愛犬の身体にイボができているのを見つけたら、何か病気なのかと心配になりますよね。イボには良性と悪性があり、見た目から見分けることも可能です。今回は犬にイボができる原因や良性と悪性の見分け方、治療方法について詳しく解説していきます。
この記事の目次
目次を閉じる犬のイボの原因や良性と悪性の見分け方とは
愛犬にイボやしこりができてしまったら、とても心配になりますよね。
どうしてできたのかな?何かわるい病気なか?など不安になってしまいます。
わんちゃん自身が痛かったり、痒かったりするのも気がかりですよね。
あらかじめ対処法などを知っておくと慌てずにすみます。
そこで今回「MOFFME」では、わんちゃんのイボの原因や良性と悪性の見分け方についてご紹介いたします。
犬の体にできたイボやできもの、その原因とは?
わんちゃんのイボやしこりは様々なものがあります。
どんな原因でイボやしこりができるのでしょうか。
そこでこちらでは、わんちゃんの体にできたイボやできものの原因についてご紹介いたします。
原因を知っておくと、正しい対処や予防にもつながりますので、ぜひ参考にしてくださいね。
犬にイボができる原因①:ウイルスによるもの
イボやしこりができる原因のひとつは、パピローマウイルス(乳頭腫ウイルス)の感染によるものです。
パピローマウイルス(乳頭腫ウイルス)は、自然界に常に存在しています。
多くは散歩やドッグランなどで、ウィルスをもっている他のわんちゃんの唾液や尿から感染することが多いようです。
健康なわんちゃんであれば、感染することは少ないのですが、免疫力の低い仔犬やシニア犬などは感染することがあります。
このウイルスによるイボは良性のため、自然にポロリととれることもあります。
犬にイボができる原因②:免疫力の低下によるもの
イボやしこりができる二つ目の原因は、免疫力の低下によるものです。
病気をしている場合や、仔犬やシニア犬は特に注意が必要です。
免疫力が下がると、炎症を起こしやすくなりますし、ウィルスに感染してしまうこともあります。
免疫力の低下は、様々な病気や悪性腫瘍の要因にもなります。
また、新陳代謝が悪くなると、皮膚のターンオーバーが低下して、イボができることもあります。
補足:イボができやすい犬種は?老犬や子犬もできやすい!
イボやしこりはどんなわんちゃんにも発症するのですが、できやすい犬種があります。
シー・ズー、ラブラドール・レトリーバー、イングリッシュ・コッカー・スパニエル、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、ミニチュア・シュナウザーなどができやすい傾向です。
また、免疫力が低いシニア犬や仔犬は、成犬にくらべるとイボやしこりが出来やすいようです。
イボやしこりはにスキンシップをしていると小さいうちに発見できます。
こまめにチェックしてあげましょう。
犬のイボの見た目は?良性と悪性の見分け方とは
イボやしこりには良性のものと悪性のものがあります。
見た目で判断できることもありますが、素人にはなかなか難しいものです。
動物病院に行くことが大前提になりますが、ひとまずの参考にしてみてください。
良性のイボの特徴:柔らかい、白い、ピンク
良性のイボやしこりは、比較的サイズが小さく柔らかいことが多いようです。
色は白や肌色など明るい色なものがほとんどです。
つまんでみると皮膚と一緒に動くのが特徴です。
代表的な良性のイボについてご紹介いたします。
先ほどご紹介したパピローマウイルスによるイボは、10mm未満で白色、黄色、ピンク色をしています。
カリフラワー状になることもありますが、自然にポロリととれることもあります。
脂肪種は皮膚の下にできる脂肪のかたまりです。
色は黄色みがかっていてぷよぷよとしています。
かゆみや痛みもなく大きさもほとんど変りません。
皮膚組織球腫は若齢のわんちゃんにできることが多いようです。
赤く丸くドーム状に盛り上がります。
良性で自然に小さくなることが多いのですが、ある程度の時間がかかります。
足先や顔、口や目の周辺にできた場合は、引っ掻いたり傷つけてしまい炎症を起こすことがあります。
