うさぎのオスメスの見分け方を解説!性別ごとの性格や行動、見た目の違いとは?のサムネイル画像

新しく家族をお迎えするときに性別をオスメスどちらにしようか考えますよね。せっかく性別を決めて、うさぎをお迎えしたのに「お迎えした時の性別と本当は違った」なんてことがあるのをご存知でしたか?オスメスどちらにしても可愛らしいうさぎであることには変わりありませんが、うさぎの性別の見分け方は難しいのでしょうか?この記事では、うさぎのオスメスの見分け方や、性別ごとの違いについても解説していきます。

この記事の目次

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うさぎはいつからオスメスを見分けられるようになるの?見分け方も解説!

うさぎは生まれて間もない頃は、性格も体の特徴もオスとメスであまり違いがなく性別を判別することは難しく、ペットショップなどでも性別不明で売られている状況が多いです。


慣れている人ならば、早ければ2か月〜3か月くらいで判別することができますが、この時期はオスメスともに生殖器が分かりづらいので完璧に判別することは難しいです


生まれてから6ヶ月以上がたてば素人でも見分けられる違いが出てきますが、どのようにうさぎのオスメスは見分けることができるのでしょうか。


見分け方について2つに分けて解説していきます。

  • うさぎのオスメスの見分け方①睾丸の有無を確認する
  • うさぎのオスメスの見分け方②生殖器の位置を確認する

うさぎのオスメスの見分け方①睾丸の有無を確認する

うさぎのオスメスの見分け方の1つ目は睾丸の有無です。


生まれた直後はオスの睾丸はお腹の中に埋まっていますが、3か月半を過ぎた頃から、徐々に「赤いたらこ」のような二つの睾丸が下がってきて、オスメスの見分けがつくようになります。


びっくりすると睾丸はお腹の中へ引っ込んでしまうこともあるので、見分けるときは驚かさないように注意しましょう。


ただ睾丸が降りてくる時期には個体差がありますので、確実な判定は性成熟を迎える6か月くらいまでかかることもあります


まれに睾丸が降りてこない潜在精巣という症状の場合もありますが、そのような状態ならばオスメスの区別が難しくなることもあります。


早めにオスメスの見分けをしたい場合は、次に説明する「生殖器の位置」による方法を参考にしてみてください。

うさぎのオスメスの見分け方②生殖器の位置を確認する

生後2か月頃には、生殖器の肛門からの位置と、形状によってオスとメスを見分けることができます


オスは生殖器が肛門から少し離れたところにあり、形は丸いです。メスは生殖器が肛門に近いところにあり、形はやや細長いです。


ただオスの場合、変わった形の陰茎や包皮を持っている場合、メスに間違われることが多いので注意が必要です。


生後3か月頃になると、生殖器の陰茎と外陰部でオスとメスの区別ができるようになります。


オスの場合は、左右から押し出すように生殖器を押すと円筒状の陰茎が確認できるようになり、メスの場合は、同様に生殖器を押すと縦に割れ目が入った外陰部が確認できます。


ただこの時期のオスメスの見分け方は完全ではありません。個体差もあるので次に説明する注意点を参考にしてください。

うさぎのオスメスを見分けるときの注意点

生後早い段階での生殖器によるオスとメスの見分け方は難しく、慣れている人でも間違う可能性があります


ペットショップではオスとして購入したのに、あとから病院の検査でメスと判定された、などのケースもあるようです。


正確にオスとメスを見分けたい場合は、睾丸が降りてくる時期まで待って判断するか、動物病院などで専門家の判断を受けましょう


自分で判別をしようとして無理に押さえつけてしまうと、骨がもろいうさぎは骨折してしまうことがありますので、押さえつけるようなことはしないでくださいね。

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うさぎの性別ごとに性格や行動、見た目にはどんな違いがあるの?


