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内容をまとめると

  1. 食べ過ぎは胃や腸などの消化管に負担がかかるので与える餌の量に注意
  2. 餌の量は体重や体調に合わせて臨機応変に調整する
  3. 違和感や不安を感じた場合、迷わず動物病院に連れて行くことが大切
  4. ペットの医療費は保険適用されないので、もしもの時に備えてペット保険に加入しておくと安心

子猫は食欲旺盛で食べ過ぎてしまうもので、その食べっぷりに驚いてしまうかもしれませんが、基本的に心配はいりません。ですが、食べ過ぎの際に下痢や嘔吐などの症状が見られた際は注意が必要です。今回のMOFFME記事では、子猫の食べ過ぎ症状や給餌量の目安を紹介します。

この記事の目次

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子猫は食べ過ぎになりがち!食べ過ぎによる症状や対処法を紹介

まん丸お目々、小さな肉球、ぷっくりしたお腹。子猫は、本当に愛らしくていつまでも見ていても飽きないという方も多いと思います。


そもそも子猫とは6ヶ月未満の猫のことを示し、人間でいうと9歳くらいまでの年齢となります。そんなまさしく「成長期」な子猫ですが、求められるままご飯を与えているとついつい食べ過ぎとなり、最悪の場合死亡してしまうこともあります。


そのような事態を防ぐためにも、今回MOFFMEでは以下の3点について解説したいと思います。

  • 食べ過ぎによって子猫に見られることが多い主な症状3点
  • 子猫の月齢によるフード量の目安
  • 子猫の食べ過ぎによる体調不良の際の対処法
ぜひ最後までご覧ください!

またMOFFMEでは、「ペット保険のランキング」についても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひ参考にしてください。

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子猫の食べ過ぎが原因となる症状を3つ紹介!


モデル:くらり


そもそも「食べ過ぎ」とは「体が楽に1回で処理できる以上の量を食べること」を意味します。動物も人も自分が満腹になったと感じればご飯を食べるのをやめることができますが子猫はまだ加減を知りません。そのためご飯を与えれば与えるだけ食べてしまいます。


「体が楽に1回で処理できる以上の量」を食べてしまうため、当然、胃や腸などの消化管には負担がかかってしまいます。


特に子猫の場合は成猫に比べて消化管未発達のため、より重篤な症状に陥ってしまうリスクがあり、また欲しがるからといっておやつを多めに与えてしまうと栄養の偏りも起こります。


よって子猫の食べ過ぎが原因となる症状は主に以下の3点が考えられます。

  • 下痢・軟便・血便
  • 嘔吐
  • 栄養バランスの偏り

子猫の食べ過ぎ症状① 下痢・軟便・血便

前述したように「食べ過ぎ」は胃や腸などの消化管に負担がかかってしまい、消化不良をひきおこしてしまう可能性があります。

特にまだ成長期の子猫は成猫に比べて消化管未発達なため消化不良だけではなく吸収不良も同時に起こしてしまい、下痢軟便が見られることが多いです。更には悪化すると急性胃腸炎となり血便が見られる場合もあります。

これらの症状が続いてしまうと脱水症状を起こしてしまう危険性も高いため、便の異常が数回見られたならば可能な限り新鮮便を持って動物病院を受診しましょう。

また、食べ過ぎと安易に決めつけるのではなく寄生虫感染などの他の要因でも便に異常は見られるため、子猫の場合は特に毎回の便の状態を観察してあげることをおすすめします。

子猫の食べ過ぎ症状② 吐く

食べた物が食道を通過して胃に送られるまでに必要な時間は犬で約4秒~5秒、猫では約9秒~12秒、また胃での消化時間は犬で約2時間、猫では約2.5時間と言われています。よって犬と比較すると猫は消化に時間がかかる動物だと考えられます。

それに加えて子猫は胃袋が小さいため、食べ過ぎると消化不良を起こし嘔吐してしまう場合があります。

ただ、食べ過ぎではなくご飯の回数が少なすぎても、胃の容量を超えてしまって嘔吐することもあり得るため子猫の場合は特にこまめに分けてご飯を与えてあげましょう。

便の異常と同様に嘔吐も続いてしまうと脱水症状を起こしてしまう危険性が高く、また食べ過ぎ以外でも嘔吐は見られるため嘔吐が数回見られたならば可能な限り吐瀉物を持って動物病院を受診しましょう。

子猫の食べ過ぎ症状③ 栄養バランスの偏り

子猫は猫の「成長期」にあたり、体格や骨格が作られるこの時期に栄養分をしっかり摂取することは必要不可欠です。しかし、子猫から求められるままにおやつを多めに与えてしまうとお腹が膨れてしまいご飯を食べなくなってしまいます。


おやつは、あくまで「嗜好品」であり子猫の成長に必要な栄養素が全ては含まれてはいないため、おやつばかり食べていると栄養バランスが偏ってしまい成長に支障が生じてしまいます。


また、美味しくするために味をはっきりさせ、ご飯よりやや濃い味付けになっていることが多く、偏食になることもあります。


よって子猫がもっともっとと欲しがる場合は、安易におやつを与えるのではなく、まずは今与えているご飯の量が適切かどうかをよく確認するようにしましょう。


なお、子猫が食べられるおやつは消化機能の関係で限られているので、もし与える場合は必ず裏ラベルに表記されている対象年齢を確認しましょう。

子猫の食べ過ぎ目安は?子猫の餌の適量を紹介!

モデル:くらり


成猫の場合はダイエットが必要であったりシニアになった場合など以外は基本的にご飯の量を変更する必要はありませんが、子猫においては月齢ごとに量を変更する必要があることはご存知でしょうか?