そのため、場所によっては切除が必要になることもあるようです。
悪性のイボの特徴:黒い、赤い、硬め、大きくなる
悪性のイボやしこりは「がん」に進行します。
サイズは小さなものから大きなものまでありますが、大きくなるスピードが速いものは悪性が疑われます。
色は黒、紫、赤黒など暗い色で、固めの感触のもが多い傾向です。
皮下組織にも浸潤しているので、つまんでみても、皮膚と一緒に動くことはありません。
代表的な悪性腫瘍についてご紹介いたします。
扁平上皮癌は、爪の根元や鼻先、口の中や耳に多く発生すします。
見た目は赤く、カリフラワーのような固いしこり状のできものです。
しこりだけでなく、皮膚がただれたり、出血するような場合もあります。
シニア犬や白い被毛のわんちゃんに多く見られます。
肥満細胞腫瘍は身体のどの部分にも発症します。
盛り上がったこぶ状のしこりができますが、表面が壊死したりする場合もあります。
様々な形態を現すため、見た目だけでは判断が難しい腫瘍です。
良性に近いものから、転移や浸潤がおこる悪性度の高いものまで様々です。
悪性黒色腫(メラノーマ)
悪性黒色腫(メラノーマ)は、見た目が黒いほくろのようなしこりが特徴ではあるのですが、黒くならないこともしばしば見受けられるようです。
地肌の黒いわんちゃんやシニア犬、男の子に発症が多いようです。
爪の付け根や口の中に発症するものは悪性度が高く、発見した時にはすでに転移が進んでいることも多いようです。
補足:犬のイボはどこにできる?頭や足、首や口元に注意
わんちゃんのイボやしこりは、身体のいろいろな部分にできます。
良性や悪性さまざまありますが、それ以外にも注意したいのが場所です。
イボ自体が良性であっても、大きくなってくると場所によっては危険な場合もあります。
噛んでしまったり、傷つけてしまったりすると、炎症を起こしてしまうこともあります。
呼吸や食事、排泄の妨げになるような場所の場合は切除が必要になります。
また、先ほどもご紹介しましたが、特定の場所に出来やすい悪性腫瘍があります。
爪の付け根や口の中にできるイボやしこりは、悪性の可能性が高いため、みつけた場合は早急に動物病院へ行きましょう。
愛犬の体にイボがあるのを発見したらどうする?
愛犬を撫でていて、あれ?なにかある・・・。とびっくりした経験をお持ちの方もいるかと思います。
全身を毛に覆われているわんちゃんのイボやしこりは、見つけにくいものです。
身体をさわって初めてみつけることができるので、気付いた時には大きくなっていて慌ててしまうこともあります。
また、わんちゃんがしきりに気にしている様子を見て、発見することもあります。
そこでこちらでは、イボやしこりを見つけた時にどうすれば良いのかをご紹介いたします。
犬のイボの対処法①:イボには触らない、痒いとなめてしまうかも
イボやしこりを見つけた場合、気になって触りたくなってしまいものです。
ですが、できるだけ触らないようにしましょう。
触ると刺激になって、炎症が起こったり悪化してしまう場合もあります。
もちろん、わんちゃん自身が舐めたり掻いたりするのも良くありません。
あまりにも気にして舐めてしまう場合は、カラーをつけてイボを舐めないような対策をしてあげましょう。
犬のイボの対処法②:生活環境を清潔に保つ
イボやしこりができるとその場所や周辺が、炎症を起こしてしまう場合もあります。
不潔な環境だと、炎症がさらに酷くなることがあります。
またウィルス感染によって出来てしまうイボもあります。
普段から清潔な環境で生活できるよう気をつけてあげましょう。
犬のイボの対処法③:ストレスや運動不足に注意
免疫力の低下や老化などでできてしまうイボもあります。
できるだけ、ストレスのない環境で過ごすことが大切です。
また、適度な運動はストレス解消や気分転換にもなります。
シニア犬の場合は、新陳代謝の低下がイボの原因になることもありますので、運動することで予防にも繋がります。
バランスの良い食事と適度な運動で、免疫力を高めましょう。
犬のイボは治療した方がいい?治療費用や市販薬の効果は?