うさぎはオスメスの性別の差によって性格や行動、見た目にも違いがあります。


もちろん品種や個体差によるところもあるため一概には断定はできませんが、代表的な違いについて下記3つに分けて解説していきます。

  • うさぎのオスメスの性格の違い
  • うさぎのオスメスの行動や習性の違い
  • うさぎのオスメスの見た目の違い

うさぎのオスメスの性格の違い

個体差はありますが、基本的なオスとメスの性格の違いについて説明します。


オスうさぎの性格は

  • 懐きやすい
  • 縄張り意識が強い
  • 活発
と言われています。

オスは人懐っこく、構ってほしいと甘える子が多いです。やんちゃな面もあり無邪気なのがオスの性格といえます。

反面、縄張り意識があるのでときおり攻撃的になったり、後述するスプレー行為やマウンティング行動をしたりすることがあります。

メスうさぎの性格は
  • 気が強い
  • 独立心が強い
  • マイペース
と言われています。

子供を産んで育て、守るメスは、自立心が強く自分の時間を大切にするマイペースな子が多いです。穏やかですが神経質なところもあり、保守的で本能から縄張りを守ろうとします。

性格には個体差があるので、ペットショップなどで行動をある程度観察してから、理想の子をお迎えするのもおすすめです。

ただ実際に飼ってみないと分からない性格もあり、成長するにつれ性格は変わる可能性もあることを覚えておきましょう。

うさぎのオスメスの行動や習性の違い

続いてオスとメスの行動や習性の違いについて解説していきます。


オスうさぎの行動や習性

  • 縄張りを主張するため、おしっこをとばす「スプレー」をする
  • 順位付けのために腰を振る「マウンティング」をする
オスとしての本能から、縄張りや順位付けの行動をします。

特に臭いが染みつきやすいやすいおしっこを飛ばす「スプレー」は飼う際の問題点になりやすいので、考慮が必要です。

メスうさぎの行動や習性
  • 本当は妊娠していないのに妊娠時のような行動をとる「偽妊娠」をすることがある
偽妊娠は生後8か月を過ぎたあたりから始まる可能性があり、ホルモンバランスの影響や発情期にお尻を触られただけでも偽妊娠を発症することがあります。

偽妊娠自体は病気ではありませんが、ホルモンバランスの変化によって攻撃的になったり、毛をむしることによって皮膚炎や皮膚を傷つけてしまうため、うさぎの身体にも負担がかかってしまいます。

なおオスメスともに、上記のような行動は、去勢や避妊などの不妊手術をすることにより、軽減できる場合があるため、あまりにも行動がひどいときには手術も選択肢の一つでしょう。

うさぎのオスメスの見た目の違い

全体的にはオスよりメスのほうがふっくらとしているという違いがありますが、オスとメスの一番大きい見た目の違いは、メスのあご下にできる「肉垂(にくすい)」です。


メスは成長するにつれてあごの下の皮膚がひだになり目立つようになります。


マフラーのように見え「マフ」や「もふ」などと呼ばれる肉垂の膨らみの中は脂肪で、出産時のエネルギーをためる役割があります。


ネザーランドドワーフのような小型の品種ではできにくいといわれており、もちろん個体差もあるので、すべてのメスで目立つわけではありません。 

うさぎの性別ごとにかかりやすい病気は何があるの?


