うさぎの爪切りの頻度や目安はどれくらい?やり方・暴れる時の対処法も解説【うさぎ先生監修】のサムネイル画像

内容をまとめると

  1. うさぎの爪は一生伸び続けるため定期的に爪切りが必要
  2. 爪が伸びていると骨折などケガの原因になる
  3. 万が一に備えてペット保険への加入もおすすめ

うさぎの爪は一生伸び続けるため、爪切りを定期的に行う必要があります。もし爪切りをしないと骨折や怪我の危険性があるほど大切なお世話の1つです。しかし、うさぎは爪切りでショック死をしてしまうこともあるとか・・。この記事では、うさぎの爪切りについて着目して、爪切りの頻度や目安・しないと起こる問題・やり方や暴れる、嫌がる、失敗した時の対処法・ショック死の可能性について解説していきます。

記事監修者「たま先生のうさぎ学校」

この記事の監修者たま先生のうさぎ学校
うさぎ先生

うさぎさんの飼育歴20年以上。大切な家族であるうさぎと一緒に暮らし感じたこと、学んだことを共有できればと思い、Youtubeで活動を開始。ただ「かわいい」を発信するだけでなく、飼育に関することはもちろん、お迎えの心構え、病気、別れ、学校飼育、動物虐待などうさぎさんに起こっている問題にも着目し、わかりやすく発信しています。

この記事の目次

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うさぎの爪切りの頻度や目安は?しないとどんな問題が起こる?

うさぎは一生爪が伸び続けてしまうことをご存知でしたか?野生のうさぎは外の生活で自然と爪が削られていきますが、お部屋の中でペットとして飼育されているうさぎは、定期的に爪切りをしてあげる必要があります。


うさぎの爪切りの目安は1〜2ヶ月に1度と言われていますが、個体差や生活スタイルによって頻度も異なるため、週に1度は爪の確認をしたり、服やカーペットに引っ掛かるなど、「爪が伸びたな」と感じた時を目安に切ってあげる必要があります


「週に1度は爪の確認して引っ掛かりを感じたら爪を切る」と聞くと、「思ってる以上に爪切りって頻度が高いな」と感じませんか?


頻度高くうさぎの爪を気にする必要性は、「爪切りをしないと起こる問題」があるからです。


「爪切りをしないと起こる問題」とは大きく分けて、

  • ケガや骨折・感染症を引き起こす可能性がある
  • 長くなってからでは、短く切ることができなくなる
上記の2つあり、それぞれについて解説していきます。

ケガや骨折・感染症を引き起こす可能性がある

爪が長くなると、かかとに負担がかかるような歩き方になります。


うさぎが歩きづらくなるだけでなく、爪が割れたり剥がれたりして痛みを伴うケガを引き起こしたり、かかとに負担がかかることで、「ソアホック」という病気を引き起こしやすくなります。


ソアホックは一度発症すると完治までかなり時間がかかるため、うさぎにも通院の負担がかかってしまいっます。


さらに、爪が長いことで足裏全体で体重を支えることができなくなるため、例えば飛び跳ねた際に一点に体重がかかり過ぎたり、長い爪がカーペットや物に引っかかり、骨折をしてしまう可能性もあるのです。


また、爪が伸びすぎて皮膚を傷つけてしまうと、そこから細菌が入り込み、感染症や、皮膚病などさまざまな弊害を引き起こす可能性も考えられます。

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長くなってからでは、短く切ることができなくなる

なんとうさぎの爪は、血管も爪と一緒に長く伸びてしまいます


つまり爪切りをしないと、いざ短くしようにも血管を切る必要があるのです。当然ながら血管を切れば出血してしまします。血管が通っているのに切るなんてことはできないですよね。


そのため、長くなってからではなく定期的に爪切りが必要なのです。

監修者コメント:

爪を定期的に切らないと怪我の原因に繋がってしまいます。自然界では地面を掘ったりして爪が削れる機会がたくさんありますが、室内飼育ではその機会がまったくありません。

放置していると抱っこしたときに飼い主様の服や、カーペットの繊維などに引っかかって怪我をしてしまう恐れがあります。うさぎさんもとても痛い思いをしてしまいます。

自宅でうさぎの爪切りをするときのやり方と注意点


うさぎの爪切りをするには抱っこができるようになることが必須です。抱っこできない状態での爪切りは非常に危険です。


うさぎは抱っこを嫌う動物ですが、慣れさせることができます。抱っこの練習をして、うさぎも飼い主も抱っこに慣れてから自宅で爪切りをおこなうようにしてください。


うさぎを抱っこに慣れさせる方法についてはこちらの記事を参考にしてみてくださいね。


ここでは、

  • 自宅でうさぎの爪切りをするときに用意するもの
  • うさぎの爪切りのやり方と注意点
について解説していきます。

自宅でうさぎの爪切りをするときに用意するもの

自宅でうさぎの爪切りをする場合、下記のものが必要です。

  • うさぎ専用の爪切り
  • 大きめのタオル
  • 止血剤・消毒液、ガーゼ・テッシュ
  • ご褒美のおやつ
うさぎ専用の爪やすりもあると、綺麗に仕上げることができますが、必須ではありません。また、長毛のうさぎの場合には、目の粗い洗濯ネットや水切りネットがあると簡単に毛を避けることができます。

