が高いです。
ふだんから定期的にブラッシングをして、皮膚の状況を確認するようにしましょう。
こまめなブラッシングは、毛球症の予防にもなります。
脱毛やフケ、皮膚の傷などを見つけたら、早めに動物病院に相談しましょう。
熱中症
うさぎは人のように汗をかくことができません。長毛種であるジャージーウーリーは、暑さに弱いので、適切でこまめな温度管理が必要です。
エアコンやケージの置き場所、水分補給しやすい環境などを整えましょう。
呼吸が荒くなっていたりぐったりしたりしていたら、すぐの受診を心がけましょう。ジャージーウーリーは体が小さめ目なので、症状の変化も早いです。素早い対応が必要です。
熱中症対策や応急処置について詳しく解説していますのでぜひ参考にしてみてください。
ジャージーウーリーが加入できる保険
ペットの治療費は全額自己負担です。
例えば、毛が長いジャージーウーリーが特に心配な病気の「毛球症」ですが、もし毛球症で手術になると、約10万円前後の手術費用がかかると言われています。
ペット保険に加入していなければこの費用は全額自己負担であり、さらに、動物の医療は自由診療のため、10万円以上かかる可能性もあるのです。
治療費用が払えないからといって治療を諦めるなんて選択肢を取らないためにも、ペット保険で万が一に備えることは非常に重要なことです。
ジャージーウーリーをお迎えしたら、寿命を迎える最期の時まで責任を持ってお世話をしてあげる必要があります。
そのためにもジャージーウーリーが加入できるペット保険を確認して、加入を検討してあげてくださいね。
ジャージーウーリーのお迎え・購入方法や値段は?
優雅で美しい毛並みを持ちながらも小型でお世話のしやすいジャージーウーリーは、日本での知名度は高くないですが、その良さが知られ、お迎えしたい、という人が増えています。
ただ新しい品種なので、一般的なうさぎより流通量が少なく、お気に入りの個体に出会える確率も低めです。
また豊富なカラーバリエーションの中から、希望の色の個体に出会うのはさらに大変です。
そんなジャージーウーリーをお迎えする際の、購入方法や値段、選び方などをこれから解説いたします。
ジャージーウーリーのお迎え・購入方法
ジャージーウーリーのお迎え方法は大きく分けて3種類です。
ペットショップで購入
全国各地にあるペットショップで購入する方法です。
ただジャージーウーリーは最近生まれた品種なので、取り扱っている店は少ないでしょう。こまめに訪問したりウェブサイトなどを活用したりして探す必要があります。
ブリーダーから購入
珍しい品種やカラーなどの個体も取り扱っているのがブリーダーです。
専門的な知識もあり、品種ごとのアドバイスも聞くことができるでしょう。
また血統書付きの純血のジャージーウーリーをお迎えする場合は、ブリーダーからの購入が確実です。
ただ目的のブリーダーが近くないことも多く、ペットショップで購入するよりはハードルが高いでしょう。
里親制度を利用
多くの団体が行っている里親制度を利用してお迎えする方法もあります。
しかしながら、うさぎの取扱数は少ない上に、ジャージーウーリーがいるかどうかもそのときの状況次第です。出会える確率はかなり低いでしょう。
ジャージーウーリーの値段・選び方
値段
ジャージーウーリーの値段は、平均すると5万~10万円と幅があります。
新しい品種なので平均的なうさぎよりはかなり高めです。
また、お迎えする方法によって値段は変わり、里親制度だと無料から数万円、ペットショップだと2万~5万円、ブリーダーからだと6万~10万円と違いがあります。
日本にはまだジャージーウーリーのブリーダーが少ないので、他の品種より流通量が少なく、値段も高めです。
血統書付きの個体や珍しい色の個体は、さらに値段が高くなるでしょう。
選び方
ジャージーウーリーは温和で甘えん坊な性格なのですが、それでも個体差があります。
ペットショップなどで触ってみたり遊んでいる様子を観察したりして好みの性格の個体を見つけましょう。
その際に気をつけるのは健康状態の確認です。病気がないかどうか、動きがおかしくないか、などを確認してから選びましょう。
また毛並みや汚れなどの飼育状況を見て、信頼できるお店かどうか判断することも重要です。
ジャージーウーリーの飼い方のコツ、注意点、しつけ方を解説!
ジャージーウーリーと末永く一緒に暮らすために、飼い方のコツや注意点、しつけ方を説明していきます。
飼い方のコツ
ジャージーウーリーは長毛種ですが、絡みにくくさらさらとした毛質なので、手入れは比較的簡単ですが、定期的なグルーミングが必要になります。
ふわふわした毛をブラッシングする際には静電気に気をつけましょう。うさぎ専用のなめても問題のないスプレーなどを使うのがおすすめです。
注意点
長毛種全般に共通する注意点として、熱中症に気をつけましょう。
ケージの置き場所を工夫して直射日光が当たる場所や、温度の上がりやすい場所は避けましょう。エアコンを使うことも効果的です。
また毛が抜けやすいので、集毛クリーナーなどがあると毛球症の予防やそうじが楽になります。
しつけ方
性格がおとなしい個体が多く、抱っこも簡単です。
ただ無理な抱っこはけがの元になりますので、個体の性格に合わせて接しましょう。
あまりしつこく構うと、ストレスの原因となります。
うさぎは決まった場所で排泄する習慣があり、トイレを覚える個体が多いです。
ただ、失敗したとしても怒ることは厳禁です。排泄行為が悪いと思ってしまうので注意しましょう。
ものをかじったり、スプレー行為などをしたりするのは、うさぎの本能的な行動なので、やめさせるのは難しいです。
かじられたくない物は隠したりどかしたりして人間側で対応することが必要です。