うさぎがかかりやすい病気は、毛球症や不正咬合、スナッフルソアホックなどがありますが、性別ごとにかかりやすい代表的な病気もあります。


主なものは、オスは生殖器疾患でメスは子宮系の病気です。


オスうさぎとメスうさぎのそれぞれに分けて解説していきます。

オスうさぎが気をつけたい病気

オスうさぎが気をつけたい代表的な病気である下記の3つを紹介します。

  • 精巣腫瘍
  • 精巣炎 
  • 潜在精巣

精巣腫瘍

精巣が腫瘍(ガン)になり、片側もしくは両方が腫れる病気です。

良性腫瘍と悪性腫瘍があり、9割ほどは良性ですが、悪性の場合は命の危機となります。

床面に擦れるようになると傷つき細菌感染を起こし、腹膜炎など致命的になることもあります。

腫瘍が発生する原因はまだはっきりと解明されていませが、早期に手術で病巣を取り除くことが望まれます。

精巣炎

睾丸が炎症を起こして腫れや痛みを伴う病気です。

ケンカで精巣を攻撃される、ぶつけるなどの外傷が原因です。

精巣炎は睾丸が腫れ、外観上、精巣腫瘍とよく似ています。

抗生物質を服用し、腫れが治るかを確認します。精巣炎なら薬が効き、速やかに小さくなることが多いため、内服で様子をみるのが第一選択となります。

潜在精巣

精巣は生まれた時点ではまだお腹の中にあり、生後10〜12週で陰嚢に降下しますが、潜在精巣は、精巣が陰嚢へ降りてこずに、お腹に残ったままの状態になる症状です。

飼いうさぎとして生きていく上では大きく困ることはないため、手術を含め特別な処置は不要の場合が多いです。

上記の病気のうち、精巣腫瘍と精巣炎は、若くて健康なうちに去勢手術を受けることにより防ぐことができます

去勢手術を受けない場合は、定期的な検診を受けるとよいでしょう。

オスうさぎ特有の生殖器疾患は、メスの子宮系の病気に比べると発生頻度は低く、2~3%程度です。あおむけにしないと発見しづらく、他の病気での受診がきっかけで見つかることが多いです。

メスうさぎが気をつけたい病気

メスうさぎが気をつけたい代表的な病気を下記2つ紹介します。

  • 子宮腺癌
  • 子宮内膜症 

子宮腺癌

子宮に腫瘍ができる病気です。

年齢とともに発症率が増加し、4歳を超えたメスのうさぎの場合、子宮癌の発生率は50%以上と異常に高いです。

6~24か月かけてゆっくりと進行し、治療しないと24か月以内にほとんど命を落としてしまうといわれています。

また、転移しやすく、肺や消化管、腹膜、肝臓、脾臓など様々な臓器に広がることがあります。

初期は無症状なことがほとんどで、血尿によって気がつくことが多く、その他には、陰部からの出血、腹部のはれや硬いものがあるといった症状が見られます。

ホルモンバランスの崩れや遺伝などが原因と考えられています。

もし子宮腺癌を発症した場合は、子宮と卵巣を摘出する手術が施されますが、末期で転移があったりする場合は手術のリスクが高くなるため、できない可能性もあります

そのために、早期発見、早期治療が大切です。

子宮内膜症

ホルモンの影響などにより子宮内膜が増殖し、嚢胞性や乳頭状の過形成を起こし、さらに細菌に感染することにより起こる病気です。

子宮腺癌と同じようにホルモンバランスの崩れなどが原因と考えられています。

血尿と間違えやすいですが、陰部からの出血などの症状が出て、子宮内膜症の場合も子宮と卵巣を摘出する手術を行います。

メスのうさぎは子宮疾患の発生頻度が高い動物で、上記以外にも子宮水腫や嚢胞性乳腺腫、卵巣嚢腫、卵巣癌など様々な病気があります。

本来なら年に5~6回妊娠する繁殖能力があるのですが、家庭飼育の場合、妊娠する機会がほとんどなく、ホルモンバランスが崩れ、子宮や卵巣に病気が多発します。

メス特有である子宮系病気の一番の予防方法は避妊手術です。6か月くらいから1歳程度の時期に手術を受けさせてあげてくださいね。

万が一に備えてペット保険への加入もおすすめ!

もしこれらの病気になれば当然治療が必要になり、治療が長引けばその分治療費用も発生します。


アニコム損保によると、うさぎの年間診療費の最高額は543,714円かかっているというデータも。


しかし、動物の医療は自由診療のため動物病院によって治療費用が異なるため、この費用以上の想像を超える治療費用がかかることもあり得るのです。


治療費用が支払えないからといって、治療を断念することは避けたいですよね。


そんな万が一に備えることができるものがペット保険です。もしペット保険に加入していればこの治療費用の一部が補償されます。


うさぎが加入できるペット保険について詳しく解説していますので、ぜひご確認ください。

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うさぎと一緒に暮らすならオスメスどっちがいい?