ネザーランドドワーフような小型の品種は人間用の爪切りでも使用することができますが、品種、個体差によって爪の太さも違います。

特に初めて自宅で爪切りをする際や慣れていない場合などは、うさぎ専用の爪切りを用意するようにしましょう。

もし爪切りに失敗して血が出てきてしまった場合に備えて、ペット用の止血剤やガーゼの用意も必要です。

爪切りを嫌がるうさぎが多いですが、爪切りが完了した時用のご褒美のおやつもしっかりと用意してあげましょう!

うさぎの爪切りのやり方を写真と動画で解説!

では早速自宅で爪切りをする時の流れについて解説していきます。

うさぎの爪切りの手順は下記の流れです。

  1. うさぎを抱きかかえ、保定する
  2. 爪を切る場所を見極める
  3. 爪を切る
流れに沿って写真付きで解説していきます。

うさぎを抱きかかえ、保定する

まずはうさぎを保定するために体育座りをして、タオルを膝にかけて両足でくぼみを作ります。

うさぎを抱きかかえ膝の上で仰向けにさせます。保定する時のイメージは下記の画像の通りです。

うさぎさんが手足をバタバタして暴れても、力を逃がすような抱っこと保定が必要です。うさぎさんの骨は弱く、無理な力がかかってしまうと骨折などの事故が起きてしまいます。

また、うさちゃんの背骨は湾曲しているので人間のようにまっすぐな背筋にならないように体勢を注意して爪切りを行います。

この時、写真のようにタオルでうさぎの目を隠すと我慢してくれる時間が少しだけ伸びます。

うさちゃんがもとの体勢に戻ってしまったら、再度抱っこをしてまた保定し直します。

爪を切る場所を見極める

体勢が安定したら、うさぎの足を持ち、爪の中の血管を見極めます。爪を切る場所は、爪の中の血管から2〜3mmの位置です。

もし血管見えない場合はライトなどで光を当てると透けて見えやすくなります。血管見えないからといって無闇に切ると血が止まらない可能性もありますので、よく見極めてあげてください。

長毛のうさぎの場合は、下記の写真のように、目の粗い洗濯ネットや水切りネットにうさぎの足のみを入れてネットの網目から爪のみを出すことで簡単に毛を避けることができます。


爪を切る

爪を切る位置を見極めたらカットをしていきます。

角になっている部分も落としてあげると引っかかりにくく、安全を保つことができます。

爪切りが完了したら、ご褒美をあげることも忘れないでくださいね!

下記の動画でも爪切りについて詳しく解説していますのでぜひ参考にしてみてください!

うさぎの爪切りで注意したいこと

うさぎはそもそも抱っこをされることを嫌がる動物のため、抱っこをして行わなければならない爪切りも嫌がる子が多いです。

さらにうさぎは臆病な動物のため、慣れない爪切りに暴れることもあります。


暴れて膝から落ちてしまったり、暴れた反動で骨折をしてしまう可能性もあるため、うさぎにとってきつすぎない力加減でしっかりと保定をして爪切りを行うようにしてあげてください。


万が一暴れて膝から転落してしまってもダメージが少ないように、なるべく床で行ったり、周りに柔らかいものを敷いておくとより安心できるでしょう。


最初の慣れないうちは、1日に数本づつを切っていくこともいいかもしれません。

監修者コメント:

うさちゃんに負担がかからないよう爪切りの作業は10分を超えないようにしましょう。長時間続けているとうさちゃんの負担も大きくなってしまいます。

爪切りは一人より二人で行う方が楽に行えます。一人が保定しながらなでなでし、もう一人は爪切り役です。

抱っこと保定が出来るようになるまでは、お迎えしたペットショップや動物病院で爪切りをお願いしましょう。費用は500円~1000円ほどです。慣れないうちはプロに任せることをオススメします。

爪切りの途中で暴れてしまい、背骨を傷めてしまったことで亡くなってしまったうさちゃんもいらっしゃいます。

そんな大きな事故も発生しうるのが「爪切り」です。
爪切りは焦らず、うさちゃんのことをよく知ってから、ゆっくり覚えていけば良いと思います。

もしも爪切りに失敗してしまったときの対処法


もしもうさぎの爪切りに失敗して「出血した!」「血が止まらない!」時にはパニックにならず下記の手順で対処してあげてください。

  1. 圧迫して出血を止める
  2. 血が止まってきたら止血剤を塗る
  3. 消毒をする

まず出血をしてしまったら、ガーゼやティッシュを使って止血します。強く抑えすぎると骨折してしまいますので、強く圧迫せずに、適度な力加減で止血してください。


最初は血が止まらなくても、1〜2分ほどで出血は止まりますので、ある程度止まってきたら止血剤を塗り、消毒も忘れずにしてあげてください。


うさぎは体調の異変を隠す動物のため、平気そうに見えたとしても、しばらくは患部の様子を確認して悪化していないか観察してあげてくださいね。


もし出血が止まらない場合や、適切に対応したが不安が残るような場合は、迷わず動物病院で診てもらうことをおすすめします。

補足:うさぎの爪切りにペット保険は使える?

