内容をまとめると
- 猫が口をくちゃくちゃする理由には、歯に何かが詰まっている以外に、口に炎症ができていたり、病気の可能性がある
- 普段よりもくちゃくちゃしている場合には動物病院へ向かうことが吉
- 猫の治療費用は全額自己負担のため、万が一に備えてペット保険への加入がおすすめ!
猫の口から『くちゃくちゃ』という音が聞こえることがあるかもしれません。今までは何も音がしなかったのに何故なのでしょうか。実は猫からくちゃくちゃ音がしたら要注意です。この記事では、猫の口からくちゃくちゃ音がする理由や対策を紹介します。
この記事の目次
目次を閉じる猫が口をくちゃくちゃするのは危険?猫のくちゃくちゃを解説
愛猫がくちゃくちゃしているところや音を聞いたことはありますか?
猫ちゃんが口をくちゃくちゃさせるのは、口の中に炎症が出来ていたり、病気によって口が乾いていたりするサインかもしれません。
猫は意外とストレスに弱く、ストレスから口内炎ができることも珍しくありません。
愛猫の健康のためにも、猫ちゃんが発するサインを見逃さないようにしましょう!
今回MOFFMEでは、
- 猫がくちゃくちゃ音をさせる理由
- 注意すべき病気
- 猫がくちゃくちゃしたら取るべき対応
猫が口をくちゃくちゃさせる理由を紹介
モデル:MERO&MUMU
猫が口からくちゃくちゃ音をさせるのは、
- 口内に炎症・痛み・痒みがある
- 歯に何かが挟まっている
- 病気の可能性がある
猫のくちゃくちゃ原因①口内に炎症、痛み、痒みがある
猫ちゃんは口内の疾患が多いといわれています。歯周病や口内炎などの発生率が高いと言われていますよね。
口内炎ができると口の中が痛んだり、違和感を覚えるため口を動かしてくちゃくちゃと音を出す場合があります。
口の中や歯茎が痒い場合は、くちゃくちゃするだけでなく手を口元に持っていくような仕草もするかもしれません。
また、口内炎などの炎症ができると痛みからご飯を食べなくなる場合があるため注意が必要です。
くちゃくちゃしている・食欲が無い場合は、動物病院で先生に口の中を確認してもらいましょう。
普段からデンタルケアをきちんとしてあげることで予防できる場合もあるため、定期的に歯のケアをしてあげてください。
猫のくちゃくちゃ原因②歯に何かが挟まっている
単純に歯に異物が挟まっており、気持ち悪さから口をくちゃくちゃ動かしている可能性もあるでしょう。
おもちゃで遊んでいて、おもちゃの毛や糸などが歯に挟まったり、おやつやフードが挟まって取れなかったりしている場合があります。
猫がくちゃくちゃ音を出した時は口の中を確認してあげるのが良いですが、猫ちゃんが嫌がるようならやめてあげてください。
飼い主さんが異物を取ってあげられるなら問題ありませんが、誤って噛まれたり、猫ちゃんの口の中を傷付けたりする場合があります。
猫ちゃん自身で異物が取れないようであれば獣医さんに取ってもらうのがおすすめです。
猫のくちゃくちゃ原因③病気の可能性
食後など時間を問わず、くちゃくちゃさせるようであれば、それは病気のサインかもしれません。
猫ちゃんがかかりやすい病気に食道や腎臓の病気などがあり、そのどちらにも「くちゃくちゃさせる」という症状が見られます。
食道炎の場合は、胃酸が逆流することで気持ち悪さからくちゃくちゃと口を動かしている可能性があります。
また、腎不全になると口が乾きやすくなるため、口をくちゃくちゃすることが増えます。
猫が口をくちゃくちゃしたら注意すべき病気を紹介
モデル:MERO&MUMU
猫が口をくちゃくちゃした時に注意すべき病気は、
- 口内炎
- 歯周病
- 食道炎
- 慢性腎不全
猫のくちゃくちゃした際の病気①口内炎
口内炎と聞くと、「自然に治るもの」と思うかもしれませんが、猫ちゃんの口内炎には厄介なものもあるので注意が必要です。
猫の口内炎の原因・症状を見てみましょう。
口内炎の原因 | 免疫の低下 異物を噛んだ影響 上部気道ウイルス感染症 歯根の腫瘍 重度の歯周病 |
口内炎の症状 | よだれがネバネバしている 食欲の低下 よだれに血が混じる グルーミングをしなくなる 口をくちゃくちゃさせる |
口内炎では上記のような症状が見られます。これらの症状は歯周病や口の中の腫瘍・炎症などでも起きる可能性があるため、獣医さんに診てもらい診断してもらいましょう。
治療方法は、口内炎の原因によって異なります。ウイルス感染が原因の場合、歯を抜く必要がある場合も。
猫のくちゃくちゃした際の病気②歯周病
猫は歯周病になる子が多いと言われています。若くしてかかることが多い病気でもあるため飼い主さんは注意が必要です。
歯周病の原因 | 歯垢 |