わんちゃんのイボは治療が必要な場合と、自然治癒する場合があります。
ですが、素人が判断するのは難しいですよね。
また、治療となった場合にはどのくらいの費用がかかるのかも気になるところですね。
そこでこちらでは、治療の必要性と費用についてご紹介いたします。
イボができたらまずは動物病院を受診する
イボやしこりを見つけたら、動物病院へ行きましょう。
良性のように見えても悪性の場合もありますので、見た目だけで判断するのはとても危険です。
かならず動物病院へ行って診断してもらいましょう。
また、良性だと診断された場合でも、その後に大きくなっていないか、炎症がおきていないか、など経過を観察しましょう。
変化が見られた場合は、すぐに獣医師に相談しましょう。
良性のイボが自然にとれたら放置しても大丈夫?
良性の小さなイボは、ポロリと取れてしまうこともあります。
特に治療は必要ありませんが、皮膚が薄くなってしまっていることが多いため、触ったり舐めたりさせないようにしましょう。
また、キズになっている場合は、炎症を起こしてしまったり、感染症にかかる心配がありますので、獣医師に相談してください。
手術やレーザー、塗り薬の治療がある!それぞれの治療費用は?
イボやしこりの治療には、手術、レーザー、塗り薬などの方法があります。
小さいイボであれば、塗り薬やレザー治療の他、凍結療法などの治療も可能です。
また、悪性であったり大きい場合は全身麻酔での手術となります。
ただし、イボの場所や持病によっては受けられないこともあります。
気になる費用についてですが、イボの大きさ、病気の種類、体格によっても費用は異なります。
あくまでも目安として参考にしてください。
- 診察代:500円~
- 細胞診検査:2000円~
- 塗り薬:1000円~
- レーザー治療:5000円~
- 血液検査:4000円~
- 手術:30000円~
- 治療後の飲み薬:1000円~
犬のイボ用の市販薬はある?その効果は?
わんちゃんのイボ用の市販薬も販売されています。
動物病院で診察してもらった際、ほっておいても大丈夫といわれているけれどちょっと気になる、というような場合、使用してみるのもよいかもしれません。
その場合でも、念のため獣医師に市販薬の使用を確認して許可をもらってから使用しましょう。
市販の塗り薬はイボが小さくなったり、取れたりすることを目的としますが、ゆっくりと効くものなので、時間がかかります。
のんびりと改善をまちましょう。
また、その間にイボが大きくなるような場合は、すぐに獣医師に相談しましょう。
補足:犬のイボはうつることがある?
パピローマウイルスによるイボは、ウィルス感染によるものなので、わんちゃん同士の場合は感染する可能性があります。
そのため、多頭飼育のご家庭や、お散歩の際、ドッグランを利用する場合には注意が必要です。
尚、わんちゃんのパピローマウイルスによるイボは、人に感染することはないといわれています。
まとめ:犬のイボの原因や良性と悪性の見分け方
いかがでしたでしょうか。
今回は、わんちゃんのイボの原因や良性と悪性の見分け方についてご紹介いたしました。
最後にもう一度、ご紹介させていただきます。
犬の体にできたイボやできもの、その原因とは?
- 犬にイボができる原因①:ウイルスによるもの
- 犬にイボができる原因②:免疫力の低下によるもの
- 補足:イボができやすい犬種は?老犬や子犬もできやすい!
犬のイボの見た目は?良性と悪性の見分け方とは
- 良性のイボの特徴:柔らかい、白い、ピンク
- 悪性のイボの特徴:黒い、赤い、硬め、大きくなる
- 補足:犬のイボはどこにできる?頭や足、首や口元に注意
- 犬のイボの対処法①:イボには触らない、痒いとなめてしまうかも
- 犬のイボの対処法②:生活環境を清潔に保つ
- 犬のイボの対処法③:ストレスや運動不足に注意
- イボができたらまずは動物病院を受診する
- 良性のイボが自然にとれたら放置しても大丈夫?
- 手術やレーザー、塗り薬の治療がある!それぞれの治療費用は?
- 犬のイボ用の市販薬はある?その効果は?
- 補足:犬のイボはうつることがある?