ペット保険は治療を補償するもののため、爪切りはペット保険では補償されません


しかし、ペット保険に加入していれば、万が一うさぎが爪切りを嫌がり暴れて、暴れた勢いで骨折をしたり、爪が根元から折れて細菌に感染した場合などの治療費用の一部が補償されます。


もし骨折をして手術が必要になる場合、手術費用に10万円かかるとも言われておりますが、動物の医療は自由診療のため、10万円以上かかる可能性もあります。


治療費用が払えないから治療をしないなんて選択肢を避けるためにも、ペット保険への加入を検討してみることもおすすめです。


うさぎが加入できるペット保険は下記の記事に詳しくまとめていますので、ぜひご確認してみてください。

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うさぎにペット保険は必要?おすすめの人気ペット保険を徹底解説【2023年最新版】

監修者コメント:

人間にとってみたら些細な怪我でも、うさぎさんにとっては命に関わるような怪我や病気まで発展する場合もあります。

大丈夫だろうと軽視し、愛するうさぎさんが取り返しがつかない事態にならないように、すぐ動物病院で診察を受けることは大切なことです。ペット保険に加入していれば、費用面でも安心できますね。

爪切りでうさぎがショック死することもあるって本当?

ショッキングなタイトルになりましたが、実はうさぎが爪切りでショック死してしまう可能性は絶対にない・・・!とは言い切れません。


うさぎは大変ストレスに弱く、命の危険を感じるような強いストレスを感じると、「アドレナリンショック」という、心臓や腎臓などの生きるために重要な臓器を必要以上に興奮させて、正常な働きを失ってしまうショック死をしてしまうことがあるのです。


ですが、うさぎにとって爪切りをしないことは、前述した通り「爪切りをしないと起こる問題」に直面してしまうため、必ず爪切りはしてあげる必要があります


ショック死の原因でもあるストレスの原因は「うさぎが慣れていないこと」が大きな要因ではないでしょうか?爪切りまでの工程をうさぎにも慣れさせてあげれば、ストレスは大幅に減少することが期待できます。

  • 爪切りに必要な抱っこは日頃から少しずつ練習をする
  • 抱っこができるようになったら「保定」の練習をする

など、日頃のスキンシップの中で爪切りまでの工程を少しづつ練習していけば、うさぎも慣れていき大きなストレスを感じさせることは減っていくため、うさぎに負担をかけないためにも、日頃の練習はポイントになりますね。

爪切りをしてくれるところはどこがある?料金はどれくらい?

「爪切りでショック死をする可能性がある」という大変衝撃的なお話をした後だと、うさぎの爪切りをすることが怖くなってしまいますよね・・・。ですが爪切りをしないと、骨折や怪我のリスクをグンと上げてしまうため、必ずしてあげる必要があります。


爪切りは必ずしも飼い主さん自身がする必要はないため、爪切りをしてくれるところにお願いすると安心ですね!うさぎの爪切りをしてくれるところは、

  • 動物病院
  • ペットショップ
  • トリミング店
などがあります。これだけ見ると「爪切りをしてくれるところは多いな」と感じますが、うさぎを診てくれる動物病院が少ないように、「うさぎの爪切りを受け付けている」場所は限られてしまうため、事前に調べることをおすすめします。

また、料金は500円〜1,000円前後であることが多いです。高額な料金がかかるわけではないので、慣れないうちは爪切りをしてくれるところにお願いをすると安心して爪切りを完了することができますね!

まとめ:うさぎの爪切りを定期的に行って安全に暮らそう!

うさぎの爪切りの必要性や、自宅での爪切りの方法について解説してきました。

この記事のポイントは

  • うさぎの爪は一生伸び続けるため定期的な爪切りが必要
  • 爪切りをしないとケガや病気の原因になる
  • 爪切りの目安は1〜2ヶ月だが、個体差があるので気になったら切ってあげる
  • 自宅で爪切りをする時にはうさぎ専用の爪切りがあると安心
でした。

爪切りはケガや病気の予防にもつながっています。ご自身で爪切りをすることが難しそうであれば、サロンや動物病院で切ってもらうことをおすすめします。

MOFFMEでは他にもうさぎの記事や、ペット保険に関する記事も多数公開していますので、ぜひご覧ください。