ここまでうさぎのオスメスの見分け方や性格や特徴の違いについて解説してきましたが、一緒に住むならどっちがいいのでしょうか?「飼いやすい性別がいいな」と思いますよね。


しかし結論から言えば「どっちがいい」はもちろんありません。


オスもメスもどちらもかわいらしいことに変わりありませんし、それぞれの特徴を理解して大切に育てていかなければなりません。


オスメスそれぞれの暮らしで注意したいことを解説していきますので、オスメスのどっちがいいかと悩む判断材料になれば幸いです。

オスうさぎと暮らすときに注意したいこと

オスうさぎと暮らす場合、マーキングのためのスプレー行為が目立つ事があり、おしっこ飛ばしの対策が必要になります。


おしっこは臭いが染み付きやすく、またしっかりと片付けをしなければ尿石となって悪臭を放つことも。


ケージや壁にカバーを付けたり、おしっこをしっかりと拭き取り消臭スプレーをふきかけたりするなどの対策が必要になります。


またオスうさぎと暮らしていくとマウンティング行動を目にすることも多いでしょう。


このマウンティング行動の原因は、1つ目は発情や繁殖によるもので、2つ目は群れの中で優位性を示すために行われます。


もし飼い主に対してマウンティングをしてきたら、うさぎに下に見られ、飼い主とうさぎの立場が逆転してしまう可能性があるためすぐにうさぎから離れる必要があります。


ボールやクッションなどにマウンティングをする場合は、無理にやめさせる必要はありませんが、興奮から事故などけがをする可能性があります


うさぎがお気に入りのおもちゃであっても、マウンティングの対象となる場合はうさぎが行動できる範囲に常に置いておかないなどの対策が必要です。


スプレー行為やマウンティング行動がひどい場合には必要に応じて去勢手術をすると頻度を下げることができる可能性があります。

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メスうさぎと暮らすときに注意したいこと

メスうさぎは偽妊娠をすることがあります。


偽妊娠自体は病気ではありませんが、それによって起こる性格の変化や、毛をむしることによって皮膚炎や皮膚を傷つけてしまう可能性があります。また、メスうさぎ自身にも大きな負担となっていますのでストレスがかかっています。


偽妊娠は避妊手術で防ぐことができますが、避妊手術もメスうさぎの身体には負担が大きいことも事実です。


子宮系の病気を防ぐためにも避妊手術は有効ですが、獣医師さんと相談して慎重に決める必要があると言えます。


また、メスうさぎは比較的穏やかで攻撃性が少ないですが、発情や妊娠、ホルモンバランスの崩れなどにより気性が荒くなる可能性があり、個体によっては、かみついたりする子もいるかもしれません。


時期的なものなのでやがて収まると思いますが、このようなことがあることは知っておいたほうがいいでしょう。

まとめ:飼い主がうさぎの性別ごとの特徴を捉えることは大切!

ここまで、うさぎの性別に着目して解説してきました。


この記事のポイントは

  • うさぎのオスメスを見分けることができるのは早くて2、3ヶ月
  • うさぎの見分け方は睾丸の有無や生殖器の位置
  • うさぎの性格や行動・習性、見た目はオスメスでも違いがある
  • うさぎが性別ごとにかかりやすい代表的な病気がある
でした。

飼い主がうさぎの性別ごとの特徴を知ることで、我が子への理解や健康被害を防ぐことにもつながります。

MOFFMEではこのほかにもうさぎや、うさぎのペット保険に関する記事も多数公開していますのでぜひ確認してみてくださいね。

記事モデル:まぴんこ

記事監修者「西森 史奈」

西森 史奈
MOFFME編集部うさぎ担当。愛玩動物飼養管理士、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。

すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という想いに共感しMOFFMEに参画。特に近年飼育頭数が増えているうさぎに着目し、飼い主とうさぎが長く一緒に幸せに暮らしていけるようにうさぎに関する正しい情報を発信すべく日々勉強中。