月齢ごとの適切な量を与えないと、必要なカロリー栄養素が摂取できずに発育不良となってしまう危険性があります。


そのような事態を防ぐためにも、まずは自分の愛猫が月齢何ヶ月に該当するのかを正確に把握するようにしましょう。


もし、自分での判断が難しければ動物病院に行き、獣医師に確認してもらうことも可能です。

以下に月齢ごとの与える量の考え方を記載しましたので、ぜひ参考にしてください。

  • 生後4ヶ月まで
  • 生後4〜6ヶ月
  • 生後6ヶ月以降

子猫の食べ過ぎ目安:生後4ヶ月まで

生後1ヶ月までは授乳期、生後2~4ヶ月目頃は離乳期となります。

授乳期は母猫がいて母乳を飲んでいる場合は基本的には母猫に任せていれば問題ありませんが、人間の手で育てるとなると1週間毎に与えるミルクの回数が変わっていくため、ミルクのパッケージ等に記載されている与え方をよく理解するようにしましょう。

離乳期は乳歯が生え始めて母乳・ミルクから離乳食への移行期となります。遅くても生後2ヶ月目に入る頃までには離乳食のみ、生後4ヶ月目までには子猫用フードのみとなる場合が多いようです。

必要なカロリーや量は与えている離乳食やフードのパッケージに記載されていますが、あくまで目安のため子猫の体重体調等に合わせてこまめに調整するようにしましょう。

子猫の食べ過ぎ目安:生後4〜6ヶ月

多くの場合、生後4〜6ヶ月は全ての乳歯が永久歯へと生え変わり、ドライフードも問題なく噛み砕けるようになっています。

また、猫の食習慣や食の傾向は生後6ヵ月頃までには決まるとも言われているため、急に変えることは厳禁ですがこの間に色々なメーカーのフードを与えることで、様々なにおい、食感、風味のフードを経験させて偏食予防することに挑戦してもいいでしょう。

ただ、離乳期と同様に必要なカロリーや量は与えているフードのパッケージに記載されていますが、あくまで目安のため子猫の体重体調等に合わせてこまめに調整するようにしましょう。

子猫の食べ過ぎ目安:生後6ヶ月以降

生後6か月目以降は「若年期」に分類され、人間でいうと10歳以降の年齢となります。まだまだ成長期のような気もしますが、動物病院で避妊手術去勢手術を実施する時期でもあり、「肥満」に要注意となります。


避妊や去勢を実施した場合は必要とするカロリーも実施前と比べて少なくなるため、適切なカロリーとなるように調整してあげましょう。


また、ご飯の種類も「子猫用」を生後12ヶ月までは継続して与える場合もありますが「避妊・去勢用」に変更することもあります。

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子猫が食べ過ぎて体調不良に?対処法を解説!


モデル:くらり


子猫の体調不良が明らかに「食べ過ぎによるもの」と判断できる場合は、与えているご飯の種類やカロリー、量を見直してみて適切なものとなるように調整が必要となります。


ただ、特に子猫の場合はいろいろと未発達のため、可能ならば動物病院を受診して獣医師に診てもらうことをおすすめします。通院が難しければ、ネットでの動物の健康相談サービスを利用してみるのも良いでしょう。


また、子猫に適切な量のご飯を与えているか確認する一つの方法として「体重が増えているか」があります。離乳食を開始してからはだいたい1週間ごとに約100gずつ体重が増え、生後1ヶ月頃には400~500gに成長します。


それ以降の増え方は個体差にもよりますが体重は増え続け、1歳を目安に体重の増加が止まります。


よって子猫の場合は可能ならば1週間毎に体重測定とBCS(ボディ・コンディション・スコア)の確認をすることをおすすめします。体重の増え方を記録しておき、不安なことがあればすぐに獣医師に相談してみましょう。

参考文献:環境省

まとめ:子猫の成長に合わせて給餌量や回数を調整して食べ過ぎを防ごう

ここまで、子猫の食べ過ぎによる症状や給餌量の考え方などについて詳細を解説してきましたが、いかがでしょうか?

大切な家族の一員である子猫が、元気な成猫になれるように今一度この記事のポイントを以下に記載します。
  • 成長期の子猫だが食べ過ぎとなり体調不良となる場合もある
  • 消化管が未発達のため「下痢・軟便・血便」に注意
  • 消化不良による「嘔吐」に注意
  • おやつの食べ過ぎによる「栄養バランスの偏り」に注意
  • 必要に応じて動物病院への受診も検討
  • 発育不良にならないように月齢ごとの適切な量を与える
  • 可能ならば1週間毎に体重を測定
  • 食べ過ぎによる体調不良のときは給餌量やカロリー、回数を見直す
何か心配な事があれば、この記事を参考にしつつ、ぜひ獣医師に相談してくださいね。

MOFFMEでは、他にも様々なペットやペット保険に関する記事を多数公開しておりますので、参考にしてみてください。

記事監修者「中西 涼馬」

この記事の監修者中西 涼馬
一般社団法人愛玩動物健康管理協会(CAHA)理事

子供の頃から多くの保護犬や保護猫と暮らしてきた。その他、野生動物や昆虫類含め、全ての動物に対して深い愛を持つ。現在、ドーベルマン(元保護犬)・ボルゾイ・ゴールデンレトリバー(悪徳ペットショップから保護)・ボーダーコリーや猫たちと暮らす。主に猫に関しての記事監修者として活躍している。【保有資格:猫健康管理士(一般財団法人全日本動物専門教育協会)】