歯周病の症状 | 歯茎の腫れ・出血 口臭がキツくなる よだれが増える 食欲が無くなる 歯が抜ける 口をくちゃくちゃさせる |
猫ちゃんは口が小さく、飼い主さんが異変に気付いた時には重度の歯周病となっている可能性があります。
歯周病は歯垢が溜まることが原因で発症します。デンタルケアを定期的に行う、デンタルケアができるおもちゃやおやつを与えることで予防が可能です。
歯周病の治療法は、全身麻酔で歯垢を取り除く処置をします。歯がぐらぐらしている場合は抜いてしまうことも。加えて抗生剤・鎮痛剤を処方される場合もあります。
猫のくちゃくちゃした際の病気③食道炎
食道に炎症が起きている状態を食道炎と言います。原因が様々であるため、原因によって治療方法が異なるのが特徴です。
食道炎の原因 | 食べ物で食道を傷つける 熱いものを食べてやけど 食道の腫瘍 逆流性食道炎 ウイルスや細菌感染 |
食道炎の症状 | よだれを垂らす よだれが増える フードやおやつを吐き出す 痛みのため触られるのを嫌がる 食欲低下 口をくちゃくちゃさせる |
くちゃくちゃだけでなく、よだれが垂れている場合は注意が必要です。
よだれが増える・減るといった症状は何らかの病気にかかっている可能性が高いといえるでしょう。
予防法としては、誤飲や誤食を防ぐこと、熱いものは冷ましてからあげることなどです。
魚の骨など硬いものはしっかり取り除いてから与えましょう。
治療法は原因によって異なりますが、抗炎症剤や抗生物質などの投与や外科手術となります。
猫のくちゃくちゃした際の病気④慢性腎不全
慢性腎不全は徐々に腎臓の機能が低下していく病気です。早期発見が難しい病気とされているため、定期的に動物病院で検診を受けておくのがおすすめ。
慢性腎不全の原因 | 加齢 細菌・ウイルス 尿路結石 慢性腎炎 先天性のものなど |
慢性腎不全の症状 | 多飲多尿 よだれが多くなる 下痢・嘔吐 体温の低下 ふらつき 貧血 口をくちゃくちゃさせるなど |
慢性腎不全の場合、初期症状がほとんど無いため、症状が現れた時は進行が進んでいる状態の可能性が高いと言われています。
完治する病気ではなく、輸液の投与や投薬、食事療法など進行を遅らせる治療方法が一般的です。
はっきりした原因は分かっていないため、的確な予防法もありません。
しかし、普段からバランスの良い食事、しっかり水分を摂らせることで病気を防げる可能性はあります。
猫がくちゃくちゃした時はどうすればいいのか
モデル:MERO&MUMU
猫がくちゃくちゃし出したら、まずは様子を観察しそれ以外に異変は無いか、他の症状が現れていないかを確認しましょう。
猫ちゃんがくちゃくちゃと音を出すのは何かしら違和感を感じているためです。
ただし、数回くちゃくちゃしただけでそれ以降見られないといった場合は、単にフードやおやつなどが挟まっていただけなのかもしれません。
慌てずに対策を行うことが大切です。
ここからは、
- 病院に連れていくべき場合
- 様子を見ても問題ない場合
普段よりくちゃくちゃが長かったり頻度が多ければ病院へ
病気によって口をくちゃくちゃさせる場合は、食後など時間に関わらず1日に何度もくちゃくちゃと口を動かす場合が多いでしょう。
くちゃくちゃさせる動作が長い、頻度が多いと感じた場合は動物病院を受診してください。
猫がかかりやすい病気の中には、口をくちゃくちゃさせるといった症状が現れる疾患も多く見られます。
併せてよだれが多い、口から血が出ている、触られるのを嫌がるなどの様子が見られたら何らかの病気を発症している可能性が高いかもしれません。
早期治療で猫ちゃんへの負担も軽減できるため、早めに病院へ連れていきましょう。
睡眠中のくちゃくちゃは大丈夫
猫に限らず睡眠中に口をくちゃくちゃと動かすペットもいます。
眠っている時に口をくちゃくちゃさせるのは、おやつを食べる夢を見ているのかもしれません。
健康な猫ちゃんも睡眠中にくちゃくちゃと口を動かすことはあるので心配ありません!
起きている時にくちゃくちゃさせているようであれば様子を見て病院を受診、寝ている時は心配なし、と覚えておきましょう。
まとめ:普段から猫の様子に気を配ろう!
猫が口をくちゃくちゃさせる時に注意すべきことについて解説しました。
猫に限らず、ペットにはそれぞれかかりやすいとされる疾患があり、飼い主さんはペットの異変にすぐ気づけるようにしておく必要があります。
普段から猫ちゃんの様子をしっかり観察し、コミュニケーションを取ることで病気の早期発見・治療ができるでしょう。
今回お伝えしたかったことは、
- 猫が口をくちゃくちゃさせるのは病気の可能性がある
- 考えられる病気は「口内炎・歯周病・食道炎・慢性腎不全」など
- 寝ている時のくちゃくちゃは心配ない
- 異変があればすぐに動物病院を受診